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5月下旬の韓国ソウル市中心街で過ごした一日

日本と韓国を考えるために役だつ滞在だった



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5月下旬の韓国ソウル市中心街で過ごした一日(日本と韓国を考えるために役だつ滞在だった)


韓国ソウル市の中心街でのスナップ。

ソールガーデンホテル玄関で撮影。一人ではホテルをでることがない滞在だった。


ソウル市の中心街の果物販売のもよう。スイカが売っている。郊外ではビニールハウスがあった。


ソウル市中心街。5月24日午後1時過ぎ。若葉青葉よい季節である。


ソウル市中心街。5月24日午後1時過ぎ。日本の都会の雰囲気と変わらない。


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5月下旬の韓国ソウル市中心街で過ごした一日
(日本と韓国を考えるために役だった滞在だった)

韓流男子がいた。日本人より目鼻立ちが美しい少年たちだ。
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(タイトル)
5月下旬の韓国ソウル市中心街で過ごした一日
(日本と韓国を考えるために役だつ滞在だった)

(本文)

 韓国にでかけたのは2度目であり10数年ぶりのことだ。一人で金浦空港に行き、一人でソウル市中心にあるソウルガーデンホテルに3泊した。5月23日から26日までの3泊4日の旅行であった。

 旅行は日本の経済と産業と法律のことを70名の専門分野のひとのために2時間30分話せというものであり、話し手は一人であるというので定められた日のある時刻にそこにいることに努めて、ぎりぎりまで話す内容の選択をしていた。

 そのようなことだから招待していただいた人に案内されるままにソウルを中心に韓国内を移動して歩き、食事のもてなしを受けた。自分ですることといえばホテルでのバイキング形式の朝食を選ぶことだけだ。選んだのは日本と同じ形式のお粥でありこれは水分をとる意味もあるのでお腹たっぷりに食べた。

 2017年5月のことでありソウルと韓国は爽やかな気候でありアカシアの白い花が咲き残っていた。ソウル市中心部の街路樹は若葉青葉であり強い光に町全体が明るかった。

 この時期に北朝鮮のミサイル発射がつづき米軍の空母2隻が日本海に警備のために展開していた安倍首相が早口で北朝鮮攻撃を繰り返していた。ソウルにミサイルが飛んできたのでは巻き添えを食うから行きたくない。

 ホテルでは日本語放送だけを聞いていたので韓国のテレビがこの問題をどのように伝えていたか知らない。韓国滞在中に大勢の人と面会したが北朝鮮のことは口の端にもでなかった。日本でいえば証券街にあたるところの昼過ぎの風情は平和そのものである。

 北朝鮮(別の名称があるがあえて使わない)と韓国(大韓民国)とは朝鮮戦争以来戦争が続いていることになっている。日本にいると米軍がフセインのイラクを攻撃したのと同じことが起こるのではないか、それがいつなされるのかということを考える。韓国の人々はそのようなことには関心がないらしい。

 日本より高い大学進学率の韓国では財閥系の企業に入社することが一つのゴールである。あぶれたら就職する意味がないと考えているから就職率が低くなる。日本の就職率が8割なのに対して韓国は4割ほどなのだ。

 韓国で職にあぶれた人がどうなっているのかは知らない。日本では本人の望みは別にして「ま、こんなものか」という落ち着き先になる。駄目なら「コンビニ人間」になって」文章を練習して芥川賞に選ばれる。

 専修大学のホームページを覗いたら学長が偏差値で輪切りにされていて面白くない、と述べていた。大丈夫かい、そんなことを言って。そのような人間が集まる大学だと公表しているのだよ。社会を知らない言葉を知らない学長であるが、正直過ぎもする。輪切りの学生を大きく伸ばす策が語られていないのだから言葉が足りない。試験問題への回答能力ではなく別の意味での人としての個性を述べていると解釈したいのだがそれは無理である。言葉そのままの率直な発言なのだろう。

 東京大学に3千人が入学しする。一流大学のラベルが付けられた大学に入学する人々の数は30万人になる。これらの人々が「一流」の人間であるはずがない。高校を卒業したときに課される試験問題の回答率が高かったというだけなのだ。花形職業である女子アナが話す言葉を聞けばどれほどの教養か見えてしまう。昭和40年代の女子アナが使う言葉と比べると愕然とする。そのへんのミーハーと同じ言葉を使うのであるから日本の教育のなれの果てを女子アナが示す。同じことが一流大学の入学者にいえる。

 湯川秀樹さんとは病気による休学をしたために同学年になった朝永振一郎さんに対して理研の仁科芳雄さんが「朝永君は特別な人だよ」と小柴昌俊さん語った。一流大学にはそのような人々が多数いる。よくできる高校では、よくできたはずの生徒が自分をはるかに超えて及びもつかない優秀な人間がいることを知る。

 優秀な人でも知情意が総合していないことがある。芥川賞作家の北杜夫さんはある講演会に湯川秀樹さんと一緒に呼ばれた控え室でユーモア混じりの言葉を投げたら湯川さんは「なにを」と気色ばんだと本に書いている。朝永振一郎さんは日本学術会議の会長をしており東京教育大学の学長の職務を実質上押しつけられたのであった。

 産学協同の筑波構想で揺れ動く時代にあって学内をまとめる役目にうってつけだったのが朝永さんだとしても、朝永さんの「特別な人」としての能力に蓋をしてしまった。それでも朝永さんと交わった人のなかから何人かのノーベル賞受賞者がでている。

いまの国立大学は産学協同を謳わなくてはならずホームページにもそのための事業が詳しく書き込んである。しかし産学協同の体制のなかではノーベル賞に届くような研究はなされず、並の産業分野の研究すらもまともにはできないことであろう。原理の発見や基礎研究こそ大学の使命である。産業にしてしまう研究は企業が現場の知恵を生かしてこそできるものなのだ。

 韓国でノーベル賞候補と騒がれた研究が日本の理研にあった偽装と同じであった。高校生の数学で韓国が世界一の成績であったことがあり、現在でも日本よりは上位にある。大学受験は一度きりである韓国では高校生は母親が後であおって勉強勉強を強いられる。目的は財閥系企業に入社する条件となる一流大学に入学することにある。大学に行くことも学習も方便である。学問とは別のものなのだ。

 学問とは何か、優秀な人間とは何かということは朝永振一郎さんのことをみて考えたらいい。

 韓国で案内役をしてくれた若い人に日本の就職率と財閥系企業への就職希望のことを聞かれた。回答は上のようなことであったが理解されたかどうか心許ない。

(写真と文章は旅行家 甲斐鐵太郎)

5月下旬の韓国ソウル市中心街で過ごした一日(日本と韓国を考えるために役だつ滞在だった)


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essay and journey(essay of journey) by kai tetutaro


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