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計量法の解説
- 計量法の構造と機能(目的)-(19)

Structure and function and purpose of the Measurement Law No19

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

(計量計測データバンク編集部)

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆



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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆

 筆者は計量行政職員であり現職時に作成した文章です。その後に計量法令は変更になっており、変更のある部分には編集部で注意書きをしております。元になっている文章は 計量計測データバンク「計量法の読み方」 ですので、本文に疑問がある場合には 「計量法の読み方」 を開いて確かめてください。この文章は計量法を理解するための古典ともいえる内容になっております。なお 「計量法の読み方」 が編集の都合によってPGFファイルですので、そのhtlm版として、本稿を作成いたしました。新聞紙面と併せてご利用ください。また経済産業省の穂オームページに掲載の次のページ計量制度の概要(METI/経済産業省)などで内容を確認してください。 「計量法の読み方」(https://www.keiryou-keisoku.co.jp/yomikata/ver.4-101022/yomikata-zenfile20170421.pdf)(計量計測データバンク編集部)

(見出し)

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-筆者 高原隆

(本文)

はじめに----------3

1、 計量法の目的----------4
1-1、計量法の目的とは----------4
1-2、計量法の目的と諸規定----------4
1-3、明示されていない目的----------5
2、定義等----------6
2-1、「計量」と「計量単位」----------6
2-2、「取引」及び「証明」----------7
2-3、「計量器」と「特定計量器」----------10
2-4、製造、改造、修理----------14
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け----------15
3、計量単位----------18
3-1、メートル条約----------18
3-2、SI単位----------20
3-3、法定計量単位----------22
3-4、非法定計量単位に関する規制----------25
4、適正な計量の実施----------37
4-1、正確な計量----------37
4-2、商品の販売に係る計量----------39
4-3、計量器等の使用----------46
5、定期検査----------53
5-1、定期検査制度----------53
5-2、指定定期検査機関----------69
6、正確な特定計量器等の供給----------81
6-1、正確な計量器の供給----------81
6-2、製造----------82
6-3、修理----------87
6-4、販売----------93
6-5、家庭用特定計量器----------96
6-6、譲渡等の制限----------100
6-7、特殊容器----------101
7、検定等----------110
7-1、検定----------110
7-2、型式承認----------136
7-3、指定製造事業者----------149
7-4、基準器検査----------160
7-5、指定検定機関----------177
8、計量証明の事業----------186
8-1、計量証明事業者制度とは----------186

-1-

8-2、計量証明事業者制度----------188
8-3、計量証明検査----------202
8-4、特定計量証明事業者制度----------210
9、適正な計量管理----------227
9-1、計量士----------227
9-2、適正計量管理事業所----------238
10、計量器の校正等----------247
10-1、トレーサビリティ制度(JCSS)----------247
10-2、公的な計量標準の設定と供給----------254
10-3、民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)----------263
10、雑則----------274
11-1、報告----------274
11-2、立入検査----------278
11-3、計量行政審議会----------287
11-4、地方分権改正----------292
11-5、行政手続と不服申立て----------305
11-6、中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正----------313
11-7、その他----------317

計量法の解説

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(18) 筆者 高原隆
からの続き。

打ち込み印 (長径1.2mm短径1.8mm、長径3mm短径2mm、長径6mm、3.9mm)
すり付け印 (長径3mm短径2mm、長径6mm、3.9mm)
<基則22条>
􀂋 基準器検査成績書
基準器成績書の記載内容
計量器が基準器検査に合格したときは、基準器検査を申請した者に対し、器差、器差の補正の方法及び法104条2項の有効期間を記載した基準器検査成績書を交付する。
<法105条1項>
基準器検査成績書は、省令で定める様式に「器差」「器差の補正の方法」及び「有効期間」を記載し交付する。
(基準器検査成績書)
法105条1項の基準器検査成績書は、様式3によるものとする。ただし、次の表の上欄に掲げる基準器については、基準器の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる様式によるものとする。
基準ベックマン温度計(様式4)
基準積算体積計(様式5)
基準電流計及び基準電圧計(様式6)
基準電圧発生器(様式7)
基準抵抗器(様式8)
基準電力量計(様式9)
照度基準器(様式10)
騒音基準器(様式11)
振動基準器(様式12)
<基則23条>
(器差の記載)
① 基準器検査成績書に器差を記載する基準器の量を表す箇所は、別表の上欄に掲げる基準器の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。
② ①の規定の適用に関しては、別表に定める器差の記載の箇所のうち、二箇所以内の箇所については、基準器検査を受けようとする者の申請によることができる。
<基則24条>
用途又は使用の方法を記載する基準器
経済産業省令(基則25条)で定める基準器については、基準器検査成績書にその用途又は使用の方法を記載する。
<法105条2項>
省令で定める基準器については、用途及び使用方法を記載する。
(基準器検査成績書に用途又は使用の方法を記載する基準器)

-171-

法105条2項の経済産業省令で定める基準器は、次のとおりとする
1) 基準積算体積計
2) 液体メーター用基準タンクであって、水道メーター、温水メーター、積算熱量計又は燃料油メーターの検定に用いるもの
3) 基準体積管
4) 照度基準器
<基則25条>
不合格の基準器検査成績書の消印
基準器検査を申請した者が基準器検査に合格しなかった計量器に係る基準器検査成績書の交付を受けているときは、その記載に消印を付する。
<法105条3項>
不合格になった基準器検査成績書の交付を受けている場合は、その記載に省令で定める消印を付す。
法105条3項の規定により基準器検査成績書に記載する消印は、一辺の長さが3cmの正方形であって次の形状のものとする。



<基則27条2項>

基準器の譲渡等

基準器を譲渡し、又は貸し渡すときは、基準器検査成績書をともにしなければならない。
<法105条4項>
基準器を譲渡又は貸し渡すときは、基準器とともに基準器検査成績書を譲渡しなければならない。これは、器差や器差の補正の方法などの情報を新しい所有者に渡さなければ、真値に近い計量が困難となる恐れがあるためである。

7-4-3、公的質量標準供給体制の改革

􀂋 公的質量標準供給体制の改革の経緯

基準器については、計量法における器差検査の際に用いられる計量標準と位置づけられている。この「基準器の位置づけ」については、平成5年新法改正の際の計量行政審議会(平成3年答申)において、「技術革新が途絶えることのない現在、計量器の技術進歩が進む一方で、計量法で規定される基準器の精度、性能の陳腐化が進み、実情にそぐわなくなってきているという指摘が従来からなされており、速やかに現状に即した内容に改める必要がある。」という指摘がされていた。
「公的質量標準供給体制の改革」とは、平成7年7月省令改正(平成8年4月1日施行)により、公的質量標準(基準分銅の体系等)について、OIML国際勧告との整合化や補助分銅等の取扱いなどを含め、基準器検査規則、特定計量器検定検査規則、計量法施行規則の三つの省令の一部改正が行われたものである。

-172-

「補助分銅等」については、基準器を補完するものとして質量計の検定(検査)等に使用していた補助基準分銅、補助分銅(仮分銅)と呼ばれていたものであるが、平成5年新法改正時の特定計量器検定検査規則、基準器検査規則の改正にあたり、精度等の検討が必要ということで、その取り扱いを検討することになった。
「補助分銅等」の取り扱いについては、この検討の中のいくつかの要望を踏まえて検討した結果、材質、形状等に応じた適切な調整を行った場合についてのみ、「実用基準分銅」として基準分銅の代わりに検定(検査)等に用いることを認めることとなった。(※この場合であっても実用基準分銅は、あくまで基準器を補完するものであって、基準器ではない。)
􀂋 改正内容
(1) 基準分銅(精度、材質、形状等)のOIML国際勧告との整合化
基準分銅の精度については、OIML(R111) の分銅精度等級体系と整合化を図り、下位の基準分銅の基準器公差は上位の基準分銅の基準器公差の3倍とした。
具体的には、OIML国際勧告(特級はFI、1級はF2、2級はM1、3級はM2)と一致させた。
また、標識(精度等級記号)及び質量の数値の表記の必要の有無、付す箇所等については、可能な限りOIML国際勧告と整合させた。
(2) 基準器検査、検定、定期検査等(はかり、分銅等)のOIML国際勧告との整合化
基準器検査に用いる基準器は、基準器検査を行う基準分銅より上位の基準分銅及び基準はかり又は経済産業大臣が別に定める非自動はかりとした。
はかり、分銅等の基準器検査、検定、定期検査等については、器差が検定(検査)等を行うはかり、分銅等の基準器公差、検定公差、使用公差各々の3分1以下の基準器公差を有する上位の基準分銅(又は基準器公差相当を有する実用基準分銅)を用いることとした。
また、基準分銅の基準器検査(実用基準分銅の調整を含む)に使用することができる「はかり」は、基準はかり又は大臣が別に定める非自動はかりとし、この「大臣が別に定める非自動はかり」については別途告示で規定した。
(3) 特級基準分銅を新設
特級基準分銅は、1級(実用)基準分銅の調整のための上位の基準分銅として新設し、有効期間は3年とした。
また、特級基準分銅については、精度保持のため本体には基準器検査証印を付さず、収納する容器の見やすい箇所に付すこととした。
(4) 1級基準分銅及び2級基準分銅の基準器検査
基準器検査については、可能な限り都道府県知事に権限を移譲することとし、1級基準分銅及び2級基準分銅の基準器検査を都道府県知事に権限移譲した。
なお、1級基準分銅の基準器検査については、それまでは都道府県では行っていなかったため、経過措置として、改正省令施行後5年間(平成13年3月31日まで)は計量研究所(産総研)でも行えることとした。
(5) 補助分銅等の廃止
補助分銅等を用いることができる期間については、改正省令施行後3年間(平成11年3月31日まで)とした。
(6) 質量標準管理マニュアル制度の導入

-173-

実用基準分銅の調整等に関しては、「質量標準管理マニュアル」の導入と調整方法について、計量研究所(産総研)又は都道府県(特定市)による承認が義務づけられた。
􀂋 実用基準分銅
実用基準分銅とは、経済産業大臣が定める方法(告示940号xxii)により、基準分銅と同等以上の精度に調整した分銅であって、かつその器差が検定(検査)等をするはかりの検定(使用)公差の3分の1を超えないものをいう。
(基準分銅)
① 非自動はかりの器差検定に使用する基準分銅は、器差が検定をするはかりの検定公差の3分の1を超えないものとする。
② ①の規定にかかわらず、非自動はかりの器差検定は、経済産業大臣が別に定める方法により基準分銅と同等以上の精度に調整した分銅であって「表記」基則83条2項及び「基準分銅の材質」84条(1項4号を除く。)の検定に適合するもの(以下「実用基準分銅」という。)で、かつその器差が検定をするはかりの検定公差の3分の1を超えないものを使用して行うことができる。
<検則205条>
この場合の「経済産業大臣が別に定める方法」は、告示940号に規定されている。
(器差の検査に使用する特定標準器等又は基準器)
① 基準はかりの器差の検査は、特定標準器等又は器差が検査をする基準はかりの基準器公差の3分の1を超えない基準分銅を使用して行う。
② ①の規定にかかわらず、基準はかりの器差の検査は、経済産業大臣が別に定める方法により基準分銅と同等以上の精度に調整した分銅であって基則83条2項及び基則84条(1項4号を除く。)の規定に適合するもの(以下「実用基準分銅」という。)で、かつその器差が検査をする基準はかりの基準器公差の3分の1を超えないものを使用して行うことができる。
<基則93条>
この場合の「経済産業大臣が別に定める方法」は、告示145号xxiiiに規定されている。
実用基準分銅の調整等(告示940号)
実用基準分銅の調整については、以前の補助分銅等の制度では基準分銅及び基準はかりを使用しての調整のみ質量調整が可能であったが、実用基準分銅の制度では「通商産業大臣が別に定める方法」(告示940号)とされている。
具体的には、①「基準分銅」②「上位の実用基準分銅」③「JCSSマーク付きの標準分銅」のいずれか一つ及び基準はかり又は大臣が別に定める非自動はかり(基準はかり等)を用いて行う方法であって、検定又は検査に応じ(告示940号2条1項)当該各号に定める者に、その実施に係る具体的細則(質量標準管理マニュアル)を通知し、その内容について承認を得たものとする。
大臣が別に定める非自動はかり(基準はかり等)については、「読取限度」が検定(検査)を行う分銅の検定(使用)公差の5分の1以下のものとする。「読取限度」については、デジタル表示機構のも
xxii 「告示940号」:特定計量器検定検査規則の規定に基づき経済産業大臣が別に定める質量計に係る基準等について(平成12年12月28日、通商産業省告示940号)の略
xxiii 「告示145号」:基準器検査規則の規定に基づき経済産業大臣が別に定める非自動はかりの等について(平成8年4月2日、通商産業省告示145号)の略

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のにあっては目量(補助表示機構が無いものは「目量」、補助表示機構を有するものは「その目量」)、アナログ支持機構を有するものにあっては目量の10分の1、又は感量の10分1とする。ただし、目量又は感量が10mg未満の非自動はかりにあっては、検則182条に規定する「感じ」「繰り返し性」及び「偏置荷重」は適用しない。(告示940号2条2項)
実用基準分銅の調整に使用できる「基準はかり等」については、質量比較器(マスコンパレーター)の使用も可能とし、基準はかり以外の天びん、直示天びん及び通称「電子天びん」(特定計量器でないものも可)でも調整できることとなった。ただし、「質量標準管理マニュアル」に規定する管理事項を遵守することが条件となる。
また、実用基準分銅の調整は、本来使用者が行うべきであるが、外部に依頼してもよい。ただし、この場合であっても、実用基準分銅の使用者は、実用基準分銅の保守、管理等について「質量標準管理マニュアル」を作成し、都道府県知事等の承認を得る必要がある。
􀂋 質量標準管理マニュアル
質量標準管理マニュアルは、実用基準分銅を使用する場合において、質量標準及びトレーサビリティに基づく適正な計量管理が行えるよう、基準分銅から校正される実用基準分銅までの流れを体系化し、管理方法等を具体的に定め、管轄の都道府県等の承認(変更も同様)を受けるものである。
質量管理マニュアルの内容(産総研モデル)
質量標準管理マニュアルの内容については、明文化された規定はないが、以下に示す分類で文書整備が必要とされている。(※現状は、当時の計量研究所(現在の産総研)から提供されたモデル規定(雛形)を基に、事業者の実情に応じて指導していると思われる。)
(1) 標準供給体系図
1-1 標準分銅(基準分銅、実用基準分銅、JCSS分銅)から校正される実用基準分銅までの標準の流れが体系化された図とする。
1-2 1-1図中に標準分銅として使用される分銅の種類を記載する。
1-3 測定に使用する比較器の種類及び性能に関する概略を記載する。
(2) 質量標準管理規則
2-1 組織については、管理責任者、管理者、校正及び調整を行う者がひとかたまりとした組織作りをする。
2-2 誰が、若しくはどの部門が、どのような資格が必要か規定する。
2-3 実用基準分銅の検査結果、標準分銅及び比較器の保守に関する検査結果の報告が間違いなくなされるように確立されていること。
2-4 標準分銅、比較器及び実用基準分銅の保守及び管理について適切な処置を規定する。
(3) 質量標準管理細則
3-1 検査の項目として、標準分銅、実用基準分銅及び比較器に関わる公的な検査又は自主的な検査がそれぞれの性能を維持するために規定されていること。
3-2 実用基準分銅の調整又は校正を行う手順は、測定回数も含めて精度を充分確保できる内容にな

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っていること。また、標準分銅、実用基準分銅及び比較器の取り扱いについて注意すべき事項が規定されていること。
3-3 実用基準分銅の構造検査が規定されていること。
3-4 標準器及び比較器の保管、取り扱い方法が規定されていること。
3-5 それぞれの検査結果等について処置の内容が規定されていること。
(4) 質量標準器一覧表
4-1 質量標準器管理台帳の標準的な記載事項
4-1-1 種類、器物番号、能力(表す質量)、精度等級、数量、検査又は調整を行なった日
4-1-2 実用基準分銅の能力範囲は、使用者が保有する設備で精度保証できる範囲の質量とする。
4-2 検査又は調整を行う周期
4-2-1 基準分銅の検査
基準器検査規則(平成5年10月27日、経済産業省令第71号)に従う。
4-2-2 実用基準分銅
鋳鉄製 → 半年以内(ただし、鋳鉄製の一級実用基準分銅は1ヶ月以内を原則。)
鋳鉄製以外 → 1年以内。
4-2-3 認定事業者から供給された分銅
→ 3年以内。
4-3 能力、材質等は、「実用基準分銅の材質、形状及び適用範囲」の中から、使用者自らが決定する。
4-4 基本的には、バスケット型、フック型等の形状を容認するが、外観形状図を添付すること。
4-5 用途は、各基準分銅又は実用基準分銅のセット毎に記載する。
4-6 保管場所は、各基準分銅又は実用基準分銅のセット毎に記載する。
(5) 質量標準器管理台帳
5-1 質量比較器管理台帳の標準的な記載事項
5-1-1 質量比較器としての性能又は仕様
5-1-2 ひょう量、目量及び付加機能等を具体的に記載する。
5-1-3 種類
計量法上の種類及び分類に従う。なお、計量法に定のないものの型式については、カタログ上の呼び名、研究論文又は計量技術ハンドブック等関連する文献を参考として定める。
5-1-4 器物番号(管理上の混乱がなければ、製造番号であっても可とする)は、必須とする(器物番号なしは、認めない)。また、原則として、英数字の刻印とする。
5-1-5 製造者(保守契約者でも可とする)名を明記する。
5-2 検査又は校正周期
5-2-1 基準器
基準器検査規則(平成5年10月27日、経済産業省令第71号)に従う。
5-2-2 原則として電気式質量比較器は1年以内とし、他は3年以内とする。(ただし、長期間の保守点検データ等により性能の安定性が認められる場合にあっては、延長することができる。)
5-3 保守・点検結果
5-3-1 点検日

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5-3-2 再現性(繰り返し性)、感じ、合否(又は適否)判定、修理履歴等
5-3-3 その他
記録の欄には、質量比較器等の性能等に関する事項(例えば、購入時期等)を記載。
(6) 質量比較器一覧表
(7) 質量比較器管理台帳
(8) 検査室配置図
8-1 質量標準器等及び質量比較器等の配置図(寸法入り)及び建物付近の見取図を提出する。
8-1-1 建物の構造
8-1-2 種類(木造、鉄筋又はプレハブ等)
8-1-3 天井の高さ
8-1-4 窓の形態〈二重窓、遮光カーテン等〉
8-1-5 床の仕様
8-1-6 各部屋の仕切〈木、石膏ボード、断熱材入り石膏ボード等〉
8-2 設置場所の環境
8-2-1 クリーンルームか否か
8-2-2 階数
8-2-3 空調設備の有無(運転時間、制御温度範囲等)
8-2-4 空調設備がある場合は、「空調吹き出し口」の位置を明記する。
8-3 質量標準器等及び質量比較器等の設置状態
8-3-1 質量標準器等
デシケーター内、木製簀の子上、床上又は分銅収納容器等
8-3-2 質量比較器等
鉄製定盤、ストーンテーブル又は防震台の有無(有の場合はそのメーカー、寸法等)
(9) 各種観測紙見本
次に掲げる基準分銅の検査又は実用基準分銅の調整又校正等に使用する観測紙等(該当するもの)を付属すること。
9-1 基準分銅観測紙 実用基準分銅の調整又は校正用データシート
9-2 基準はかり観測紙
9-3 質量比較器自主検査観測紙(機械又は電気式)
7-5指定検定機関
7-5-1指定検定機関制度の沿革
􀂋 指定検定機関制度の創設経緯
指定検定機関制度の創設経緯は、昭和40年代に公害問題が国民的な緊急の課題となり、濃度計や騒音計等の公害計測用機器の信頼性を確保するため、何らかの法的措置が必要ではないかとの要請が高まったことからはじまる。

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政府は、こうした要請に対し、環境計量の適正化に関する一般法又は既存の法律の改正をもって対応するかについて検討した結果、計量に関する一般法の性格をもつ計量法の一部改正によるのが適当であるとして、昭和46年8月、通商産業大臣から計量行政審議会へ「公害計測用機器の性能の確保に関し、計量法上いかなる措置を講ずるべきか」の諮問がなされた。
計量行政審議会では、昭和46年11月中間答申において、「公害計測用の簡易型で、かつ汎用性のある機器等を中心として、機器の技術進歩の度合、あるいは公害計測に関する標準ないし基準の確立の進展等に応じ、技術的に可能なものから依頼検査の制度を設け、あるいは機器の技術的発展を阻害しないよう十分配慮した上で型式検査、抜取検査、個別検定などの機器の実状に応じた合理的検定検査制度を整備すべきであり、このための法制の整備を検討する必要がある。」と指摘した。
計量法の一部改正は、通商産業省において計量行政審議会の中間答申の趣旨に沿った改正作業を行い、昭和47年4月28日成立、昭和47年5月9日公布、昭和48年5月8日に施行された。改正内容は、「①政令で定める公害計測用の濃度計及び騒音計等を計量法の計量器に追加し、その製造事業及び修理事業を登録の対象とした。」、「②新たに検定を実施する計量器(濃度計、騒音計等)について、大臣が指定する検定機関(指定検定機関)を検定の主体に加えるとともに、指定検定機関の指定基準、業務などについて所要の規定を設けた。」の二点であった。
􀂋 指定検定機関と環境計量器
検定の主体は、昭和47年改正以前は行政機関である国及び国に準ずるもの又は地方公共団体であったが、公害計測用計量器(いわゆる環境計量器)については指定検定機関が行うこととなっている。
これについては、当初(昭和45年頃)、国から都道府県に騒音計の検定検査を実施できるか否かを打診したところ、賛成の都道府県は極めて少なく採算的にも望みなしとの結果であったことから、都道府県計量検定所に代わる検定機関として、公的機関と同等の内容を保持することを前提に指定検定機関の制度を定めたとされている。
また、公害計量器(現在の環境計量器)の検定主体に指定検定機関を導入した理由については、「①検定は、そもそも一品毎に優れて技術的なチェックを行う定型的な行為であり、行政裁量を伴わないものであるから、必ずしも、国又は国に準ずる者に行わせる必要はなく、特定の条件下で民法法人に委ねることは制度上可能であること」、「②公害計量器の検定のため必要とされる技術能力は、従来国等が行ってきた計量器の検定に要する技術能力に比し著しく異質なものであったため、国等においては、迅速かつ的確に対応するだけの体制が整っておらず、一方、民間の中に十分な技術能力及び意欲を有する者が現に存在していることから、国等に新たに技術能力を整えて国等自らが検定を実施することとするよりも、既に十分な技術的能力を有する民間の者に国の厳正な監督の下に実施させた方が国民経済上効率的であり、検定の円滑な実施を図ることができるとの行政政策上の判断をしたこと、によるものである。」とされている。
なお、環境計量器を「公害用計器」と直接的に規定しなかった理由については、計量器の範囲を明示するにあたって「用途」によってその範囲を設定することは、計量法体系上、困難であったからとされている。
7-5-2指定検定機関制度の内容
􀂋 指の申請
① 法16条1項2号イの指定は、政令(施行令26条)で定める区分ごとに、経済産業省令で定め

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るところにより、検定(変成器付電気計器検査、装置検査、法78条1項(法81条2項及び法89条3項において準用する場合を含む。)の試験及び法93条1項の調査を含む。以下この条において同じ。)を行おうとする者の申請により行う。
② 指定検定機関は、検定を行う事業所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、経済産業大臣に届け出なければならない。
<法106条1項、2項>
指定検定機関の指定は、政令(施行令26条)で定める区分ごとに、省令(指定機関省令9条)で定めるところにより、検定(変成器付電気計器検査、装置検査、型式承認の試験(届出製造事業者(法78条1項)、輸入事業者(法81条2項)、外国製造事業者(法89条3項))、指定製造事業者の調査(法93条1項)を含む。)を行おうとする者の申請により行う。
②は、指定検定機関が検定所の住所を変更する場合の届出に関する規定であるが、受検者が検定を受ける場合、指定検定機関が所在地を変更し、検定に支障をきたすことのないようにするためである。
指定の区分
(指定検定機関の指定の区分)
法106条1項の政令で定める区分は、次のとおりとする。
1) 非自動はかり
2) 施行令2条3号イ(1)に掲げるガラス製温度計(平成22年5月改正)3) ガラス製体温計
4) 抵抗体温計
5) 水道メーター及び温水メーター
6) 燃料油メーター(施行令5条3号に掲げるものを除く。以下同じ。)
7) 液化石油ガスメーター
8) ガスメーター(施行令5条4号に掲げるものを除く。以下同じ。)
9) アネロイド型血圧計(平成22年5月改正により削除)
10) ボンベ型熱量計(平成22年5月改正により削除)
11) ユンケルス式流水型熱量計
12) 積算熱量計
13) 最大需要電力計
14) 電力量計
15) 無効電力量計
16) 照度計
17) 騒音計
18) 振動レベル計
19) ジルコニア式酸素濃度計、溶液導電率式二酸化硫黄濃度計、磁気式酸素濃度計、紫外線式二酸化硫黄濃度計、紫外線式窒素酸化物濃度計、非分散型赤外線式二酸化硫黄濃度計、非分散型赤外線式窒素酸化物濃度計、非分散型赤外線式一酸化炭素濃度計及び化学発光式窒素酸化物濃度計
20) ガラス電極式水素イオン濃度検出器及びガラス電極式水素イオン濃度指示計
<施行令26条>

-179-

申請書類
(指定の申請)
法106条1項の規定により指定の申請をしようとする者は、様式1による申請書に次に掲げる書類を添えて、経済産業大臣に提出しなければならない。
1) 定款及び登記事項証明書
2) 申請の日を含む事業年度の直前の事業年度の最終日における財産目録及び貸借対照表
3) 申請の日を含む事業年度及び翌事業年度における事業計画書及び収支予算書(検定の業務に係る事項と他の業務に係る事項とを区分したもの)
4) 次に掲げる事項を記載した書面
イ 役員又は事業主の氏名及び履歴、指定機関省令10条の2に規定する構成員(以下この号において単に「構成員」という。)のうち主たる者の氏名(構成員が法人である場合には、その法人の名称)並びに構成員の構成割合
ロ 検定(変成器付電気計器検査、法78条1項(法81条2項及び法89条3項において準用する場合を含む。)の試験(以下「型式承認試験」という。)及び法93条1項の調査を含む。以下この章において同じ。)の業務を行う特定計量器の種類
ハ 一年間に検定を行うことができる特定計量器の数
ニ 検定に用いる器具、機械又は装置の数、性能、所在の場所及びその所有又は借入れの別
ホ 検定を実施する者の資格及び数
ヘ 検定以外の業務を行っている場合にあっては、その業務の種類及び概要
ト 手数料の額
5) 申請者が法103条3項において準用する法27条各号の規定に該当しないことを説明した書面
6) 申請者が指定機関省令10条の3各号の規定に適合することを説明した書類
<指定機関省令9条>
􀂋 指定の基準等
法27条から法33条まで及び法35条から法38条までの規定は、指定検定機関及び検定に準用する。この場合において、これらの規定中「都道府県知事又は特定市町村の長」とあるのは「経済産業大臣」と、法27条から法28条の2まで及び法38条5号中「法20条1項」とあるのは「法16条1項2号イ」と読み替えるものとする。
<法106条3項>
指定検定機関の指定は、指定定期検査機関の場合の「欠格事項」(法27条)、「指定の基準」(法28条)、「指定の更新」(法28条の2)、「定期検査の方法」(法29条)、「業務規程」(法30条)、「帳簿の記載」(法31条)、「業務の休廃止」(法32条)、「事業計画等」(法33条)、「解任命令」(法35条)、「役員及び職員の地位」(法36条)、「適合命令」(法37条)、「指定の取消し」(法38条)を準用し、指定の主体は大臣と読み替え、「法20条1項」(指定定期検査機関)は「法16条1項2号イ」(指定検定機関)と読み替えて適用される。
具体的な指摘の基準は、「検定を適確に遂行するに足りるもの」(省令10条)であることと「検定の公正な実施に支障を及ぼすおそれのないこと」(省令10条の2、10条の3)として規定されている。
(指定の基準)
① 法106条3項において準用する法28条1号の経済産業省令で定める器具、機械又は装置は、別

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[次ページに続く]計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(20) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(14) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(15) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(17) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(18) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(20) 筆者 高原隆






計量制度の概要(METI/経済産業省)

計量法における単位規制の概要
 非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の届出について
 非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の承認について
計量法における計量器の規制の概要
 特定計量器に関する規制の概要
 家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要
計量士(国家試験・資格認定・登録)
適正計量管理事業所制度
計量法における商品量目制度の概要(特定商品(食品など)の量目公差・内容量表記など)
特殊容器(丸正びん)制度
計量証明の事業
計量標準
法定計量における国際整合化の推進(国際法定計量機関)
普及啓発(計量記念日)


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計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
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計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書
2019-02-07-1-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-2-
2019-02-07-2-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-3-
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