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私が使う二室10坪「森のキャビン」建設
Building a two-room, 33m² "Forest Cabin" for my own use

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

2025年12月20日(土)に考えていたことは喫茶室とゲストルームの二室で構成される窓と、窓から見える景色のこと。窓取り付けの最終段階で変更が可能ななか、変更の可否への決断のための猶予時間なのである。

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

2025年12月20日(土)に考えていたことは喫茶室とゲストルームの二室で構成される窓と、窓から見える景色のこと。窓取り付けの最終段階で変更が可能ななか、変更の可否への決断のための猶予時間なのである。

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

2025年12月20日(土)に考えていたことは喫茶室とゲストルームの二室で構成される窓と、窓から見える景色のこと。窓取り付けの最終段階で変更が可能ななか、変更の可否への決断のための猶予時間なのである。

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

2025年12月20日(土)に考えていたことは喫茶室とゲストルームの二室で構成される窓と、窓から見える景色のこと。窓取り付けの最終段階で変更が可能ななか、変更の可否への決断のための猶予時間なのである。

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

2025年12月20日(土)に考えていたことは喫茶室とゲストルームの二室で構成される窓と、窓から見える景色のこと。窓取り付けの最終段階で変更が可能ななか、変更の可否への決断のための猶予時間なのである。

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

2025年12月20日(土)に考えていたことは喫茶室とゲストルームの二室で構成される窓と、窓から見える景色のこと。窓取り付けの最終段階で変更が可能ななか、変更の可否への決断のための猶予時間なのである。

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

2025年12月20日(土)に考えていたことは喫茶室とゲストルームの二室で構成される窓と、窓から見える景色のこと。窓取り付けの最終段階で変更が可能ななか、変更の可否への決断のための猶予時間なのである。写真は八ヶ岳高原音楽堂(長野県南佐久郡南牧村大字海ノ口 八ヶ岳高原海の口自然郷内)。設計は吉村順三設計事務所(建築)、大澤構造設計事務所(構造)、建築設備研究所(設備)、ヤマハ(株)音響研究所(音響)。施工は北野建設(建築)、ダイダン(設備)。アドバイザーはスヴャトスラフ・リヒテル(ピアニスト)、武満徹(作曲家)。

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

イラストは吉村順三設計のご自身の軽井沢の山荘。鳥になったように樹上からの眺めを山荘に取り入れた。大きな窓があるのが東側。屋根は西側に傾斜して付けられた。一階部分は鉄筋コンクリート造りで一階のテラスでは音楽会が開かれたこともある。

(タイトル)

私が使う二室10坪「森のキャビン」建設 森夏之

(本文)

 森の中に建設中の私だけの特別な山小屋を何と呼んだらよいか。「森のキャビン」を当ててみた。母屋の樹齢100年の欧州赤松を横に積んだ丸木小屋が手狭であるために、これに接続させて10坪(33平方メートル)の簡素な小屋を追加している。中心部の柱を4m、左右の柱を3mとしていて、この建物の基礎部分の高さが2mほどあるので、なかなか見ごたえがある大きさの建物となっている。

 厨房設備、風呂とトイレなどは母屋のを使うから追加した小屋はそのまま居室として使える効率の良さがある。当初は私だけが使う「森の喫茶室」(珈琲ルーム)と呼んでいたが、腰板を回して囲うと中央部を境として二室が出来あがっていることを知る。北側を共有していて東と西に分割する格好になる。西は夕日が沈む方角であり、東は朝日が差し込む。冬至のころには午前8時に落葉樹の真横から透かすように日が差し込むのが東側の部屋。午後4時過ぎには西の部屋の向こう側の林の上空を夕焼けが赤く染めて部屋に日が差し込む。北側にはシラビソの木が林を形成していてクリスマスツリーと同じ姿で綿帽子を被る。東側のシラビソは三本ほどで冬枯れた高原に緑の色を残す。国土地理院の地形図の1,600mの等高線が北から南に引かれる庭である。ここで珈琲を飲んで寛ぎ、夕日を浴びて一日を終わろうという企てによって建設を進行させているのが「森の喫茶室」(珈琲ルーム)である。「森の喫茶室」(珈琲ルーム)または「森のキャビン」であり、大きなガラス窓の向こうに沈む夕日とクリスマスツリーをみることができる「森の喫茶室」と東側の「ゲストルーム」の二室で構成される。

シラビソの木について
 シラビソ(白檜曽)は、日本の本州(東北南部~中部・紀伊半島)と四国に分布するマツ科の常緑針葉樹で、シラベとも呼ばれ、標高1,500mから2,500mの亜高山帯に生育し、その白っぽい幹と、裏に白い気孔帯を持つ葉が特徴。 20~30mほどに成長し、灰白色の滑らかな樹皮を持つ。類縁の樹木にオオシラビソやウラジロモミがある。

 ヘンリー・デイヴィッド・ソローがウォールデン湖畔の森の中に小屋を建て、自給自足の生活を2年2か月間の生活を綴った『ウォールデン 森の生活』(1854年)におけるその建物の面積は5坪であった。水道設備、炊事場、トイレ、シャワー室はなかった。炊事には薪ストーブを使った。水はウォールデン池から汲んだ。

 Henry David Thoreau(ヘンリー・デイヴィッド・ソロー)1817年7月12日から1862年5月6日)は、アメリカ合衆国の作家、思想家、詩人、博物学者。ソローはマサチューセッツ州コンコード市出身。ハーバード大学卒業後、家業の鉛筆製造業、教師、測量の仕事などにも従事したが、生涯を通じて定職に就かず学生時代に熟読した『自然』の著者で超絶主義者のラルフ・エマソンを尊敬していた。ウォールデン池畔の森の中に小屋の土地はエマソンに提供された。エマソンは身体を使って一日良く働き、風に向かって口を開け大きく息を吸うことは人が幸せである条件ということを考えていた。ソローは森の中に小屋「キャビン」に住まい、畑を耕して良く働き、ウォールデン湖で釣りをした。釣った魚は食べた。

 信州、川上村で暮らす田渕義雄はヘンリー・デイヴィッド・ソローを大きく意識していた。「フライフィッシング教書」を翻訳・刊行した田渕義雄は食べない渓魚は釣らないとあえて口にするようになった。私は田渕義雄が釣りをする金峰山川に釣行するが釣れた試しがない。早稲田大学文学部哲学科を卒業した田渕義雄と同じころにここに在籍していた知人がいる。一度放校になって再入学した人であった。知人は最後のトップ屋だと語っていて、田渕義雄は編集者だった。

 田渕義雄は薪ストーブに魅了された。幾つもの薪ストーブを設置してそれぞれの機能を楽しんだ。薪ストーブの翻訳本とその解説書を刊行した薪ストーブの伝道者である。薪集めを躊躇(ためら)う私は薪ストーブを昭和30年代に製造の貯炭式豆炭コンロを併設している。ともにお飾り、オブジェであり石油ストーブが暖房に使われる。ブルーバーナーと呼ばれる業務用の石油ストーブは山荘近くの蓼科郵便局、イングリッシュガーデン、クロネコヤマトに設置されている。これと同じモノで一瞬にしてガーと温める。その後はアラジンなどの低出力の石油ストーブに切り替える。山荘を留守にするときにはエアコンを回して室温を維持する。

 各部屋ごとに窓を取り付けた。西の大窓は一段の窓、北と東は二段構成の窓にした。西の部屋は外からの目線が遮られているので素通しのガラス、東の部屋には擦りガラスを用い、朝日がそのまま差し込んでも眩しくない位置の東の上部の窓には透明ガラスを取り付ける。朝になるとその日を祝福するように陽がベッドの上を光芒が射す。腰窓は擦りガラスだ。通りからの視線が気になるベッドルームであるから。北側の二段の窓も擦りガラスだ。部屋に落ち着きを与えようということからの採用。冬場にはミズナラ、シラカバ、カラマツほかの落葉樹が葉を落とすから通りからの視線が気になる。散歩する人は人が住んでいる方面に視線を投げるからだ。

 2025年12月20日(土)曇り、外気温は2℃。「森の喫茶室」(珈琲ルーム)別称「キャビン」の気温のことである。ストーブを焚いても溶けなかったコッフェルの雪が崩れかけていた。ポリバケツの水がそのまま凍結した小売りをアイスピックで砕いてコップに入れて水を注ぐ。女神の氷水であり美味しい。

 寝ていて腰部か太腿かが攣(つ)った。資材の運び入れなど都合三日間の活動の疲労による。午前8時に起床して珈琲を飲む。何杯も飲む。これで身体が目覚めさせようというのだけれど反応せず。戸隠蕎麦を冷やしで流し込み、ご飯を信州―サーモンの刺身をおかずにして食べる。午後2時になると大概は身体が目覚めて気持ちもキャビンの建設に向かうものだが本日はこの現象が起きない。

 この間に京都の町屋のこと、ソローの小屋のことなどを調べる。埼玉県の高麗駅近くの高麗から来た渡来人の残存家屋のことも出てきた。私の関心事項は軒の処理をどうするかということ。ヒノキ材で骨組みした軒を隠してしまうのはもったいない。隠す細工をするとここに湿気が溜まること、そして腐敗など状況が確認できないことなどで迷っている。韓国の高麗からの伝来の家屋を見たことで隠さないことに気持ちが大きく傾く。ヒノキの材で構成された軒裏は見事といえる構造美を醸しているのだ。

 女神の氷水は美味しい。曇り空はこの地を氷点下から解放した。灰色の空は私の心を不活発の方向に引っ張っている。本日は大工作業はしないことに決める。母屋の北の掃き出し窓に接続する「森の喫茶室」(珈琲ルーム)別称「キャビン」の様子を眺めながら外壁の材や隠し部屋のロフトの構想に思いを巡らす。

 「森の喫茶室」(珈琲ルーム)は軒を1mほども出しているので冬場には軒のしたが通路として使える。深く考えてしたことではなかったが思わぬ効用である。

 鴨長明の庵「方丈庵」の面積は、一丈四方、すなわち約3メートル四方(9平方メートル)。これは現代の基準に直すと4畳半から5畳半ほどの広さに相当する。良寛の庵「五合庵」の面積は、間口(正面の幅)3.6メートル、奥行き2.7メートルで、8畳ほど、坪数にして約4.4坪。良寛は五合庵を去った後、最晩年には島崎の木村家の離れの小屋で余生を過した。この小屋も8畳ほどの広さ。ヘンリー・デイヴィッド・ソローがウォールデン池のほとりに建てた小屋の面積は、3メートル×4.5メートルで13.5平方メートル、坪数にして4坪。正確には、幅10フィート(3メートル)、長さ15フィート(4.6メートル)で14平方メートル(150平方フィート)。 坪数にして4.2坪。

 ソローは『ウォールデン 森の生活』で、小屋にある椅子は「孤独のための椅子が一つ、友情のための椅子が二つ、社交のための椅子が三つ」あったと述べている。2000年代初頭にアメリカで始まった小さな家(タイニーハウス)に住み、持ち物を減らしてシンプルで豊かな生活を送ろうとする社会運動であるタイニーハウス・ムーブメントにソローの小屋が影響をしている。日本でも3.11地震災害やコロナ災害を通じて簡素な生活への関心が高まっている。

 冬季に緑を残す常緑針葉樹のシラビソが生える標高1,600mの高原の山荘に接続して建設中の、キャビンは喫茶室とゲストルームの二室で構成される。晴れた日、東の窓から射しこむ朝日を歓び、西の空を赤く染める夕日に癒されて一日の仕合せを思う。都市で暮らし八ヶ岳や霧ケ峰の自然に憧れてきたのだから、蓼科山(標高2,531m)を真横から眺める八ヶ岳西麓の高原に位置するこの地である。車山高原(最高峰は車山1,925m)を林の向こうに見る。諏訪湖畔からは穂高連峰が山の上に顔を出すが、この地から歩ける距離からの穂高連峰は標高が高いための身体を丸出しして大きく見えるのだ。冬季のそれは白く輝いていて神々しい。2025年12月20日(土)に考えていたことは喫茶室とゲストルームの二室で構成される窓と、窓から見える景色のこと。窓取り付けの最終段階で変更が可能ななか、変更の可否への決断のための猶予時間なのである。

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[資料]

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