地球上の重力値は約980Galで、赤道上と極では、遠心力の影響で約0.5%の差がある。例えば、北極で50kgだった人が、赤道上で体重を量ると、50kgの約0.5%、250g減ったように量られる。ハカリはバネの伸び縮みを利用する機構のものを調整なし使った場合である。
人の体重の場合には、喜ぶ人もいるかもしれないが、物が「金」の場合だったら大きな損をすることになる。このように物の重さを量る場合には、場所による重力の違いを補正して、地球上のどこでも同じ重さが量られるようにする社会的な仕組みをつくっている。重さとは正しくは質量のことであり、質量の単位はキログラムで記号はkgだ。質量が既知の分銅を用いてヤジロベエの形式をしたハカリを使えば重力値は事実上まえもって補正されている。
北極で50kgだった人は赤道上で体重を計ると250g減ったように見える。
北極で50万ドルの金を購入し、赤道上で売ると2500ドル損をする。
重力は高さによっても違い、1m高い場所(地球の重心から離れた場所)では約0.0003Gal重力が小さくなる。