計量法の解説
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(2) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(2) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(1) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(2) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(3) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(4) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(5) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(6) 筆者 高原隆
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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(2) 筆者 高原隆
筆者は計量行政職員であり現職時に作成した文章です。その後に計量法令は変更になっており、変更のある部分には編集部で注意書きをしております。元になっている文章は 計量計測データバンク「計量法の読み方」 ですので、本文に疑問がある場合には 「計量法の読み方」 を開いて確かめてください。この文章は計量法を理解するための古典ともいえる内容になっております。なお 「計量法の読み方」 が編集の都合によってPGFファイルですので、そのhtlm版として、本稿を作成いたしました。新聞紙面と併せてご利用ください。また経済産業省の穂オームページに掲載の次のページ計量制度の概要(METI/経済産業省)などで内容を確認してください。 「計量法の読み方」(https://www.keiryou-keisoku.co.jp/yomikata/ver.4-101022/yomikata-zenfile20170421.pdf)(計量計測データバンク編集部)
(見出し)
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-筆者 高原隆
(本文)
はじめに----------3
1、 計量法の目的----------4
1-1、計量法の目的とは----------4
1-2、計量法の目的と諸規定----------4
1-3、明示されていない目的----------5
2、定義等----------6
2-1、「計量」と「計量単位」----------6
2-2、「取引」及び「証明」----------7
2-3、「計量器」と「特定計量器」----------10
2-4、製造、改造、修理----------14
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け----------15
3、計量単位----------18
3-1、メートル条約----------18
3-2、SI単位----------20
3-3、法定計量単位----------22
3-4、非法定計量単位に関する規制----------25
4、適正な計量の実施----------37
4-1、正確な計量----------37
4-2、商品の販売に係る計量----------39
4-3、計量器等の使用----------46
5、定期検査----------53
5-1、定期検査制度----------53
5-2、指定定期検査機関----------69
6、正確な特定計量器等の供給----------81
6-1、正確な計量器の供給----------81
6-2、製造----------82
6-3、修理----------87
6-4、販売----------93
6-5、家庭用特定計量器----------96
6-6、譲渡等の制限----------100
6-7、特殊容器----------101
7、検定等----------110
7-1、検定----------110
7-2、型式承認----------136
7-3、指定製造事業者----------149
7-4、基準器検査----------160
7-5、指定検定機関----------177
8、計量証明の事業----------186
8-1、計量証明事業者制度とは----------186
-1-
8-2、計量証明事業者制度----------188
8-3、計量証明検査----------202
8-4、特定計量証明事業者制度----------210
9、適正な計量管理----------227
9-1、計量士----------227
9-2、適正計量管理事業所----------238
10、計量器の校正等----------247
10-1、トレーサビリティ制度(JCSS)----------247
10-2、公的な計量標準の設定と供給----------254
10-3、民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)----------263
10、雑則----------274
11-1、報告----------274
11-2、立入検査----------278
11-3、計量行政審議会----------287
11-4、地方分権改正----------292
11-5、行政手続と不服申立て----------305
11-6、中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正----------313
11-7、その他----------317
計量法の解説
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(1) 筆者 高原隆
からの続き。
2-4、製造、改造、修理
2-4-1、製造
「製造」とは、その概念を一般的に規定することは困難であり、個々の法律においてその内容を考えていく必要があるとされている。計量法では、計量器を完成させることとして取り扱い、一定の「改造」については「製造」として取り扱っている。
この法律において計量器の製造には、経済産業省令(施行則4条)で定める改造を含むものとし、計量器の修理には、当該経済産業省令(施行則4条)で定める改造以外の改造を含むものとする。<法2条5項>
「製造とみなされる改造」については、省令で以下のとおり規定されている。
法2条5項の経済産業省令で定める改造は、次に掲げる改造以外の改造とする。
① タクシーメーターの自動車への取付け
② 皮革面積計に係る拡大指示機構又は送り速さ機構の改造
③ アネロイド型圧力計に係る目盛板、弾性受圧部(拡大機構に連結するために変位端に固定した部分を含む。以下同じ。)、流体に直接接触する部分及び温度補整機構以外の部分の改造
<施行則4条>
従って、①~③については、修理(改造修理)と見なされる。
2-4-2、改造
改造の定義については、旧通達6機局290号「計量法、計量法施行令、計量法施行規則等の解釈及び運用について」において、以下のように示されていた。
「改造」とは、既存の壊れていない計量器又は壊れている計量器について、(それを元どおりに構造(性能を含む。以下同じ。)に回復させるのではなく)新たな構造を付加し、又は構造の一部を除去することをいう。型式承認の表示が付された特定計量器については、同一型式の範囲を超える行為がこれに該当する。改造した特定計量器については、型式の同一性を喪失し、型式承認の表示の除去が必要となる。<旧通達6機局290号抜粋>
「改造」とは、既存の計量器に新たな機能を付加すること又はその機能を除去することをいい、元の機能に回復させるものではないとされている。
「改造」は、「製造」行為となる場合と「修理」行為となる場合があり、製造に近い範囲のものは「製造」に含め、修理事業者に行なわせても支障を生じない程度のものは「修理」とみなされる。
-14-
2-4-3、修理
修理の定義についても、旧通達6機局290号「計量法、計量法施行令、計量法施行規則等の解釈及び運用について」において、以下のように示されていた。
「修理」とは、一旦完成された計量器が、その構造の一部を失った場合に、その失われた構造を回復し元どおりにすることをいう。
「軽微修理」及び「簡易修理」とは、施行則10条1項に掲げる軽微修理は計量器の構造に影響を及ぼさない行為であり、施行則11条1項に掲げる簡易修理は構造に影響を及ぼし得る修理であって、器差に影響を与える蓋然性の乏しいものであることを前提にこれらの規定を解釈、運用されたい。特に、プリント回路に係る規定の解釈運用については、慎重な対応が望まれる。
<旧通達6機局290号抜粋>
「修理」とは、計量器がその性能、構造の一部を失った場合に、その失われた性能、構造を回復することをいい、計量法では4種類のものがある。
(1) 軽微な修理(法46条、施行則10条)
これについては、修理事業の届出や検定証印等の除去の必要がなく、誰でも行うことができる。
(2) 簡易修理(法49条1項ただし書、施行則11条)
これについては、届出製造事業者及び届出修理事業者が行う修理、又は、適正計量管理事業所の指定を受けた者がその指定に係る事業所において使用する特定計量器について行う修理のうち、検定証印等の除去の必要のないものをいう。
簡易修理は、「軽微な修理」よりは修理の程度が大きく、一定の技術能力のある者が行うときには、検則に定める技術上の基準及び検定公差に適合することを前提に、敢えて検定証印等を除去する必要のないものをいう。
(3) 修理(法46条1項)
計量法上「修理」というときは、一般的に修理事業の届出規制の対象となるものを指し、「軽微な修理」を除き「簡易修理」及び「改造修理」を含めた概念とされている。
(4) 型式承認表示を除去しない修理(法49条2項ただし書、施行則12条)
特定計量器の改造又は修理をした者は、検定証印等のほか、型式承認の表示も除去しなければならない。しかし、届出製造事業者、届出修理事業者が行う修理、適正計量管理事業所の指定を受けた者がその指定に係る事業所において使用する特定計量器について行う修理のうち、型式承認表示の除去の必要がないものがある。(※検定証印等の除去は必要。)
この「型式承認表示を除去しない修理等」については、省令(施行則12条)で規定され、具体的には「その承認に係る型式と同一に属するものとして産総研v又は日電検viが示す範囲における修理」とされている。
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け
2-5-1、計量標準供給制度(トレーサビリティ制度)
トレーサビリティとは、国際的な計量に関する基本用語であり、「測定結果が一般的に国際又は国家標準のような適切な標準に対して切れ目のない比較の連鎖によって関連付けられるという性質」とされている。
v「産総研」:「独立行政法人産業技術総合研究所」の略
vi 「日電検」:「日本電気計器検定所」の略
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トレーサビリティ制度は、日本には1960年代中頃に米国から紹介され、民間や国において計測標準に従事している人達にその思想が急速に普及し、計量標準を誰がどのような体制で供給するかについていくつかの委員会で熱心な議論が行われた。その後、諸般の事情によりその活動は急速に弱まったが、トレーサビリティを明確にすべしという声は止むことがなかったと言われている。最終的には、トレーサビリティに法律は似合わないという意見もあったが、国に義務を課すという意味も含め、平成5年全部改正において計量法に取り入れられ、「計量法による計量標準供給制度」などと呼ばれている。
現在の計量法では、計量標準の供給体制を法8章「計量器の校正等」として規定している。具体的には、国家計量標準を国又は公的機関が設定し、その標準の一般への供給については民間の校正能力のある事業者を活用することとし、当該事業者にその旨の法的権能を与えることとしている。これは、諸外国では国の研究機関等が計量標準を供給する機関を認定し、その機関から標準を供給する体系となっているのに対して、法律で権能を付与することにより標準を供給する体系整備を図ることは、世界的にもはじめての試みとのことである。
2-5-2、計量法による計量標準供給制度の仕組み
計量法では、計量標準供給制度のシステムそのものを対象として規定することはできないため、その構成要素である「特定標準」等の計量標準や「計量器の校正」等の行為、「登録事業者」等の行為主体などを規定する方法で措置している。計量法の「計量器の校正等」の具体的な仕組みの概要は、以下のとおりである。
① 計量標準供給システムの整備を行う量について、国家計量標準(一次標準)を経済産業大臣が「特定標準器(これに代わり得るものを含む)」又は「特定標準物質」として指定する。(※特定標準物質にあっては「特定標準物質を製造するための器具、機械又は装置」を指定。)
なお、本制度の対象とする計量標準については、産業界のニーズや計量標準の供給体制の整備状況等を踏まえて、経済産業大臣が判断して定める。
② 経済産業大臣(国)、日本電気計器検定所又は経済産業大臣が指定した法人(指定校正機関)は、特定標準器等又は特定標準物質を用いて登録事業者に対して計量標準の供給(校正サービス)を行う。
③ 経済産業大臣に登録された登録事業者は、特定標準器又は特定標準物質により校正等を受けた計量器又は標準物質(二次標準)を用い、一般ユーザーに対して校正サービスを行うことができる。
④ 登録事業者は、③の校正業務を行ったときは、国家計量標準とのつながりを示す標章(JCSS)を付した校正証明書を交付することができる。
2-5-3、計量器の校正
「校正」とは、計測用語として「標準器等を用いて計量器の表す値としての真の値との関係を求めること」という意味が定着しているが、計量法における「計量器の校正」の意味は限定されている。
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この法律において「計量器の校正」とは、その計量器の表示する物象の状態の量と法134条1項の規定による指定に係る計量器(特定標準器)又は同項の規定による指定に係る器具、機械若しくは装置を用いて製造される標準物質(特定標準物質)が現示する計量器の標準となる特定の物象の状態の量との差を測定することをいう。<法2条7項>
計量法における「計量器の校正」は、「特定標準器又は特定標準物質が現示する計量器の標準となる特定の物象の状態の量との差を測定すること」であると、定義されている。具体的には、計量器を経済産業大臣、日本電気計器検定所又は指定校正機関の有する標準器との差を測定することである。この「計量器の校正」には、国家標準とされる標準器(特定標準器)と直接比較する場合と、特定標準器から校正を受けた標準器と比較して間接的に国家計量標準との誤差を求める場合がある。
なお、「計量器の校正等」とは、「計量器の校正」又は「標準物質の値付け」をいう。
2-5-4、標準物質、標準物質の値付け
この法律において「標準物質」とは、政令(施行令3条)で定める物象の状態の量の特定の値が付された物質であって、当該物象の状態の量の計量をするための計量器の誤差の測定に用いるものをいう。<法2条6項>
標準物質は、政令で定める物象の状態の量の値が付された物質であって、計量器の誤差の測定に用いられるものを言う。標準物質に対応する物象の状態の量については、政令(施行令3条)により「熱量」及び「濃度」が定められている。具体的には、環境計量器の校正に用いられる標準ガスや標準液が中心となっている。標準物質における「計量器の校正」に相当する用語は、「標準物質の値付け」である。
この法律において「標準物質の値付け」とは、その標準物質に付された物象の状態の量の値を、その物象の状態の量と法134条1項の規定による指定に係る器具、機械又は装置を用いて製造される標準物質(特定標準物質)が現示する計量器の標準となる特定の物象の状態の量との差を測定して、改めることをいう。
<法2条8項>
標準物質については、品質が劣化しやすいため、大臣が指定する「それを製造する器具、機械又は装置」から製造されるものを特定標準物質(国家標準)としている。計量法における「標準物質の値付け」とは、「特定標準物質(国家標準)が現示する計量器の標準となる物象の状態の量との差を測定して、改める」ことであると、定義されている。
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3、計量単位
計量単位を理解するには、先ずメートル条約と国際単位系(SI)について理解する必要がある。
3-1、メートル条約
3-1-1、メートル法の歴史
メートル法とは、長さの単位であるメートルを基準として作られた単位系のことである。メートル法は、18世紀末のフランスにおいて、世界で共通に使える統一された単位制度の確立を目指して制定された。
当時の世界では、同じ物理量に対して様々な単位があり、単位の不統一が大きな問題となっていた。そこで、フランス革命時の1790年3月に、国民議会議員であるタレーラン=ペリゴールの提案によって、世界中に様々ある長さの単位を統一し新しい単位を創設することが決議された。それを受けて1791年に、地球の北極点から赤道までの経線の距離の1000万分の1として定義される新たな長さの単位「メートル」が決定された。(※地球の円周が4万キロメートルとなるように定義されたが、地球は厳密には球ではないので実際には多少の誤差がある)
また、この時の測量は、ダンケルクからバルセロナの距離を三角測量で測定し、その値を元にして計算が行なわれた。質量についても、このメートルを基準として、1立方デシメートルの水の質量を1キログラムと定めた。他には、面積の単位としてアール(are、100平方メートル)、体積の単位として乾量用のステール(stere、1立方メートル)と液量用のリットル(litre、1立方デシメートル)を定めた。
なお、メートル法施行を記念してフランスで発行される予定だった記念メダルには、「全ての時代に、全ての人々に」(A tous les temps, a tous les peuples.)の言葉が刻まれていた。この言葉は、「時代や国を問わず使えるように」というメートル法の理念を表すものとして、よく引用される。(※このメダルは結局発行されなかったとのこと。)
1875年には、メートル法を導入するために各国が協力して努力するという主旨のメートル条約が締結された。
3-1-2、メートル条約の締結
メートル条約(仏: Convention du Mètre)は、度量衡の国際的な統一を目的として、1875年5月20日に成立したメートル法に関する条約であり、14ヶ条の条約本文と附録規定から成る。(※当時の17ヶ国の代表によりフランスのパリで締結された。現在(2009年3月)の条約加盟国は52ヶ国。1921年10月6日にセーヴルで署名した改正条約により一部が改正されている。)
3-1-3、メートル条約の組織
最高機関は、4年ごとに開催される国際度量衡総会(CGPM)であり、パリ科学学士院長が議長を務める。総会で決定された事項は、国際度量衡委員会(CIPM)によって代執行される。委員会の監督下には、国際度量衡局(BIPM)が事務局兼研究所(標準に関する国際的研究課題を担当)として置かれる。国際度量衡局の本部は、フランスのセーヴル(パリ郊外のセーヌ河畔)にある。
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3-1-4、近代日本とメートル条約
江戸時代の日本においては、尺貫法が用いられていたが、1855年、郡上藩主青山幸哉の命で編纂された『西洋度量考』の中でメートル法について解説したのが、本格的な日本におけるメートル法紹介の先駆けといわれている。
フランス政府は、1875年にメートル条約が締結された後、各国に条約加盟を勧誘した。日本には、在ドイツ公使を通じて条約加盟の勧誘を受けたが加盟は見送られ、同年に日本政府が定めた度量衡取締条例(明治8年太政官達135号)では引き続き尺貫法が用いられた。
メートル条約加盟の契機は、1884年に新たに原器を製作するとの報に接し、これを機にメートル条約への加盟が決断された。メートル条約への加盟は、1885年、加盟手続を終わり、翌1886年4月16日にメートル条約(明治19年4月20日勅令)として公布された。
日本の原器は、抽選によりメートル原器はNo.22、キログラム原器はNo.6とされ、1889年に在パリ公使館の大山綱介(書記官)が受け取り、翌1890年4月に日本に到着した。しかし、当時の日本では、条約に加盟し原器も入手したものの、尺や貫が一般に広く用いられていた。このため、翌 1891年制定された度量衡法(明治24年法律第3号)では、尺や貫をそれぞれ原器によって定義し、メートル法の計量も認めるという、間接的なメートル法採用体系となった。(※尺貫法という言葉は、このときにできたと言われている。)
メートル法の普及については、度量衡法に尺貫法と併用する形で導入され、新たに基本単位の漢字(米・瓦・立)をあて、補助単位の漢字(籵粨粁糎粍・瓧瓸瓩瓰甅瓱・竍竡竏竕竰竓)を創作するなど、メートル法がいち早く普及するように努めた。更に、1921年(大正10年)にメートル法を基本とする度量衡法の改正(メートル法度量衡法)がなされ、尺貫法からメートル法へ国内単位の統一を図ったが、使い慣れた単位を移行することへの庶民による根強い抵抗があった。
メートル法の実施については、戦後、1951年に度量衡法を廃し日本国憲法の地方自治の精神を取り込んだ計量法(昭和26年法律第207号、旧計量法)が制定され、1959年には土地・建物の表記を除きメートル法が完全実施された。全面的に実施されたのは、1966年4月1日のことである。なお、現行計量法(平成4年法律第51号、新計量法)は1992年5月20日に公布され、翌1993年(平成5年)11月1日から施行された。
3-1-5、広義のメートル法
最初にメートル条約で導入が進められたのは、当時の制度上必要な単位である長さ、面積(度)、体積(量)、質量(衡)のみであった。単に「メートル法」と言った場合には、フランスで最初に制定されたこれらの範囲の単位系を言う。
19世紀以降には、科学や工業の発達により、他の物理量についても単位が必要となった。そして、学者や分野ごとに、メートル法を基礎としながらそれぞれ違う大きさを持った単位が作られたり、異なった物理量を基本として単位系が作られたりしたため、各種の単位系が無秩序に存在することとなった。
広義には、これらの(狭義の)メートル法を基礎とする各種の単位系を総称して「メートル法」という。
国際単位系(SI)は、これらの単位系を再統一するため、メートル法から派生した単位系の一つであるMKSA単位系を元として作られたものである。
広義のメートル法に属する単位系には、以下のようなものがある。
・CGS単位系(センチメートル、グラム、秒を基本単位とする単位系。「静電単位系」「電磁単位系」「ガウス単位系」の3種類の単位系は、電磁気の単位についての基本とする物理量の違いによる
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ものである。)
・MKS単位系(メートル、キログラム、秒を基本単位とする単位系)
・MKSA単位系(MKS単位系に電流の単位アンペアを加えたもの。これを発展させたのが国際単位系(SI)である。)
・MKSC単位系(MKS単位系に電荷の単位クーロンを加えたもの。)
・MTS単位系(メートル、トン、秒を基本単位とする単位系)
・重力単位系(基本とする物理量について、質量の代わりに力(重量キログラム)を使用するもの。)
3-2、SI単位
3-2-1、SI単位とは
SI単位とは、国際単位系(仏: Le Système International d'Unités、英: The International System
of Units、略称SIはフランス語からきている)のことであり、十進法を原則とした最も普遍的な単位系であるとされている。時間の単位については、既に広く世界で使われていた秒があったが六十進法であったため、十進法の新たな単位を創設しようという意見もあったが、議論の末、時間の単位は秒がそのまま使用されることになったと言われている。日本の計量法では、一部の例外を除き計量単位に国際単位系を採用している。
国際単位系(SI)は、それまで広く使用されていたMKS単位系(長さの単位にメートル(m)、質量の単位にキログラム(kg)、時間の単位に秒(s)を用い、この3つの単位の組み合わせでいろいろな量の単位を表現していたもの)を拡張したもので、メートル条約に基づいて1960年に国際度量衡総会(CGPM)で使用が採択された。
SI単位系は、現在ほとんどの国で合法的に使用でき、多くの国で使用することが義務づけられている。アメリカなど一部の国では、それまで使用していた単位系の単位を使用することも認められている。
日本では、1991年に日本工業規格(JIS)が完全に国際単位系準拠となり、JIS Z 8203(国際単位系(SI)及びその使い方)に規定されている。
3-2-2、SI単位の種類
SI基本単位
ほとんどの量の単位は、それのためだけの単位が必要というわけではなく、物理法則を用いることで他の量の単位の組合せとして表現することができる。その場合、それらの組合せの出発点となるいくつかの基本的な単位を「基本単位」といい、それ以外の単位を「組立単位」又は「誘導単位」という。
国際単位系では、7つの基本単位を組み合わせて組立単位の定義を行う。基本単位は、時間 (s)、長さ(m)、質量(kg)、電流(A)、熱力学温度(K)、物質量(mol)、光度(cd)である。
(1) 時間(秒:セシウム133原子の基底状態の2つの超微細準位(F=4,M=0およびF=3,M=0)間の遷移に対応する放射の周期の9 192 631 770倍の継続時間)
(2) 長さ(メートル:1秒の1/299 792 458の時間に光が真空中を進む距離)
(3) 質量(キログラム:国際キログラム原器(プラチナ90%、イリジウム10%からなる合金で直径・高さともに39mmの円柱)の質量)
(4) 電流(アンペア:無限に長く、無限に小さい円形断面積を持つ2本の直線状導体を真空中に1メートルの間隔で平行においたとき、導体の長さ1メートルにつき2×10-7ニュートンの力を及ぼし
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あう導体のそれぞれに流れる電流の大きさ)
(5) 熱力学温度(ケルビン:水の三重点の熱力学温度の1/273.16。温度間隔も同じ単位)
(6) 物質量(モル:0.012kgの炭素12に含まれる原子と等しい数の構成要素を含む系の物質量。モルを使うときは、構成要素(entités élémentaires)が指定されなければならないが、それは原子、分子、イオン、電子、その他の粒子またはこの種の粒子の特定の集合体であってよい)
(7) 光度(カンデラ:周波数 540×1012ヘルツの単色放射を放出し、所定方向の放射強度が1/683 W・sr-1である光源のその方向における光度)
これらの単位は、かつて原器と呼ばれる単位の基準を作ることで定義されていたが、現在では質量以外の単位は物理法則を用いて定義されている。ただし、基本単位量を計測するには、実際に物理現象を計測しなければ得られないため、測定技術の向上による若干の「変化」がある。
また、基本単位の計測において、厳密に定義の方法で計測することが困難、或いは不可能なものもあるため、現実には必ずしも定義の方法で単位を得ていないものもある。例えば、電流については、定義の方法では十分な精度が得られず、また安定した状態を維持することが困難であるため、電圧と電気抵抗の値を実現することで電流の値の実現に代えている。
質量に関しては、現在においてもキログラム原器を基準としているため、経年によって基準が変化してしまうことから、物理法則を用いて定義する方法が検討されている。(※具体的には、アボガドロ定数を用いる方法などが挙げられている。例えば、1キログラムがケイ素原子何個分かで定義する。ケイ素を使うのは純粋な結晶を作りやすいためである。)
組立単位
組立単位は、「(その単位系における)基本単位から組み立てることができる」という意味である。これについては、便宜的にどの単位を基本単位とするかには選択の余地があり、異なる物理量の単位を基本単位とするいくつかの単位系が存在する。
SI組立単位は、国際単位系(SI)の基本単位を組み合わせて作ることができる単位である。ラジアンとステラジアンは、以前は補助単位とされていたが、1998年のSI第7版より、次元1の組立単位として分類されることとなった。ただし、これらを補助単位とするか組立単位とするかは現在も各国の裁量に任されている。日本の計量法においては、組立単位として取り扱われている。
また、いくつかの組立単位には固有の名称がつけられている。例えば、1ニュートン(N)は1 kg m/s2に等しい。固有の名称を持つ組立単位は、他の単位の組み立てに使用することができる。例えば、表面張力の単位は、N/m(ニュートン毎メートル)ともkg/s2(キログラム毎秒毎秒)とも表現される。
倍量(分量)単位
物理単位では、大きな値や小さな値でも扱いやすい数字で表せるようにするために、基本となる単位の倍量や分量を示す単位が用いられている。
SIをはじめとするメートル法では、元の単位に対する倍数や分数を意味する接頭語が使用される。接頭語はピッタリの数値として定義されており、接頭語を使用する際には単位の換算を必要としない。ただし、1つだけ例外がある。質量の単位キログラム(kg)については、歴史的な理由により、すでに単位名に接頭語を含んでいるため、接頭語はキログラムではなくグラム(g)に対して付けることになっている。(※例えば、キログラムの10-6倍は、マイクロキログラム(μkg)ではなくミリグラム(mg)
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となる。)
因みに、メートル法以外の単位系では、倍量(分量)単位にも固有の名称をつけていることが多い。
例えば、尺貫法では、長さの基本となる単位は尺であるが、その10分の1は寸、6倍は間、10倍は丈となっている。倍量(分量)についても、メートル法のような10の累乗倍ではなく、3倍、6倍、12倍などといった半端な数字が使われている。
また、倍量(分量)単位のことを補助単位(又は補助計量単位)と呼ぶこともある。SIでも同じ用語が使われているが、これとは異なる意味である。
補助単位
補助単位は、物理単位の区分の一種である。この言葉には、二通りの異なる意味がある。一つは、日本の旧計量法で用いられていた「補助計量単位」のこと。もう一つは、国際単位系(SI)で用いられていた「SI補助単位」のことである。
補助計量単位
一つ目の意味は、基本となる単位の倍量(分量)単位のことである。この場合は、「補助計量単位」とも言う。これは、1993年(平成5年)以前の日本の計量法(旧計量法)で使用されていた用語であり、旧計量法では計量単位を基本単位、誘導単位(組立単位のこと)、補助計量単位に分類していた。
補助計量単位には、接頭語を付けた単位(ミリメートル、ミリグラムなど)のほか、固有の名称を持つ10の整数乗倍の単位(ミクロン、ヘクタールなど)、その他の単位(分、時、絶対温度など)が含まれていた。
なお、現在の計量法では、単位を分類することはせず、全てを「計量単位」としている。
SI補助単位
二つ目の意味は、かつて国際単位系(SI)にあった単位の区分で、「基本単位でも組立単位でもないが補助的に使われる単位」のことである。具体的には、ラジアン(角度の単位)とステラジアン(立体角の単位)のみが含まれていた。この2つの単位については、1995年の国際度量衡総会において、無次元の組立単位として解釈し、補助単位という区分は廃止することが決議され、1998年のSI第7版からそのように改定された。従って、現在のSIに補助単位は存在しない。
以上のことから、現在は正式には「補助単位」というものは存在しないことになるが、今日では1つ目の「基本となる単位の倍量(分量)単位」の意味で用いられることが多い。そのほかの用法としては、通貨の補助単位(例えば、銭、セント、等)と呼ぶことがあるほか、俗に接頭語そのものを補助単位と呼ぶことがあるが、これらは正式な用法ではない。
[編集部註]
国際単位系SIに関係する基本単位には変更があります。計量標準の研究が進展して旧来の規定を書き換えることがなされておりますので最新の規定については次の資料などを参考にして確認してください。
・国際単位系(SI)とは:NMIJ
・国際単位系 - Wikipedia
・国際単位系(SI)の話|大人も子供も学べるコーナー:NMIJ
・国際単位系(SI)のお話し(計量計測データバンク 編集部)
・国際単位系(SI)のお話し No.01 計量計測データバンク 動画ニュース 2022年2月22日
・「日本計量新報」今週の話題と重要ニュース(速報版)2025年11月20日号「日本計量新報週報デジタル版」 秒の定義は2030年を目途に変更するための手続きが進んでいる。
・計量法における単位規制の概要と国際単位系について
・SI文書第9版(2019)日本語版及び関連資料 SI文書:NMIJ
・「SI国際文書第7版」日本語版
3-3、法定計量単位
3-3-1、法定計量単位とは
計量法では、物象の状態の量として熟度の高い72量を法で定め、それに対応する計量単位を「法定計量単位」として定め、それ以外の計量単位(非法定計量単位)を取引又は証明に用いることを禁止している。具体的には、法8条1項(法3条~5条)により、明示されている。
法3条から法5条までに規定する計量単位(以下「法定計量単位」という。)以外の計量単位(以下「非法定計量単位」という。)は、法2条1項1号に掲げる物象の状態の量(72量)について、
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取引又は証明に用いてはならない。<法8条1項>
「法定計量単位」とは、第一括弧書により、法3条から法5条に規定する単位であると定義されている。第二括弧書は、法定計量単位以外のものは「非法定計量単位」であることを定義している。
3-3-2、法定計量単位の種類
① SI単位に係る計量単位(72量のうち65量)
計量法では、取引又は証明に使用する計量単位については、原則として国際単位系(SI単位)によることとし、法で定める物象の状態の量(72量)の全てではなく、これらのうちSI単位のある65量について「SI単位に係る計量単位」(132単位)として定めている。
法2条1項1号で定める物象の状態の量(72量)のうち別表1の上欄に掲げるもの(65量)の計量単位は、同表の下欄に掲げるとおりとし、その定義は、国際度量衡総会の決議その他の計量単位に関する国際的な決定及び慣行に従い、政令(単位令2条、別表1)で定める。<法4条、別表1>
これらの計量単位(法別表1)の定義については、国際度量衡総会の決議その他の計量単位に関する国際的な決定及び慣行に従い、政令(単位令2条、別表1)で定められている。(※平成5年改正以前の旧計量法では、計量単位の定義についても法律で定められていたが、科学の発展に伴い頻繁に改定されるため、その都度速やかに法改正できるよう政令で定めることとされた。)
計量単位の現示(単位令2条2項)
SI単位は、基本単位の代数的組合せで表されるため、基本単位の定義を確定させることが重要となるが、これらの基本単位の中にはその定義の内容に再現することが困難なものを含むものがある。
これらのものについては、抽象的な定義を与えるだけでは現実的ではないため、定義の中にこうした概念を含む「メートル」「アンペア」「ケルビン」については大臣が「現示」することとされている。
② SI単位に係る計量単位以外(非SI)の計量単位(12量)
SI単位のない量の非SI単位(7量)
SI単位では、72の物象の状態の量のうち65しか定めがないため、残りの7量について非SI単位で法定計量単位(9単位)を定めている。
法3条に規定する物象の状態の量のほか、法別表2の上欄に掲げる物象の状態の量の計量単位は、同表の下欄に掲げるとおりとし、その定義は、政令(単位令3条1項、別表2)で定める。<法4条1項、別表2>
この7量については、無効電力(バール)、皮相電力(ボルトアンペア)、無効電力量(バール秒、バール時)、皮相電力量(ボルトアンペア秒、ボルトアンペア時)、電磁波の減衰量(デシベル)、音圧レベル(デシベル)、振動加速度レベル(デシベル)となっている。
SI単位のある量の非SI単位(5量)
SI単位がある物象の状態の量であっても、国内外で非SI単位が広く用いられている5つの物象の状態の量については、その使用を禁止することによって経済活動、国民生活に混乱を与えるおそれがあるため、非SI単位であっても法定計量単位(18単位)として定めている。
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法3条に規定する計量単位のほか、法別表1の上欄に掲げる物象の状態の量のうち法別表3の上欄に掲げるものの計量単位は、同表の下欄に掲げるとおりとし、その定義は、政令(単位令3条2項、別表3)で定める。<法4条2項、別表3>
この5量については、回転速度(回毎分、回毎時)、圧力(気圧)、粘度(ポアズ)、動粘度(ストークス)、濃度(質量百分率、ピーエッチ、他)となっている。
上記①②の計量単位の10の整数乗を乗じたものを表す単位
上記①②については、一部例外(接頭語が重複するもの、慣習上接頭語を付さないもの)を除き、10の整数乗を表す政令で定める接頭語と組み合わせて使用することができる。
法3条~4条に規定する計量単位のほか、これらの計量単位に十の整数乗を乗じたものを表す計量単位及びその定義は、政令(単位令4条、別表4~5)で定める。<法5条1項>
用途を限定する非SI単位(9量)
上記①②以外で海面における長さの計量などの特殊の計量に用いる「長さ、質量、角度、面積、体積、速さ、加速度、圧力、熱量」の計量単位についても、特定の使用分野に限って、法定計量単位として定めている。
これは、特定の分野においてその計量単位が広く用いられているため、(SI単位のある)非SI単位であるが用途を限定して法定計量単位(9量13分野20単位)として認めているものである。従って、定められた用途以外では非法定計量単位となる。
法3条~4条及び5条1項に規定する計量単位のほか、海面における長さの計量その他の政令で定める特殊の計量に用いる長さ、質量、角度、面積、体積、速さ、加速度、圧力又は熱量の計量単位及びその定義は、政令(単位令5条、別表6)で定める。<法5条2項>
この20単位については、海里、オングストローム、カラット(宝石)、もんめ(真珠)、トロイオンス(金貨)、点(角度)、アール、ヘクタール、トン(船舶の体積)、ノット、ガル、ミリガル、トル、ミリトル、マイクロトル、水銀柱ミリメートル(血圧)、カロリー、キロカロリー、メガカロリー、ギガカロリーとなっている。(※これらは、「政令単位」とも呼ばれている。)
法5条2項の政令(単位令5条、別表6)で定める計量単位は、同項の政令で定める特殊の計量に係る取引又は証明に用いる場合でなければ、取引又は証明に用いてはならない。
<法8条2項>
3-3-3、法定計量単位等(省令単位)
法2条1項3号に掲げる物象の状態の量の計量単位及びその定義は、経済産業省令(単位則vii1条、別表1)で定める。<法6条>
計量法では、72量の物象の状態の量について法定計量単位を定めているが、この72量以外にも物象vii 「単位則」:計量単位規則(平成4年、通商産業省令80号)の略
vii 「単位則」:計量単位規則(平成4年、通商産業省令80号)の略
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の状態の量が存在する。これらのうち法2条1項2号の政令(単位令1条)で定めた17量に関しては、単位及び定義を省令(単位則1条、別表1)で定めた単位については「法定計量単位等」として扱われ、計量法における単位の規制の対象とはならない。
この「繊度、比重その他」の17の物象の状態の量については、物象の状態の量について熟度が低く未確定の部分も含まれるため、計量単位としては「使用を推奨する」段階であり、取引又は証明における使用の禁止は課せられていない。
具体的には、特定計量器における表記に関する規制として、検則viii8条により、明示されている。
特定計量器には、法定計量単位並びに単位則1条(省令単位)に規定する計量単位(併せて「法定計量単位等」という)以外の計量単位による表記等があってはならない。 <検則8条1項>
この単位則2条(別表1)に規定する計量単位については、14量について34単位(繊度(キログラム毎メートル、デニール、テクス)、比重(重ボーメ、日本酒度)、他)が定められている。
3-3-4、法定計量単位等の表記
法3条から6条までに規定する計量単位の記号であって、計量単位の記号による表記において標準となるべきものは、経済産業省令(単位則2条、別表2~7)で定める。<法7条>
計量法では、いろいろな略字等がある法定計量単位等の表記について、最も適当なものを省令(単位則2条、別表2~7)で定めることにより、その使用が推奨されている。(※一般的な法的拘束力はないが、大文字と小文字とで違う意味を持つ場合は正しく区別して使用すべきものである。)
この記号の表記義務については、定められたもの以外の使用が禁止されているわけではないが、特定計量器に表記する場合は省令(単位則2条、別表2~7)で定められたものを使用しなければ検定の際に不合格となる。(検則8条2項)
また、特定商品への計量単位の表記についても、省令(単位則2条、別表2~7)で定められた略字の使用が義務付けられる。(法12条2項、法13条1項及び2項、法14条1項及び2項)
3-4、非法定計量単位に関する規制
3-4-1、非法定計量単位の使用の禁止の特例
非法定計量単位の使用については、原則的には禁止されるが、一部のものについては特例として使用が認められている。
これについては、明治以降の欧米諸国の影響を強く受け発展してきた我が国の産業界において、ヤードポンド法等の使用を直ちに禁止することは適当ではないとの判断から、非法定計量単位の使用禁止の例外として規定されているものである。
具体的には、輸出入における貨物の取引又は証明などであり、これらは輸出入の相手国の計量単位が種々様々であることを考慮し、法定計量単位の使用を強制しないこととされている。
また、この例外措置については、例外を認める必要性が専ら外国の事情によるため、その期限も特に設けられていない。
法8条1項及び2項の規定は、次の取引又は証明については、適用しない。
viii 「検則」:特定計量器検定検査規則(平成5年、通商産業省令70号)の略
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[次ページに続く]計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(3) 筆者 高原隆
計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆
[計量計測データバンク編集部 註]
計量制度とその法規制は逐次変わる増す。本稿編集時点からの変更を 計量制度の概要(METI/経済産業省) などを通じて確かめて、確かな計量の実施に就溶けてください。
計量制度の概要(METI/経済産業省)
計量法における単位規制の概要
非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の届出について
非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の承認について
計量法における計量器の規制の概要
特定計量器に関する規制の概要
家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要
計量士(国家試験・資格認定・登録)
適正計量管理事業所制度
計量法における商品量目制度の概要(特定商品(食品など)の量目公差・内容量表記など)
特殊容器(丸正びん)制度
計量証明の事業
計量標準
法定計量における国際整合化の推進(国際法定計量機関)
普及啓発(計量記念日)
2026-03-28-no2-structure-and-function-and-purpose-of-the-measurement-law-
計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
2019-02-05-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)
2019-02-07-1-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-2-
2019-02-07-2-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-
計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-3-
2019-02-07-3-database-of-measurement-measurement-traceability-measurement-news-