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計量法の解説
- 計量法の構造と機能(目的)-(28)

Structure and function and purpose of the Measurement Law No28

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

(計量計測データバンク編集部)

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(20) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(21) 筆者 高原隆

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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆


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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆

 筆者は計量行政職員であり現職時に作成した文章です。その後に計量法令は変更になっており、変更のある部分には編集部で注意書きをしております。元になっている文章は 計量計測データバンク「計量法の読み方」 ですので、本文に疑問がある場合には 「計量法の読み方」 を開いて確かめてください。この文章は計量法を理解するための古典ともいえる内容になっております。なお 「計量法の読み方」 が編集の都合によってPGFファイルですので、そのhtlm版として、本稿を作成いたしました。新聞紙面と併せてご利用ください。また経済産業省の穂オームページに掲載の次のページ計量制度の概要(METI/経済産業省)などで内容を確認してください。 「計量法の読み方」(https://www.keiryou-keisoku.co.jp/yomikata/ver.4-101022/yomikata-zenfile20170421.pdf)(計量計測データバンク編集部)

(見出し)

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-筆者 高原隆

(本文)

はじめに----------3

1、 計量法の目的----------4
1-1、計量法の目的とは----------4
1-2、計量法の目的と諸規定----------4
1-3、明示されていない目的----------5
2、定義等----------6
2-1、「計量」と「計量単位」----------6
2-2、「取引」及び「証明」----------7
2-3、「計量器」と「特定計量器」----------10
2-4、製造、改造、修理----------14
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け----------15
3、計量単位----------18
3-1、メートル条約----------18
3-2、SI単位----------20
3-3、法定計量単位----------22
3-4、非法定計量単位に関する規制----------25
4、適正な計量の実施----------37
4-1、正確な計量----------37
4-2、商品の販売に係る計量----------39
4-3、計量器等の使用----------46
5、定期検査----------53
5-1、定期検査制度----------53
5-2、指定定期検査機関----------69
6、正確な特定計量器等の供給----------81
6-1、正確な計量器の供給----------81
6-2、製造----------82
6-3、修理----------87
6-4、販売----------93
6-5、家庭用特定計量器----------96
6-6、譲渡等の制限----------100
6-7、特殊容器----------101
7、検定等----------110
7-1、検定----------110
7-2、型式承認----------136
7-3、指定製造事業者----------149
7-4、基準器検査----------160
7-5、指定検定機関----------177
8、計量証明の事業----------186
8-1、計量証明事業者制度とは----------186

-1-

8-2、計量証明事業者制度----------188
8-3、計量証明検査----------202
8-4、特定計量証明事業者制度----------210
9、適正な計量管理----------227
9-1、計量士----------227
9-2、適正計量管理事業所----------238
10、計量器の校正等----------247
10-1、トレーサビリティ制度(JCSS)----------247
10-2、公的な計量標準の設定と供給----------254
10-3、民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)----------263
10、雑則----------274
11-1、報告----------274
11-2、立入検査----------278
11-3、計量行政審議会----------287
11-4、地方分権改正----------292
11-5、行政手続と不服申立て----------305
11-6、中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正----------313
11-7、その他----------317

計量法の解説

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(27) 筆者 高原隆
からの続き。
更新申請
(登録の更新の申請)
登録事業者は、法144条の2(1項)の登録の更新を受けようとするときは、現に受けている登録の有効期間が満了する日の5月前までに、様式81の2による申請書に施行則91条各号に掲げる書類を添えて、機構に提出しなければならない。ただし、既に機構に提出している同項各号の書類の内容に変更がないときは、その旨を申請書に記載して、当該書類の添付を省略することができる。
<施行則91条の3>
ただし書は、登録申請時の提出書類の内容に変更がない場合、その旨を申請書に記載して当該書類の添付を省略することができることを規定している。
􀂋 登録の取消し
経済産業大臣は、登録事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消すことができる。
1) 法143条2項各号のいずれかに適合しなくなったとき。
2) 不正の手段により法143条1項の登録を受けたとき。
<法145条>
1)は、登録要件(法143条2項)に適合しなくなったときである。
登録証の返納
(登録証の返納)
登録事業者は、法144条の2(1項)の規定によりその効力を失ったとき又は法145条の規定により登録が取り消されたときは、遅滞なく、その登録証を返納しなければならない。
<施行則95条の2>
登録事業者は、「登録の有効期間経過」又は「登録の取消し」を受けた場合、その登録証を返納しなければならない。
􀂋 準用規定
法41条、法65条及び法66条の規定は、登録事業者に準用する。
<法146条>
これは、「承継」(法41条)、「廃止の届出」(法65条)、「廃止による指定の失効」(法66条)について、JCSS登録に準用することを規定している。
変更届
(変更の届出)
① 登録事業者は、次の各号に掲げる記載事項を変更したときは、遅滞なく、様式82による届出書を機構に提出しなければならない。
1) 登録を受けた者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名(次項の適用を受ける場合を除く。)
2) 計量器の校正等の事業を行う事業所の名称
期検査機関)は「法135条1項」(指定校正機関)に読み替え、「法28条1号から5号」(指定の基準)は「法140条2号から4号」へ読み替えることを規定している。
􀂋 指定の更新
指定校正機関の指定の更新は、指定定期検査機関と同様に「3年」である。
(指定の更新の手続)
法142条において準用する法28条の2の規定により、指定校正機関が指定の更新を受けようとする場合は、施行則83条から施行則83条の3までの規定を準用する。この場合において、施行則83条中「様式74」とあるのは、「様式第74の2」と読み替えるものとする。
<施行則83条の4>
􀂋 業務規程
(業務規程)
① 指定校正機関は、法142条において準用する法30条1項の規定により業務規程の認可を受けようとするときは、様式76による申請書に業務規程を添えて、経済産業大臣に提出しなければならない。
② 法142条において準用する法30条2項の経済産業省令で定める事項は、次のとおりとする。
1) 校正業務の範囲に関する事項
2) 校正業務を行う時間及び休日に関する事項
3) 校正業務を行う場所に関する事項
4) 手数料の収納の方法に関する事項
5) 証明書の発行に関する事項
6) 特定標準器による校正等の実施記録及び証明書の記載内容及び保存に関する事項
7) 校正業務に従事する者の教育及び訓練に関する事項
8) 校正業務に従事する者の配置に関する事項
9) 特定標準器による校正等に用いる特定標準器等又は特定標準物質の管理及び精度維持に関する事項その他校正業務を適確かつ円滑に行うに必要な技術的能力を有していることを定期的に確認する方法に関する事項
10) 前各号に掲げるもののほか校正業務に関し必要な事項
③ 指定校正機関は、法142条において準用する法30条1項の規定により業務規程の変更の認可を受けようとするときは、様式77による申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
<施行則85条>
􀂋 帳簿の記載
(帳簿の記載)
① 法142条において準用する法31条の経済産業省令で定める事項は、次のとおりとする。
1) 特定標準器による校正等の依頼をした者の氏名又は名称及び法人にあっては、その代表者の氏

2) 特定標準器による校正等の依頼を受けた年月日及び受付番号
3) 特定標準器による校正等の依頼内容

261-

4) 特定標準器による校正等の依頼に係る計量器又は標準物質の名称、製造者名及び器物番号又は容器番号
5) 特定標準器による校正等を行った年月日
6) 特定標準器による校正等を行った者の氏名
7) 証明書の発行番号及び発行年月日
② 指定校正機関は、特定標準器による校正等を行った後、遅滞なく、前項に掲げる事項を帳簿に記載しなければならない。
③ 法142条において準用する法31条の規定により帳簿を保存しなければならない期間は、帳簿の最終の記載の日から起算して、五年とする。
<施行則86条>
帳簿の保存期間は、最終記載の日から5年である。
(電磁的方法による保存)
① 施行則86条1項各号に掲げる事項が、電磁的方法により記録され、当該記録が必要に応じ電子計算機その他の機器を用いて直ちに表示されることができるようにして保存されるときは、当該記録の保存をもって法142条において準用する法31条の規定する当該事項が記載された帳簿の保存に代えることができる。
② ①の規定による保存をする場合には、経済産業大臣が定める基準を確保するよう努めなければならない。
<施行則86条の2>
􀂋 業務の休廃止
(業務の休廃止)
指定校正機関は、法142条において準用する法32条の規定により校正業務の全部若しくは一部の休止又は廃止の届出をするときは、全部又は一部を休止し、又は廃止しようとする日の三月前までに、様式78による届出書を経済産業大臣に提出しなければならない。
<施行則87条>
指定校正機関が業務を休廃止するときは、3ヶ月前までに大臣へ届け出なければならない。
􀂋 事業所の変更の届出
(事業所の変更の届出)
指定校正機関は、法142条において準用する法106条2項の規定により校正業務を行う事業所の所在地の変更の届出をしようとするときは、様式79による届出書を経済産業大臣に提出しなければならない。
<施行則88条>
指定校正機関が事業所の所在地を変更しようとするときは、大臣に届け出なければならない。
􀂋 手数料の認可等
(手数料の認可等)
研究所、機構、日本電気計器検定所又は指定校正機関は、法158条2項の規定による手数料の認可を受けようとするときは、様式80による申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。手数

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料の額の変更の認可を受けようとするときも、同様とする。
<施行則89条>
産総研、NITE、日電検又は指定校正機関が手数料の認可(変更認可を含む)を受けようとするときは、大臣へ申請書を提出しなければならない。
10-3民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)
10-3-1JCSS登録
􀂋 登録の申請
(登録)
計量器の校正等の事業を行う者は、校正を行う計量器の表示する物象の状態の量又は値付けを行う標準物質に付された物象の状態の量ごとに、経済産業大臣に申請して、登録を受けることができる。この場合において、登録に関して必要な手続は、経済産業省令(施行則91条)で定める。
<法143条1項>
計量器の校正等の事業は、校正等を行う物象の状態の量ごとに大臣へ申請することができる。この場合の登録に関する手続は、省令(施行則91条)で定められている。
(登録の申請)
法143条1項の規定により登録を受けようとする者は、計量器の校正等の事業を行う事業所について様式81による申請書に次の書類を添えて、機構に提出しなければならない。
1) 一般社団法人若しくは一般財団法人にあっては、定款及び登記事項証明書並びに申請の日を含む事業年度及び翌事業年度における事業計画
2) 1)以外の者にあっては、事業概況書及び登記事項証明書又はこれに類するもの
3) 申請に係る計量器又は標準物質に係る法136条1項又は法144条1項の証明書の写し
4) 登録を受けようとする施行則90条1項の区分において参加した技能試験の結果を示す書類その他の最高測定能力の決定に係る書類
5) 計量器の校正等の実施の方法を定めた書類
6) 次の事項を記載した書面
イ 計量器の校正等の事業(以下「校正事業」という。)に類似する事業の実績
ロ 校正事業に用いる器具、機械又は装置の数、性能、所在の場所及びその所有又は借入れの別
ハ 校正事業を行う施設の概要
ニ 校正事業を行う組織に関する事項
ホ 校正事業に従事する者の氏名及び当該者が校正事業に類似する事業に従事した経験を有する場合はその実績
<施行則91条>
4)は、登録区分の技能試験に参加し、その結果を示す書類その他の最高測定能力の決定に係る書類を添付することを規定している。
なお、登録申請手続の詳細については、NITE認定センター「JCSS登録申請書類作成のための手引き(第7版)」(平成19年4月1日)に示されている。
登録区分
(登録に係る区分)

263-

法143条1項の登録に係る物象の状態の量は法2条1項1号及び2号に掲げるものとし、次のとおり区分する。なお、区分の名称については、機構(NITE)が別に定める。
1) 長さ
2) 質量
3) 時間及び周波数
4) 温度
5) 光度、放射強度、光束、輝度及び照度
6) 角度
7) 体積
8) 速さ、質量流量及び流量
9) 加速度及び振動加速度レベル
10) 電流、電圧、静電容量、インダクタンス、電気抵抗、インピーダンス、電力、無効電力、皮相電力、電力量、無効電力量及び皮相電力量であって、直流又は周波数が主として一メガヘルツ以下のもの
11) 電圧、インピーダンス、電力及び電磁波の減衰量であって、周波数が主として一メガヘルツより高いもの並びに電界の強さ、磁界の強さ及び電磁波の電力密度
12) 密度、濃度、比重及び屈折度
13) 力
14) 力のモーメント
15) 圧力
16) 粘度及び動粘度
17) 熱量
18) 熱伝導率及び比熱容量
19) 音響パワー及び音圧レベル
20) 濃度
21) 中性子放出率、放射能、吸収線量、吸収線量率、カーマ、カーマ率、照射線量、照射線量率、線量当量、線量当量率、粒子フルエンス、粒子フルエンス率、エネルギーフルエンス、エネルギーフルエンス率、放射能面密度及び放射能濃度
22) 硬さ
23) 衝撃値
24) 湿度
<施行則90条1項>
JCSS登録の区分は、24区分とし、区分の名称はNITEが別に定めることとなっている。
登録申請手数料の減額措置(手数料令別表1(12号)の適用の有無)
登録を受けようとする事業所が施行則91条の4に該当する場合は、手数料令別表1(12号)が適用され、登録の基準がJCSSと類似する場合として登録申請手数料の減額措置が受けられることとなっている。
この場合は、申請書に適用(該当)の有無を記載し、該当する場合は施行則91条の5に定める書類を添付することとなっている。(※該当する場合は、事前に認定センターに相談することとされている。)

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校正等を行う物象の状態の量
この節において「校正を行う計量器の表示する物象の状態の量又は値付けを行う標準物質に付された物象の状態の量」とは、計量器等の種類、校正範囲及び最高測定能力並びに施行則90条の2に定める校正手法の区分の組み合わせをいう。なお、計量器等の種類については機構が別に定めるものとし、校正範囲及び最高測定能力とは次に掲げるものをいう。
1) 校正範囲
標準となる計量器又は標準物質によって計量器の校正等が行われる範囲
2) 最高測定能力
国際度量衡委員会が定めたものであって、ある測定量の一つの単位又は一つ以上の値を実現する計量器の校正等を実施する場合、又は該当する量の測定のために使用される計量器の校正等を実施する場合において登録等の範囲の内で達成できる測定の最小不確かさ
<施行則90条2項>
「校正を行う計量器の表示する物象の状態の量(標準物質の値付けを含む)」は、計量器等の種類、校正範囲、最高測定能力及び校正手法の区分(施行則90条の2)の組み合わせであることを定義している。
1)は、「校正範囲」は「標準となる計量器又は標準物質によって計量器の校正等が行われる範囲」であることを定義している。
2)は、「最高測定能力」は国際度量衡委員会の定めるものであって、登録等の範囲内で達成できる測定の最小不確かさであることを定義している。
最高測定能力
「最高測定能力」とは、国際度量衡委員会が定めた定義であって、「ある測定量(measurand)の一つの単位又は一つ以上の値を実現する計量器等の校正等を実施する場合、又は該当する量の測定のために使用される計量器の校正等を実施する場合において登録等の範囲の内で達成できる測定の最小不確かさ」を言うとされている。
「最高測定能力」の解説については、NITE認定センター「JCSS登録の一般要求事項(第11版)」(平成21年5月25日)により示されている。
最高測定能力: 国際度量衡委員会が定めたものであって、ある測定量(measurand)の一つの単位又は一つ以上の値を実現する計量器の校正等を実施する場合、又は該当する量の測定のために使用される計量器の校正等を実施する場合において登録等の範囲の内で達成できる測定の最小不確かさ
備考1: 最高測定能力は、登録事業者の登録の範囲を定義するのに用いられるパラメータの一つであり、その他のパラメータには物理量の種類、校正方法、校正対象物の種類、測定範囲などがある。
備考2: 最高測定能力は、登録証にその他のパラメータとともに明記される。また、認定センターがウェブサイト上のホームページ等により公表する登録事業者のダイレクトリにも記載され、登録事業者の潜在的顧客に対し必要な情報を提供するために用いられる。
備考3: 最高測定能力の定義の中で「登録等の範囲の内で」という用語を使用しているが、これはJCSSとして「最高測定能力」という用語を使用する場合に申請事業者及び登録事業者が登録

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を受ける/受けた事業の登録の範囲の内で達成できる最も小さい測定の不確かさを意味し、必ずしもその事業者が持つ最高水準の能力(最小不確かさ)を意味するものではない。また、校正証明書に記載する不確かさに、最高測定能力を濫用してはならない。同時に、最高測定能力の定義は、登録事業者がその登録において最高測定能力より小さい測定の不確かさを主張する権利が与えられていないことを示している。実際の校正プロセスが測定の不確かさを大きくすることが実証されるときは、最高測定能力を示す不確かさよりも大きな不確かさを記述するよう求められているということである。概して、校正対象機器はその仕様に応じて、不確かさにある程度の寄与を与える。したがって、実際の測定の不確かさは決して最高測定能力より小さくならない。実際の不確かさを記述する際には、登録事業者はGUMの原則を適用するよう求められる。
備考4: 最高測定能力は、その測定範囲を示すパラメータによる数式で記述されることが望ましい。それが困難な場合は、校正の範囲を細分してその測定範囲ごとの不確かさを示すものとする。
<NITE「JCSS登録の一般要求事項(第11版)」(平成21年5月25日)抜粋>
測定の不確かさの表現(ISO/IEC 17025 5.4.6項)
JCSS校正事業においては、その登録校正における測定の不確かさは、登録された最高測定能力より小さい数値であってはならない。
JCSS校正事業においては、測定結果をGUMに基づいて評価し、拡張不確かさの形で測定結果とともに表示することを原則とする。この場合において校正証明書に記載する拡張不確かさは信頼の水準95%に対応する区間とし、包含係数(k)を決定すること。なお、包含係数2が信頼の水準95%に対応する区間を与える場合、k=2を採用する。ただし、タイプA又はタイプBによって評価された不確かさについて、ある要因の自由度が全体の不確かさの有効自由度に重大に寄与する場合は、その場合の有効自由度を評価し、GUM付属書Gに従って適切な包含係数を算出し、校正証明書に表記しなければならない。
<NITE「JCSS登録の一般要求事項(第11版)」(平成21年5月25日)抜粋>
「校正手法の区分の呼称」及び「計量器等の種類」
(計量器等の区分)
手数料令別表1(8号)下欄の経済産業省令で定める計量器等の区分(以下「計量器等の区分」という。)は、計量器等の種類ごとに、校正範囲及び最高測定能力を組み合わせたものとする。ただし、重要な部分において異ならない校正手法として経済産業大臣が告示で定める区分に属する二以上の計量器等の区分は、一区分として扱うものとする。
<施行則90条の2>
この条文は、平成17年3月に追加されたものである。
ただし書の「大臣が告示で定める区分に属する二以上の計量器等の区分」については、告示76号xxxviiiにより定められている。
なお、施行則90 条の2 のただし書きに基づく校正手法の区分の告示が行われているもののうち計量
xxxviii 「告示76号」:計量法施行規則第90条の2ただし書に基づく校正手法を定める件(平成21年4月13日、経済産業省告示第76号)の略

266-

器等の種類が定められていないものについては、JCSS 等技術委員会分野別分科会等で準備ができた時点で順次追加していくこととされている。
􀂋 登録の要件
経済産業大臣は、法143条1項の登録の申請が次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。
1) 特定標準器による校正等をされた計量器若しくは標準物質又はこれらの計量器若しくは標準物質に連鎖して段階的に計量器の校正等をされた計量器若しくは標準物質を用いて計量器の校正等を行うものであること。
2) 国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた校正を行う機関に関する基準に適合するものであること。
<法143条2項>
JCSS登録を行うためには、「常用参照標準の保有」及び「マネジメントシステムの構築」の二つの要件を満たさなければならない。
特定二次標準器等又は常用参照標準の保有(法143条2項1号)
法143条2項1号に適合するためには、次のいずれかを満たすということです。
① 特定標準器又は特定副標準器(以下「特定標準器等」という。)による校正若しくは特定標準物質による値付け(以下「特定標準器による校正等」という。)をされた計量器又は標準物質(以下「特定二次標準器等」という。)を保有し、この特定二次標準器等を用いて校正事業を行うものであること。
② 特定標準器等に連鎖して段階的に校正又は値付けされた計量器又は標準物質(以下「常用参照標準」という。)を用いて校正事業を行うものであること。
<NITE「JCSS登録の取得と維持のための手引き(第9版)」(平成19年4月1日)抜粋>
「特定二次標準器」と「常用参照標準」
「特定二次標準器」とは、特定標準器による校正等を受けた計量器をいい、この用語に標準物質を含める場合には「特定二次標準器等」という用語が使用される。
「常用参照標準」とは、法143条2項1号に規定される「特定標準器による校正等をされた計量器若しくは標準物質又はこれらの計量器若しくは標準物質に連鎖して段階的に計量器の校正等をされた計量器若しくは標準物質」のうち特定二次標準器以外であって、該当する測定量において申請事業者及び登録事業者が保有する最上位の計量器又は標準物質をいう。
校正周期(施行則93条)
(校正等の期間)
登録事業者が計量器の校正等に用いる特定標準器による校正等をされた計量器若しくは標準物質又はこれらの計量器若しくは標準物質に連鎖して段階的に計量器の校正等をされた計量器若しくは標準物質の校正等(以下この条において「校正等」という。)の期間は、校正等を行った日の翌月の一日から一年とする。ただし、機構が定めるものにあっては、それぞれ別に定める期間とする。
<施行則93条>

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常用参照標準については、施行則93条に規定された期間(以下「校正周期」という。)を既に経過している場合には、再び校正等を実施する必要があるとされている。
マネジメントシステムの構築(法143条2項2号)
法143条2項2号に適合するためには、JCSS登録の一般要求事項に定める要求事項に適合したマネジメントシステムを有することが要求されます。これには、JIS Q 17025(ISO/IEC 17025)の校正機関に該当する要求事項が採用されています。詳しくは、「JCSS登録の一般要求事項」を参照してください。
また、マネジメントシステムは適切に文書化され、それに則って運営されていなければいけません。申請事業者は、申請に際して、申請する校正事業の品質方針、マネジメントシステム、組織等を記載した最上位文書である品質マニュアル、校正手順や方法を定めた書面(以下「校正マニュアル」という。)、校正の不確かさの見積方法を定めた書面(以下「不確かさ見積マニュアル」という。)及びバジェット表などを添付書類として提出する必要があります。品質マニュアルの作成に関しては、「品質マニュアル作成の手引き」も併せて参照ください。
なお、認定センターでは、申請範囲の事業については少なくとも現地審査までにはマネジメントシステムの運用を開始し、内部監査とマネジメント・レビューをJIS Q17025の全項目について実施し、予めJIS Q 17025への全体的な適合性を自己確認していただくようお願いしています。
<NITE「JCSS登録の取得と維持のための手引き(第9版)」(平成19年4月1日)抜粋>
校正等を実施する技術的能力の証明
また、JIS Q 17025(ISO/IEC 17025)5.9の規定に関連して、登録申請の全ての範囲について、校正等を実施する技術的能力がなければなりません。ここで「校正等を実施する技術的能力」とは、校正用機器、施設等のハード面と技術管理者、校正従事者、校正マニュアル等のソフト面について総合的な技術的能力を有していることを言います。
校正等の技術的能力の証明の方法としては、原則として以下の方法によらなければなりません。
① 認定センターが実施する技能試験
② JIS Z 0043に基づいて外部の技能試験プロバイダが実施する技能試験。ただし、その運営がJIS Z 0043に基づき運営されたことが記録等で確認できることが必要です。
③ APLAC等の国際機関が実施する技能試験プログラム
④ ILAC/APLAC MRA署名機関が実施する又は承認している技能試験
申請に当たっては、登録を受けようとする事業の範囲において技能試験に参加した実績があれば、技能試験の主催者が発行する報告書等の写しを添付してください。(外部の技能試験の結果を添付する場合はJIS Z0043で運営された技能試験であることがわかる書面も添付して下さい。)
申請した事業者は、登録を受ける前に申請範囲の中で少なくとも一つの校正方法(ただし、申請に係る計量器等の区分を必ず含むものとする)について上記①~④のいずれかの方法による技能試験に参加し、良好な結果(結果が適合と判定されることを意味するほか、不適合な結果であった場合でも適切な原因究明及び必要な改善が実施され、その証拠提示により技術能力が適切であることを実証できた場合も意味する。)を得なければなりません。

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ただし、その申請範囲において適切な技能試験がない、又は技能試験の時期が申請時に利用できない等の理由により申請事業者が技術能力を証明できない場合には、審査チームによる測定監査により技術的能力の確認をします。測定監査実施時の結果の取扱いについては①~④と同様です。
<NITE「JCSS登録の取得と維持のための手引き(第9版)」(平成19年4月1日)抜粋>
􀂋 登録簿
法143条1項の登録は、登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
1) 登録年月日及び登録番号
2) 登録を受けた者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
3) 登録を受けた者が計量器の校正等を行う事業所の名称及び所在地
4) 登録を受けた者が行うのが計量器の校正か、又は標準物質の値付けかの別
5) 登録を受けた者が校正を行う計量器の表示する物象の状態の量又は値付けを行う標準物質に付された物象の状態の量
<法143条3項>
登録簿の記載事項は、1)から5)までであることを規定している。
登録証
(登録証の交付)
① 機構は、法143条1項の登録をしたときは、当該登録をした計量器の校正等の事業を行う事業所に係る登録事業者に、次に掲げる事項を記載した登録証を交付するものとする。
1) 登録年月日、登録番号及び有効期限
2) 登録を受けた者の氏名又は名称
3) 登録を受けた者が計量器の校正等を行う事業所の名称及び所在地並びに事業所が恒久的施設かそれ以外のものかの別
4) 登録を受けた者が校正を行う計量器の表示する物象の状態の量又は値付けを行う標準物質に付された物象の状態の量
② ①の規定は、法144条の2(1項)の登録の更新に準用する。
<施行則91条の2>
􀂋 登録の更新
① 法143条1項の登録は、三年を下らない政令(施行令38条の2)で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
② 法143条の規定は、①の登録の更新に準用する。
<法144条の2>
①は、JCSS登録は政令で定める期間ごとに更新しなければならないことを規定している。
②は、法143条規定(申請、登録要件、登録簿、等)は更新の際に適用されることを規定している。
(校正等の事業を行う者の登録の有効期間)
法144条の1項の政令で定める期間は、四年とする。
<施行令38条の2>
JCSS登録の有効期間は4年となっている。

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更新申請
(登録の更新の申請)
登録事業者は、法144条の2(1項)の登録の更新を受けようとするときは、現に受けている登録の有効期間が満了する日の5月前までに、様式81の2による申請書に施行則91条各号に掲げる書類を添えて、機構に提出しなければならない。ただし、既に機構に提出している同項各号の書類の内容に変更がないときは、その旨を申請書に記載して、当該書類の添付を省略することができる。
<施行則91条の3>
ただし書は、登録申請時の提出書類の内容に変更がない場合、その旨を申請書に記載して当該書類の添付を省略することができることを規定している。
􀂋 登録の取消し
経済産業大臣は、登録事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消すことができる。
1) 法143条2項各号のいずれかに適合しなくなったとき。
2) 不正の手段により法143条1項の登録を受けたとき。
<法145条>
1)は、登録要件(法143条2項)に適合しなくなったときである。
登録証の返納
(登録証の返納)
登録事業者は、法144条の2(1項)の規定によりその効力を失ったとき又は法145条の規定により登録が取り消されたときは、遅滞なく、その登録証を返納しなければならない。
<施行則95条の2>
登録事業者は、「登録の有効期間経過」又は「登録の取消し」を受けた場合、その登録証を返納しなければならない。
􀂋 準用規定
法41条、法65条及び法66条の規定は、登録事業者に準用する。
<法146条>
これは、「承継」(法41条)、「廃止の届出」(法65条)、「廃止による指定の失効」(法66条)について、JCSS登録に準用することを規定している。
変更届
(変更の届出)
① 登録事業者は、次の各号に掲げる記載事項を変更したときは、遅滞なく、様式82による届出書を機構に提出しなければならない。
1) 登録を受けた者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名(次項の適用を受ける場合を除く。)
2) 計量器の校正等の事業を行う事業所の名称

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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(14) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(15) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(17) 筆者 高原隆

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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆

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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(25) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(26) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(27) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆


計量制度の概要(METI/経済産業省)

計量法における単位規制の概要
 非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の届出について
 非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の承認について
計量法における計量器の規制の概要
 特定計量器に関する規制の概要
 家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要
計量士(国家試験・資格認定・登録)
適正計量管理事業所制度
計量法における商品量目制度の概要(特定商品(食品など)の量目公差・内容量表記など)
特殊容器(丸正びん)制度
計量証明の事業
計量標準
法定計量における国際整合化の推進(国際法定計量機関)
普及啓発(計量記念日)


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計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
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計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書
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