YAMAHAコンサート用のPAスピーカー S0108T 執筆 甲斐鐵太郎
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YAMAHAコンサート用のPAスピーカー S0108
スカッとした抜けの良い音がジャズ向け
(本文)
音楽は何にもわかりません。なのにオーディオ機器は沢山あります。スピーカーもアンプも10台を超えます。
これは良いと思っていたスピーカーも聞いているうちにボヨヨンとぼやけてふやけた音なので、何かないかなと探すことがたびたびです。部屋のつくり、置き場所、組み合わせるアンプ、CDプレーヤー、レコードプレーヤー、曲調などで音は変わるのです。その音が気にくわないということでスピーカーを変え、アンプを変えて、それで満足すれば一丁上がりです。
同じスピーカーでもつなぐアンプで音は変わります。ボヨヨンの音で良いのならミニコンポのアンプで用が足ります。緊密感のある音を出したいとなるとアンプはそれなりのものが要ります。オーディオショップを物色していたら贅沢な男がケーブルは1mで1万円をするくらいのでないと駄目だと声をかけてきました。高級な機器をそろえているようなのですが私とは無縁の世界です。
イムジチのヴバルディーの四季を聴き、少しばかりのジャズとブルースを流すためのオーディオです。アンプは昔のやつで質量が20kgもあれば十分でスピーカーYAMAHAの10Mをつなげば満足です。と思っていてもそれではやはり駄目だというときがあります。同じ音楽を聴くのにです。そのようなときに持ち出すのが1976年に発売されたYAMAHA-S0108Tです。ギターの電源ジャックが付いたスピーカーです。2ウェイ2スピーカーユニットの背丈65cmほどの細長いやつです。
こもりのないスカッとした音です。抜けの良い音という言い方が良いと思います。楽器の音を直接に鳴らすスピーカーです。YAMAHA-100MやYAMAHA-200Mに近いサイズですが音作りは違います。こちらは全部の音をまんべんなく出すというのではなく中高音域の音を抜けよく鳴らします。
バスドラム、フロアタムといった大きなドラムはほかにお任せで、それより小さなスネアをよく響かせます。中高音域が得意ですからサクソフォーンの音の表現にも向きます。テナー・サックス、アルト・サックス、バリトン・サックス、ソプラノ・サックスの4種類がもっともよく使われます。クラシックではアルトサックスですし、ジャズとポピュラーではアルトサックスとテナーサックスになりますから、この方面には向いております。
YAMAHA-S0108Tはバンド練習やミニ・コンサート用のPAスピーカーです。ケーブル・コネクタはXLR端子(キャノンプラグ)です。Public addresess speaker(PAスピーカー)は楽器のカテゴリーとされます。
低音を効かせたいときにはウーハーを追加します。これをやると軽快で抜けがよいということでのYAMAHA-S0108Tの選択の意味が薄れます。好みとそのときの気分ということがありますからスピーカースイッチをYAMAHA-S0108Tの側だけにして聴くのもよいでしょう。若手のブルース歌手JONNY LANGのCD「WADER THIS WOALD」を再生すると最高です。
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YAMAHAコンサート用のPAスピーカー S0108T 執筆 甲斐鐵太郎