「計量計測データバンク」サイトマップ


砒素鑑定の計測値を100万倍して対数をプロットして同一であると見せかけた(指摘したのは河合潤京大教授)
Pointed out that the measured value of arsenic analysis was multiplied by 1 million and the logarithm was plotted and it seemed to be the same

砒素鑑定の計測値を100万倍して対数をプロットして同一であると見せかけた(指摘したのは河合潤京大教授)

砒素鑑定の計測値を100万倍して対数をプロットして同一であると見せかけた(指摘したのは河合潤京大教授)

(タイトル)

砒素鑑定の計測値を100万倍して対数をプロットして同一であると見せかけた(指摘したのは河合潤京大教授)

(本文)

 犯人宅にあったとされるプラスチック容器に付着していた砒素が、犯行に使用された紙コップに付着していた砒素が同一であるとの関係結果を採用して死刑判決が言い渡された。弁護人の依頼により同一とした砒素鑑定の計測値を検証したのが京大教授の河合潤氏である。河合潤氏の検証の結果は、まったくの別物であるとした。プラスチック容器に付着していた砒素と、犯行に使用された紙コップに付いた砒素を、同一物に見せるために、紙コップに付着の砒素の組成比を図表で表記するときに不正にいじったのである。数値を100万倍して対数(log)をプロット(注・ plot=観測値などを点でグラフに描き入れること)すると、プラスチック容器に付着していた砒素と、犯行に使用されたとされる紙コップに付着した砒素の組成比が同じように表記された。図示された亜ヒ酸の組成比のによって、二つの亜ヒ酸が同一とされたのである。100万倍や対数などでごまかさずにプロットすると,紙コップの亜ヒ酸はH所持亜ヒ酸とは明らかに組成が異なるのだ。

 河合潤氏は「科警研は、カレーに亜ヒ酸を投入したとされる紙コップに付着した亜ヒ酸が、H所持の亜ヒ酸とは組成が異なることを知りながら、化学分析で得られた組成比を100万倍して対数(log)をプロットして同一であるかのように見せかけていた」「100万倍や対数などでごまかさずにプロットすると、紙コップの亜ヒ酸は犯人所持亜ヒ酸とは明らかに組成が異なることがわかります」と述べる。『季刊刑事弁護』誌No.85に詳報。つまり、別のものでも片方の計測値を100万倍して対数グラフとして図にすると同一であるようにみえる。歪んだ目的によって操作された計測値によって裁判官の判断を誤らせた。


対数グラフは目盛りごとに値が倍々で増えていく。普通の目盛りは一定距離ごとに数が10ずつ増えるのに対して、対数目盛りは一定距離ごとに数が10倍ずつ増える。一、十、百、千、万という増え方でだ。それを現すのが上の図。対数グラフ。

 捜査段階で物証鑑定したのは、東京理科大の中井泉教授は、砒素に含まれる不純物として錫(スズ)など4種類の重金属を調べ不純物の混合状態から犯人宅からでたものと犯行現場の砒素が同一であるとした。裁判には中井鑑定が資料として採用された。

 東京理科大の中井泉教授は「私は検察側から、プラスチック容器と紙コップに付いたヒ素の同一性の証明を求められました。鑑定して結果が同一だったのでそう鑑定書に書いた。きれいに鑑定できたという自信があり、検察側も満足していた。」と週刊朝日取材に答えている。

 京都大学教授の河合潤氏はカレーヒ素事件の鑑定書を研究の一環として解析している。「最近(2016年9月)も和歌山地裁に意見書を提出したばかりですが、その最後で「私(=河合)の一連の鑑定書・意見書が鑑定を超えて指し示す新たな真実は、不明な動機によって4名を殺害し63名に傷害を負わせた真犯人は,凶器の亜ヒ酸を現在も所持したまま、野放しであるという事実である」と述べる。

 「科警研は,カレーに亜ヒ酸を投入したとされる紙コップに付着した亜ヒ酸が,H所持の亜ヒ酸とは組成が異なることを知りながら,化学分析で得られた組成比を100万倍して対数(log)をプロットして同一であるかのように見せかけていたことを『季刊刑事弁護』誌No.85に書きました.100万倍や対数などでごまかさずにプロットすると,紙コップの亜ヒ酸はH所持亜ヒ酸とは明らかに組成が異なることがわかります(末尾のクロアチアの本にカラーの図を掲載しています)」

 河合潤氏は公開前提の「知恵蔵」https://t.co/IHJfcj288nで質問に対して次のように答えている。(https://t.co/IHJfcj288n)

 Hの亜ヒ酸と紙コップの亜ヒ酸とは「同一物,すなわち、同一の工場が同一の原料を用いて同一の時期に製造した亜ヒ酸であると結論づけられた」というSPring-8鑑定書が死刑判決の決定的な証拠となりましたが、この時の測定はバラック装置の実験で、とてもまともなデータが出る状況ではなかったという写真を入手して和歌山地裁へ提出しました。地裁確定判決(p.188)には「SPring-8放射光分析した際の写真も撮っていない。」と書いてありますが、専門誌の論文に’98 12 12という日付入りの写真が掲載されていました。しかもSPring-8では各証拠を1回ずつしか測定していませんでしたが、それが公判で問題になると「今回のこの測定に要した時間は2400秒です。例えば科警研の皆さんがICP-AESで分析してる場合は、多分、10秒程度だと思います。ですから、10秒程度の計測時間ですと大きな統計誤差が入りますので繰り返し測定することが必要ですが、私のような蛍光X線分析の場合、10秒に対して2400秒、240倍の時間を積算してるということがあります」という証言がありました。この証言は虚偽です(「嘘」と書きたいところですが、証人の心の中までは知ることができないので「虚偽」と書いておきます)。この鑑定人は「和歌山毒カレー事件の法科学鑑定における放射光X 線分析の役割」と題する論文を書いて同一製造業者の「亜ヒ酸が当時の国内には、他に流通していなかった」ので、バラック装置(編集者注・試験条件を複合的に集約した評価装置の意味)であっても紙コップ付着亜ヒ酸はH亜ヒ酸と「同一物」であることが結論できた、と言い訳しています。この論文が掲載された専門誌は(論文題目で検索すれば誌名はすぐわかります)大学の図書館などで閲覧できます。Hのドラム缶と同じ製造業者の亜ヒ酸は、和歌山市内で多い月には1トン(50kg入りドラム缶で20缶)が販売されていたという公判での証言があります。『和歌山県警察本部、取扱注意、部内資料、和歌山市園部におけるカレー毒物混入事件捜査概要』という冊子にはHのドラム缶は大阪へ同時に輸入された60缶の中の1缶だということがシッピングマークからわかったと書いてあります。このことはある記者が教えてくれました。すぐ冊子で確認しました。この冊子は『取扱注意,部内資料』と言いながら、事件解決の記念として週刊誌・マスコミに広く配布したもので、固有名詞はイニシャルで書かれています。和歌山市内で1か月に販売した1トンの亜ヒ酸の大部分は瓶に小分けして販売していました。違うルーツの亜ヒ酸は,運が良ければ(使った分析手法で2缶の違いが見分けられるほど組成が違っているか分析精度が高かった時)見分けがつきます。科警研の化学分析がまさにそうでした。だから100万倍や対数などで隠ぺいしたのです。SPring-8のバラック装置で1回測ったくらいでは同じか異なるかなど何も言えないことは理系の常識があればわかります。このほかにもH所持亜ヒ酸が、紙コップ亜ヒ酸のルーツではない事実がいくつも見つかっています。Hの亜ヒ酸は同体積のメリケン粉などを良く混ぜ込んだものであって亜ヒ酸は低濃度でしたが、紙コップの亜ヒ酸は99%の純度でした。良く混合した低濃度の混合粉末を紙コップに汲んでも高濃度になることはあり得ません。紙コップの亜ヒ酸は塩水が少し入って乾燥した成分が見つかりましたが、Hの亜ヒ酸にはそういう成分は入っていません。などなど。鑑定料が国費からいくら支払われたかなどもわかった範囲で意見書に書きました。巨額の税金が無駄な鑑定に使われました。研究室のホームページhttp://www.process.mtl.kyoto-u.ac.jp/ には和歌山地裁へ提出した意見書(1)~(10),(11)~(15)を2つのPDFファイルとして公開しています。下のような2つの論文も書きました。英語ですがどちらも無料でPDF版がダウンロードできます。http://www.intechopen.com/articles/show/title/forensic-analysis-of-...
クロアチアの出版社の科学鑑定の本の一章で、100万倍や対数のことなどを書きました(2016年9月Web公開)。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/xrs.2462/full
カレーヒ素事件Ⅹ線鑑定の概要と問題点を書いたⅩ線分析の国際誌の論文です(2013年5月Web公開)。

質問の答えにはなっていませんが、これ以上の答えが書けるのは(真)犯人だけだろうと思います。


2020-02-03-by-jyun-kawai-kyoto-university-professor-metrology-data-bank-metrology-data-bank

河合 潤(京都大学教育研究活動データベースに記載の内容)2020年2月3日現在

氏名(漢字/フリガナ/アルファベット表記)
河合 潤/カワイ ジユン/Kawai, Jun
所属部署・職名(部局/所属/講座等/職名)
工学部工学研究科/材料工学専攻材料プロセス工学講座/教授

論文 和歌山カレー砒素事件鑑定資料―蛍光X 線分析 河合潤 pdf

鑑定の計測値を100万倍して対数をプロットして同一であると見せかけた(指摘したのは河合潤京大教授)
論文 和歌山カレー砒素事件鑑定資料―蛍光X 線分析 河合潤 pdf
テキスト文書に変換した文書「和歌山カレー事件ヒ素事件鑑定資料蛍光x線分析 河合潤」(2020年1月31日 計量計測データバンクニュース)

砒素鑑定で計測値を100万倍して対数グラフで表示して似せる手法が使われた(犯罪の証拠とされた砒素鑑定の成否を検証する資料集)



砒素鑑定で計測値を100万倍して対数グラフで表示して似せる手法が使われた(犯罪の証拠とされた砒素鑑定の成否を検証する資料集)

鑑定の計測値を100万倍して対数をプロットして同一であると見せかけた(指摘したのは河合潤京大教授)

論文 和歌山カレー砒素事件鑑定資料―蛍光X 線分析 河合潤 pdf

テキスト文書に変換した文書「和歌山カレー事件ヒ素事件鑑定資料蛍光x線分析 河合潤」(2020年1月31日 計量計測データバンクニュース)


砒素鑑定の計測値を100万倍して対数をプロットして同一であると見せかけた(指摘したのは河合潤京大教授)

佐藤優氏によるカルロス・ゴーン事件の分析(2020年1月17日ラジオ放送より)

逃亡直前のゴーン被告が語ったこととは 郷原弁護士が会見(2020年1月22日)(動画・YouTube)
元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士が、22日午前11時から日本外国特派員協会(東京・千代田区)で記者会見する。郷原弁護士は昨年11月から12月にかけて、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告に5回面会し、計10時間以上にわたってインタビューを実施。ゴーン被告がレバノンに逃亡する直前に語った内容を明かす。

テレビ東京ニュース 2020年1月8日ベイルートでカルロス・ゴーン氏会見 2時間34分 動画・YouTube。

カルロス・ゴーン氏の2020年1月8日ベイルートでカルロス・ゴーン氏会見の要旨。

カルロス・ゴーン氏の動画声明の全文(2019年4月9日、弁護団側の翻訳)(計量計測データバンクニュース)(2020-01-08-full-text-of-carlos-ghosns-video-statement-translated-by-lawyers-on-april-9-2019-metrology-data-bank-)

計量計測データバンク2019年12月11日付けニュース(2019-12-11-weighing-data-bank-news-december-11-2019-

田中館愛橘とその時代-その13-(田中館愛橘と高野瀬宗則と関菊治)
明治24年から二年間だけあった物理学校度量衡科の卒業生68名のなかに関菊治がいた


田中館愛橘とその時代-その12-(田中館愛橘と高野瀬宗則)
関菊治が修業した物理学校度量衡科と物理学校創立した東京大学仏語物理学科卒業の同志21名のことなど。

田中館愛橘とその時代-その11-(田中館愛橘と高野瀬宗則)
物理学校の度量衡科を卒業した明治7年(1874年)生まれの長州人、関菊治(大阪府権度課長)

田中館愛橘とその時代-その10-(田中館愛橘と高野瀬宗則)
高野瀬宗則の権度課長着任と度量衡法制定(メートル条約締結と連動する日本の動き)

田中館愛橘とその時代-その9-(田中館愛橘と高野瀬宗則)
高野瀬秀隆と肥田城の水攻め(高野瀬宗則とその先祖の高野瀬秀隆)

田中館愛橘とその時代-その8-(田中館愛橘と高野瀬宗則)
彦根藩主の井伊直弼(大老)による安政の大獄

田中館愛橘とその時代-その7-(田中館愛橘と高野瀬宗則)
井伊直弼の死を国元へ伝える使者の高野瀬喜介、子息は高野瀬宗則

田中館愛橘とその時代-その6-(田中館愛橘と高野瀬宗則)
日本の近代度量衡制度を築き上げるために農商務省の権度課長に指名された高野瀬宗則

田中館愛橘とその時代-その5-(東京大学の始まりのころと現代の高等教育の実情)
日本物理学の草創期に物理学を背負う人々を育てた田中舘愛橘をさぐる-その5-

日本物理学の草創期に物理学を背負う人々を育てた田中舘愛橘をさぐる-その4-

日本物理学の草創期に物理学を背負う人々を育てた田中舘愛橘をさぐる-その3-

日本物理学の草創期に物理学を背負う人々を育てた田中舘愛橘をさぐる-その2-

日本物理学の草創期にその後日本の物理学を背負う多くの偉人を育てた日本物理学の祖である田中舘愛橘(たなかだて あいきつ)をさぐる。-その1-田中舘愛橘が育った江戸から明治にかけての日本の状況(執筆 横田俊英)

初版 物理学者で日本人初の国際度量衡委員の田中舘愛橘-その1-(執筆 横田俊英)

計量計測データバンク2019年12月11日付けニュース
2019-12-11-weighing-data-bank-news-december-11-2019-

2019近畿計量大会2019年11月16日、びわこ大津プリンスホテルで開く(開催日時:2019年11月16日(金)13:00~19:00
2019近畿計量協議会YouTube(2019年11月16日滋賀で開催)。YouTubeの動画です。
現場の計測管理 第12回座談会(日本計量新報社 計量計測データバンク主催)
計量計測データバンクが紹介する計量計測技術センター)(計量計測データバンク・ニュース)(2019年10月28日現在)
吉野彰氏リチウムイオン電池の開発功労で2019年ノーベル化学賞(計量計測データバンクニュース)
ノーベル化学賞吉野彰氏2019年
売り買いの妥当性がネットオークションを成立させた
放射線の測定に関係する資料を渉猟しておりました 執筆 日本計量新報編集部 横田俊英
計量法の検定対象機種に新たに追加された自動ハカリに関係する法規定】(編集部)
東京都計量検定所が自動はかりの法規制の説明会2019年3月12日実施
2019年3月6日計量器コンサルタント協会第2回技術研修会「自動捕捉式はかり」の説明を受ける
(資料) 日本の地方の計量協会など【分類2】[a-1]「計量計測データバンク」社会の統計と計量計測の統計
新潟県計量協会が3月6日に13回指定定期検査機関の日の式典施行。役員ほか総参加者31名で指定定期検査機関推進宣言を唱和。
新潟県計量協会が平成31年3月6日(水)第13回指定定期検査機関の日の式典施行
2019年(第17回)計量士全国大会全国大会(2019年2月22日、福岡市の西鉄グランドホテルで開催)報道特集-総合編-
2019計量士全国大会写真集-その1-(2019年2月22日、福岡市の西鉄グランドホテルで開催)
2019計量士全国大会写真集-その2-(2019年2月22日、福岡市の西鉄グランドホテルで開催)
2019計量士全国大会写真集-その3-(2019年2月22日、福岡市の西鉄グランドホテルで開催)
2019計量士全国大会写真集-その4-(2019年2月22日、福岡市の西鉄グランドホテルで開催)
2019計量士全国大会写真集-その5-(2019年2月22日、福岡市の西鉄グランドホテルで開催)
2019計量士全国大会 ユーチューブ 動画集-その1-(2019年2月22日、福岡市の西鉄グランドホテルで開催)

「日本計量新報」今週の話題と重要ニュース(速報版)
計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
2019-02-05-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書
2019-02-07-1-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-2-
2019-02-07-2-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-3-
2019-02-07-3-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-

「計量計測データバンク」サイトマップ