計量法の解説
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(33) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(33) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(25) 筆者 高原隆
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(32) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(33) 筆者 高原隆
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(33) 筆者 高原隆
筆者は計量行政職員であり現職時に作成した文章です。その後に計量法令は変更になっており、変更のある部分には編集部で注意書きをしております。元になっている文章は 計量計測データバンク「計量法の読み方」 ですので、本文に疑問がある場合には 「計量法の読み方」 を開いて確かめてください。この文章は計量法を理解するための古典ともいえる内容になっております。なお 「計量法の読み方」 が編集の都合によってPGFファイルですので、そのhtlm版として、本稿を作成いたしました。新聞紙面と併せてご利用ください。また経済産業省の穂オームページに掲載の次のページ計量制度の概要(METI/経済産業省)などで内容を確認してください。 「計量法の読み方」(https://www.keiryou-keisoku.co.jp/yomikata/ver.4-101022/yomikata-zenfile20170421.pdf)(計量計測データバンク編集部)
(見出し)
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-筆者 高原隆
(本文)
はじめに----------3
1、 計量法の目的----------4
1-1、計量法の目的とは----------4
1-2、計量法の目的と諸規定----------4
1-3、明示されていない目的----------5
2、定義等----------6
2-1、「計量」と「計量単位」----------6
2-2、「取引」及び「証明」----------7
2-3、「計量器」と「特定計量器」----------10
2-4、製造、改造、修理----------14
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け----------15
3、計量単位----------18
3-1、メートル条約----------18
3-2、SI単位----------20
3-3、法定計量単位----------22
3-4、非法定計量単位に関する規制----------25
4、適正な計量の実施----------37
4-1、正確な計量----------37
4-2、商品の販売に係る計量----------39
4-3、計量器等の使用----------46
5、定期検査----------53
5-1、定期検査制度----------53
5-2、指定定期検査機関----------69
6、正確な特定計量器等の供給----------81
6-1、正確な計量器の供給----------81
6-2、製造----------82
6-3、修理----------87
6-4、販売----------93
6-5、家庭用特定計量器----------96
6-6、譲渡等の制限----------100
6-7、特殊容器----------101
7、検定等----------110
7-1、検定----------110
7-2、型式承認----------136
7-3、指定製造事業者----------149
7-4、基準器検査----------160
7-5、指定検定機関----------177
8、計量証明の事業----------186
8-1、計量証明事業者制度とは----------186
-1-
8-2、計量証明事業者制度----------188
8-3、計量証明検査----------202
8-4、特定計量証明事業者制度----------210
9、適正な計量管理----------227
9-1、計量士----------227
9-2、適正計量管理事業所----------238
10、計量器の校正等----------247
10-1、トレーサビリティ制度(JCSS)----------247
10-2、公的な計量標準の設定と供給----------254
10-3、民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)----------263
10、雑則----------274
11-1、報告----------274
11-2、立入検査----------278
11-3、計量行政審議会----------287
11-4、地方分権改正----------292
11-5、行政手続と不服申立て----------305
11-6、中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正----------313
11-7、その他----------317
計量法の解説
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(32) 筆者 高原隆
からの続き。
聴聞の特例
① 経済産業大臣又は都道府県知事は、法113条又は法123条の規定による命令をしようとするときは、行政手続法 (平成5年法律88条)13条1項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
② 法38条(法106条3項、法121条2項及び法121条の10において準用する場合を含む。)、法67条(法69条1項において準用する場合を含む。)、法69条2項、法88条(法89条4項において準用する場合を含む。)、法89条5項(法101条3項において準用する場合を含む。)、法99条(法101条3項において準用する場合を含む。)、法113条、法121条の5、法123条、法132条、法141条又は法145条の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
③ ②の聴聞の主宰者は、行政手続法17条1項の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。
<法162条>
①は、計量証明事業の登録の取消し等(法113条)又は計量士の登録の取消し等(法123条)の規定による命令をしようとするときは、行政手続法 13条1項(不利益処分をしようとする場合の手続)の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、大臣又は知事は聴聞を行わなければならないことを規定している。
②は、「指定定期検査機関の指定の取消し等」法38条(法106条3項、法121条2項及び法121条の10において準用する場合を含む。)、「特殊容器指定製造者の指定の取消し」法67条(法69条1項において準用する場合を含む。)、「特殊容器指定外国製造者の指定の取消し」法69条2項、「型式承認の取消し」法88条(法89条4項において準用する場合を含む。)、「承認外国製造事業者の承認取消し」法89条5項(法101条3項において準用する場合を含む。)、「指定製造事業者の指定の取消し」法99条(法101条3項において準用する場合を含む。)、「計量証明事業の登録の取消し等」法113条、「認定特定計量証明事業者の認定の取消し」法121条の5、「計量士の登録の取消し等」法123条、「適正計量管理事業所の指定の取消し」法132条、「指定校正機関の指定の取消し等」法141条又は「JCSS登録の取消し」法145条の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならないことを規定している。
③は、行政手続法17条1項の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、②の聴聞の主宰者はこれを許可しなければならないことを規定している。
11-5-3不服申立てと計量法上の措置
審査請求
審査請求とは、処分を行った行政庁(処分庁)や不作為に関係する行政庁(不作為庁)とは別の処分庁に対して行われる不服申立てである。
審査請求は、原則として処分庁の直近上級行政庁に対して行われ、処分や不作為に直接の関連をもたない行政庁が裁断するので、公平性が高いといわれる。
また、第三者機関が審査をすべき行政庁(審査庁)として特に定められている場合もあり、そうした場合には公平中立な裁断が期待できるとされている。
なお、地方公共団体の自治事務については、審査請求はできず、当該地方公共団体への「異議申立て」しかできない。(地方自治法255条の2)
-311-
審査庁
① この法律又はこの法律に基づく命令の規定による研究所、機構、日本電気計器検定所、指定検定機関、特定計量証明認定機関又は指定校正機関の処分又は不作為について不服がある者は、経済産業大臣に対して行政不服審査法(昭和37年法律160号)による審査請求をすることができる。
② この法律又はこの法律に基づく命令の規定による指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関の処分又は不作為について不服がある者は、当該指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関を指定した都道府県知事又は特定市町村の長に対して行政不服審査法 による審査請求をすることができる。
<法163条>
①は、産総研、NITE、指定検定機関、特定計量証明認定機関又は指定校正機関の処分又は不作為について不服がある場合、大臣に対して行政不服審査法による審査請求をすることができることを規定している。
②は、指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関の処分又は不作為について不服がある場合、当該指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関を指定した都道府県知事又は特定市町村の長に対して行政不服審査法による審査請求をすることができることを規定している。
なお、審査請求のできる期間(審査請求期間)は、行政不服審査法14条により、処分を現実に知った翌日から起算して60日以内、異議申し立ての決定を現実に知った翌日から起算して30日以内にしなければならないとされている。
不服申立ての手続における意見の聴取
① この法律又はこの法律に基づく命令の規定による処分についての審査請求又は異議申立てに対する裁決又は決定(却下の裁決又は決定を除く。)は、その処分に係る者に対し、相当な期間をおいて予告をした上、公開による意見の聴取をした後にしなければならない。
② ①の予告においては、期日、場所及び事案の内容を示さなければならない。
③ ①の意見の聴取に際しては、その処分に係る者及び利害関係人に対し、その事案について証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならない。
<法164条>
①は、審査請求又は異議申立てに対する裁決又は決定(却下の裁決又は決定を除く。)について、その処分に係る者に対し、相当な期間をおいて予告をした上、公開による意見の聴取をした後にしなければならないことを規定している。
②は、①の予告について、期日、場所及び事案の内容を示さなければならないことを規定している。
③は、①の意見の聴取に際して、その処分に係る者及び利害関係人に対し、その事案について証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならないことを規定している。
不服申立ての手続
不服申し立てがあった場合は、不服申立てを不受理として門前払いすることは許されず、たとえ不適法な申立であっても処分庁または審査庁はこれを受理し、不服申立ての手続きを行わなければならない。
審査請求の場合は、審査庁又は処分庁に対して弁明書の提出を求め争点を明らかにすることができ、提出された弁明書の副本は申立人に送付され、申立人はこれを受けて反論書を提出することができる。
-312-
行政庁による「証拠調べ」は、審査庁の職権によって行われ、参考人の陳述や鑑定、書類その他の物件の提出要求、検証、当事者の審尋を指し、申立人の主張しない理由等も独自に調査した上で審理を行うことができることとなっている。
審理は、原則として書面(書面審査主義)によって行われるが、異議申し立てがあったときは口頭で述べる機会を与えなければならない。
審理の終了は、申立人による申立ての取下げ又は、審査庁(処分庁)による裁決または決定によって終了する。(※「裁決」とは、審査請求又は再審査請求に対する裁断行為をいう。「決定」とは、異議申立てに対する裁断行為をいう。)
計量調査官
経済産業大臣は、その職員であって経済産業省令(施行則115条)で定める資格を有するもののうちから、計量調査官を任命し、不服申立てに関する事務に従事させるものとする。
<法165条>
大臣は、不服申立てに従事する計量調査官の資格について省令(施行則115条)で定めることを規定している。
この条文は、不服申立てに従事する職員について、一般的な法律知識に加えて計量法、計量技術、計量に関する広範な知識を要するため、計量調査官を特別に任命してその任に充らせるものである。(※この計量調査官の規定は、平成5年改正により新たに設けられた条文である。)
(資格)
法165条の経済産業省令で定める資格は、次のとおりとする。
1) 経済産業省産業技術環境局知的基盤課計量行政室の室長又は職員であること。
2) 不服申立てに関する事務に従事するために必要な知識を有すること。
<施行則115条>
旧計量法における再検査制度と不服申立て
平成5年改正以前の旧計量法においては、計量法に基づく行政処分に対して不服のある者に対して、再検査及び不服申立ての制度を設け、救済の道を開いていた。
再検査制度(旧計量法182条~196条の2)は、検定等(検定、比較検査、基準器検査、計量証明検査、定期検査、等)による処分(不合格等)に対して不服のある場合、通商産業大臣に再検査を申請できる制度であるが、実態的に申請実績がなかったために廃止したとされている。
なお、再検査対象以外の処分に不服のある者については、別途不服申立てをすることができる規定(旧計量法197条~207条)が設けられていた。
11-6中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正
11-6-1中央省庁再編(中央省庁等改革)
「中央省庁再編」とは、縦割りによる弊害をなくし、内閣機能の強化、事務及び事業の減量、効率化する事等を目的とした、日本の行政機関の機能と組織の再編統合のことである。(※法令及び公文書では、「中央省庁再編」ではなく、「中央省庁等改革」が正式名称とされている。)
具体的には、中央省庁等改革基本法(平成10年法律103号)に基づき、2001年(平成13年)1月6日に施行された中央省庁の再編統合を指し、それまでの1府22省庁は1府12省庁に再編された。
-313-
通商産業省については、経済産業省に改称され、計量行政の組織の一部は新しく設立(平成13年4月施行)された独立行政法人に統合された。(※計量研究所及び計量教習所は産総研。製品評価技術センターはNITE。)
中央省庁再編に伴う計量法関係の改正については、計量法改正は平成11年12月に公布(平成13年1月6日施行)され、政令(施行令、単位令、特定商品政令、手数料令)改正は平成12年6月に公布(平成13年1月6日施行)され、関係省令の改正は平成12年10月、11月に公布(平成13年1月6日施行)され。関係告示の改正は平成12年12月に公布(平成13年1月6日施行)された。
11-6-2産総研
計量研究所は、従来は国の組織であったが独立行政法人に統合され、「独立行政法人産業技術総合研究所法に係る計量法改正」(平成11年法律203号、平成13年4月1日施行)により、計量法上の「処理する事務」等(法168条の2~168条の4)が規定された。
研究所が処理する事務
経済産業大臣は、研究所に、次に掲げる事務を行わせるものとする。
1) 法16条1項2号イの規定による検定に関する事務(指定検定機関の指定に係るものを除く。)
2) 法16条2項の規定による変成器付電気計器検査に関する事務
3) 法16条3項の規定による装置検査に関する事務
4) 法5章1節の規定による検定、変成器付電気計器検査及び装置検査に関する事務
5) 法5章2節(法86条及び88条(法89条4項において準用する場合を含む。)を除く。)の規定による型式の承認に関する事務
6) 法5章4節の規定による基準器検査に関する事務
7) 法135条から法137条までの規定による特定標準器による校正等に関する事務(指定校正機関の指定に係るものを除く。)
8) 法159条1項の規定による公示に関する事務(同項5号に係るものに限る。)
9) 法附則20条の規定による比較検査に関する事務
<法168条の2>
1)~6)は、大臣が行なう検定、変成器付電気計器検査、装置検査、型式承認、基準器検査に関する事務を規定している。
7)は、特定標準器による校正等(法135条~法137条)に関する事務(指定校正機関を除く)である。
8)は、型式承認(法159条1項5号)の規定による公示に関する事務である。
9)は、法附則20条の規定による比較検査に関する事務である。
比較検査
比較検査とは、計量器に比較的精密な器差を付けるものであり、精密測定に使用される計量器を検査する制度である。
検定との主な相違点は、原器又は標準器を用いて行なう必要があるため大臣のみが実施し、対象計量器であっても検査を受けるか否かは受検者の任意により、比較検査に合格しない計量器であっても検定の合格条件に適合する場合は検定証印を付すことができる。
また、比較検査に合格した計量器は、器差を記載した比較検査成績書が交付され、「使用の制限」(法
-314-
16条)規定に関しては検定を受ける義務が免除される。
(比較検査)
① 経済産業大臣は、当分の間、政令(施行令45条)で定める特定計量器の比較検査を行うことができる。
② ①の規定により経済産業大臣が比較検査を行う場合においては、旧法99条(1項1号を除く。)、101条1項、102条及び104条の規定は、当該比較検査について、なおその効力を有する。この場合において、旧法99条1項2号中「通商産業省令」とあるのは「経済産業省令」と、同項3号中「政令」とあるのは「経済産業省令」と、同条2項及び3項中「通商産業省令」とあるのは「経済産業省令」と、旧法104条1項中「88条1項1号から3号まで」とあるのは「88条1項2号及び3号」とする。
③ 新法160条1項の規定は、比較検査に準用する。
④ 施行日前に旧法101条1項の規定により付された比較検査証印(比較検査の有効期間を経過していないものに限る。)及び施行日以後に②の規定によりなおその効力を有するものとされた同条1項の規定により付された比較検査証印は、新法16条1項、49条1項、72条4項、118条1項、119条3項及び151条1項の適用については、新法72条1項の検定証印とみなす。
⑤ ①の比較検査を受けようとする者は、実費を勘案して政令(手数料令9条)で定める金額の手数料を納付しなければならない。
<法附則20条>
①は、当分の間、政令(施行令45条)で定める特定計量器の比較検査を行うことができることを規定している。政令で定める特定計量器については、「酒精度浮ひょう」のみとなっている。
③は、標準処理期間は検定等と同様であることを規定している。
④は、旧計量法において比較検査証印が付されたもの及び新計量法以後に比較検査証印が付されたものについて、新法72条1項の検定証印とみなすことを規定している。
(比較検査を行う特定計量器)
法附則20条1項の政令で定める特定計量器は、酒精度浮ひょうとする。
<施行令45条>
産総研の行う立入検査
① 経済産業大臣は、必要があると認めるときは、研究所に、法148条1項又は2項の規定による立入検査を行わせることができる。
② 経済産業大臣は、①の規定により研究所に立入検査を行わせる場合には、研究所に対し、当該立入検査の場所その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指示するものとする。
③ 研究所は、②の指示に従って①に規定する立入検査を行ったときは、その結果を経済産業大臣に報告しなければならない。
④ ①の規定により立入検査をする研究所の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
<法168条の3>
①~③は、大臣は産総研に対して、立入検査を行わせ、必要な事項を指示し、その結果を報告させることを規定している。
法168条の3(4項)の身分を示す証明書は、様式93の2によるものとする
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<施行則104条2項>
研究所に対する命令
経済産業大臣は、法168条の3(1項)に規定する立入検査の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、研究所に対し、当該業務に関し必要な命令をすることができる。
<法168条の4>
大臣は、産総研に立入検査を行わせる場合、必要な命令をすることができる。
11-6-3NITE
製品評価技術センターは、従来の国の組織であったが独立行政法人となり、「独立行政法人製品評価技術基盤機構法に係る計量法改正」(平成11年法律204号、平成13年4月1日施行)により、計量法上の「処理する事務」等(法168条の5~168条の7)が規定された。
機構が処理する事務
経済産業大臣は、機構に、次に掲げる事務を行わせるものとする。
1) 法121条の2の規定による認定に関する事務
2) 法121条の4(1項)の規定による認定の更新に関する事務
3) 法135条から法137条までの規定による特定標準器による校正等に関する事務(指定校正機関の指定に係るものを除く。)
4) 法8章2節の規定による特定標準器以外の計量器による校正等に関する事務
5) 法147条1項の規定による報告の徴収に関する事務(登録事業者に係るものに限る。)
6) 法148条1項の規定による立入検査に関する事務(登録事業者に係るものに限る。)
7) 法159条1項の規定による公示に関する事務(同項4号(法146条において準用する法66条の規定により登録が効力を失ったことの確認に係る部分に限る。)、12号、21号及び22号に係るものに限る。)
<法168条の5>
1)及び2)は、特定計量証明事業の認定及び認定の更新に関する事務である。
3)は、特定標準器による校正等(法135条~法137条)に関する事務(指定校正機関を除く)である。
4)は、JCSS登録(法8章2節)に関する事務である。
5)は、報告の徴収(JCSS登録に限る法147条1項規定)に関する事務である。
6)は、立入検査(JCSS登録に限る法148条1項規定)に関する事務である。
7)は、公示(法159条1項4号「JCSS登録失効」、12号「MLAP認定」、21号「JCSS登録」、22号「JCSS登録取消し」に限る。)に関する事務である。
法168条の5(4号)の規定により法148条1項の規定による立入検査に関する事務を行う機構の職員の身分を示す証明書は、様式93の3によるものとする。
<施行則104条3項>
これは、法168条の5(4号)「JCSS登録」により立入検査を行うNITE職員の身分証明書の様式を規定している。
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NITEの行う立入検査
① 経済産業大臣は、必要があると認めるときは、機構に、法148条1項又は2項の規定による立入検査を行わせることができる。
② 法168条の3(2項から4項)までの規定は、機構の行う立入検査に準用する。
<法168条の6>
①は、大臣は産総研に行なわせる場合と同様に、NITEに立入検査を行わせることができることを規定している。
②は、大臣はNITEに立入検査を行なわせる場合、必要な事項の指示及びその結果の報告、身分証明書の携帯について、産総研と同様であることを規定している。
法168条の6(2項)において準用する法168条の3(4項)の身分を示す証明書は、様式93の4によるものとする。
<施行則104条4項>
機構に対する命令
経済産業大臣は、法168条の5(法145条、法147条1項及び法148条1項に係る部分に限る。)及び法168条の6(1項)に規定する業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、機構に対し、当該業務に関し必要な命令をすることができる。
<法168条の7>
大臣は、法168条の5「NITEが処理する事務」(法145条「JCSS登録取消し」、法147条1項「報告徴収」、法148条1項「立入検査」に限る。)及び法168条の6(1項)「NITEに立入検査を行わせる場合」において、NITEに必要な命令をすることができる。
11-7その他
11-7-1定期協議
定期協議は、都道府県知事と特定市町村の間での計量法の執行に関して、地方公共団体間の計量事務の整合性や計量行政の円滑な実施を図るため、当該年度の開始にあたって協議を行なうことを規定したものである。
具体的な協議の内容については、各地方公共団体間の業務実施にあたっての調整、連携、協力などについて話し合うほか、資料提供や職員への研修や実務指導等が行なわれることもある。(※定期協議を「○○県計量行政協議会」などと呼んでいる県もある。)
都道府県知事及び特定市町村の長は、この法律によりその権限に属する事務の当該特定市町村の区域における執行に関し、毎年四月に、協議しなければならない。
<法155条>
「この法律によりその権限に属する事務」については、正確な計量及び商品の販売に係る計量に必要な勧告等(法10条2項及び3項、法15条)、定期検査(法19条~22条、25条)、指定定期検査機関(法20条、26条~39条)、適正計量管理事業所(法127条~法133条)、報告の徴収(法147条)、立入検査等(法148条~151条、153条~154条)などである。
-317-
11-7-2手数料
手数料とは
手数料とは、「国若しくは地方公共団体又はこれらの機関が、特定の者のために行う公の役務に対して、その費用を賄うため又は報償として徴収する料金」とされている。
手数料は、特定の個人の必要から行政機関等の特別の手数(仕事)を煩わしたことに対する実費弁償という性格のものであり、いわゆる原因者負担という意味での負担の公平をはかるものである。
いわゆる検査手数料については、一定の行為を行政が義務付け、公共の目的を達成するための規制行政の一環としての機能であるが、特定の者に任務を提供した経費の負担として、手数料が強制されるものである。
なお、地方分権以前の機関委任事務では、国の政令(全国一律)により手数料が定められ、当該地方自治体の収入となっていた。(※自治事務の手数料は、全て各地方公共団体の条例等により定められ、当該地方公共団体の収入となる。)
国等が行なう検査等
次に掲げる者(経済産業大臣、研究所、機構又は日本電気計器検定所に対して手続を行おうとする者に限る。)は、実費を勘案して政令(手数料令1条~9条)で定める額の手数料を納付しなければならない。ただし、経済産業大臣、都道府県知事、特定市町村の長、日本電気計器検定所、指定定期検査機関、指定検定機関又は指定計量証明検査機関が、この法律又はこの法律に基づく命令の規定による検査に用いる計量器について基準器検査を受ける場合は、この限りでない。
1) 法17条1項の指定を受けようとする者
2) 検定を受けようとする者
3) 変成器付電気計器検査を受けようとする者
4) 装置検査を受けようとする者
5) 法76条1項、法81条1項又は法89条1項の承認を受けようとする者(法78条1項(法81条2項及び法89条3項において準用する場合を含む。)の試験に合格した特定計量器の型式について、これらの承認を受けようとする者を除く。)
6) 法83条1項(法89条3項において準用する場合を含む。法158条3項において同じ。)の承認の更新を受けようとする者
7) 法16条1項2号ロの指定を受けようとする者
8) 法91条2項の検査を受けようとする者
9) 基準器検査を受けようとする者
10) 法121条の2の認定を受けようとする者
11) 法121条の4(1項)の認定の更新を受けようとする者
12) 計量士の登録証の訂正又は再交付を受けようとする者
13) 計量士の登録簿の謄本の交付又は閲覧を請求しようとする者
14) 計量士国家試験を受けようとする者
15) 適正計量管理事業所の指定を受けようとする者
16) 法143条1項の登録を受けようとする者
17) 法144条の2(1項)の登録の更新を受けようとする者
<法158条1項>
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国等(大臣、産総研、NITE、日電検)に対して手続を行なう1)~17)までの者は、実費を勘案して政令(手数料令1条~9条)で定める額の手数料を納付しなければならない。(※従って、手数料令で定める額は、建前上、実費見合いであることを意味している。)
ただし書は、行政機関等(大臣、知事、特定市町村長、日電検、指定定期検査(計量証明検査)機関、指定検定機関)が、この法律又はこの法律に基づく命令の規定による検査に用いる計量器について基準器検査を受ける場合は、無料であることを規定している。
なお、この規定は、以前は都道府県及びと特定市町村を含めた手数料が規定されていたが、平成12年地方分権改正により、前段の括弧書きが追加されたものである。(※従って、平成12年改正以前の機関委任事務となっていた事務は、平成12年改正以前は全て全国一律の法定手数料であった。)
特定標準器による校正等を受ける者の手数料
特定標準器による校正等を受けようとする者は、研究所、機構、日本電気計器検定所又は指定校正機関が実費を超えない範囲内において経済産業大臣の認可を受けて定める額の手数料を納めなければならない。
<法158条2項>
特定標準器による校正等を受ける者の手数料は、大臣の認可により定められた額を納めなければならない。
手数料の収納先
法158条1項、2項の手数料は、研究所が行う検定、変成器付電気計器検査、装置検査、法76条1項、法81条1項若しくは法89条1項の承認、法83条1項の承認の更新、基準器検査又は特定標準器による校正等を受けようとする者の納付するものについては研究所の、機構が行う121条の2の認定、法121条の4(1項)の認定の更新、法143条1項の登録、法144条の2(1項)の登録の更新又は特定標準器による校正等を受けようとする者の納付するものについては機構の、日本電気計器検定所が行う検定、変成器付電気計器検査、法76条第1項、法81条1項若しくは法89条1項の承認、法83条1項の承認の更新、法91条2項の検査、基準器検査又は特定標準器による校正等を受けようとする者の納付するものについては日本電気計器検定所の、指定校正機関が行う特定標準器による校正等を受けようとする者の納付するものについては当該指定校正機関の、その他の者の納付するものについては国庫の収入とする。
<法158条3項>
(1) 産総研の行なう検定、変成器付電気計器検査、装置検査、型式承認(法76条1項)、法81条1項(輸入事業者の型式承認)若しくは法89条1項(外国製造事業者の型式承認)の承認、法83条1項(型式承認の有効期間)の承認の更新、基準器検査又は特定標準器による校正等を受けようとする者の納付するものについては産総研の収入となる。
(2) NITEの行なう究所の、121条の2(特定計量証明事業)の認定、法121条の4(1項)の認定の更新、法143条1項(JISS)の登録、法144条の2(1項)の登録の更新又は特定標準器による校正等を受けようとする者の納付するものについては機構の収入となる。
(3) 日電検が行う検定、変成器付電気計器検査、法76条第1項(型式承認)、法81条1項(輸入事業者の型式承認)若しくは法89条1項(外国製造事業者の型式承認)の承認、法83条1項(型式承認の有効期間)の承認の更新、法91条2項(指定製造事業者)の検査、基準器検査又は特定標準器に
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よる校正等を受けようとする者の納付するものについては日電検の収入となる。
(4) 指定校正機関が行う特定標準器による校正等を受けようとする者の納付するものについては当該指定校正機関の収入となる。
(5) (1)~(4)以外の者の納付するものについては国庫の収入となる。
指定定期検査(計量証明検査)機関の場合
都道府県又は特定市町村は、地方自治法 (昭和22年法律67号)227条の規定に基づき定期検査又は計量証明検査に係る手数料を徴収する場合においては、法20条1項の規定により指定定期検査機関が行う定期検査又は法117条1項の規定により指定計量証明検査機関が行う計量証明検査を受けようとする者に、条例で定めるところにより、当該手数料を当該指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関へ納めさせ、その収入とすることができる。
<法158条4項>
都道府県又特定市町村は、指定定期検査(計量証明検査)機関に定期検査(計量証明検査)を行なわせる場合、条例により、当該手数料を当該指定定期検査(計量証明検査)機関の収入とすることができる。(※従って、都道府県又は特定市町村の収入とすることもできる。)
この規定は、平成12年地方分権改正により追加された規定である。平成12年改正以前は、法158条3項で「指定定期検査(計量証明検査)機関が行なう定期検査(計量証明検査)を受けようとする者の納付するものについては当該指定定期検査(計量証明検査)機関の収入とする。」とされ、手数料は自動的に当該指定定期検査(計量証明検査)機関の収入となっていた。
11-7-3公示
公示とは
「公示」とは、「一定の事柄を周知させるために発表し、公衆がこれを知ることのできる状態におくことをいう」とされ、公の機関が行う場合と私人が行う場合があり、同様の用語として「告示」や「公告」などがある。
法令用語としての「公告」や「公示」は、基本的に「公布」や「告示」や「(狭義の)公告」や「(狭義の)公示」等の通知公表行為を指す一般的な名称とされている。(※「公告」とは、ある事項を広く一般に知らせることを意味するとされている。)
なお、「告示」は、法令等を補充するため国が発するものや公の機関が行政処分又は重要な事項等の決定等を公式に広く一般に知らせるものとされ、事実の通知によって一定の法律効果を発生させるものと単に事実を通知するものとがある。
因みに、国政選挙に限っては、「公示」という言葉は特別な意味で使用され、「公示」は衆議院総選挙と参議院の通常選挙だけで用い、総選挙でなく補欠選挙の場合は公示ではなく「告示」であるが、いずれも実質的には「告示」である。
大臣が行なう公示
経済産業大臣は、次の場合には、その旨を公示しなければならない。
1) 法16条1項2号イの指定をしたとき。
2) 法16条1項2号ロの指定をしたとき。
3) 法17条1項の指定をしたとき。
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[次ページに続く]計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(34) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(14) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(15) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(17) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(18) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(20) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(21) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(22) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(23) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(24) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(25) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(26) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(27) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(30) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(31) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(32) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(33) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(34) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(35) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(36) 筆者 高原隆
計量制度の概要(METI/経済産業省)
計量法における単位規制の概要
非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の届出について
非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の承認について
計量法における計量器の規制の概要
特定計量器に関する規制の概要
家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要
計量士(国家試験・資格認定・登録)
適正計量管理事業所制度
計量法における商品量目制度の概要(特定商品(食品など)の量目公差・内容量表記など)
特殊容器(丸正びん)制度
計量証明の事業
計量標準
法定計量における国際整合化の推進(国際法定計量機関)
普及啓発(計量記念日)
2026-03-28-no33-structure-and-function-and-purpose-of-the-measurement-law-
計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
2019-02-05-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)
2019-02-07-1-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-2-
2019-02-07-2-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-3-
2019-02-07-3-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-