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日本海の幸を寺泊で味わう 執筆 甲斐鐵太郎

日本海の幸を寺泊で味わう-その2- 執筆 甲斐鐵太郎
旅行家

日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞

日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞

寺泊の海辺に一群をなす海産物屋


日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞

赤い魚にはキンキンの名がつけられていた。

日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞

お座敷食堂には椅子席と畳席がある。

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寺泊の海産物屋で昼食アジのタタキ定食。


日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞

舟盛り定食は2160円だ。ウニとブリが美味かった。

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アジのタタキ定食は1180円だ。ネギが味を引き立てる。

日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞

刺身定食にはあら汁が付いている。器は立派だ。

日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞

広い駐車場の前には「魚のアメ横」こと寺泊の海産物屋。

日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞

大河津分水工事によって寺泊の海岸線が大きく後退。

(タイトル)
日本海の幸を寺泊で味わう-その2-執筆 旅行家 甲斐鐵太郞
(寺泊の海辺に一群をなす海産物屋は東京近郷に店をだして客を集めている)

(本文)

 日本海側にはトマリという地名が多い。泊りと書かせている。船泊の意味なのか。
船つき場や港を意味することが多い。そのようなことで寺泊なのだ。日本海には押し寄せる波を防ぐ港が少ない。長い砂浜が多く、ときに断崖がそそり立つ。湾がないと船は砂浜に引き上げられ、押し出して使う。不便なものだ。

 信濃川を分けて寺泊の海辺に流した。これが寺泊港近くにある大河津分水路だ。規模は大きい。大河津分水路は信濃川なのだ。大河津分水路をみてさまざまなことを考える。

 美味しいモノを安く食いたい。美味い魚を低料金で食べたい。食べ物は素材がよければどのような食べ方をしても美味い。生で、焼いて、煮て、蒸して食う。マグロの食べ方は単純ではない。獲れたてのマグロの身には旨味がない。市場で買って宿で身をもいで食べてみる。何の味もない。二泊ほどの旅行をして家に持ち帰って食べる。保冷してのことだ。甘くなっている。

 イカは新鮮なほど美味い。カツオ(鰹)はどうか。五月の季節をまえにするとい初鰹だ。よだれがでる。ブリやマグロの食べ時はどうなのだろう。同じ鰹や鮪(マグロ)であっても脂ののり具合で味が違う。名前を聞くとカツオを思い、ブリを思い、マグロを思い、イカを思って食べるがスーパー・マーケットの魚には裏切られる。

 寺泊の魚はどうか。寺泊の魚はブランドになっている。北海道や和歌山から取り寄せた魚であっても味はよい。舟盛りの刺身もアジのタタキも美味しかった。近くまででかけたら寄りたい。前日に泊まった三条駅前の大衆酒場で投じた代金で寺泊では倍の味と量の魚が食べられた。

 寺泊は佐渡に一番近い場所である。旅客は新潟市からが多いので寺泊は佐渡にわたる基地ではなくなった。その寺泊は長岡市に組み込まれた。栃尾市、寺泊町、与板町、和島村が長岡市になった。2006年1月1日のことだ。寺泊町の人口は11,636人、世帯数は3,244世帯(2005年12月1日)である。

 弥彦神社から長岡市に組み入れられた寺泊の漁港に向かった。寺泊に信濃川があった。新潟市にそそぐ信濃川が寺泊の海に流れ出ているのは大河津分水路による。信濃川を半分か何分の一かを分水して寺泊の日本海に流している。この分水(大河津分水工事)によって寺泊の海岸線が大きく後退したのであった。後退の物理作用がどのようなのか、想像するとよい。分水工事によって新潟港に注ぐ信濃川の川幅が細った。これによって橋の架け替えを要したというがその関係をにわかには推察できない。

 私にとっての興味は大河津分水であり、その姿をみていろいろと考える。信濃川は私が私が好きででかける上高地、槍ヶ岳につながる扇沢、安曇野、松本、長野、八ヶ岳の降る水の半分ほどを集めているのである。軽井沢の水も湯沢の水も集めてしまう日本有数の大河である。

 富山湾のホタルイカは有名だ。寺泊には湾がない。日本海面した海岸線である。寺泊にどのようなその海産物があがるのか。富山湾には劣る。名高い寺泊の海辺に一群をなす海産物屋の品は日本中から集められたモノなのである。

 話が飛ぶが魚津にでかけて寿司屋で食べるものは時のモノに限定している。マグロやウニはどこからかきたモノである。魚津でマグロを食べなくてもよい。寺泊で何を食べるかだ。地のモノに限る。その地のモノを探すのが難儀なのだ。産地表示が義務づけられているためか律儀にそれをしている。ブリは和歌山産であった。

 名高い寺泊の海辺に一群をなす海産物屋は東京近郷に店をだして客を集めている。来る客を待つよりも、客のところにでかけていって売るということで、この商売が繁盛している。いまの物流は短時間に大量のモノを運ぶことができる。

 寺泊の海産物屋のお座敷食堂にはいって昼飯を食べた。刺身定食である。いくつかの具をみまわしたところ地物は甘エビだけのようだった。ザルに50尾ほど盛られた生の甘エビの値段は500円ほどであった。この日の宿の信州上田の別所温泉に持って行くわけにもいかないので買わなかった。

 実情を探っていくと殺風景なことになる。寺泊の海辺に一群をなす海産物屋を傍目に見ると次のようなことだ。

 広い駐車場の前には看板が色鮮やかな「魚のアメ横」こと寺泊の海産物屋が列をなしている。駐車場は無料だ。横断歩道を渡る。売り子の声が響く。「いらっしゃい美味しいよ」

 立ち並ぶ店の棚には魚、カニ、イカ、タコ、カイ、海藻が盛られている。甘エビは安い、ボタンエビも安かった。ボタンエビはお北海道だけではなかったのだ。甘エビとボタンエビを山盛りにしたエビ丼にして食べるとよい。小さなお釜をもって旅して宿で食べたい。

 彩りのよい魚を見ていると楽しい。佐渡沖でとれた紅ズワイ蟹が並んでいるがよいモノは高い。1万円の値がついている。ズワイガニは食べたいが値段が高い。足がもげたのやらは安い。そのようなズワイガニならよいだろう。城之崎の宿で食べたカニづくしには旅館料理の最高の思い出になる美味さだった。

寺泊の海産物市場通り
新潟県長岡市寺泊下荒町
営業時間8:30から17:00、定休日なし

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