紀州犬物語(74) 子犬の甘噛みと興奮時の唸り行為の解釈とその対処方法。 (執筆 横田俊英) |
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写真上は、生後42日の紀州犬の子犬の遊び。 |
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紀州犬物語(74)子犬の甘噛みと興奮時の唸り行為の解釈とその対処方法。 執筆 横田俊英。
(タイトル)
自分が飼っている柴犬が噛むが、紀州犬は噛まないか。
(子犬はいつでも人の上に立つという、支配の心理を心の内底に潜ませております。)
第74章 自分が飼っている柴犬が噛むが、紀州犬は噛まないか。
(本文)
生後3カ月の紀州犬のメスの子犬ですが、「子犬の甘噛みと興奮時の唸り行為」が気に掛かって夜も寝られない、という人がおります。
紀州犬に限らず柴犬もほかの犬も母親と子犬が一緒に過ごしている間には、犬が犬としての性質を備えさせるための訓練が遊技の形で繰り返されます。
子犬が母犬に噛みつき、母犬は子犬の首筋に噛みついてひっくり返して、体全体を口で押さえて組み伏せます。これに似た行動をずっと繰り返します。子犬同士でも同じことを暇があればやっております。草臥れるとお眠りをして、目覚めるとレスリングごっこということになります。
こうした遊技やレスリングごっこのときに、子犬はウウーとうなり、ときにはガーガーと鳴いて、相手を襲います。相手は母親であったり、子犬であったりします。
こうした行動を通じて、犬は犬としての行動様式を学び身につけていくのです。そうした行動を、新しい飼い主のところで飼われるようになって一月ほどした生後3カ月の子犬がすることは、当たり前のことであり、そうしなければ子犬ではないといって良いのです。
飼い主はどのように対処したらよいか、といいますと母犬と同じようにすれば良いのです。噛んで組み伏せて裏返しにするのです。これをずっとやっていれば良いのです。
私などはそのような暇はありませんから、ほんの気まぐれでしかやりません。生後3カ月になるまえに感染症予防のワクチンを2度接種して、散歩に連れだします。
子犬は引き綱を噛んだり、嫌々をしますが、根気よく対処して、子犬が草臥れるほどに散歩に連れだします。休憩すると、子犬は暇といいますか何時でも何かをしていたいので、母犬に絡むように飼い主に挑んできますから、母犬が子犬に対処するようにしてやるのです。ガガッときたらガガッとやり返し、ひっくり返してしまうのです。
「子犬の甘噛みと興奮時の唸り行為」が気になって夜も眠れないというその人は、子犬を縫いぐるみの人形のような形で家の中で飼っていたのです。子犬は犬の子です。飼い主は犬の母親がすることそっくりそのままをすれば良いのです。子犬をオモチャにするということを人の子供はしたがり、人の子供の親やそれそそのままにさせております。子犬はいつでも人の上に立つ、という支配行動を心の内底に潜ませておりますので、犬の性質とその行動への理解ができていない人の子供と母親は子犬の支配下におかれてしまいます。
我がまま犬、噛み犬ができる遠因はここにあります。散歩にでても近づいてくる犬に攻撃の態勢をとる犬になってしまうのです。人の親とその子の様子をみて、子犬をオモチャ代わりにする人には子犬を渡しません。何も知らない人が子犬の選び方ということで、本に書かれている文章のあれこれを引っ張りだして頭でクルクル回転させても実際のところ何もわかりません。ちょっとした仕草を身勝手に解釈して、だからこの犬はこうなのだ、と決めたがるのはわからなくはないですが、そのようなことを考えているよりも、繁殖者の全体を見ていたら良いと思います。また母親がいれば母親を見ていたらよいのです。
犬を飼ってきた、という人が大勢おります。子供のころに飼っていたとか中学生のころまで飼っていた、というのは犬への体のアレルギー反応がないことを理解する程度にしかなりません。そのような経験はほとんど役に立ちません。放っておけば子犬が育った時代とちがって、今は妙な知識をもとに子犬の飼育を考えている時代なのです。子犬を飼って、その子犬がチョロチョロ歩き回った途端に、ないはずの自信が瓦解します。
そのような人が血筋がよいし、子犬のできも良いから品評会にでたら良い成績を取ることができる、とご託宣を受けてその気になって、その子犬が良い犬だと思うのです。その子犬が甘噛みをし、興奮すると唸り声をあげているので、将来が心配だというのです。私としてはそのような神経症の走りのような気持ちになっている飼い主の心もようの方が余程心配になります。
犬の性質を知るのに良い本があり、藤井聡さんの『シツケの仕方で犬はどんどん賢くなる』(青春出版社刊、1,200円+税)がそれです。シツケの仕方が書かれておりますが、なぜそのシツケが有効なのか、という論拠としての犬の性質のことが書かれております。犬の性質を理解することによって、その犬の行動への対処ができるのです。シツケの方法を固定的、杓子定規に考えないで、研究心をもって取り組むことをお奨めいたします。
犬の品評会のことは私はよくはわかりません。何しろ加入団体の会報を10年も読んでいないのですから。それでもお付き合いでそうした催しには時々でております。犬がいきり立つまえに、人がいきり立って今にも噛みつきそうになっているのに腰が引けてしまいます。
よい犬とか悪い犬とか、品評会におけるそれについては私はよくはわかりません。品評会でよい成績をあげる格好いい犬と同じほどの犬が普通の家庭で飼われているように思います。同じほどどころかその2倍、5倍、10倍ほどもいるように思います。何故そのような数字をあげるのかといいますと、品評会にでている犬の数が少ないのと、品評会にでている犬の選び方などから、であります。
品評会に出ている犬は生まれてくる犬のうちの1割もないでしょう。その1割の犬は決して選ばれた犬ではないのです。何らかの縁で品評会に関係しているので、そのうちの1頭を残して「遊ぼうか」という程度のことが多いのです。駄目なら放り出してしまう、という人がおりますから、その意味では選ばれているということができますが。
似た程度の子犬がいてもそれを残せないので、飼い主を探して渡すということになります。そうして渡される犬は品評会にでている犬の10倍をはるかに超えているはずです。品評会向きなどという言葉がありますが、このような言葉は捨ててしまってよいでしょう。大臣賞級の犬はその10倍の数が世に出て、家庭犬として飼われていると私は考えております。犬に危害を加えない、人に従順で、しっかりと社会生活ができる、という犬がおり、その犬の格好良さは大臣賞級の犬と変わらないということであります。
飼い主が品評会に犬をだして、俺の犬は良い犬だ、ということでリングの中でいきり立って、そのついでに飼い犬までウーウー、ガーガーといきり立つような犬にしてしまっている状態があります。
世に出ている紀州犬が「気がやさしくて、力持ち」であり、格好良い犬であることが多いのです。
ある人は素晴らしい紀州犬を慈しんで飼っているのですが、品評会の知識だけで頭ができている人に、俺の犬は品評会の犬なのだ、ということで「見下された」言い方をされて、腹を立て、同時に自分の犬に疑問を持たされたのでした。飼い始めの人は散歩するその姿でわかります。犬への態度が品評会常連の人とは別なので、そのことも直ぐにわかります。品評会常連の癖のついた人はその姿でこれも直ぐにわかります。私の目にはすれた人々であるようにもみえることがあります。犬への態度に素直さがなくなり、純情さも陰を潜めてしまいます。品評会に2年でて、3年でて、という経緯の後に目つき、物腰が「いっぱしの犬飼」になってしまいます。純情可憐な堅気の人が、品評会に足を運んでいるうちにスレていってしまう姿を悲しく思っております。
何故この人を品評会の世界に誘い入れなければならないのか。その犬は品評会の基準に照らすと駄目なところが多いことはありますが、品評会とは縁を結ばない方が仕合わせでいられる人の方が多いはずなのです。ウーウー、ガーガーで犬がスレて、ついでに人もスレていくことが少なくありません。
ある人は品評会の世界で名を馳せている人のところから2頭の犬を連れてきておりましたが、世の中に馴染まない犬であったことから、生かしてはおけないことにされてしまいました。
ムキにならなくても、気がやさしくて力持ち、そしてすごく格好良い紀州犬は沢山おります。普通の家庭で飼われている紀州犬でそのような犬が沢山いるのです。
縁のあった犬と良い縁をさらに強くして、犬に信頼されて、一緒に暮らし、散歩にでて、旅行を楽しくすることができたらそれで十分なのではないでしょうか。
品評会でよい犬だといわれるまでもなく、あなたが飼っていて慈しんでいて、その犬がいれば嬉しくて、一緒に散歩にでると楽しくて、旅行ができる犬は、よい犬であり、その犬を飼っている飼い主はよい飼い主なのです。その飼い犬は紛れもなくよい犬なのです。品評会にでているいぬといったって色々あります。今日でていた犬が明日にはその人の飼い犬ではなくなっていたり、あるいは生命が急に尽きていたり、ということを知っております。
私の飼い犬の先祖犬である祖父犬はイノシシをがんがん追い回す紀州犬です。飼い犬のオスたちは人にやさしく、犬を襲うこともない、当然ですが人を攻撃することもない犬です。
子犬の甘噛みと興奮時の唸り行為に対する悩みへの私なりの回答と解釈は次のとおりです。箇条書きにします。
1、甘噛みは飼い主がさせているのです。
1、甘噛みなどさせるような遊びといいますか、そのような状況をつくらないことです。
1、散歩中に足に絡んでくるようでしたら、さりげなく蹴飛ばしてしまいます。
1、無視、無視、無視の態度と対応が一番よいように思います。
1、研究してください。
1、私など子犬と遊ぶ暇がないので、子犬は甘噛みなどする暇がないのです。
1、暇をもてあましたオバチャンが子犬に手を噛ませて喜んでいて、子犬が甘噛みするので、先々が心配だ、とよく相談を申し込みます。答えは上記の通りです。
1、甘噛みさせる暇があるなら、たとえ3カ月の子犬でもへとへとになるまで散歩したらどうでしょうか。
1、犬は人の言葉を話しません。
ワンワンか、ウーウーです。これを人が難しく解釈する暇などつくらないことです。
そのような遊びをするなら、子犬がへとへとになるまで散歩にでて草臥れさせたらよいでしょう。
1、犬はよい犬と、悪い犬の二つがいるだけです。
駄目犬はよい犬にはなりません。よい犬も場合によっては駄目犬になるかもしれません。
よい犬を上手に育ててよい犬にするのがコツであり、極意です。
1、噛む犬「10頭に1頭」説を聞かれれば説きます。
大臣賞を2度取った人は5頭に1頭だと述べました。
犬とはそのようなものなのです。
ですから、人とも犬とも接触させない、接触させるな、が原則になります。
1、その犬が噛むか噛まないか、分かる人と分からない人がおります。
大概の人は分かりません。
犬も相手の犬や、相手の人、そしてその場の状況次第でどのようにでも変わります。
噛むか噛まないか、ということにおいてです。
1、犬に対してあらぬロマンやロマンチックモードを持たないことです。
1、犬を人が躾けることなどできません。
社会の求めに応じてある程度の決まりにしたがって行動ができる訓練はできます。
普通の人が犬を飼うのですから、シツケなどできるはずがないのです。
それなのに本や人は、人が犬を躾けられると、思っているのです。
犬を躾けた人などみたことがありません。
先の文章のようなことであります。
1、勝手に人が犬を躾けられると思わないで、泰然自若の態度で犬に接してはどうでしょうか。
かりに品評会に出るとすると、口をいつでも開けさせる訓練をしなくてはなりません。
歯の検査、薬を飲ませるためにも、口を開けさせることをしなくてはなりません。
犬によっては、とくに駄目犬では急にできるものではありませんが、我慢して忍耐強くやっているうちに口は開けるようになります。
1、犬を飼うと、特に子犬を育てている人のほとんどはノイローゼになります。
間違いありません。正確に申しあげると軽い神経症に近い状態が出現することがあります。
1、42日の子犬を渡して、その後飼い主は悩むのだと思うと、こちらが悩んでしまいます。
生後5カ月、8カ月の犬であれば、大体はようすが分かっています。よい犬か駄目犬は判然としております。
8カ月の犬を渡すのが私としては一番気が楽です。
オス犬であれば、噛まない、よく歩く、健康である。歯もある、丈もある、品評会のリングに入れても平然としていて尾を下げない、といったことも分かっているいる犬が一番です。
1、それでも多くの人は子犬を選びます。
子犬を選んで、悩むことを楽しんでいるようであります。
このようなことにはつきあえませんが、私への問い合わせとしてよくあります。
1、飼い主が死んでその犬がベテランのところに移りましたが、犬を甘く見ていたその「ベテラン」の手を手ひどく噛みました。
ベテランはあいつの犬に噛まれたとふれれ回っていたといいます。
何年犬を飼っても人は生意気になってはなりません。
自戒しなければならないと、私は自分に言い聞かせます。
1、人が勝手につくった物語も大事ですが、事実をどのようにみて研究していくかです。
藤井聡さんの『シツケの仕方で犬はどんどん賢くなる』を読んで犬の性質を理解するようにしてください。
シツケの方法が書かれておりますが、これは愛嬌程度のものです。
1、よい犬とは
(1)性質のよい犬のことです。
(1)健康な犬のことです。
(1)その犬種のよい意味での特徴を備えていることです。
(おまけ)として、よい子を産み育てることができることです。またはそのような種を持っていることです。
1、よい飼い主とは
(1)その犬がいれば嬉しいと思うことができ、そのように思っていることです。
(1)犬を連れて散歩をすることが楽しいと思っている飼い主のことです。
1、人と犬との美しい関係とは
人が犬を慈しみ、犬が人に敬服し、一緒に暮らすこと、連れだって散歩をすることを喜ぶことです。
犬におぼれず、犬に隷属せず、悠々として愛犬とともに散歩を楽しむことができる人は、よい人であります。場合によってはこれを美しいということができるかも知れません。
(読み返しが不十分斜めに変換ミスなどによる誤字、脱字などについてはご容赦ください)
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【紀州犬のために、こんな犬舎をつくりました。】
製作依頼をお受けいたします。お問い合わせください。連絡先携帯は横田俊英090−5580−8226。
犬舎は夏は涼しく、冬は暖かく、を実現するように考えております。
床を高くし、湿気を避けるのは正倉院の造りと同じです。
扉の付いた犬舎にいれて過ごさせることが、犬には最大の安らぎです。
扉のない小さな小屋につないで飼う日本のこれまでの方法は駄目な飼い方として否定されております。
犬を飼おうとする人の大半がこのような考え方の人です。犬が騒ぐ、躾けられない、主な原因が犬舎にあります。
犬は繋がない、飼い主は散歩を楽しむ、という飼い方を推奨します。
犬の仕合わせは飼い主と散歩することです。
これまでの紀州犬の犬舎をつくってきた集大成です。
横幅1,500mm、奥行き900mm(共に内寸、室内高さは1,100mmほど。)で、
屋根の上までの高さは1,200mmほどです。追加寸法として足部は300mmほどです。
屋根は2.3mm厚さの鉄板です。
錆止め塗装を手塗りで行います。こってりと手塗りします。耐久性は抜群です。
周囲をパネル板で囲います。上部も同様です。
夏にはこれをすべて取り外すことができます。
この犬舎には一朝一夕にしてはできないさまざまなノウハウが盛り込まれております。
犬舎をつくりたい方はお問い合わせください。
鉄骨の家を造る建築家の手でつくられます。オーダーメイドで対応します。
神奈川県からあまり遠いと据え付け作業ができないことがあります。
この犬舎の建築と据え付けの総合費用は決して安くはありません。
普通に使えば軽々と20年の耐久性をもちます。
戸板などは適宜交換して使います。
この犬舎を使うと犬が落ち着き、性格も良くなり、飼い主になつきます。
犬も仕合わせ、飼い主も仕合わせ、ともに仕合わせになる魔法の犬舎です。
下の写真はパネルで前面の半分を覆っております。扉の部分も覆うことができます。
完全に覆うこともできます。勝手気ままのやりたい放題に加工をしております。
屋根と天板の隙間は物置にもなります。これを外せば夏場の風通しは良くなります。
その左にあるのは足場にする台です。我がまま放題の犬舎です。
製作依頼をお受けいたします。お問い合わせください。連絡先携帯は横田俊英090−5580−8226。
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お渡しできる 紀州犬の 子犬
○紀州犬の子犬 白、オス 2012年1月初旬生まれ オス犬 その1。
○紀州犬の子犬 白、オス その1 2012年6月14生まれ (オス犬 その1です)
○紀州犬の子犬 白、オス その2 2012年6月14生まれ (オス犬 その2です)
○紀州犬の子犬 白、オス 2012年7月21日生まれ オス犬 その1。
○紀州犬の子犬、胡麻毛 2012年7月21日生まれ オス犬 その1。
○紀州犬の子犬 白、メス 2012年7月21日生まれ メス犬 その1。
○紀州犬の子犬、白、2012年8月26日生まれ(オスその1)
○紀州犬の子犬、白、2012年8月26日生まれ(オスその2)
○紀州犬の子犬、白、2012年8月26日生まれ(メスその1)
○紀州犬の子犬、白、2012年8月26日生まれ(メスその2)
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