素直でない人は嘘をつく 素直とは正直者のことだ
業務に熱心に取り組んで処理することを通じて人は能力を増幅できる
An honest person tells a lie An honest person is an honest person
素直でない人は嘘をつく 素直とは正直者のことだ
計量計測のエッセー 
素直でない人は嘘をつく 素直とは正直者のことだ
写真は本文とは直接連動しない挿絵です。

びわ湖を就航する遊覧船。11月16日に撮影した。

(タイトル)
素直でない人は嘘をつく 素直とは正直者のことだ

(本文)
 指令した業務は遅くとも一カ月でなされるものであった。六カ月過ぎても仕事には手が付けられていなかった。託された人にはできない仕事であった。過重な仕事ではなかったがその人の心の有りようが執行を妨げていた。指令した人は業務を引き取り幾つもの重たい周辺業務までも短期間で片付けた。使命感と決意と日程が明確で有ったから作業は速かった。その業務をするに足る能力があったからでもある。業務は社会とつながっていてそれを成さぬことは背徳であり背信行為であった。

 業務に六カ月手を付けず困難を報告しなかった者は20年経過しても変わらなかった。そのような意思が欠落している病気だった。ある者はこの書面のここをそのまま書き写せと指令を受けた。ほかの者は単純な引き写しに必要な要件を付け加えて短期間に業務を成した。指令は解除され、指令した者が業務を処理した。単純な書面を書き写す業務ができなかったのは全体のなかでのその意味が理解できなかったことと、何をするにも妙に考える癖をもっていたためだ。いまでは学習障害という概念が一般化している。これに相当する障害を抱えていると判断される。指令した人は唖然とした。「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。このように文部省が定義していた。

 別の事例もある。ある人は文章を一本書くのに助詞の「が」「の」「を」などの使い方で引っかかると前にまったく進めなくなる。緊急の事態にあっても「が」「の」「を」とやっている。物事を知っている別の人が目を通すのだから疑問符を付けておけばいいのだ。歯科大学を中退した者であった。学習障害による中退であったろう。書き写しの作業指示に手が動かなかった人は人が書き上げた文章の校閲作業速度は普通の人の3割にも満たなかった。「が」「の」「を」の助詞の使い方でその場に固まってしまうものと大差がない。仕事を指示した人は何故なんだと驚いた。

 停滞がもたらす異常現象がある。日本計量新報に連載された蓑輪善蔵氏執筆の「私の履歴書」では次のような事例があった。通産省計量教習所の事務責任者が怠慢によってなすべき仕事をしていなかったのである。一緒の職場の女子職員は頻繁に休んだ。業務怠慢を二人で隠し合っていれば外部からは見えない。仕事をしていなくても何も問題がおきないという職場は役所には多い。工業技術院第四部長から通産省計量教習所長に移るにあたって前任者はこの問題を処理することを明言していたのに放置されていた。蓑輪善蔵氏は退官後に日本計量士会の専務理事になる。前任者は形だけの業務をしている状態であり蓑輪氏が着任することを会長に相談していなかった。また財政に何も問題がないはずだったのに実際には収入が不足していて外部からの補填で運営されていた。計量教習所にしても日本計量士会にしても前任者の能力と意欲の欠落がもたらすものであった。

 学習障害に似ている発達障害も問題になる。発達障害は身体や、学習、言語、行動の何れかにおいて、発達が遅れた状態。原因は先天的であることがほとんどで、発達の遅れに伴う能力の不足は生涯にわたって治らない。発達障害は大人になっても持ち越される。仕事が複雑かつ過密になると、これを処理できなくなる。発達障害者は孤立する傾向がつよい。自己中心的な行動を悪気なくしてしまう。暗黙の前提から簡単に逸脱する。職務への理解を欠く。挑戦的であり信頼を壊す。指摘されても行動は改まらない。職場では問題ある者となり行き場を失う。自身の障害を認ずまた障害を隠す。転職しても似たよ仕事を選ぶ。しくじりを繰り返すと引きこもる。情報システム開発などに向いていることが多いが管理職としての適性は低い。

 言葉は使っていないとわすれる。シベリア抑留の後、この地に残留して70歳を過ぎた人は日本語をわすれていた。出身地で使われている言葉の多くを人はわすれる。訛(なま)りだけは緊張がほぐれるとでる。知らない日本語は耳にはいらない。普通の語彙(ごい)能力をこえている専門用語となると普通の人には音でしかない。聞いたことがない外国語が耳を素通りするだけだ。これを書き留めるとなると難儀だ。ほとんどできない。この分野のことも人の能力でもある。同じ学習期間があっても手も足もでない人と熟達者のごとく処理する人もいる。自分はどちらだと考えて自信喪失する人は多い。何しろ意味がほとんどわからないアラビア語を浴びせられてこれをカタカナに書き起こせといわれるのだから。

 驚愕の事例を引いた。六カ月業務をさぼった者は責任ある立場になると自分の課題や業務を明示しなかった。大事な業務に取り組まないから課題として書きださない。責任を意識しないようにする方法である。為すべきことをしないから事業に穴が開く。穴を意識からそらす。これをよく知っている人は頼りにならない人だと失望する。誰かが課題を指摘すると黙り込む。自分はそれはやらないのだと決めないと気持ちが持たない。このような事例は世の中に沢山ある。物事が上手くいかない背景の多くは大概このようなことだ。

 人には癖がある。この人にできることはこのようなことだと大体はわかる。ある人にはこのようなことができるだろうと想像する。この人では無理だということも。会社組織でも法人組織でもこのことがいえる。ある人の業務は役割には足りず業務の改革などできないと思われている。20年経過してもそのことは同じだ。その人が発想することでは業務が自ずと決まるからだ。2年でこれに気付いて退去する人もいる。ある人は5年いたら心構えから発する不始末で職を追われた。職務を全うするに足る能力と意欲を備えた人でないとこのようなことになる。

 組織の目的とその職務の理解を十全に心得ることが大事だ。業務を半分だけで止めたり放棄するようでは能力は錬磨されない。業務のイロハの一つに連絡や報告がある。冒頭引いた事例ではこれがなかった。人の素直さの証(あかし)でもある。それがないと嘘(うそ)をついて繕う。本当のことを言わないで周辺のことをくどくどいう役人の答弁論術や安倍晋三氏の「朝ご飯答弁」がある。朝飯食べたか、いえパンを食べましたでは素直でない。素直でない人は嘘をつく。「朝ご飯答弁」は大学教授が説く安倍晋三氏をひき合いにしての答弁論術の事例である。

2019-12-01-an-honest-person-tells-a-lie-an-honest-person-is-an-honest-person-article-editorial-

(不適切な表現などについては意に反するものですのでご容赦ください)
 
計量計測のエッセー

適正な計量の実施は国家と地方公共団体が共同して実現すべきもの
写真は本文とは直接連動しない挿絵です。

中央道を東京に走る。韮崎付近から見える富士山。

富士山より高かった八ヶ岳が崩壊すると泥流は甲府盆地の向こうまで流れた執筆 甲斐鐵太郞
韮崎と須玉に連なる丘の七里岩は八ヶ岳崩壊による岩屑(がんせつ)なだれの跡だ


計量計測のエッセー ( 2018年1月22日から日本計量新報の社説と同じ内容の論説です)

素直でない人は嘘をつく 素直とは正直者のことだ

法人とその構成員の意欲と能力を映し出しているwebサイト

数値や言葉を翻訳変換して診断する

大手情報媒体が低俗化しフェイク情報が充満する

人は他の人を映し鏡として生きる意義を成立されている

カメラの撮影枚数にみる技術開発とリチウムイオン電池


地が裂け山が崩れ洪水が人を襲う日本の自然(ハザードマップは人が住んではならない場所を示す地図だ

球速表示160kmは確かか(球速表示160kmは信ずるに値するものなのか)

内需依存型産業社会日本と人口減少社会の在り方

(タイトル)
控えめな計量法が適用されて実現する平和な社会
(サブタイトル)キログラムの単位記号はkgでありKGではない。メートルの単位記号はmでありMではない。

計量の教養こそ身に付けるべき課題だ

0.1%の計量器の検定・検査が世のなかに適正計量を実現をもたらす

地が裂け山が崩れ洪水が人を襲う日本の自然(ハザードマップは人が住んではならない場所を示す地図だ
見えないモノを見えるようにする計測技術
強い欲求をもっているとニーズは自ずと分かるものらしい
すべては丈夫な身体と丈夫な心あってこそ
消費は人口減少の度合いで減りGDPも同様に推移する
キログラムは新定義を満足させたうえ50 µgから10 µgに精度向上
質量と重量の違い及び質量の単位キログラムの定義変更
規則に照らせば不正でも総合性能としては問題ない事柄
バベルの塔とノアの箱舟の伝説と旧カヤバ工業の免震性能偽装
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自動ハカリの指定定期検査機関の動向を観察する
計測の在り方と計測値の表示をめぐる諸事情
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光波干渉測定システムはアインシュタインの理論を事実として確認した
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ウィキペディアによる計量の世界の説明は1割ほど
時代の波と計量器産業の浮き沈み
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城下町の鍛冶屋が日本の産業の元になった
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