亜ヒ酸をめぐる中井泉氏鑑定と河合潤氏の分析手法解析による結果の対立
Conflict of results by appraisal and analytical method analysis over arsenous acid
大きな数値と小さな数値を取り扱うことでの対数を説明する田中館愛橘の講義は本質に深く迫るものとして後に日本の物理学を担う学生には受け入れられたことを中村清二が伝える。プラスチック容器に付着していた砒素と、犯行に使用された紙コップに付いた砒素を、同一物に見せるために、紙コップに付着の砒素の組成比を図表で表記するときに、数値を100万倍して対数(log)をプロット(注・ plot=観測値などを点でグラフに描き入れること)して、プラスチック容器に付着していた砒素と、犯行に使用されたとされる紙コップに付着した砒素の組成比が同じように見せかける資料が裁判で採用されて、これが有罪判決の大きな証拠とされた。

亜ヒ酸をめぐる中井泉氏鑑定と河合潤氏の分析手法解析による結果の対立

亜ヒ酸をめぐる中井泉氏鑑定と河合潤氏の分析手法解析による結果の対立
計量計測のエッセー 
亜ヒ酸をめぐる中井泉氏鑑定と河合潤氏の分析手法解析による結果の対立

(タイトル)

亜ヒ酸をめぐる中井泉氏鑑定と河合潤氏の分析手法解析による結果の対立

(本文)

 大きな数値と小さな数値を取り扱うことでの対数を説明する田中館愛橘の講義は本質に深く迫るものとして中村清二が伝える。先生から対数表を使って計算することの意義を初めて聞かされてハッと驚いた。計算を行うにあたって要求するところの精度に順応するように対数表ができている。それが計算尺の目盛りの刻み方でもよくわかる。たとえば同じ10という数でも10と20のところと、80と90のところの10とでは大きな相違がある。それが計算尺をみれば10から20までの距たりは大きくて、80から90までの距たりはまことに小さいのが明瞭であろう。これが計算尺、対数表のよいところ。このように物事を大局から達観するような態度の大切さを種々教えられた。そこに先生の学問の偉さというものがある。根底のある人でないと、あんなことは言えない。先生は器械のような講義はなさらない。中村清二著『田中舘愛橘先生』にある。

 プラスチック容器に付着していた砒素と、犯行に使用された紙コップに付いた砒素を、同一物に見せるために、紙コップに付着の砒素の組成比を図表で表記するときに、数値を100万倍して対数(log)をプロット(注・ plot=観測値などを点でグラフに描き入れること)して、プラスチック容器に付着していた砒素と、犯行に使用されたとされる紙コップに付着した砒素の組成比が同じように見せかける資料が裁判で採用されて、これが有罪判決の大きな証拠とされた。

 被告弁護人の依頼により砒素鑑定の計測値を検証した京大教授の河合潤氏は、紙コップの亜ヒ酸は被告宅のにあった亜ヒ酸とは同一の組成でないことを証し、また数値を100万倍して対数(log)としてプロットする手法によって同一であるように処理したこと確かめた。河合潤氏の検証によって有罪判決の決め手となった二つの亜ヒ酸は、まったくの別物であることが明かされ、このことに関係する日本分析化学会での河合潤氏の研究発表は事実上、学会で承認されたのであった。100万倍や対数などでごまかさずにプロットすると、紙コップの亜ヒ酸は被疑者宅にあった亜ヒ酸とは明らかに組成が異なる。

 河合潤氏は「科警研は、カレーに亜ヒ酸を投入したとされる紙コップに付着した亜ヒ酸が、被告人所持とされる亜ヒ酸とは組成が異なることを知りながら、化学分析で得られた組成比を100万倍して対数(log)をプロットして同一であるかのように見せかけていた」「100万倍や対数などでごまかさずにプロットすると、紙コップの亜ヒ酸は犯人所持亜ヒ酸とは明らかに組成が異なることがわかります」と結論付ける。(『季刊刑事弁護』誌No.85に詳報。つまり、別のものでも片方の計測値を100万倍して対数グラフとして図にすると同一であるようにみえる。歪んだ目的によって操作された計測値によって裁判官の判断を誤らせた。)

【参考】

対数グラフは目盛りごとに値が倍々で増えていく。普通の目盛りは一定距離ごとに数が10ずつ増えるのに対して、対数目盛りは一定距離ごとに数が10倍ずつ増える。一、十、百、千、万という増え方でだ。それを現すのが上の図。対数グラフ。

 捜査段階で物証鑑定したのは、東京理科大の中井泉教授は、砒素に含まれる不純物として錫(スズ)など4種類の重金属を調べ不純物の混合状態から犯人宅からでたものと犯行現場の砒素が同一であるとした。裁判には中井鑑定が資料として採用された。

 東京理科大の中井泉教授は「私は検察側から、プラスチック容器と紙コップに付いたヒ素の同一性の証明を求められました。鑑定して結果が同一だったのでそう鑑定書に書いた。きれいに鑑定できたという自信があり、検察側も満足していた。」と週刊朝日取材に答えている。

 京都大学教授の河合潤氏はカレーヒ素事件の検証は依頼を受けたものとはいえ、大学教授の職にあることから、一連の行動を公務員における業務としてとらえたことから研究論文としてまとめている。河合潤氏は次のようにも述べる。「最近(2016年9月)も和歌山地裁に意見書を提出したばかりですが、その最後で「私(=河合)の一連の鑑定書・意見書が鑑定を超えて指し示す新たな真実は、不明な動機によって4名を殺害し63名に傷害を負わせた真犯人は,凶器の亜ヒ酸を現在も所持したまま、野放しであるという事実である」と。

【参考資料】

河合 潤(京都大学教育研究活動データベースに記載の内容)2020年2月3日現在
氏名 河合 潤/カワイ ジユン/Kawai, Jun
所属部署・職名(部局/所属/講座等/職名)
工学部工学研究科/材料工学専攻材料プロセス工学講座/教授

論文 和歌山カレー砒素事件鑑定資料―蛍光X 線分析 河合潤 pdf

砒素鑑定で計測値を100万倍して対数グラフで表示して似せる手法が使われた(犯罪の証拠とされた砒素鑑定の成否を検証する資料集)

河合 潤(京都大学教育研究活動データベースに記載の内容)2020年2月3日現在

鑑定の計測値を100万倍して対数をプロットして同一であると見せかけた(指摘したのは河合潤京大教授)

砒素鑑定で計測値を100万倍して対数グラフで表示して似せる手法が使われた(犯罪の証拠とされた砒素鑑定の成否を検証する資料集)
計測がねじ曲げられると白が黒になる(白いものを黒くしてしまう社会の掟の怖さ)

2023-01-11-conflict-of-results-by-appraisal-and-analytical-method-analysis-over-arsenous-acid-



計量計測のエッセー

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不都合な事実と不要なことがら

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亜ヒ酸をめぐる中井泉氏鑑定と河合潤氏の分析手法解析による結果の対立

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試験難易度によって自己を評価付けする現代の人々

地球温暖化と花見酒の経済

2022年日本経済の素描

質量の地球での振る舞いかた

質量の起源を探る

質量の起源の究明と質量計測の取回しの実際

数学者と物理学者は数式によって実現されることを事実だと考えている

重力とは 重力の単位 地球の重力値 重力の作用

池袋事故におけるハイブリット車暴走の原因は誤操作によるか機械故障か

新型コロナウイルス感染症ワクチン

走り、曲がり、止まるという車の機能にはさまざまな技術要素と交通事故

計量行政職員は計量の安全を守る護民官として位置づけられていた

カーボンニュートラルという虚構政策

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2020年日本経済の素描

机と椅子が織りなす快適値としての29cmという科学

新型コロナウイルス感染症COVID-19対応の温度計測機器

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新型コロナ対応で経済を止める愚挙

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新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(18日午前2時時点)AFP 2020年3月18日 5:23発信地:パリ

新型コロナウイルス感染症で体温計が市場から消えた

(不適切な表現などについては意に反するものですのでご容赦ください)

2020-06-15-japan-frightened-by-covid-19-and-evacuated-to-a-cave-for-3-months-
 
計量計測のエッセー


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新型コロナウイルスへの国と東京都の対応の是非

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新型インフルエンザ薬タミフル誤計量と天秤の改善措置

【資料】新型コロナウイルスと肺炎疾患を考える
【資料】新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(18日午前2時時点)AFP 2020年3月18日 5:23発信地:パリ

計測と計量管理の教養こそ計測技術者が身につけるべきこと

計測がねじ曲げられると白が黒になる(白いものを黒くしてしまう社会の掟の怖さ)

いつでも使える計量辞書としての国際単位系ページの利用

田中館愛橘の物理普及講演と寺田寅彦の物理学を元にした随筆

適正な計量の実施は国家と地方公共団体が共同して実現すべきもの

富士山より高かった八ヶ岳が崩壊すると泥流は甲府盆地の向こうまで流れた執筆 甲斐鐵太郞
韮崎と須玉に連なる丘の七里岩は八ヶ岳崩壊による岩屑(がんせつ)なだれの跡だ


計量計測のエッセー ( 2018年1月22日から日本計量新報の社説と同じ内容の論説です)

素直でない人は嘘をつく 素直とは正直者のことだ

法人とその構成員の意欲と能力を映し出しているwebサイト

数値や言葉を翻訳変換して診断する

大手情報媒体が低俗化しフェイク情報が充満する

人は他の人を映し鏡として生きる意義を成立されている

カメラの撮影枚数にみる技術開発とリチウムイオン電池


地が裂け山が崩れ洪水が人を襲う日本の自然(ハザードマップは人が住んではならない場所を示す地図だ

球速表示160kmは確かか(球速表示160kmは信ずるに値するものなのか)

内需依存型産業社会日本と人口減少社会の在り方

(タイトル)
控えめな計量法が適用されて実現する平和な社会
(サブタイトル)キログラムの単位記号はkgでありKGではない。メートルの単位記号はmでありMではない。

計量の教養こそ身に付けるべき課題だ

0.1%の計量器の検定・検査が世のなかに適正計量を実現をもたらす

地が裂け山が崩れ洪水が人を襲う日本の自然(ハザードマップは人が住んではならない場所を示す地図だ
見えないモノを見えるようにする計測技術
強い欲求をもっているとニーズは自ずと分かるものらしい
すべては丈夫な身体と丈夫な心あってこそ
消費は人口減少の度合いで減りGDPも同様に推移する
キログラムは新定義を満足させたうえ50 µgから10 µgに精度向上
質量と重量の違い及び質量の単位キログラムの定義変更
規則に照らせば不正でも総合性能としては問題ない事柄
バベルの塔とノアの箱舟の伝説と旧カヤバ工業の免震性能偽装
計量と計測は人の間にどのようにかかわるか
自動ハカリの検定実施は日本の計量制度に大きな転換をもたらす
2018年11月16日開催の国際度量衡総会で質量の単位キログラム(kg)を定義変更
日本人の頭骨の変化を計測値が示す副題(鎌倉時代の日本人の頭は前後に長い形をしていた)
優良事業所が適正計量管理事業所の指定を受ける社会的責任
計測の目的と求められる確かを考える
地方計量行政の模範県を躊躇なく真似たい
自動ハカリの指定検定機関制度と行政組織の関わり方
1%の検定で計量の安全を実現している日本の計量制度
自動ハカリの指定定期検査機関の動向を観察する
計測の在り方と計測値の表示をめぐる諸事情
計量協会webサイトから日本の計量行政の未来が見える
光波干渉測定システムはアインシュタインの理論を事実として確認した
収賄で終身刑になる中国要人と首相をかばい罪に問われる日本の官僚

ウィキペディアによる計量の世界の説明は1割ほど
時代の波と計量器産業の浮き沈み
世界でも範たる状態を築いている日本の計量行政
中国では日本以上の人口減少状態が出現している
ハカリの定期検査実施漏れは計量憲法である計量法違反だ
城下町の鍛冶屋が日本の産業の元になった
山口高志投手の球がベース通過時点で一番速かった
福島産の農産物と海産物と放射線測定器
通信と自己診断機能は計量器の法制度を変える
計れと人を管理したQC運動に対比される品質工学
モノの数量表現と性質表現の仕組みである国際単位系(SI)
計量法の実質の内容を変える政省令の理解と解釈
ハンドルで曲がらずブレーキで車は止まらない
計量計測のエッセー

学校は記憶容量とアプリケーションを確認するところ
計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること
社会の計量の安全の確保は住民サービスの基礎
神鋼素材は計測器性能に影響がない
田中舘愛橘の志賀潔と中村清二への教え方

自動ハカリの検定実施は日本の計量制度に大きな転換をもたらす
2018年11月16日開催の国際度量衡総会で質量の単位キログラム(kg)を定義変更
事実は小説よりも奇なり 二つの事件
計測システムがわかることが計測における教養だ
世の中は計測でできている
計測の目的と精密さの実現の整合
日本人の頭骨の変化を計測値が示す副題(鎌倉時代の日本人の頭は前後に長い形をしていた)
優良事業所が適正計量管理事業所の指定を受ける社会的責任
計測の目的と求められる確かを考える
地方計量行政の模範県を躊躇なく真似たい
自動ハカリの指定検定機関制度と行政組織の関わり方
1%の検定で計量の安全を実現している日本の計量制度

学校は記憶容量とアプリケーションを確認するところ
計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること
社会の計量の安全の確保は住民サービスの基礎
神鋼素材は計測器性能に影響がない
田中舘愛橘の志賀潔と中村清二への教え方

 
旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey) 

滋賀県・草津市の宿で王将の餃子をたべた

京都三条の街は気詰まりで滅入る

神戸は港町だが山の街でもあり大都市だ


神戸は港町だが山の街でもあり大都市だ

霧ヶ峰 雪景色

秩父札所二十四番 光智山法泉寺

6月24日の霧ヶ峰高原道路だ。強清水から車山・肩駐車場に向かって走る

正月の下呂温泉は一夜にして白銀の世界になった

上高地 晩夏

風の子の子供たちですが人は風邪を引いてはなりません

川崎大師平間寺で願い事をする

霧ヶ峰高原の八島湿原の周りに出現する景色(2)
薄く積もった雪道を踏みしめる。クロカン四駆の世界だ。

霧ヶ峰高原の八島湿原の周りに出現する景色

霧ヶ峰高原 晩秋の八島湿原

霧ヶ峰高原 晩秋

和歌山市加太港の浜に立つ

山梨県牧丘村で秋の風景に出会った。今は新しい市になっているがその名は知らない。

ダイヤモンド富士

酉の市(おとりさま)

浅草の浅草寺界隈に足を向けた 外人がいて蜘蛛の巣の鉄塔が見えた

旧塩山の恵林寺界隈を見物した

仙台藩と青葉城

カラスウリが赤くなって秋です

スズランが赤い実を付ける秋の始まりです
 
 
 
旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey) 

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