野鳥歳時記　夏

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庭に来る野鳥と心がずれることはない
I never get confused with the wild birds that come to my garden.
亜高山帯のシラビソやミズナラ、シラカバ、カラマツの林が創りだす四季の彩りを映し出すテラスの椅子でくつろぐことを
歓びとして生きていれば良いのあると考える。庭に来る野鳥とは心のずれが生じることがない。
庭に来る野鳥と心がずれることはない
執筆甲斐鐵太郎

庭に来る野鳥と心がずれることはない
執筆甲斐鐵太郎旅行家

旅のエッセー集　甲斐鐵太郎

庭に来る野鳥と心がずれることはない　甲斐鐵太郎

亜高山帯のシラビソやミズナラ、シラカバ、カラマツの林が創りだす四季の彩りを映し出す。

庭に来る野鳥と心がずれることはない　甲斐鐵太郎

戻りの遊び小屋の屋根の冬季でも緑を残すシラビソと赤松の林。カラマツもミズナラも葉は落ちてのシラビソと赤松の緑が残る。

庭に来る野鳥と心がずれることはない　甲斐鐵太郎

冬枯れしたカラマツの上空に青空が広がり白い雲が走る高原の冬景色になった山荘の庭。カラマツもミズナラも葉は落ちた。

庭に来る野鳥と心がずれることはない　甲斐鐵太郎

亜高山帯のシラビソやミズナラ、シラカバ、カラマツの林が創りだす四季の彩りを映し出す。

庭に来る野鳥と心がずれることはない　甲斐鐵太郎

亜高山帯のシラビソやミズナラ、シラカバ、カラマツの林が創りだす四季の彩りを映し出す。

庭に来る野鳥と心がずれることはない　甲斐鐵太郎

2024‎年‎10‎月‎18‎日に撮影したときにはカラマツの葉は緑でした。‎

庭に来る野鳥と心がずれることはない　甲斐鐵太郎

ミズナラに絡まるツタの黄葉。紅葉になることもあるのですがこの場所では黄葉となります。

（タイトル）

庭に来る野鳥と心がずれることはない　甲斐鐵太郎

（本文）

　ウッドデッキ・テラスを快適な遊び場にするために雨除けの屋根の補修に力を注いできた。屋根への昇り降りと膝を曲げての中腰での作業による疲労が蓄積した。屋根は十分に強度を持ち、それなりに施工したのであるが、屋根材のオンジュリン・クラシックの釘止め（木ねじくぎ）をもう少ししておきたい。

　2024年11月30日（土）には疲れた体に鞭打って釘止め作業をするつもりでいたら、うっすらと雪が積もっていた。公園や公共施設の落ち葉掃除ブロワーで雪を飛ばすこともできる。疲労感がやる気を抑えてしまっているので止めにする。

　ほとんど家といってよい立派な屋根の付いたウッドデッキ・テラスから庭を眺める。庭と言っても標高1,600ｍにシラビソの大木が10本生える自然林である。カラマツ、ミズナラ、コナラ、ズミ（小梨）、シラカバ、イタボヒョウタンボクが混生する。冬に残ったシラビソ緑のに薄く雪が吹き付けられている。菓子パン何かのようである。シラビソに二本の赤松が混じる。赤松は根元から分かれているので一本なのだが二本分の空間を占める。赤松はこの付近では限界標高。

　カラマツ、ミズナラ、コナラ、シラカバ、ズミ（小梨）、赤松、シラビソの木々は陽光を受けるに優位であるように背丈を伸ばす。当初優位であった赤松、シラビソをカラマツが追い越した。ミズナラ、コナラは他の高木樹が生えていない場所で背丈を伸ばす。シラカバとズミ（小梨）は道端の明るい場所を選ぶ。イタボヒョウタンボクは秋に赤い実を沢山つける低木樹であり、カラマツやミズナラの木陰に生えている。

　屋根付き開放型のテラスは庭を楽しむ場所。朝あったシラビソの緑の葉の砂糖まぶしと屋根の薄雪も陽の温もりで昼には消えた。雲が切れて南の窓から陽が射すその瞬間はドラマチック。くすんだ冬の重さがいっぺんになくなって心を明るくする。

　屋根は傘。読書のときのにわか雨もへいっちゃら。ラジオも雨に濡れない。囲えば良寛の五合庵よりずっと大きな庵（いおり）。12月になって里が枯野になればイカルやシメ、ウソ、ゴジュウカラ、ヤマガラ、コガラ、ヒガラ、エナガ、シジュウカラたちが餌台に遊びに来る。

　今日考えていたことである。このごろ考えていることでもある。人の暮らしの成り立ちのこと。幾つもある

　単純なことから。

１、学校で学ぶ。学ぶこと、学校歴の頂点に達することと、途中で折り合いがついてしまうこと。科挙は学ぶこと、知識の競争を競うものなのか。そうだとすると競争の結果が科挙によって選ばれた進士の合格者。進士は行政を担当する栄達を約束された高級官僚。現代日本では競争に見合う身分が確保されないために人気度が落ちている。
２、無手勝で始める飲食業の起業と経営。起業と廃業の循環のうちに需要に見合う状態に落ち着く。家で料理をつくて食べるのが安くて美味しいことはチェーンレストランと比べれば明かであるが、人の生活では外食もまた需要の一つ。飲食業には調理学校を除けば学校歴があまり問われない。
３、住、食、衣と娯楽そして医療が人の生活。衣、食、住を人間はその風土、環境のうちに獲得する。世界一の個人所得の国であるルクセンブルクは個人収入は日本の三倍。物価を考慮すると日本の二倍ほど。15％の富裕層と20％の貧困層の混在。また移民した国民の比率が50％。神奈川県ほどの国土にドイツ、フランス、ベルギーから日帰り通勤する人の割合が45％。15％の富裕層はスイスと同じように世界から預金を集める金融業。少しの鉱工業があり、生活関連のサービス業で構成される。コカ・コーラは500円、キャベツは600円。レストラン従業員はかろうじて喰う寝る。遊ぶことができるのは富裕層。それでも８時間労働（多くても10時間）週五日制で最低賃金が保証された勤労者は日本人よりは労働を強要（制約）されない。
４、住、食、衣と娯楽そして医療に関係しての日本の産業の在り方と仕組み（とその細かな内容）はどのようになているか。行政やインフラストラクチャーを含む。働く喜び、働く満足、働く苦しみ。生きることの楽しみと苦しみ。余暇と娯楽。

以上のようなことを書き出して考えの手がかりとして、その続きの元にする。

　人はどのように働き、何を楽しみどのように生きていけば良いのかを考えている。ある人は生き方に対する考え方のすれ違いから、相方が生きにくくなった。心は普通ではなくなり相方と離れないと暮らせなくなった。妥協で折り合いをつけられる状態ではないから一緒に暮らせない。

　人と仕事。仕事と自分の関係。能力と仕事とそこからもたらされる満足。人と人との関係と同じように人と仕事の関係も良い折り合いがあってのこと。

　アユ釣り名人で半ばタレントであった村田満は大学受験で学校歴頂点を達成できずに折り合いをつけてしまった後に悟りを開いた。つまり開き直って「人生は釣りをしていればいいのだ」と決めたのであった。

　私が敬愛するナチュラリストで作家にして薪焚き人の田淵義雄はドングリが屋根に落ちてコロコロ転がる音を聞きながら薪ストーブに暖まってその炎のゆらぎを見ていればいいのだと伝える。薪をつくることに大きな労力を割き、野菜をつくり、少しの養蜂、岩魚を釣って食卓に上らせる。自分のために造った椅子など家具はその後に他人のためにつくるように様子が変わり、生活費に組み込まれることになった。

　田淵義雄は言う。ドングリがコロコロ転がった三角屋根の寒山の山小屋は増築などで少しずつ形を変えて、薪ストーブのための煙突の数が増えた。大きな会社の役員を退職した昔の仲間が羨むようなドイツ車で訪れて一緒にフライロッドを川上村川端下の川で振ったときに釣果がなかったことと重なって心のずれが大きいことに悲しみを覚えた。それは都会に暮らし、成功者として世を生きる者と、高冷地でささやかな暮らしをする者との間に生じた自然への向き合い方の埋めがたいずれであった。

　亜高山帯のシラビソやミズナラ、シラカバ、カラマツの林が創りだす四季の彩りを映し出すテラスの椅子でくつろぐことを歓びとして生きていれば良いのあると考える。庭に来る野鳥とは心のずれが生じることがない。

2024-11-30-i-never-get-confused-with-the-wild-birds-that-come-to-my-garden-

旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey)　旅行家甲斐鐵太郎
essay and journey(essay of journey)　by kai tetutaro

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