計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること
計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること
計量計測のエッセー 
計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること

冬に花のぬくもりで人を癒すシンビジュウム(写真は挿絵です)


(タイトル)
計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること

(本文)

 計量器の販売規制にはいくつかの改変があった。当初は免許制であった。のちに登録制になり、現在の届出制になった。届出制の現在は一枚の書面に必要事項を書きこむだけである。更新の手続きはない。登録制時代には更新手続きのために計量協会が業務を代行し更新のための講習受講が義務になっていた。免許制は酒屋などに似た特権があった。

 家庭や普通の事業場で使うハカリは電気式になってしばらくすると値段が急落した。大規模小売店であるホームセンターが店舗数を増やすと金物屋が立ち行かなくなった。金物屋、薬局、文具店でのハカリ販売は減る。金物店と薬局は計量器販売の免許制、登録制の時代から計量協会の会員でありこの両者が過半であった。体温計販売の登録規制がなくなると薬局会員は協会から抜けた。協会の半数が薬局会員であったところは多い。紙一枚を提出すればよいだけの届出制になると金物店会員あるいはハカリが併売品の一部でしかない会員が抜けるようになった。ハカリ販売により利益が少なくなったことも一因である。

 地方計量協会における販売事業会員の年会費は3000円ほどであり、集金に回って集めるということが慣習になっているところが多かった。いくつもの県では販売事業者のためといってよい協会支部があったが、販売会員の減少にともなって解散している。昭和60年代には販売登録事業者の会員は半減していた。登録制時代には数百名あるいは千数百名の販売事業者会員がいることは普通であった。北海道計量協会は4000近い会員数がいた。までは300名を超える会員がいる協会は珍しい。

 1993(平成5)年に新計量法はメーカー自己検定の指定製造事業者制度が発足した。電気式のハカリのほとんどが指定製造事業者制度によって検定されるようになった。血圧計と電気式体温計は指定製造事業者制度でマーカー自己検定されている。ガスメーター、水道メーター、電力量計や燃料油メーターも同様である。地計協は県などから証紙売りさばき人の指定を受けていて、3%の手数料が計量協会の収入源の一つであった。手数料だけで1000万円の減収が生じる地計協があり、会費収入の減少と併せたダブルパンチでノックアウト状態に陥った。

 会費収入で計量協会の事務運営は賄えなくなった。計量協会の名前があって事務局があり人がいるがその実態は都道府県からハカリの指定定期検査機関に指定されて、ハカリの定期検査を実施する組織である。運営にあたっての検査関係要因の処遇は役所が手当てする運営しによって決まる。検査要員の給与は今年より来年は減額されるという状態に続いていてまともな状態ではない。

 昭和20年代の中ごろ日本一の検定所長といわれた安保浩二氏は50から60人いる検定所の予算をたっぷり取ることが仕事だと公言していて、その後を職員の成長を見守っていた。いまの時代では検定所業務への知識も誇りも自信も持ち合わせていないために「合理化」の攻撃に負けて指定定期検査機関への業務運営費などの削減にはしる計量行政当事者が垣間見える。その「合理化」をその後の自己の処遇改善と引き換えにする者がいるから油断できない。

(誤字、不適切な表現などについてはご容赦ください)

「計量計測データバンク」日替わり情報と週報デジタル版(過去のデータ)履歴
 
計量計測のエッセー

学校は記憶容量とアプリケーションを確認するところ
計量検定所長の仕事は検査機関運営費をたっぷりと確保すること
社会の計量の安全の確保は住民サービスの基礎
神鋼素材は計測器性能に影響がない
田中舘愛橘の志賀潔と中村清二への教え方

 
旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey) 

滋賀県・草津市の宿で王将の餃子をたべた

京都三条の街は気詰まりで滅入る

神戸は港町だが山の街でもあり大都市だ


神戸は港町だが山の街でもあり大都市だ

霧ヶ峰 雪景色

秩父札所二十四番 光智山法泉寺

6月24日の霧ヶ峰高原道路だ。強清水から車山・肩駐車場に向かって走る

正月の下呂温泉は一夜にして白銀の世界になった

上高地 晩夏

風の子の子供たちですが人は風邪を引いてはなりません

川崎大師平間寺で願い事をする

霧ヶ峰高原の八島湿原の周りに出現する景色(2)
薄く積もった雪道を踏みしめる。クロカン四駆の世界だ。

霧ヶ峰高原の八島湿原の周りに出現する景色

霧ヶ峰高原 晩秋の八島湿原

霧ヶ峰高原 晩秋

和歌山市加太港の浜に立つ

山梨県牧丘村で秋の風景に出会った。今は新しい市になっているがその名は知らない。

ダイヤモンド富士

酉の市(おとりさま)

浅草の浅草寺界隈に足を向けた 外人がいて蜘蛛の巣の鉄塔が見えた

旧塩山の恵林寺界隈を見物した

仙台藩と青葉城

カラスウリが赤くなって秋です

スズランが赤い実を付ける秋の始まりです
 
 
 
旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey) 

「計量計測データバンク」日替わり情報と週報デジタル版(過去のデータ)履歴