計量法の解説
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(30) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(30) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(20) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(21) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(22) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(23) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(24) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(25) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(26) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(27) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(30) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(31) 筆者 高原隆
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(30) 筆者 高原隆
筆者は計量行政職員であり現職時に作成した文章です。その後に計量法令は変更になっており、変更のある部分には編集部で注意書きをしております。元になっている文章は 計量計測データバンク「計量法の読み方」 ですので、本文に疑問がある場合には 「計量法の読み方」 を開いて確かめてください。この文章は計量法を理解するための古典ともいえる内容になっております。なお 「計量法の読み方」 が編集の都合によってPGFファイルですので、そのhtlm版として、本稿を作成いたしました。新聞紙面と併せてご利用ください。また経済産業省の穂オームページに掲載の次のページ計量制度の概要(METI/経済産業省)などで内容を確認してください。 「計量法の読み方」(https://www.keiryou-keisoku.co.jp/yomikata/ver.4-101022/yomikata-zenfile20170421.pdf)(計量計測データバンク編集部)
(見出し)
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-筆者 高原隆
(本文)
はじめに----------3
1、 計量法の目的----------4
1-1、計量法の目的とは----------4
1-2、計量法の目的と諸規定----------4
1-3、明示されていない目的----------5
2、定義等----------6
2-1、「計量」と「計量単位」----------6
2-2、「取引」及び「証明」----------7
2-3、「計量器」と「特定計量器」----------10
2-4、製造、改造、修理----------14
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け----------15
3、計量単位----------18
3-1、メートル条約----------18
3-2、SI単位----------20
3-3、法定計量単位----------22
3-4、非法定計量単位に関する規制----------25
4、適正な計量の実施----------37
4-1、正確な計量----------37
4-2、商品の販売に係る計量----------39
4-3、計量器等の使用----------46
5、定期検査----------53
5-1、定期検査制度----------53
5-2、指定定期検査機関----------69
6、正確な特定計量器等の供給----------81
6-1、正確な計量器の供給----------81
6-2、製造----------82
6-3、修理----------87
6-4、販売----------93
6-5、家庭用特定計量器----------96
6-6、譲渡等の制限----------100
6-7、特殊容器----------101
7、検定等----------110
7-1、検定----------110
7-2、型式承認----------136
7-3、指定製造事業者----------149
7-4、基準器検査----------160
7-5、指定検定機関----------177
8、計量証明の事業----------186
8-1、計量証明事業者制度とは----------186
-1-
8-2、計量証明事業者制度----------188
8-3、計量証明検査----------202
8-4、特定計量証明事業者制度----------210
9、適正な計量管理----------227
9-1、計量士----------227
9-2、適正計量管理事業所----------238
10、計量器の校正等----------247
10-1、トレーサビリティ制度(JCSS)----------247
10-2、公的な計量標準の設定と供給----------254
10-3、民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)----------263
10、雑則----------274
11-1、報告----------274
11-2、立入検査----------278
11-3、計量行政審議会----------287
11-4、地方分権改正----------292
11-5、行政手続と不服申立て----------305
11-6、中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正----------313
11-7、その他----------317
計量法の解説
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
からの続き。
なお、その損失補償は、通常生ずべき損失に対する補償であって、違法行為によるものは含まれないとされている。
11-2-3立入検査による処分等
特定商品の特定物象量表記の抹消
① 都道府県知事又は特定市町村の長は、法148条1項の規定により、その職員に、特定物象量が表記された特定商品を経済産業省令(特定商品省令2条)で定めるところにより検査させた場合において、その特定物象量の誤差が量目公差を超えるときは、その特定物象量の表記を抹消することができる。
② 都道府県知事又は特定市町村の長は、①の規定による処分をするときは、その特定商品の所有者又は占有者に対して、その理由を告知しなければならない。
<法150条>
①は、特定物象量が表記された特定商品を省令(特定商品省令2条)により検査し、その誤差が量目公差を超える場合、知事又は特定市町村長はその表記を抹消できることを規定している。
②は、①の規定による処分をする場合、その商品の所有者等に対し、知事又は特定市町村長はその理由を告知しなければならない。
(特定物象量の表記の抹消に係る検査の方法)
法150条1項の規定による特定物象量が表記された特定商品を検査する職員は、当該特定商品の特定物象量がその量目公差を超えているかどうかを個々に検査するものとする。
<特定商品省令2条>
検定証印等の除去
経済産業大臣又は都道府県知事若しくは特定市町村の長は、法148条1項の規定により、その職員に、取引又は証明における法定計量単位による計量に使用されている特定計量器(法16条1項の政令で定めるものを除く。)を検査させた場合において、その特定計量器が次の各号の一に該当するときは、その特定計量器に付されている検定証印等を除去することができる。
1) その性能が経済産業省令(検則64条)で定める技術上の基準に適合しないこと。
2) その器差が経済産業省令(検則65条)で定める使用公差を超えること。
3) 法72条2項の政令で定める特定計量器にあっては、検定証印等がその有効期間を経過していること。
<法151条1項>
大臣、知事、特定市町村長は、「取引又は証明における法定計量単位による計量」(法16条により「省令単位(繊度、比重等)」を含む)に使用される「特定計量器」(検定対象外(施行令5条)を除く)を検査した場合、その特定計量器が1)から3)に該当するとき、その特定計量器に付されている検定証印等を除去することができる。
1)は、その性能が省令(検則64条)で定める技術上の基準に適合しないことである。
2)は、その器差が省令(検則65条)で定める使用公差を超えることである。
3)は、法72条2項の政令で定める特定計量器(有効期間のあるもの)にあっては、検定証印等がその有効期間を経過していることである。
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性能に係る基準(法151条1項1号)
(性能に係る技術上の基準)
法151条1項1号の性能に係る技術上の基準は、検則11条から15条までの規定を準用するほか、2章から26章までに定めるところによる。この場合において、検則13条2項中「検定公差に相当する値」とあるのは「使用公差に相当する値」と、「目量(各々の表示機構の目量が異なる場合にあっては、最小の目量)」とあるのは「目量の二倍(各々の表示機構の目量が異なる場合にあっては、最小の目量の二倍)」と読み替えるものとする。
<検則64条>
性能に係る技術上の基準は、使用中検査における規定(検則11条~15条)を準用するほか、2章から26章の各特定計量器ごとに定めるところによる。
法151条1項1号に該当するかどうかは、経済産業省令(検則66条)で定める方法により定めるものとする。
<法151条2項>
性能に係る基準に該当するかどうかの検査の方法は、省令(検則66条)で定められている。
(性能に関する検査の方法)
法151条2項の性能に関する検査の方法は、検則17条2項及び2章から26章までに定めるところによるほか、目視その他の必要と認められる適切な方法とする。
<検則66条>
性能に関する検査の方法は、検則17条2項(構造検定の方法)及び2章から26章の各特定計量器ごとに定める方法によるほか、目視その他の適切な方法とされている。
器差の基準(法151条1項2号)
(使用公差)
法151条1項2号の経済産業省令で定める使用公差は、検則16条1項の規定を準用するほか、2章から26章までに定めるところによる。
<検則65条>
器差の基準(使用公差)は、検則16条1項(器差の定義)を準用し、2章から26章の特定計量器ごとに定めるところによる。
法151条1項2号に該当するかどうかは、経済産業省令(検則67条)で定める方法により、基準器(法71条3項の経済産業省令で定める特定計量器の器差については、同項の経済産業省令(検則20条)で定める標準物質)を用いて定めるものとする。
<法151条3項>
器差の基準に該当するかどうかの器差検査の方法は、省令(検則)67条で定める方法により、基準器(法71条3項の省令(検則20条)で定める特定計量器については、同検則20条の標準物質)を用いて定めることとされている。
(器差検査の方法)
法151条3項の器差検査の方法は、基準器又は検則20条で規定する標準物質を用いて行う検則2章から26章までに定める器差検査の方法とする。
<検則67条>
器差検査の方法は、基準器又は標準物質(検則20条)を用いて、検則2章から26章の特定計量器ご
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とに定める器差検査の方法とされている。
理由の告知
経済産業大臣又は都道府県知事若しくは特定市町村の長は、法151条1項の規定による処分をするときは、その特定計量器の所有者又は占有者に対して、その理由を告知しなければならない。
<法151条4項>
大臣、知事、特定市町村長は、検定証印等の除去処分を行う場合、その特定計量器の所有者等に対して、その理由を告知しなければならない。
合番号の除去
経済産業大臣は、法148条1項の規定により、その職員に、取引又は証明における法定計量単位による計量に使用されている電気計器及びこれとともに使用されている変成器を検査させた場合において、その電気計器又はこれとともに使用されている変成器が次の各号の一に該当するときは、これらに付されている法74条2項又は3項の合番号を除去することができる。
1) 変成器の構造及び誤差が経済産業省令で定める技術上の基準に適合しないこと。
2) 電気計器が当該変成器とともに使用される場合の誤差が経済産業省令で定める公差を超えること。
<法152条1項>
大臣は、「取引又は証明における法定計量単位による計量」(この場合は「省令単位(繊度、比重等)」は含まれない)に使用される「電気計器及びこれとともに使用されている変成器」を検査した場合、次の1)及び2)に該当するとき、これらに付されている合番号を除去することができる。(※合番号の除去処分ができるのは大臣のみである。基本的に地方公共団体(都道府県、特定市町村)は、電気計器に関しては子メーターを除き関与(立入検査等)する立場にないとされている。)
1)は、変成器の構造及び誤差が省令(検則68条1項)で定める技術上の基準に適合しないことである。
2)は、電気計器が当該変成器とともに使用される場合の誤差が省令(検則68条2項)で定める公差を超えることである。
変成器の構造及び誤差の基準(法152条1項1号)
法152条1項1号の経済産業省令で定める技術上の基準は、検則7条1項から3項まで、検則8条及び15条に定めるところによるほか、検則18章6節1款に定めるところによる。この場合において、検則7条1項から3項まで、検則8条及び15条中「特定計量器」とあるのは「変成器」と、「器差」とあるのは「誤差」と読み替えるものとする。
<検則68条1項>
変成器の構造及び誤差の基準は、検則7条1項から3項(表記等)、検則8条及び15条(計量単位、ヤードポンド法の表示、材質、検出部と構造上一体となった表示機構、分離することができる表示機構、複数の表示機構、複合特定計量器、封印等)に定めるところによるほか、検則18章「最大需要電力計、電力量計及び無効電力量計」6節「変成器及び変成器とともに使用される電気計器の使用中検査」1款「使用中の変成器の構造及び誤差」に定めるところによる。
後段は、「特定計量器」は「変成器」と読み替え、「器差」は「誤差」と読み替えることを規定してい
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る。
電気計器及び変成器の誤差の基準(法152条1項2号)
法152条1項2号の経済産業省令で定める公差は、検則18章6節2款に定めるところによる。
<検則68条2項>
電気計器及び変成器の誤差の基準は、検則18章6節2款「使用中の公差」に定めるところによる。
使用中検査の方法
法152条1項各号に該当するかどうかは、経済産業省令(検則68条3項)で定める方法により定めるものとする。
<法152条2項>
使用中検査の方法は、省令(検則68条3項)で定める方法による。
法152条2項の経済産業省令で定める方法は、検則17条2項及び18章6節3款に定めるところによるほか、目視その他の必要と認められる適切な方法とする。この場合において、検則17条2項中「検定」とあるのは「立入検査又は法154条2項の規定による検査」と、「特定計量器」とあるのは「電気計器及び変成器」と読み替えるものとする。
<検則68条3項>
「変成器及び変成器とともに使用される電気計器の使用中検査」の方法は、検則17条2項「構造検定の方法」及び検則18章6節3款「使用中検査の方法」による。
理由の告知
法151条4項の規定は、法152条1項の規定による処分に準用する。
<法152条3項>
法151条4項「検定証印等の除去における理由の告知」規定は、法152条1項「合番号の除去」規定による処分に準用される。
装置検査証印の除去
経済産業大臣又は都道府県知事若しくは特定市町村の長は、法148条1項の規定により、その職員に、機械器具に装置されて取引又は証明における法定計量単位による計量に使用されている車両等装置用計量器を検査させた場合において、その車両等装置用計量器が次の各号の一に該当するときは、その車両等装置用計量器に付されている法75条2項の装置検査証印を除去することができる。
1) 経済産業省令で定める技術上の基準に適合しないこと。
2) 法75条2項の装置検査証印がその有効期間を経過していること。
<法153条1項>
大臣、知事、特定市町村長は、法148条1項によるタクシーメーターの検査を行った場合において、そのタクシーメーターが1)及び2)に該当するとき、その装置検査証印を除去することができる。
1)は、省令(検則69条1項)で定める技術上の基準に適合しないことである。
2)は、法75条2項の装置検査証印がその有効期間を経過していることである。
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技術上の基準(合格条件)
(装置検査証印の除去)
法153条1項1号の経済産業省令で定める技術上の基準は、検則2章3節4款に定めるところによる。
<検則69条1項>
タクシーメーターの使用中検査の技術上の基準は、検則2章「タクシーメーター」3節「使用中検査」4款「車両等装置用計量器の使用中検査」に定めるところによる。
(合格条件)
検則108条の規定は、法153条1項1号の経済産業省令で定める技術上の基準に準用する。この場合において、検則108条1号中「40m」とあるのは「60m」と、「4%」とあるのは「6%」と読み替えるものとする。
<検則116条>
検則108条「装置検査の合格条件」の規定は、技術上の基準に準用される。(※タクシーメーターの使用公差は、検定公差の1.5倍となっている。)
使用中検査の方法
法153条1項1号に該当するかどうかは、経済産業省令で定める方法により定めるものとする。
<法153条2項>
使用中検査の方法は、省令(検則69条2項)で定めるところによる。
法153条2項の経済産業省令で定める方法は、2章3節4款に定めるところによるほか、目視その他の必要と認められる適切な方法とする。
<検則69条2項>
使用中検査の方法は、検則2章「タクシーメーター」3節「使用中検査」4款「車両等装置用計量器の使用中検査」に定めるところによるほか、目視その他の必要と認められる適切な方法とされている。
(検査方法)
検則109条及び114条の規定は、タクシーメーターについての法153条2項の経済産業省令で定める方法に準用する。
<検則117条>
検則109条「検査方法」及び114条「装置検査済証の確認」の規定は、使用中検査に準用される。
理由の告知
法151条4項の規定は、法153条1項の規定による処分に準用する。
<法153条>
法151条4項「検定証印等の除去における理由の告知」規定は、法153条1項「装置検査証印の除去」規定による処分に準用される。
立入検査によらない検定証印等の除去
立入検査は、法148条により、「立入検査できる場所」が「工場、事業場、営業所、事務所、事業所又は倉庫」に限定されている。一方、取引又は証明に使用される特定計量器は、これ以外の場所(例えば一般家庭)にも存在する。しかし、一般家庭等については、立入検査を行い得ないため、所有者等の
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了解のもとに使用中の検査を行うこととなる。そして、この場合の「検定証印等の除去」については、法148条による立入検査とは異なる取扱いが規定されている。
① 法151条1項に規定する場合のほか、経済産業大臣又は都道府県知事若しくは特定市町村の長は、政令で定める特定計量器であって取引又は証明における法定計量単位による計量に使用されているものが同項各号の一に該当するときは、その特定計量器に付されている検定証印等を除去することができる。
② 法152条1項に規定する場合のほか、経済産業大臣は、電気計器が変成器とともに取引又は証明における法定計量単位による計量に使用されている場合において、その電気計器又はこれとともに使用されている変成器が同項各号の一に該当するときは、これらに付されているほう74条2項又は3項の合番号を除去することができる。
③ 法151条2項から4項までの規定は①の場合に、同条4項及び法152条2項の規定は②の場合に準用する。この場合において、法151条4項中「理由」とあるのは、「時期及び理由」と読み替えるものとする。
<法154条>
①は、法151条1項「検定証印等の除去」に規定する場合のほか、政令(施行令40条)で定める特定計量器が同項各号の一つに該当する場合、大臣、知事、特定市町村はその特定計量器に付されている検定証印等を除去することができることを規定している。
②は、法152条1項「合番号の除去」に規定する場合のほか、電気計器及び変成器が同項各号の一つに該当する場合、これらに付されている合番号を除去することができることを規定している。
③は、「使用中検査の方法」及び「理由の告知」は、①及び②の場合に準用することを規定している。後段は、準用において「理由」は「時期及び理由」に読み替えることを規定している。
これは、一般家庭の場合、所有者と占有者が異なる場合が多く、使用中検査の際に両者が立ち会えるとは限らないため、処分するときは時期及び理由を告知しなければならないとされている。
政令で定める特定計量器(施行令40条)
(立入検査によらない検定証印等の除去に係る特定計量器)
法154条1項の政令で定める特定計量器は、次のとおりとする。
1) 水道メーター
2) 温水メーター
3) 燃料油メーターのうち、使用最大流量が一リットル毎分以下のもの
4) ガスメーター
5) 積算熱量計
6) 最大需要電力
7) 電力量計
8) 無効電力量計
<施行令40条>
立入検査によらない検定証印等の除去に係る特定計量器については、政令(施行令40条)で定める特定計量器に限定されている。
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11-3計量行政審議会
11-3-1審議会
審議会とは
審議会とは、国の行政機関に附属して設置され、その長の諮問に応じて特別の事項を調査、審議する合議制の機関を言う。
審議会制度の目的としては、行政への国民参加、専門知識の導入、公正の確保、利害の調整等が挙げられる。
設置の根拠については、国家行政組織法8条の「法律又は政令の定めるところにより、重要事項に関する調査審議、不服審査その他学識経験を有する者等の合議により処理することが適当な事務をつかさどらせるための合議制の機関を置くことができる」の規定により行政機関に設置されるため、「八条機関」と呼ばれている。(※八条機関としては、他に「協議会」「審査会」「調査会」等がある。)
審議会は、「参与機関」と「諮問機関」に分類され、「参与機関」は法の適用の公正を図る等の目的で行政機関の意思決定に参与するもので行政機関はその答申に法的に拘束され、「諮問機関」は重要政策や基本的施策等に関する行政機関の意思決定に当たって意見を述べるもので答申に法的拘束力はない。(※参与機関と諮問機関の区別は、問題となる審議会に関する個々の法令の規定の文言や、その諮問に関する規定全体の趣旨から判断される。)
審議会委員
審議会の委員の任命は、設置の根拠となる法令に規定が置かれ、一定の資格要件を有する者の中から所轄の行政機関の長が任命するものが多く、任命について国会の同意を要するいわゆる国会同意人事となっているものもある。
任命される者の資格要件は、大所高所から政策について意見を述べてもらう等の目的で学識経験者から任命するとするものが多く、関係当事者間の利害調整を目的とする審議会では対立する利益集団の代表委員と公益委員からなるいわゆる三者構成が採られることもあるなど、その審議会の目的や機能により様々である。
中央省庁再編に伴う審議会の見直し
審議会制度は、諮問機関である場合はその答申に法的拘束力がないため、諮問した行政機関がその施策等に関する最終的な責任を負うべきものであるが、責任の所在を曖昧にする一面があり、いわゆる「隠れみの」であるとの批判があった。
平成10年に公布された中央省庁等改革基本法においては、政策の企画立案又は政策の実施の基準の作成に関する審議を行うものは原則として廃止する等の方針が掲げられ、各省設置法や整備法などで政策審議機能を有する審議会などが大幅に整理削減された。
11-3-2計量行政審議会の設置と再編成
計量行政審議会とは
計量行政審議会は、計量法制定(昭和26年)により登場(平成27年3月1日設置)した制度であり、計量に関する様々な意見を計量行政に反映させるために設置されたものである。
計量法は、適正な計量の実施の確保のため詳細緻密な制度を設けているが、国民の利害に直接又は間接的に関連する事項が多い。そこで計量法は、これらの計量に関する様々な分野の意見を行政面に反映
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し民主化を図るため、経済産業大臣の諮問機関として、計量行政審議会を設置することとしている。
計量行政審議会は、計量に関する重要事項について大臣の諮問に応じて答申する。大臣は、一定の事項の法令の制定改廃については、計量行政審議会に諮問しなければならないこととなっている。
計量行政審議会の委員は、学識経験者の中から経済産業大臣が任命し、専門の事項を調査するため専門委員を置くことができることとなっている。
計量行政審議会の再編成
計量行政審議会の再編成は、中央省庁の再編の一環として、平成12年改正(平成13年1月施行)されたものである。
見直しの経緯は、平成11年4月中央省庁等改革推進本部における「審議会等の整理合理化に関する指針」に従い、委員数や任務等について変更が行われた。
主な変更点
主な改正点は、「①審議会の任務について政策立案型から法施行型への変更」、「②委員数の削減等の審議会のスリム化」。「③臨時委員の設置」の3点である。
①の「政策立案型から法施行型への変更」については、計量に関する大きな枠組みの変更(法律改正)に関しては産業構造審議会へ移管し、特定計量器の種類、計量単位、特定商品の決定等の計量行政の根幹に係る部分については引き続き計量行政審議会において審議を行うこととした。これにより、計量行政審議会の任務は、従来は「建議」も行ってきたが、「諮問に応じた答申」とされた。
②の「審議会のスリム化」については、委員数の上限が会長を含めて31名から20名に削減された。
③の「臨時委員の設置」については、従来からの専門委員に加え、新たに議決権を有する臨時委員が設けられた。(※専門委員は議決権を有しない。役割分担は、専門委員が調査を行い、臨時委員は議題に係る調査審議を行う。)
計量行政審議会の運営規程の変更
計量行政審議会の運営規程については、審議会の任務が変更されたことに伴い、それに合わせる形で見直された。
具体的には、審議会の開催回数、審議会の公開、分科会の位置づけ等について変更された。
審議会の開催回数については、年1回の開催規定を削除し、必要に応じて審議会を招集する規程ぶりに変更された。
審議会の公開については、情報公開の観点から公開を原則とし、非公開の場合においても議事要旨の公開を明確化した。(※計量士部会については、資格認定のための個人情報等をもとに検討されることから、内容は公開せず、結果のみ議事要旨として公開することとされている。)
分科会については、従来は部会の下に置かれていたが、政府全体の整理として分科会は部会の上部機関とされた。(※なお、以前の分科会の役割を果たすものとしては、審議会又は部会の決定により、専門家中心の審議が必要な場合等に小委員会を設置することができるとされている。)
11-3-3計量行政審議会制度
組織
(計量行政審議会)
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① 経済産業省に、計量行政審議会(以下「審議会」という。)を置く。
② 審議会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理する。
③ 審議会は、学識経験を有する者のうちから、経済産業大臣が任命する会長一人及び委員19人以内で組織する。
④ ③に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、経済産業省令で定める。
<法156条>
③は、委員は大臣が任命し、会長を含め20人以内であることを規定している。
④は、組織運営に必要な事項は省令(施行則105条~110条、112条、113条)で定めることを規定している。
臨時委員と専門委員
(組織)
① 計量行政審議会(以下「審議会」という。)に、特別の事項を調査審議させるため必要があるときは、臨時委員を置くことができる。
② 審議会に、専門の事項を調査させるため必要があるときは、専門委員を置くことができる。
<施行則105条>
臨時委員は、特別な事項を調査審議させるため、学識経験者の中から大臣が任命する。
専門委員は、専門の事項を調査させるため、専門事項に関する学識経験者の中から大臣が任命する。
(臨時委員等の任命)
① 臨時委員は、学識経験のある者のうちから、経済産業大臣が任命する。
② 専門委員は、当該専門の事項に関し学識経験のある者のうちから、経済産業大臣が任命する。
<施行則106条>
委員の任期
(委員の任期等)
① 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
② 委員は、再任されることができる。
③ 臨時委員は、その者の任命に係る当該特別の事項に関する調査審議が終了したときは、解任されるものとする。
④ 専門委員は、その者の任命に係る当該専門の事項に関する調査が終了したときは、解任されるものとする。
⑤ 委員、臨時委員及び専門委員は、非常勤とする。
<施行則107条>
①は、委員の任期は2年であり、補欠委員の任期は前任者の残存期間であることを規定している。(※委員の任期は、平成5年改正以前は1年であった。)
③及び④は、臨時委員及び専門委員については、当該調査審議や当該調査が終了した時点で解任されることを規定している
委員は、会長を含め全て非常勤とし、再任することができることなっている。
(会長)
① 会長の任期は、二年とする。
② 会長は、再任されることができる。
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③ 会長は、会務を総理し、審議会を代表する。
④ 会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
⑤ 会長は、非常勤とする。
<施行則108条>
部会
(部会)
① 審議会は、その定めるところにより、部会を置くことができる。
② 部会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員は、会長が指名する。
③ 部会に部会長を置き、当該部会に属する委員の互選により選任する。
④ 部会長は、当該部会の事務を掌理する。
⑤ 部会長に事故があるときは、当該部会に属する委員のうちから部会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する。
⑥ 審議会は、その定めるところにより、部会の議決をもって審議会の議決とすることができる。
<施行則109条>
①により置かれている部会は、現在、「基本部会」「計量標準部会」「計量士部会」の3部会となっている。(※平成5年改正以前の旧計量法では、「メートル法普及」「計量関係事業」「消費生活」「検定検査」「計量管理及び計量士」「公害計測」の6つの専門部会と、必要に応じて臨時の専門部会が設置されることとなっていた。)
「基本部会」の所掌は、計量単位、特定計量器の検定及び商品量目の適正化など計量に関する基本的事項について、調査審議することとされている。
「計量標準部会」の所掌は、計量器の校正等の計量標準に関する事項について調査審議することとされている。
「計量士部会」の所掌は、計量士の資格に関する事項についての調査審議とされ、主に計量士の認定に係る事項とされている。
②は、各部会の委員、臨時委員及び専門委員は会長が指名することを規定している。
③は、部会長は当該部会の委員の互選により選任されることを規定している。
審議会の運営
議事
(議事)
① 審議会は、委員及び議事に関係のある臨時委員の過半数が出席しなければ、会議を開き、議決することができない。
② 委員の3分の1以上の者から会議に付議すべき事項を示して会議の召集の請求があったときは、会長は、会議を召集しなければならない。
③ 審議会の議事は、委員及び議事に関係のある臨時委員で会議に出席したものの過半数で決し、可否同数の時は、会長の決するところによる。
④ 会長は、必要があると認めるときは、委員、臨時委員及び専門委員以外の者を会議に出席させ、意見の表明又は説明をさせることができる。
⑤ 委員、臨時委員及び専門委員は、会議に出席することができない場合であっても、会長の許可
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(14) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(15) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(17) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(18) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(19) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(20) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(21) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(22) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(23) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(24) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(25) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(26) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(27) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(28) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(29) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(30) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(31) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(32) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(33) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(34) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(35) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(36) 筆者 高原隆
計量制度の概要(METI/経済産業省)
計量法における単位規制の概要
非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の届出について
非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の承認について
計量法における計量器の規制の概要
特定計量器に関する規制の概要
家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要
計量士(国家試験・資格認定・登録)
適正計量管理事業所制度
計量法における商品量目制度の概要(特定商品(食品など)の量目公差・内容量表記など)
特殊容器(丸正びん)制度
計量証明の事業
計量標準
法定計量における国際整合化の推進(国際法定計量機関)
普及啓発(計量記念日)
2026-03-28-no30-structure-and-function-and-purpose-of-the-measurement-law-
計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
2019-02-05-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)
2019-02-07-1-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-2-
2019-02-07-2-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-3-
2019-02-07-3-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-