計量法の解説
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(20) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(21) 筆者 高原隆
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(30) 筆者 高原隆
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
筆者は計量行政職員であり現職時に作成した文章です。その後に計量法令は変更になっており、変更のある部分には編集部で注意書きをしております。元になっている文章は 計量計測データバンク「計量法の読み方」 ですので、本文に疑問がある場合には 「計量法の読み方」 を開いて確かめてください。この文章は計量法を理解するための古典ともいえる内容になっております。なお 「計量法の読み方」 が編集の都合によってPGFファイルですので、そのhtlm版として、本稿を作成いたしました。新聞紙面と併せてご利用ください。また経済産業省の穂オームページに掲載の次のページ計量制度の概要(METI/経済産業省)などで内容を確認してください。 「計量法の読み方」(https://www.keiryou-keisoku.co.jp/yomikata/ver.4-101022/yomikata-zenfile20170421.pdf)(計量計測データバンク編集部)
(見出し)
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-筆者 高原隆
(本文)
はじめに----------3
1、 計量法の目的----------4
1-1、計量法の目的とは----------4
1-2、計量法の目的と諸規定----------4
1-3、明示されていない目的----------5
2、定義等----------6
2-1、「計量」と「計量単位」----------6
2-2、「取引」及び「証明」----------7
2-3、「計量器」と「特定計量器」----------10
2-4、製造、改造、修理----------14
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け----------15
3、計量単位----------18
3-1、メートル条約----------18
3-2、SI単位----------20
3-3、法定計量単位----------22
3-4、非法定計量単位に関する規制----------25
4、適正な計量の実施----------37
4-1、正確な計量----------37
4-2、商品の販売に係る計量----------39
4-3、計量器等の使用----------46
5、定期検査----------53
5-1、定期検査制度----------53
5-2、指定定期検査機関----------69
6、正確な特定計量器等の供給----------81
6-1、正確な計量器の供給----------81
6-2、製造----------82
6-3、修理----------87
6-4、販売----------93
6-5、家庭用特定計量器----------96
6-6、譲渡等の制限----------100
6-7、特殊容器----------101
7、検定等----------110
7-1、検定----------110
7-2、型式承認----------136
7-3、指定製造事業者----------149
7-4、基準器検査----------160
7-5、指定検定機関----------177
8、計量証明の事業----------186
8-1、計量証明事業者制度とは----------186
-1-
8-2、計量証明事業者制度----------188
8-3、計量証明検査----------202
8-4、特定計量証明事業者制度----------210
9、適正な計量管理----------227
9-1、計量士----------227
9-2、適正計量管理事業所----------238
10、計量器の校正等----------247
10-1、トレーサビリティ制度(JCSS)----------247
10-2、公的な計量標準の設定と供給----------254
10-3、民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)----------263
10、雑則----------274
11-1、報告----------274
11-2、立入検査----------278
11-3、計量行政審議会----------287
11-4、地方分権改正----------292
11-5、行政手続と不服申立て----------305
11-6、中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正----------313
11-7、その他----------317
計量法の解説
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆
からの続き。
3) 計量器等の種類(種類を削除したときに限る。)
4) 校正範囲(校正範囲を縮小したときに限る。)
5) 最高測定能力を示す不確かさ(不確かさを大きくしたとき(次号に掲げる場合を除く。)に限る。)
6) 施行則91条3号に掲げる証明書に記載された校正の不確かさが変更になったことによる最高測定能力を示す不確かさ
7) 施行則91条5号及び6号ロからホまでの記載事項
② 施行則7条2項の規定は、登録事業者に準用する。この場合において、同項中「法41条」とあるのは「法146条において準用する法41条」と、「届出製造事業者」とあるのは「登録事業者」と、「法142条2項の事実」とあるのは「その事実」と、「様式4」とあるのは「様式82の2」と、「様式6の2」とあるのは「様式82の3」と読み替えるものとする。
③ 前二項の規定に基づく届出書の提出を行う場合において、施行則91条の2に規定する記載事項に変更がある場合は、同条の登録証を返納しなければならない。
④ ③の場合において、機構は、新たな登録証を作成し、当該届出をした者に対し、交付するものとする。
<施行則92条>
③及び④は、登録証記載事項に変更があった場合、その登録証を返納し、新たな登録証の交付を受けなければならないことを規定している。
廃止届
(廃止の届出)
登録事業者は、法146条において準用する法65条の規定により登録に係る事業の廃止の届出をしようとするときは、様式83による届出書を機構に提出するとともに、その所持する登録証を返納しなければならない。
<施行則95条>
登録事業を廃止したときは、廃止届をNITEに提出するとともに、その登録証を返納しなければならない。
10-3-2校正証明書
証明書の交付
(証明書の交付)
① 法143条1項の登録を受けた者(以下「登録事業者」という。)は、同条2項1号の特定標準器による校正等をされた計量器若しくは標準物質又はこれらの計量器若しくは標準物質に連鎖して段階的に計量器の校正等をされた計量器若しくは標準物質を用いて計量器の校正等を行ったときは、経済産業省令(施行則1項)で定める事項を記載し、経済産業省令(施行則94条2項)で定める標章を付した証明書を交付することができる。
② 登録事業者が自ら販売し、又は貸し渡す計量器又は標準物質について計量器の校正等を行う者である場合にあっては、その登録事業者は、①の証明書を付して計量器又は標準物質を販売し、又は貸し渡すことができる。
③ 何人も、前二項に規定する場合を除くほか、計量器の校正等に係る証明書に①の標章又はこれ
-271-
と紛らわしい標章を付してはならない。
④ ③に規定するもののほか、登録事業者は、計量器の校正等に係る証明書以外のものに、①の標章又はこれと紛らわしい標章を付してはならない。
<法144条>
①は、JCSS登録事業者は特定二次標準等又は参照標準を用いて計量器の校正等を行った場合、省令で定める事項を記載し省令で定める標章を付した証明書を交付することができることを規定している。
②は、登録事業者が計量器(標準物質)を自ら販売又は貸し渡す場合、①の証明書を付して販売又は貸し渡すことができることを規定している。
③は、①に規定する場合以外は「計量器の校正等」に係る証明書に、①の標章(紛らわしい標章含む)を付してはならないことを規定している。
④は、③のほか、登録事業者は「計量器の校正等」に係る証明書以外のものに、①の標章(紛らわしい標章含む)を付してはならないことを規定している。
証明書
証明書記載事項
(証明書)
法144条1項の経済産業省令で定める事項は、次のとおりとする。ただし、登録事業者が自ら販売し、又は貸し渡す計量器又は標準物質について計量器の校正等を行う場合は、4号に掲げる事項の記載は省略することができる。
1) 法144条1項の証明書(以下この節において「証明書」という。)である旨の表記
2) 証明書の発行番号及び発行年月日
3) 証明書を発行した者の氏名又は名称及び住所並びに証明書の発行業務を執行する役員又は職員の役職名、氏名及び押印又は署名
4) 計量器の校正等の依頼をした者の氏名又は名称及び住所
5) 計量器の校正等を行った計量器又は標準物質の名称、製造者名及び器物番号又は容器番号
6) 計量器の校正等により得られた値及びその値に付随する情報
7) 計量器の校正等の方法及び実施条件並びにこれらに付随する情報
8) 計量器の校正等の実施年月日
<施行則94条1項>
4)については、登録事業者が計量器(標準物質)を自ら販売又は貸し渡す場合は省略できる。
なお、校正証明書の発行に当たっては、登録申請時に認定機関に提出した手順及び様式を用いることとされ、申請時に登録している様式と異なる校正証明書を発行する場合は「変更の届出」の手続きを行うこととされている。
標章
法144条1項の経済産業省令で定める標章は、次のとおりとする。
-272-
<施行則94条2項>
標章の取扱いの詳細については、NITE認定センター「JCSS登録の一般要求事項(第11版)」(平成21年5月25日)により、示されている。
8.2 標章
(1) 標章の形状・比率については、施行則94条2項に定めるとおりとする。
(2) 標章の色は、標章全体同一色を原則とする。
8.3 校正証明書に使用する場合の要求事項
8.3.1 校正証明書等の様式
登録事業者は、標章付きの校正証明書、必要な場合は、標章付きの外国語による校正証明書の様式を事前に認定センターに届け出なければならない。
8.3.2 校正証明書に標章を付す場合の登録番号の記載
校正証明書に標章を付す場合には、8.2項に定める標章の文字"CSS"下に登録番号(4桁)を付すこと。(下図1参照) また、校正ラベルを用いた校正器物に対する校正証明書に標章を付す場合には、8.2項に定める標章の文字"CSS"下にJCSS及び4桁(半角大文字)で示された登録番号を付すこと(下図2参照)。
8.3.3 校正証明書の複写
登録事業者は、顧客による校正証明書のカラーコピー等による複写を、原則的に禁止しなければならない。ただし、その複写の表面に「COPY」、「複写」、「写し」等の明瞭な表示を求め、正本と区別できるようにさせる場合は、この限りでない。
8.4 宣伝等における標章の使用
登録事業者は、自身の登録資格の宣伝等の目的のために標章を使用する場合には、次に定める事項を遵守しなければならない。
8.4.1 標章は、製品そのものの品質等が承認・保証等されたものと誤解されるような紛らわしい使用をしてはならない。
8.4.2 標章は、単独で校正証明書以外に使用することはできないが、校正事業者登録制度の普及及び啓発の必要性に鑑み、以下の条件を満たす場合、カタログ、レターヘッド及びその他の宣伝文書に標章の使用を認める。
(1) 標章は、標章を説明する文章の中で用いる。
(2) 説明する文章の文字の大きさは、読みとれる大きさ以上とする。
付属書5に使用可の例及び使用不可の例を示す。例以外の使用については、事前に認定センターの承認を得ること。
<NITE「JCSS登録の一般要求事項(第11版)」(平成21年5月25日)抜粋>
-273-
11雑則
11-1報告
11-1-1報告の徴収
報告の徴収は、法の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、事業者から報告の徴収することができるものである。
① 経済産業大臣又は都道府県知事若しくは特定市町村の長は、この法律の施行に必要な限度において、政令(施行令39条)で定めるところにより、届出製造事業者、届出修理事業者、計量器の販売の事業を行う者、指定製造者、特殊容器輸入者、輸入事業者、計量士、登録事業者又は取引若しくは証明における計量をする者(特定商品であってその特定物象量に関し密封をし、その容器又は包装にその特定物象量を表記したもの(以下「特定物象量が表記された特定商品」という。)を販売する者を含む。法148条1項において同じ。)に対し、その業務に関し報告させることができる。
② 経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、指定検定機関、特定計量証明認定機関又は指定校正機関に対し、その業務又は経理の状況に関し報告させることができる。
③ 都道府県知事又は特定市町村の長は、この法律の施行に必要な限度において、指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関に対し、その業務又は経理の状況に関し報告させることができる。
<法147条>
①は、大臣、知事、特定市町村がその業務に関して報告させることができる事業者を規定している。
②は、大臣は指定検定機関、特定計量証明認定機関、指定校正機関に対して、その業務又は計理の状況に関し報告させることができることを規定している。
③は、知事又は特定市町村は指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関に対して、その業務又は計理の状況に関し報告させることができることを規定している。
大臣、知事、特定市町村への報告
(報告の徴収)
法147条1項の規定により経済産業大臣(法168条の5(5号)の規定により独立行政法人製品評価技術基盤機構に法147条1項に規定する事務を行わせる場合にあっては、独立行政法人製品評価技術基盤機構)又は都道府県知事若しくは特定市町村の長が報告させることができる事項は、別表6の上欄に掲げる者について、それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。
<施行令39条1項>
大臣、知事、特定市町村が報告させることができる対象者及び報告内容は、施行令別表6で掲げるとおりであることを規定している。
報告対象者及び報告の内容(施行令別表6)
1) 法41条の届出製造事業者
イ 工場又は事業場ごとの製造又は修理をした特定計量器の種類及び数
ロ 特定計量器の検査のための器具、機械又は装置の状況
ハ 法43条又は法47条の規定による検査の実施状況
-274-
2) 施行令14条各号に掲げる特定計量器の製造の事業を行う者
法53条1項の技術上の基準への適合のために講じた措置及びその実施状況
3) 法79条1項の承認製造事業者
イ 法84条1項の表示を付した特定計量器の型式及び数
ロ 製造技術基準への適合のために講じた措置及びその実施状況
4) 法94条1項の指定製造事業者
イ 法96条1項の表示を付した特定計量器の型式及び数
ロ 品質管理の状況
ハ 法95条1項の規定の遵守のために講じた措置及びその実施状況
ニ 法95条2項の規定による検査の実施状況
5) 法46条2項の届出修理事業者
イ 事業所ごとの修理をした特定計量器の種類及び数
ロ 特定計量器の検査のための器具、機械又は装置の状況
ハ 法47条の規定による検査の実施状況
6) 法51条の規定による届出をした施行令13条で定める特定計量器の販売の事業を行う者
イ 営業所ごとの販売をした当該特定計量器の種類及び数
ロ 法52条1項の遵守すべき事項の遵守のために講じた措置及びその実施状況
7) 法61条の指定製造者
イ 製造をした特殊容器の種類及び数
ロ 特殊容器の製造及び検査の状況
ハ 法63条1項の表示を付した特殊容器の型式及び数
8) 法68条の特殊容器輸入者
特殊容器の輸入に係る取引の状況
9) 施行令14条各号に掲げる特定計量器の輸入の事業を行う者
イ 輸入をした当該特定計量器の種類及び数
ロ 法53条1項の技術上の基準への適合のために講じた措置及びその実施状況
10) 法81条3項の承認輸入事業者
イ 法84条1項の表示を付した特定計量器の型式及び数
ロ 製造技術基準への適合のために講じた措置及びその実施状況
11) 計量士
特定計量器の検査の業務の状況
12) 法144条1項の登録事業者
イ 計量器の校正等に用いる計量器又は標準物質の状況
ロ 計量器の校正等の業務の状況
13) 法110条1項の計量証明事業者
イ 計量証明の件数
ロ 計量証明に使用する特定計量器その他の器具、機械又は装置の状況
ハ 法109条2号の計量管理(以下単に「計量管理」という。)の状況
ニ 法110条1項の事業規程の実施状況
14) 法121条の3(1項)の認定特定計量証明事業者
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イ 特定計量証明事業(法121条の2の特定計量証明事業をいう。以下同じ。)に係る計量証明の件数
ロ 特定計量証明事業の業務の状況
15) 適正計量管理事業所の指定を受けた者
イ 法128条1号の検査の実施状況
ロ 計量管理の状況
16) 特定商品(法12条1項の特定商品をいう。以下同じ。)の販売の事業を行う者(次号に掲げる者を除く。)
イ 販売をした特定商品(その特定物象量(法12条1項の特定物象量をいう。以下同じ。)に関し密封(法13条1項の密封をいう。以下同じ。)をされ、その容器又は包装にその特定物象量が表記されたものを除く。)の種類
ロ 特定物象量の計量及び表示の状況
17) 特定商品をその特定物象量に関し密封をし、その容器又は包装にその特定物象量を表記して販売する者
イ 販売をした特定物象量が表記された特定商品の種類及び数
ロ 特定物象量の計量及び表記の状況
18) 密封をされた特定商品の輸入の事業を行う者
イ 輸入して販売した当該特定商品の種類及び数
ロ 法14条の規定の遵守のために講じた措置及びその実施状況
<施行令別表6>
6)は、家庭用特定計量器を除く特定計量器(非自動はかり、分銅及びおもり)の販売報告を規定している。
9)は、家庭用特定計量器の輸入事業者に対する報告規定である。(※家庭用特定計量器については、販売等の事業を行う者に対して全ての報告を徴収することは実態として過大な負担をかけることなどから、家庭用特定計量器の輸入事業者にのみ報告徴収の義務を適用し、輸入家庭用計量器の数量的把握に止めているものであるとされている。)
大臣への報告
② 経済産業大臣が法69条1項の指定外国製造者に対し同条2項1号の報告を求めることができる事項は、次のとおりとする。
1) 製造をした特殊容器(法17条1項の特殊容器をいう。以下同じ。)の種類及び数
2) 特殊容器の製造及び検査の状況
3) 法69条1項において準用する法63条1項の表示を付した特殊容器の型式及び数
③ 経済産業大臣が法89条2項の承認外国製造事業者に対し同条5項1号の報告を求めることができる事項は、次のとおりとする。
1) 法89条4項において準用する法84条1項の表示を付した特定計量器の型式及び数
2) 製造技術基準(法80条の製造技術基準をいう。以下同じ。)への適合のために講じた措置及びその実施状況
④ 経済産業大臣が法101条2項の指定外国製造事業者に対し同条3項において準用する法89条5項1号の報告を求めることができる事項は、次のとおりとする。
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1) 法101条3項において準用する法96条1項の表示を付した特定計量器の型式及び数
2) 品質管理の状況
3) 法101条2項の規定の遵守のために講じた措置及びその実施状況
4) 法101条3項において準用する法95条2項の規定による検査の実施状況
<施行令39条2項~4項>
②は、指定外国製造者(法69条1項)に大臣が報告徴収できる事項について、製造した特殊容器の種類及び数、その製造及び検査の状況、特殊容器表示を付した型式及び数であることを規定している。
③は、承認外国製造事業者(法89条2項)に大臣が報告徴収できる事項について、型式承認表示を付した型式及び数、製造技術基準適合の措置及びその実施状況であることを規定している。
④は、指定外国製造事業者(法101条2項)に大臣が報告徴収できる事項について、基準適合証印を付した型式及び数、品質管理の状況、検定の合格条件への適合措置及び実施状況、その検査の実施状況であることを規定している。
11-1-2年度報告
計量法に基づく「報告」には、法施行の必要な限度において「徴収」(法147条)する報告と、あくまで行政管理として統計的把握のために行われるものがある。従って、後者については、罰則の適用は課されていない。
(定期検査に代わる計量士による検査を行う計量士等)
次の表の報告義務者の欄に掲げる者は、同表の区分により、報告書を四月に始まる毎年度につき作成し、提出しなければならない。(表略)
<施行則96条>
この規定は、前年度の実績等を報告させるものであり、いわゆる「年度報告」と言われている
提出期限については、JCSS登録は「当該年度終了後60日を経過する日まで」、それ以外は「当該年度終了後30日を経過する日まで」である。
年度報告の報告義務者及び提出先(施行則96条)
1) 法25条1項及び法120条1項の規定による検査を行う計量士(様式84による報告書)
その検査をした場所を管轄する都道府県知事(法25条1項の検査にあっては、都道府県知事又は特定市町村の長)
2) 届出製造事業者(様式85(指定製造事業者にあっては様式86)による報告書)
電気計器に係る場合にあっては機構(当該電気計器の製造の事業に係る工場若しくは事業場又は事業所が一の経済産業局の管轄区域内のみにあるものにあっては経済産業局長)、電気計器以外の特定計量器に係る場合にあってはその事業に係る主たる工場若しくは事業場又は事業所の所在地を管轄する都道府県知事
3) 届出修理事業者(様式87による報告書)
電気計器に係る場合にあっては機構(当該電気計器の修理の事業に係る工場若しくは事業場又は事業所が一の経済産業局の管轄区域内のみにあるものにあっては経済産業局長)、電気計器以外の特定計量器に係る場合にあっては届出をした都道府県知事。
4) 施行令14条に掲げる特定計量器の輸入の事業を行う者(様式88による報告書)
その主たる事業場の所在地を管轄する都道府県知事
-277-
5) 指定製造者(指定を受けた工場又は事業場ごとに作成した様式89による報告書)
その工場又は事業場の所在地を管轄する都道府県知事
6) 計量証明事業者(登録を受けた事業所ごとに作成した様式90による報告書)
その登録をした都道府県知事
6の2) 認定特定計量証明事業者(認定を受けた事業所ごとに作成した様式90の2による報告書)
その認定をした認定機関等
7) 適正計量管理事業所の指定を受けた者(指定を受けた事業所ごとに作成した様式91による報告書)
国の事業所についてはその事業所の所在地を管轄する経済産業局長、その他の事業所についてはその事業所の所在地を管轄する都道府県知事
8) JCSS登録事業者(様式92による報告書)
NITE(提出期限:当該年度終了後60を経過する日まで)
11-2立入検査
11-2-1立入検査の権限主体と立入検査対象
立入検査とは
立入検査とは、適正な計量の実施を確保するため、計量法に規定されている諸制度が実質的に遵守されるよう、大臣、知事及び特定市町村の長が一定の限度において、その職員に立入検査させる権限を与えているものである。
立入検査は、行政機関の職員が強制的に立ち入るものであり、立入検査を受ける側から見れば相当な権利や自由の制限になるものであるため、公益上必要な最小限に止めるべきものである。
従って、立入検査権限の行使については、「法定計量単位による取引又は証明をする者」に限定されるものであり、取引又は証明上の適正な計量の確保を図るための必要最小限の範囲に限られるとされている。
以上のことから、計量法における立入検査の規定は、「立入検査できる者」、「立入検査できる場所」、「立入検査行為の内容」について、限定列挙した形で規定されている。
大臣、知事及び特定市町村の長(三者)の立入権限
経済産業大臣又は都道府県知事若しくは特定市町村の長は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、届出製造事業者、届出修理事業者、計量器の販売の事業を行う者、指定製造者、特殊容器輸入者、輸入事業者、計量士、登録事業者又は取引若しくは証明における計量をする者の工場、事業場、営業所、事務所、事業所又は倉庫に立ち入り、計量器、計量器の検査のための器具、機械若しくは装置、特殊容器、特定物象量が表記された特定商品、帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
<法148条1項>
大臣、知事及び特定市町村の長の三者は、その職員に①「届出製造(修理)事業者、販売事業者、指定製造者、特殊容器輸入者、輸入事業者、計量士、JCSS登録事業者、取引若しくは証明における計量をする者」の②「工場、事業場、営業所、事務所、事業所又は倉庫」に立ち入り、③「計量器、計量器の検査のための器具、若しくは装置、特殊容器、特定物象量が表記された特定商品、帳簿、書類その他の物件を検査又は関係者に質問させること」ができる。
従って、立入検査は、大臣、知事、特定市町村の長の命を受けた職員が①(立入検査対象者)の②(立
-278-
入検査場所)へ立ち入り、③(立入検査行為の内容)を行うことができると規定されている。(※この場合の立入検査権限は、三者同等と解されている。)
「取引若しくは証明における計量をする者」
「取引若しくは証明における計量をする者」については、「取引における計量をする者」には生産工場や問屋及び小売商が含まれ、「証明における計量をする者」の代表的なものとしては計量証明事業者であるとされている。
大臣のみの立入権限
経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、指定検定機関、特定計量証明認定機関又は指定校正機関の事務所又は事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
<法148条2項>
大臣は、その職員に「指定検定機関、特定計量証明認定機関又は指定校正機関」(立入検査対象者)の「事務所又は事業所」(立入検査場所)に立ち入り、「業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査又は関係者に質問させること」(立入検査行為)ができると規定されている。
知事及び特定市町村の長(二者)のみの立入権限
都道府県知事又は特定市町村の長は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関の事務所又は事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
<法148条3項>
知事又は特定市町村の長は、その職員に「指定定期検査機関又は指定計量証明検査機関」(検査対象者)の「事務所又は事業所」(検査場所)に立ち入り、「業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査又は関係者に質問させること」(検査行為)ができると規定されている。(※この場合の立入検査権限は、二者同等である。)
身分証明書の携帯
法148条1項から3項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
<法148条4項>
立入検査権限を与えられた職員は、その要請の有無に係わらず、必ずその身分証明書を携帯し、関係人に提示しなければならないことを規定している。
これは、行政機関の職員が私人の事業所等に立ち入ることは私権の制限となるため、立入検査権限を行使する者が正当にこれを行うものであることを証明するため、設けられたものである。
(身分を示す証明書)
法148条4項の身分を示す証明書は、様式93によるものとする。
<施行則104条>
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犯罪捜査との区別
法148条1項から3項までの規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
<法148条5項>
これは、憲法35条により住所の不可侵が定められていることから、行政機関の職員が裁判官の令状なく立入検査することは違憲となる疑問の余地を生じるため、設けられたものである。従って、違憲ではないことを明らかにするためには、立入検査権限を認めた規定の後に、「犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。」という規定を設けることとされている。
11-2-2計量器等の提出
計量器等の提出命令
経済産業大臣又は都道府県知事若しくは特定市町村の長は、法148条1項の規定により、その職員に検査させた場合において、その所在の場所において検査させることが著しく困難であると認められる計量器、特殊容器又は特定物象量が表記された特定商品があったときは、その所有者又は占有者に対し、期限を定めて、これを提出すべきことを命ずることができる。
<法149条1項>
これは、法148条1項に基づく立入検査において、その場で検査することが著しく困難であると認められ計量器、特殊容器又は特定物象量が表記された特定商品があった場合、期間を限定して提出を命ずることができることを規定している。
産総研及びNITEの行う立入検査
経済産業大臣は、法168条の3(1項)又は法168条の6(1項)の規定により、研究所又は独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下「機構」という。)に検査を行わせた場合において、その所在の場所において検査を行わせることが著しく困難であると認められる計量器、特殊容器又は特定物象量が表記された特定商品があったときは、その所有者又は占有者に対し、期限を定めて、これを提出すべきことを命ずることができる。
<法149条2項>
これは、「産総研の行う立入検査」(法168条の3(1項))及び「NITEの行う立入検査」(法168条の6(1項))において、法149条1項と同様に計量器等の提出を命令ずることができることを規定している。
計量器等の提出による損失の補償
③ 国又は都道府県若しくは特定市町村は、法149条1項及び2項の規定による命令によって生じた損失を所有者又は占有者に対し補償しなければならない。
④ ③の規定により補償すべき損失は、法149条1項及び2項の命令により通常生ずべき損失とする。
<法149条3項、4項>
国及び地方公共団体は、計量器等の提出によって生じた損失について、これを補償しなけらばならない。これは、計量器の提出により事業を停止しなければならにこともあるため、財産権(憲法29条)に基づく補償義務を規定したものである。
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(14) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(15) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(17) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(18) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(20) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(21) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(22) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(23) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(24) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(25) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(26) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(27) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(30) 筆者 高原隆
計量制度の概要(METI/経済産業省)
計量法における単位規制の概要
非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の届出について
非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の承認について
計量法における計量器の規制の概要
特定計量器に関する規制の概要
家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要
計量士(国家試験・資格認定・登録)
適正計量管理事業所制度
計量法における商品量目制度の概要(特定商品(食品など)の量目公差・内容量表記など)
特殊容器(丸正びん)制度
計量証明の事業
計量標準
法定計量における国際整合化の推進(国際法定計量機関)
普及啓発(計量記念日)
2026-03-28-no29-structure-and-function-and-purpose-of-the-measurement-law-
計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
2019-02-05-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)
2019-02-07-1-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-2-
2019-02-07-2-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-3-
2019-02-07-3-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-