計量法が定める皮革面積計を解かる
leather area meter
29種類の「特定商品」の29番目に掲げられているのが皮革であり、次のように規定されている。「29.皮革(原皮並びにわに革、とかげ革、へび革及びかめ革を除く。)。特定物証の量は面積。公差ならびに内容量の上限は、25デシ平方メートル以上[面積]2%(伸び率が大きい皮革として経済産業省令が定めるものにあっては3%)」

計量法が定める皮革面積計を解かる
(写真と日本産業規格(日本工業規格)JIS B 7614:2010皮革面積計によって理解する)

皮革面積計
計量法が定める皮革面積計を解かる
(写真と日本産業規格(日本工業規格)JIS B 7614:2010皮革面積計によって理解する)

計量計測のエッセー 
計量法が定める皮革面積計を解かる
(写真と日本産業規格(日本工業規格)JIS B 7614:2010皮革面積計によって理解する)



光電管式の皮革面積計を通過して面積が計量された被計量物の革が排出される。一枚の革ごとに計量されて印字紙が発行され、これを被計量物の皮革に貼り付ける。


基準面積板とは、基準器検査規則で規定されている面積基準器。
日本産業規格(日本工業規格)JIS B 7614:2010皮革面積計より。
3.15 基準面積板 基準器検査規則で規定されている面積基準器。 4 構造 4.1 一般 皮革面積計は,意図した操作方法及び製品に適した設計がなされていなければならない。それらは十分に頑丈な構造で,予定した環境内に適切に設置して使用した場合,その計量特性を維持できなければならない。また,皮革面積計は,零点復帰装置をもつものでなければならない。 4.2 材質 材質は,通常の使用状態において,摩耗,変質,変形又は破損によって,その性能に影響を与えるものであってはならない。 4.3 目量 表示機構の目量は,0.1 dm2,0.2 dm2,0.5 dm2及び1 dm2のいずれかであって,すべての計量範囲において同一目量でなければならない。 4.4 計量結果の表示 計量結果の表示は,デジタル表示機構又はアナログ指示機構によって行う。。


計量法の定期検査においては基準面積板を通過させて器差を求める。
日本産業規格(日本工業規格)JIS B 7614:2010皮革面積計より。
4.3 目量 表示機構の目量は,0.1 dm2,0.2 dm2,0.5 dm2及び1 dm2のいずれかであって,すべての計量範囲において同一目量でなければならない。 4.4 計量結果の表示 計量結果の表示は,デジタル表示機構又はアナログ指示機構によって行う。 4.5 デジタル表示機構 デジタル表示機構(印字機構を除く。)の計量値を表示する数字は,縦の長さが10 mm以上でなければならない。5 性能 5.1 検定公差及び使用公差 5.1.1 検定公差 器差検定の検定公差は,±1 %とする。ただし,真実の値の1 %の値が0.5 dm2未満の場合にあっては,0.5 dm2とする。 5.1.2 使用公差 使用中検査の使用公差は,±1.5 %とする。ただし,真実の値の1.5 %の値が1 dm2未満の場合にあっては,1 dm2とする。5.3 周速度 周速度は,6.2の規定によって試験を行い,次の規定に適合しなければならない。 a) 周速度は,周速度が固定のものにあってはその表示された周速度の1.1倍,可変のものにあっては最高周速度が表示された最高周速度の1.1倍を超えてはならない。 b) 機械式皮革面積計(検出部が被計量物に接触する方式の皮革面積計をいう。)の最高周速度は,24 m/minを超えるものであってはならない。5.4 繰返し誤差 皮革面積計は,6.3の規定によって試験を行い,各計量値及び10回の計量値の平均値を次の式に当てはめて算出した数値が,目量又は真実の値の2 %のいずれか大きい方の値を超えるものであってはならない。



写真はピン式のつまり純機械式の皮革面積計。光電管センサーを利用した方式の登場により新規に製造されることはなさそうだ。写真では黒くて判りづらいが真ん中の目盛板の後ろにある段々になった竿のようなものが天秤。ロールを通過する不定形の皮革を触針によって把握し、通過量を合わせて面積を割り出して、表示機に面積値として示す。
ピン式計量器。古くにから使われている皮革面積計としてピン式がある。棒の先に車輪のついた計測機構を皮革の上を転がして皮革の面積を求めるのが純機械式の皮革面積計。100個ほどの触針機構が上から降ろされて皮革の表面をなぞり、ロール機構によって皮革が通過した距離(長さ)と合わせて、皮革の面積を計量する。100個ほどの吊り下げられた触針棒によって構成された天びん機構が一つの構成要素となって皮革の面積が計量される。

[参考 皮革面積計の資料]
計量法の皮革面積計の規定そして実働する皮革面積計


日本工業規格 JIS B7614:2010 皮革面積計 (kikakurui.com)
日本工業規格 JIS B7614:2010
この規格は,皮革面積計が計量法の特定計量器として要求される要件のうち,構造及び性能に係る技術. 上の基準及び試験の方法を規定するために作成した日本工業規格(kikakurui.com)。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

序文
1 適用範囲
2 引用規格
3 用語及び定義
4 構造
4.1 一般
4.2 材質
4.3 目量
4.4 計量結果の表示
4.5 デジタル表示機構
4.6 アナログ指示機構
4.7 零点復帰装置及び調整装置
5 性能
5.1 検定公差及び使用公差
5.2 零点復帰装置
5.3 周速度
5.4 繰返し誤差
6 試験方法
6.1 零点復帰装置
6.2 周速度
6.3 繰返し誤差
7 表示
8 器差検定の方法
9 使用中検査
10 対応関係
附属書JA(規定)器差検定の方法
附属書JB(規定)使用中検査
附属書JC(参考)JISと対応する国際規格との対比表

まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

序文
 この規格は,2004年に第1版として発行されたOIML R136-1を基に,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。この規格は,皮革面積計が計量法の特定計量器として要求される要件のうち,構造及び性能に係る技術上の基準及び試験の方法を規定するために作成した日本工業規格であり,この規格の適合だけをもって計量法で定める検定に合格したということにはならない。また,この規格に適合するものであることを示す工業標準化法第19条の表示を付すことはできない。なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JCに示す。

1適用範囲
この規格は,取引又は証明に用いる皮革面積計について規定する。注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 OIML R136-1:2004,Instruments for measuring the areas of leathers(MOD) なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”ことを示す。

2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS Z 8103 計測用語

3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103によるほか,次による。
3.1 計量値
計量器の表示する物象の状態の量の値。
3.2 器差
計量値から真実の値を減じた値のその真実の値に対する割合。
3.3 目量
隣接する目盛標識のそれぞれが表す物象の状態の量の差。
3.4 表示機構
アナログ指示機構及びデジタル表示機構。
3.5 アナログ指示機構
計量値を連続的に示す目盛標識の集合。
3.6 デジタル表示機構
計量値を一定間隔で断続的に表示する目盛標識の集合。
3.7 目盛標識
計量値又はそれに関連する値を表示するための数字又は点,線,その他の記号。
3.8 零点復帰装置
表示機構の表示を零に設定する装置。
3.9 加減調整装置
検出器個々の動作量を積算する機構に取り付けられた調整装置。
3.10 送りおもり調整装置
おもりを用いて指針の零点を均衡させている機構に取り付けられた調整装置。
3.11 周速度
送りローラーが1分間に回転したときの外周の長さ。
3.12 検定
計量法に規定される検定。
注記 検定を行うものは,計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事,指定検定機関,独立行政法人産業技術総合研究所又は日本電気計器検定所と定められている。
3.13 検定公差
検定における器差の許容値。
3.14 使用公差
使用中検査における器差の許容値。
3.15 基準面積板
基準器検査規則で規定されている面積基準器。

4 構造
4.1 一般
皮革面積計は,意図した操作方法及び製品に適した設計がなされていなければならない。それらは十分に頑丈な構造で,予定した環境内に適切に設置して使用した場合,その計量特性を維持できなければならない。また,皮革面積計は,零点復帰装置をもつものでなければならない。
4.2 材質
材質は,通常の使用状態において,摩耗,変質,変形又は破損によって,その性能に影響を与えるものであってはならない。
4.3 目量
表示機構の目量は,0.1 dm2,0.2 dm2,0.5 dm2及び1 dm2のいずれかであって,すべての計量範囲において同一目量でなければならない。
4.4 計量結果の表示
計量結果の表示は,デジタル表示機構又はアナログ指示機構によって行う。
4.5 デジタル表示機構
デジタル表示機構(印字機構を除く。)の計量値を表示する数字は,縦の長さが10 mm以上でなければならない。
4.6 アナログ指示機構
アナログ指示機構は,次による。
a) 指針の指示部分の太さは,最も太い目盛線の太さと最も細い目盛線の太さとの間になければならない。
b) 指針の指示部分と目盛板との間隔は,2 mmを超えてはならない。
c) 目盛線は,その中心線によって面積を示すように目盛られているものでなければならない。
d) 目盛線は,相互に対応するものについては,その大きさその他の性質が均一でなければならない。
e) 目盛線の太さは,目盛間隔の1/4を超えてはならない。
f) アナログ指示機構は,零点復帰装置を操作しない限り計量値を指示し続けるものでなければならない。
4.7 零点復帰装置及び調整装置 皮革面積計の零点復帰装置,加減調整装置及び送りおもり調整装置は,正確に機能するものでなければならない。

5 性能
5.1 検定公差及び使用公差
5.1.1 検定公差
器差検定の検定公差は,±1 %とする。ただし,真実の値の1 %の値が0.5 dm2未満の場合にあっては,0.5 dm2とする。
5.1.2 使用公差
使用中検査の使用公差は,±1.5 %とする。ただし,真実の値の1.5 %の値が1 dm2未満の場合にあっては,1 dm2とする。
5.2 零点復帰装置
零点復帰装置は,6.1の規定によって試験を行い,デジタル表示機構にあっては計量値を零に,アナログ指示機構にあってはその指針が零を表す目盛線から目量の1/4以内の位置に戻るものでなければならない。
5.3 周速度
周速度は,6.2の規定によって試験を行い,次の規定に適合しなければならない。
a) 周速度は,周速度が固定のものにあってはその表示された周速度の1.1倍,可変のものにあっては最高周速度が表示された最高周速度の1.1倍を超えてはならない。
b) 機械式皮革面積計(検出部が被計量物に接触する方式の皮革面積計をいう。)の最高周速度は,24 m/minを超えるものであってはならない。
5.4 繰返し誤差
皮革面積計は,6.3の規定によって試験を行い,各計量値及び10回の計量値の平均値を次の式に当てはめて算出した数値が,目量又は真実の値の2%のいずれか大きい方の値を超えるものであってはならない。

r=3×∑(Xi−Xm)2÷9
ここに, r : 繰返し誤差 xi : 各計量値 xm: 10回の計量値の平均値
(この式、いわゆる3∑の表示は表記上の制約のために乱れておりますので、日本産業規格 JIS B7614:2010 皮革面積計 (kikakurui.com)に当たって正確な記述を確認してください。)

6 試験方法
6.1 零点復帰装置 零点復帰装置の試験は,3回以上操作して行う。
6.2 周速度 周速度の試験は,回転計及び長さ計を用いて,送りローラーの回転数を計測し,そのローラーの外周部が1分間に移動する長さを算出する。
6.3 繰返し誤差 繰返し誤差の試験は,基準面積板を使用して測定可能区間の測定面の中央部及び左右の両部分について,繰り返して10回計量を行う。

7 表示 皮革面積計には,その見やすい箇所に,次に掲げる事項を表示しなければならない。
a) 製造業者名又は登録商標
b) 製造年
c) 製造番号
d) 目量
e) 最大面積
f) 周速度。ただし,可変するものにあってはその最高の周速度。

8 器差検定の方法
器差検定の方法は,附属書JAによる。

9 使用中検査
使用中検査は,附属書JBによる。

10 対応関係
このJISの項目と特定計量器検定検査規則(以下,検則という。)との対応関係は,表1による。

表1−JIS項目と検則項目との対比表
JISの項目              
       検則の対応項目
JISの項目7 表示                 検則の対応項目第五章第一節第一款第一目“表記事項”
JISの項目4 構造,5 性能(5.1を除く。)    検則の対応項目第五章第一節第一款第二目“性能”
JISの項目5.1.1 検定公差           検則の対応項目第五章第一節第二款“検定公差”
JISの項目6 試験方法             検則の対応項目第五章第一節第三款第一目“構造検定の方法”
JISの項目JISの項目B.1 性能に係る技術上の基準  検則の対応項目第五章第二節第一款“性能に係る技術上の基準”
JISの項目JB.2 使用公差            検則の対応項目第五章第二節第二款“使用公差”
JISの項目JB.3 性能に関する検査の方法  検則の対応項目第五章第二節第三款第一目“性能に関する検査の方法”
JISの項目JB.4 器差検査の方法       検則の対応項目第五章第二節第三款第二目“器差検査の方法”

附属書JA (規定) 器差検定の方法
JA.1
一般 器差検定に使用する標準器は,基準器検査規則第4条に規定する基準面積板とする。
JA.2 器差検定の方法
a) 表示された最高周速度以下の速度で器差検定を行う。
b) 方形基準面積板を用いる場合にあっては,その進行方向がその方形基準面積板の対角線にほぼ平行になるようにして行う。
c) 器差検定は,零点復帰装置を作動させた後,その最大面積に近い面積の値及び任意の面積の値について行う。
d) 最大面積に近い面積の値を器差検定するときは,基準面積板をステージに均等に入れて行うものとする。
e) 任意の面積の値を器差検定するときは,6.3による。
JA.3 器差の算出
JA.3.1
任意の面積の値の器差の算出 任意の面積の値について器差検定をする場合にあっては,JA.2 e) の規定によって計量したその計量値の平均値を計算して行う。

附属書JB (規定) 使用中検査
JB.2
使用公差 使用公差は,5.1.2による。
JB.3
性能に関する検査の方法 性能に関する検査の方法は,6.1,6.2及び6.3による。
JB.4
器差検査の方法 器差検査の方法は,附属書JAによる


(タイトル)
計量法が定める皮革面積計を解かる-総説-
(本文書は計量新報の論説である計量法の皮革面積計の規定そして実働する皮革面積計と同じ文章内容です。理解しやすさのために皮革面積計の実物の写真を掲載いたしました。)

(本文)
 計量法の特定計量器の規定に皮革面積計が登場するために、計量関係者のその実態を知らないままに皮革面積計を強く意識する。皮革面積計は、計量法第二条 法第二条第四項の政令で定める計量器は、次のとおりとする。として一 タクシーメーター、二 質量計のうち、次に掲げるもの(イ、ロ、ハ、ニ)、三 温度計のうち、次に掲げるもの(イ、ロ)、につづいて、四 皮革面積計という形で登場する。

 計量法第二条第四項は計量器と特定計量器を規定する。「この法律において「計量器」とは、計量をするための器具、機械又は装置をいい、「特定計量器」とは、取引若しくは証明における計量に使用され、又は主として一般消費者の生活の用に供される計量器のうち、適正な計量の実施を確保するためにその構造又は器差に係る基準を定める必要があるものとして政令で定めるものをいう」とされる。

 計量法は、計量販売されることの多い消費生活関連商品であって、消費者保護のために適正計量の規制を課すことが適当なもの29種類を「特定商品」として定めている。(特定商品の販売に係る計量(第12条、第13条関係))。特定商品をその内容量を示して販売する場合は、量目公差(許される誤差)を超えないように計量しなければならない。特定商品のうち政令で定めるもの(精米、食肉、牛乳、味噌、醤油など)を密封包装して販売する場合には、その内容量を表記するとともにその表記した者の氏名・住所を表記しなければならない。

 29種類の「特定商品」の29番目に掲げられているのが皮革であり、次のように規定されている。「29.皮革(原皮並びにわに革、とかげ革、へび革及びかめ革を除く。)。特定物証の量は面積。公差ならびに内容量の上限は、25デシ平方メートル以上[面積]2%(伸び率が大きい皮革として経済産業省令が定めるものにあっては3%)」。

 皮革面積計の定期検査の周期は検査周期1年に1回、定期検査を受けることを要しない期間6月。検定又は検査済証印に表示された日、または、定期検査済証印に表示された日から法定の期間を過ぎると定期検査を受けることが義務付けられている。(定期検査の対象となる特定計量器は、計量法施行令第10条で定められている)。皮革面積計の計量証明検査の周期は定期検査と同一で、「計量証明検査周期1年に1回、計量証明検査を受けることを要しない期間を受けることを要しない期間6月」とされる。定期検査実施の定期検査機関は、知事、特定市の長又は指定定期検査機関。計量証明検査の実施の計量証明検査機関は、知事又は指定計量証明検査機関。

 次は大阪府における令和5年度 特定計量器(皮革面積計)の定期検査の実施の概要である。令和5年度特定計量器(皮革面積計)の定期検査の実施期日等の公示。計量法(平成4年法律第51号)第19条第1項の規定により、特定計量器(皮革面積計)の定期検査を次のとおり実施します。令和5年2月24日。特定計量器の種類皮革面積計、実施の期日、場所及び区域は、特定計量器検定検査規則(平成5年通商産業省令第70号)第39条第1項の規定により定期検査の実施の場所とされる特定計量器の所在の場所。府の区域(大阪市、堺市、豊中市、高槻市、枚方市、東大阪市、八尾市、岸和田市、吹田市、茨木市、寝屋川市、守口市及び門真市の区域を除く。)。

 皮革類面積計の技術的な原理は次のとおり。はかろうとする面積を小面積に分けて、それらの総和を機械的に求める。面積の計量の原理は、古くは多数の触針を用いていた。光電管を使って光の透過量から面積を計量するように変っている。レーザーや計測カメラをを用いることが技術的にはできるが、その実例は確認していない。皮革面積計が計量法の特定計量器として要求される要件のうち、構造及び性能に係る技術上の基準及び試験の方法を規定するために作成した日本工業規格としてJIS B7614:2010が制定されている。JIS B7614:2010はデジタル表示方式に関係して計量原理は規定していない。デジタル表示機構についても同じ。計量法に基づく規定ということでは、皮革面積計を用いて皮革の面積を計量して取引と証明に用いること。

 計量法に規定される検定について、計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事、指定検定機関、独立行政法人産業技術総合研究所又は日本電気計器検定所と定められている、ことになっている。皮革類面積計の検定実施機関は本稿執筆段階では未確認。皮革面積計の検定、定期検査、計量証明検査の手数料などについて。検定手数料は2,750円。定期検査手数料は2,500円。計量証明検査手数料は2,500円。(計量法関係手数料 平成24年4月1日から)。定期検査手数料と計量証明検査手数料は所在場所検査での料金。計量士による代行検査も実施されており2,500円の検査手数料のほかに出張費を要する。検定所などの検査では2,500円の検査手数料のみ。検定の実際のことは確認していない。横幅が4メートルを越えることもある皮革面積計の検定、定期検査、計量証明検査の手数料は低廉な設定になっている。

 皮革面積計の検定、定期検査、計量証明検査は、基準器検査規則で規定されている面積基準器である基準面積板を用いて実施される。基準面積板は円形のもの。面積が既知の基準面積板を皮革面積計を通過させて、計量性能を確認する。定期検査、計量証明検査における公差は2%、伸び率が大きい皮革として経済産業省令が定めるものにあっては3%。

 計量法特定計量器の届出製造事業者として皮革面積計では次の三者がある(令和2年07月時点)
1、有限会社エスケー商事、東京都墨田区八広4-43-4( 工場又は事業場の所在地 東京都墨田区東墨田3-10-7)
2、株式会社本川鉄工所、大阪府大阪市西成区南津守7-2-17
3、株式会社山陽、兵庫県姫路市東郷町43 工場又は事業場の所在地 本社工場兵庫県姫路市東郷町43

 上記三者のうち株式会社本川鉄工所は「皮革面積計の製造販売を行っておりますが、現在新規受注は承っておりません。ご連絡など〒557-0063大阪市西成区南津守7-2-1、FAX06-6651-3252、e-mail:info@motokawaworks.com、平成31年4月30日」を確認している。

 計量行政機関である計量検定所、計量検査所などの多くは皮革面積計の定期検査などの実施事例は少ない。三重県計量検定所は「疑問・質問にお答えします」として皮革面積系について次のように述べている。「 皮革面積計って何?。皮革面積計とは牛革などの面積をはかる計量器です。ご存知の方はほとんどいないと思いますが、牛革などは重量や体積ではなく、面積で取引されています。皮革面積計は、非自動はかり・分銅・おもりと同じく定期検査の対象となる計量器です。ところが、三重県内で皮革面積計を使用している方は、現在はもちろんのこと過去にもいません。つまり、三重県計量検定所が皮革面積計の定期検査を行なったことは今まで1度もありません。稼動している様子をみたこともなければ、実物を見た人も皆無であろう皮革面積計、そんな貴重な皮革面積計の写真を入手しましたので添付します。」

 皮革面積計の定期検査実施の事例を大阪府における「令和5年度特定計量器(皮革面積計)の定期検査の実施期日等の公示」によって確認できる。長野県では皮革産業がある飯田市において三者の皮革面積計の定期検査事例が報告されている。東京都では皮革業者(タンナー)が皮革面積計を使用しているので東京都計量検定所が定期検査などを実施しているはずである。本紙では全日本皮革計量協会の当事者と面識をもっており、東京都計量検定所の元職員を通じても関係している。また古くに和歌山県の皮革面積計にかかる事業者を訪ねたことがある。

 大阪府計量証明協会会員の北中計量所(〒556-0014大阪市浪速区大国3丁目7-15、電話06-6647-4835、FAX06-6647-4835)は、皮革面積計を用いた計量証明事業者である。ここで使われている皮革面積計は光電管式センサー式の方式。皮革製造および販売事業者が商品として販売する皮革を持ち込んで、計量して、計量結果の面積表示などをしたシールの発行を受けて、皮革ごとに貼付している。ここで稼働する皮革面積計は横幅が4メートルほどはある。持ち込まれた皮革を一日中、計量しており、皮革の計量証明が北中計量所の仕事である。

 牛皮のおもな輸出国は米国。米国から別の国に移されて皮革となる。その革が各国に輸出されて鞄や靴などが作られ、またソファーの表面の革として使われる。皮革の取引は面積表示による。日本の皮革製造業は縮小の一途にある。価格面で輸入品に対抗できないためでもある。この10年の間に2割に縮小したという観測がある。国内の皮革製造業の縮小が皮革の計量取引と証明という計量業務の量の増減にどのように関係するか不明である。皮革の国内製造量が減少すれば、皮革の計量取引も減ずる。原皮と加工皮革の取引の実態は調査していない。

[資料]
計量法 特定計量器の届出製造事業者一覧(METI/経済産業省)
計量法 特定計量器の届出製造事業者一覧
皮革面積計

令和2年07 時点
(事業者名称 本社住所 工場又は事業場の名称 工場又は事業場の所在地)
事業者名称 有限会社エスケー商事 本社住所 東京都墨田区八広4-43-4 有限会社エスケー商事 工場又は事業場の所在地 東京都墨田区東墨田3-10-7
事業者名称 株式会社本川鉄工所 本社住所 大阪府大阪市西成区南津守7-2-17 本社 工場又は事業場の所在地 大阪府大阪市西成区南津守7-2-17
事業者名称 株式会社山陽 本社住所 兵庫県姫路市東郷町43 工場又は事業場の所在地 本社工場兵庫県姫路市東郷町43

(以上、資料は産業技術環境局 計量行政室の公開文書による
お問合せ先
産業技術環境局 計量行政室
電話:03-3501-1688(直通) FAX:03-3501-7851
受付時間:9時30分~12時00分 13時00分~17時00分(平日のみ)
※担当者が他の業務等で不在の場合には翌日以降のご回答になる場合があります。


[以下 資料]

計量計測データバンク ニュースの窓-73-皮革面積計と計量法の諸規定



計量計測のエッセー



計量法の皮革面積計の規定そして実働する皮革面積計

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日本経済と物価上昇の行方

計測の技術行為と法的計量行為という二つの性質

不都合な事実と不要なことがら

計量器コンサルタント制度とその理解

亜ヒ酸をめぐる中井泉氏鑑定と河合潤氏の分析手法解析による結果の対立

質量の単位㎏と質量発生の科学のお話し

計量法のハカリの指定定期機関制度運用の現状

試験難易度によって自己を評価付けする現代の人々

地球温暖化と花見酒の経済

2022年日本経済の素描

質量の地球での振る舞いかた

質量の起源を探る

質量の起源の究明と質量計測の取回しの実際

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重力とは 重力の単位 地球の重力値 重力の作用

池袋事故におけるハイブリット車暴走の原因は誤操作によるか機械故障か

新型コロナウイルス感染症ワクチン

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バベルの塔に似た都市集中と林の中の工場との対比

新自由主義批判にも聞こえるトマス・モアのユートピア

COVID-19におびえて洞窟に3カ月避難した日本

新型コロナ対応で経済を止める愚挙

下気道感染症で300万人、下痢性疾患で140万人、結核130 万人、これと新型ウイルスを比較する

新型コロナウイルスと肺炎疾患を考える

新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(18日午前2時時点)AFP 2020年3月18日 5:23発信地:パリ

新型コロナウイルス感染症で体温計が市場から消えた

(不適切な表現などについては意に反するものですのでご容赦ください)

2020-06-15-japan-frightened-by-covid-19-and-evacuated-to-a-cave-for-3-months-
メートル法と田中館愛橘、高野瀬宗則、関菊治の三氏(計量の歴史物語 執筆 横田俊英)
 
計量計測のエッセー

よく働くことを喜びとする 渋沢栄一の論語と算盤

日本の学生の無駄な一年を取り戻す

読み書きソロバンができない大学生

カーボンニュートラルという虚構政策

人の言葉の基(もとい)は教養である

人口減少の事情と日本の50年先の状態

机と椅子が織りなす快適値としての29cmという科学

新型コロナウイルス感染症COVID-19対応の温度計測機器

COVID-19に感染したら生命と財産を何とか守ってやる

バベルの塔に似た都市集中と林の中の工場との対比

新自由主義批判にも聞こえるトマス・モアのユートピア

COVID-19におびえて洞窟に3カ月避難した日本

新型コロナ対応で経済を止める愚挙

下気道感染症で300万人、下痢性疾患で140万人、結核130 万人、これと新型ウイルスを比較する

新型コロナウイルスへの国と東京都の対応の是非

新型コロナウイルス感染症で体温計が市場から消えた

新型インフルエンザ薬タミフル誤計量と天秤の改善措置

【資料】新型コロナウイルスと肺炎疾患を考える
【資料】新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(18日午前2時時点)AFP 2020年3月18日 5:23発信地:パリ

計測と計量管理の教養こそ計測技術者が身につけるべきこと

計測がねじ曲げられると白が黒になる(白いものを黒くしてしまう社会の掟の怖さ)

いつでも使える計量辞書としての国際単位系ページの利用

田中館愛橘の物理普及講演と寺田寅彦の物理学を元にした随筆

適正な計量の実施は国家と地方公共団体が共同して実現すべきもの

富士山より高かった八ヶ岳が崩壊すると泥流は甲府盆地の向こうまで流れた執筆 甲斐鐵太郞
韮崎と須玉に連なる丘の七里岩は八ヶ岳崩壊による岩屑(がんせつ)なだれの跡だ


計量計測のエッセー ( 2018年1月22日から日本計量新報の社説と同じ内容の論説です)

素直でない人は嘘をつく 素直とは正直者のことだ

法人とその構成員の意欲と能力を映し出しているwebサイト

数値や言葉を翻訳変換して診断する

大手情報媒体が低俗化しフェイク情報が充満する

人は他の人を映し鏡として生きる意義を成立されている

カメラの撮影枚数にみる技術開発とリチウムイオン電池


地が裂け山が崩れ洪水が人を襲う日本の自然(ハザードマップは人が住んではならない場所を示す地図だ

球速表示160kmは確かか(球速表示160kmは信ずるに値するものなのか)

内需依存型産業社会日本と人口減少社会の在り方

(タイトル)
控えめな計量法が適用されて実現する平和な社会
(サブタイトル)キログラムの単位記号はkgでありKGではない。メートルの単位記号はmでありMではない。

計量の教養こそ身に付けるべき課題だ

0.1%の計量器の検定・検査が世のなかに適正計量を実現をもたらす

地が裂け山が崩れ洪水が人を襲う日本の自然(ハザードマップは人が住んではならない場所を示す地図だ
見えないモノを見えるようにする計測技術
強い欲求をもっているとニーズは自ずと分かるものらしい
すべては丈夫な身体と丈夫な心あってこそ
消費は人口減少の度合いで減りGDPも同様に推移する
キログラムは新定義を満足させたうえ50 µgから10 µgに精度向上
質量と重量の違い及び質量の単位キログラムの定義変更
規則に照らせば不正でも総合性能としては問題ない事柄
バベルの塔とノアの箱舟の伝説と旧カヤバ工業の免震性能偽装
計量と計測は人の間にどのようにかかわるか
自動ハカリの検定実施は日本の計量制度に大きな転換をもたらす
2018年11月16日開催の国際度量衡総会で質量の単位キログラム(kg)を定義変更
日本人の頭骨の変化を計測値が示す副題(鎌倉時代の日本人の頭は前後に長い形をしていた)
優良事業所が適正計量管理事業所の指定を受ける社会的責任
計測の目的と求められる確かを考える
地方計量行政の模範県を躊躇なく真似たい
自動ハカリの指定検定機関制度と行政組織の関わり方
1%の検定で計量の安全を実現している日本の計量制度
自動ハカリの指定定期検査機関の動向を観察する
計測の在り方と計測値の表示をめぐる諸事情
計量協会webサイトから日本の計量行政の未来が見える
光波干渉測定システムはアインシュタインの理論を事実として確認した
収賄で終身刑になる中国要人と首相をかばい罪に問われる日本の官僚

ウィキペディアによる計量の世界の説明は1割ほど
時代の波と計量器産業の浮き沈み
世界でも範たる状態を築いている日本の計量行政
中国では日本以上の人口減少状態が出現している
ハカリの定期検査実施漏れは計量憲法である計量法違反だ
城下町の鍛冶屋が日本の産業の元になった
山口高志投手の球がベース通過時点で一番速かった
福島産の農産物と海産物と放射線測定器
通信と自己診断機能は計量器の法制度を変える
計れと人を管理したQC運動に対比される品質工学
モノの数量表現と性質表現の仕組みである国際単位系(SI)
計量法の実質の内容を変える政省令の理解と解釈
ハンドルで曲がらずブレーキで車は止まらない
計量計測のエッセー

学校は記憶容量とアプリケーションを確認するところ
計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること
社会の計量の安全の確保は住民サービスの基礎
神鋼素材は計測器性能に影響がない
田中舘愛橘の志賀潔と中村清二への教え方

自動ハカリの検定実施は日本の計量制度に大きな転換をもたらす
2018年11月16日開催の国際度量衡総会で質量の単位キログラム(kg)を定義変更
事実は小説よりも奇なり 二つの事件
計測システムがわかることが計測における教養だ
世の中は計測でできている
計測の目的と精密さの実現の整合
日本人の頭骨の変化を計測値が示す副題(鎌倉時代の日本人の頭は前後に長い形をしていた)
優良事業所が適正計量管理事業所の指定を受ける社会的責任
計測の目的と求められる確かを考える
地方計量行政の模範県を躊躇なく真似たい
自動ハカリの指定検定機関制度と行政組織の関わり方
1%の検定で計量の安全を実現している日本の計量制度

学校は記憶容量とアプリケーションを確認するところ
計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること
社会の計量の安全の確保は住民サービスの基礎
神鋼素材は計測器性能に影響がない
田中舘愛橘の志賀潔と中村清二への教え方

 
旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey) 

滋賀県・草津市の宿で王将の餃子をたべた

京都三条の街は気詰まりで滅入る

神戸は港町だが山の街でもあり大都市だ


神戸は港町だが山の街でもあり大都市だ

霧ヶ峰 雪景色

秩父札所二十四番 光智山法泉寺

6月24日の霧ヶ峰高原道路だ。強清水から車山・肩駐車場に向かって走る

正月の下呂温泉は一夜にして白銀の世界になった

上高地 晩夏

風の子の子供たちですが人は風邪を引いてはなりません

川崎大師平間寺で願い事をする

霧ヶ峰高原の八島湿原の周りに出現する景色(2)
薄く積もった雪道を踏みしめる。クロカン四駆の世界だ。

霧ヶ峰高原の八島湿原の周りに出現する景色

霧ヶ峰高原 晩秋の八島湿原

霧ヶ峰高原 晩秋

和歌山市加太港の浜に立つ

山梨県牧丘村で秋の風景に出会った。今は新しい市になっているがその名は知らない。

ダイヤモンド富士

酉の市(おとりさま)

浅草の浅草寺界隈に足を向けた 外人がいて蜘蛛の巣の鉄塔が見えた

旧塩山の恵林寺界隈を見物した

仙台藩と青葉城

カラスウリが赤くなって秋です

スズランが赤い実を付ける秋の始まりです
 
 
 
旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey) 

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