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計量法の解説
- 計量法の構造と機能(目的)-(13)

Structure and function and purpose of the Measurement Law No13

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(13) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

(計量計測データバンク編集部)

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(13) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(13) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆


計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(11) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(12) 筆者 高原隆


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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(13) 筆者 高原隆

 筆者は計量行政職員であり現職時に作成した文章です。その後に計量法令は変更になっており、変更のある部分には編集部で注意書きをしております。元になっている文章は 計量計測データバンク「計量法の読み方」 ですので、本文に疑問がある場合には 「計量法の読み方」 を開いて確かめてください。この文章は計量法を理解するための古典ともいえる内容になっております。なお 「計量法の読み方」 が編集の都合によってPGFファイルですので、そのhtlm版として、本稿を作成いたしました。新聞紙面と併せてご利用ください。また経済産業省の穂オームページに掲載の次のページ計量制度の概要(METI/経済産業省)などで内容を確認してください。 「計量法の読み方」(https://www.keiryou-keisoku.co.jp/yomikata/ver.4-101022/yomikata-zenfile20170421.pdf)(計量計測データバンク編集部)

(見出し)

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-筆者 高原隆

(本文)

はじめに----------3

1、 計量法の目的----------4
1-1、計量法の目的とは----------4
1-2、計量法の目的と諸規定----------4
1-3、明示されていない目的----------5
2、定義等----------6
2-1、「計量」と「計量単位」----------6
2-2、「取引」及び「証明」----------7
2-3、「計量器」と「特定計量器」----------10
2-4、製造、改造、修理----------14
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け----------15
3、計量単位----------18
3-1、メートル条約----------18
3-2、SI単位----------20
3-3、法定計量単位----------22
3-4、非法定計量単位に関する規制----------25
4、適正な計量の実施----------37
4-1、正確な計量----------37
4-2、商品の販売に係る計量----------39
4-3、計量器等の使用----------46
5、定期検査----------53
5-1、定期検査制度----------53
5-2、指定定期検査機関----------69
6、正確な特定計量器等の供給----------81
6-1、正確な計量器の供給----------81
6-2、製造----------82
6-3、修理----------87
6-4、販売----------93
6-5、家庭用特定計量器----------96
6-6、譲渡等の制限----------100
6-7、特殊容器----------101
7、検定等----------110
7-1、検定----------110
7-2、型式承認----------136
7-3、指定製造事業者----------149
7-4、基準器検査----------160
7-5、指定検定機関----------177
8、計量証明の事業----------186
8-1、計量証明事業者制度とは----------186

-1-

8-2、計量証明事業者制度----------188
8-3、計量証明検査----------202
8-4、特定計量証明事業者制度----------210
9、適正な計量管理----------227
9-1、計量士----------227
9-2、適正計量管理事業所----------238
10、計量器の校正等----------247
10-1、トレーサビリティ制度(JCSS)----------247
10-2、公的な計量標準の設定と供給----------254
10-3、民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)----------263
10、雑則----------274
11-1、報告----------274
11-2、立入検査----------278
11-3、計量行政審議会----------287
11-4、地方分権改正----------292
11-5、行政手続と不服申立て----------305
11-6、中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正----------313
11-7、その他----------317

計量法の解説

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(12) 筆者 高原隆
からの続き。

計量器の適正さを公的に担保するものである。
特定計量器の精度を公的に担保することは、この検定制度を前提に「検定に合格して検定証印が付されたものでなければ特定計量器を取引又は証明における計量に使用(所持)してはならない」(法16条1項2号イ)という、計量器の使用に関する中核的な規制の実効性の確保により実現される。
7-1-1検定の申請
特定計量器について法16条1項2号イの検定(以下単に「検定」という。)を受けようとする者は、政令(施行令17条、別表4)で定める区分に従い、経済産業大臣、都道府県知事、日本電気計器検定所又は指定検定機関に申請書を提出しなければならない。
<法70条>
検定の実施主体(申請の提出先)は、経済産業大臣(法168条の2(1号~4号)により産総研)、都道府県知事、日本電気計器検定所又は指定検定機関の四者であり、どの特定計量器について誰が検定主体となるかの区分は政令(施行令17条、別表4)で定められている。
検定の実施主体については、検定に関する技術的能力や施設、設備、人員等が必要であるため、国が検定主体となっているものについては適切な機関に移管を行うとされている。国(産総研)と都道府県の区分については、計量器の検査が高度な技術を要するか否かによって分かれ、都道府県知事に検査設備、検査能力等が整ったものについては順次委譲されてきている。
因みに、検定の実施機関については、公正中立の確保、十分な技術的能力、不断の業務遂行が要件とされるため、以前は原則的に国又は国に準ずる機関のみに限定されてきた。具体的には、日電検(電気計器)が追加された昭和41年改正以前は国及び知事の二者、指定検定機関(環境計量器)が追加された昭和47年改正以前は三者であった。さらには、平成5年改正において、検定実施主体の見直しとして、製造事業者の自主検査を検定に代えることのできる指定製造事業者制度が導入されている。
􀂋 検定の申請(実施主体、手続き等)
① 法70条の申請書(以下この条において単に「申請書」という。)は、別表4の上欄に掲げる特定計量器ごとに、法84条1項 (法89条4項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の表示が付されたもの(施行令12条で定める特定計量器であって法84条1項の表示が付されてから法71条2項の経済産業省令で定める期間を経過したものにあっては、法50条1項の表示が付され、かつ、同項の表示が付されてから法71条2項の経済産業省令で定める期間を経過していないものに限る。)にあっては同表の中欄に、その他のものにあっては同表の下欄に掲げる者に提出するものとする。
② 別表4の中欄又は下欄に日本電気計器検定所及び指定検定機関(法16条1項2号イの指定検定機関をいう。以下同じ。)のみが掲げられている場合において、日本電気計器検定所が天災その他の事由によって当該検定業務を実施できないとき(同表8号イ又は12号に掲げる特定計量器にあっては、天災その他の事由によって当該検定業務を実施できないとき、又は日本電気計器検定所法 (昭和39年法律150号。以下「検定所法」という。)23条2項の規定によっては当該検定業務を実施できないとき)は、①の規定にかかわらず、当該特定計量器についての申請書は、独立行政法人産業技術総合研究所に提出することができるものとする。
<施行令17条>
①の申請書の提出先は、型式承認(法84条1項(「外国製造事業者に係る型式の承認等」(法89条4

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項に準用する場合を含む)の表示が付されたものは別表4の中欄に、その他のもの(型式承認表示のないもの)は別表4の下欄に掲げる者に提出する。「法84条1項の表示が付されたもの」の括弧書の意味は、「一定期間の経過後修理が必要となる特定計量器」(施行令12条)にあっては「修理済表示」(法50条1項)の表示が付され「当該表示を付した日から次の年の末日まで」(法71条2項の省令(検則18条)で定める期間)を経過していないものに限るとなる。
②は、申請書の提出先で日電検及び指定検定機関のみが掲げられている場合で当該機関が当該検定業務を実施できないとき、①の規定に係わらず当該検定の申請は産総研へ提出することができる。これは、指定検定機関等が検定業務を行えなくなったとき、最終的には国が責任を負う形で検定業務を実施しなければならないことを規定している。
(申請)
① 検定を受けようとする者は、様式1による申請書をその検定を行う都道府県知事、独立行政法人産業技術総合研究所(以下「研究所」という。)、日本電気計器検定所又は指定検定機関(以下「検定機関等」という。)に提出しなければならない。
② 変成器付電気計器検査を受けようとする者は、様式2による申請書をその変成器付電気計器検査を行う日本電気計器検定所又は指定検定機関に提出しなければならない。
③ 装置検査を受けようとする者は、様式3による申請書をその装置検査を行う都道府県知事に提出しなければならない。
④ ①②③の申請書には、検定、変成器付電気計器検査又は装置検査(以下「検定等」という。)を受けようとする特定計量器の構造図、作動原理図その他の特定計量器の構造、使用方法及び使用条件を説明した書類を添付しなければならない。ただし、法84条1項(法89条4項において準用する場合を含む。)の表示(以下「型式承認表示」という。)が付された特定計量器(施行令12条に規定する特定計量器であって型式承認表示が付されてから検則18条に規定する期間を経過したものにあっては、法50条1項の表示(以下「修理済表示」という。)が付され、かつ、当該表示が付されてから検則18条に規定する期間を経過していないものに限る。)に係る検定等の申請書及び検定機関等が特に認める場合にあっては、この限りでない。
⑤ ①から③までの申請書には、当該申請に係る特定計量器が法71条1項各号(変成器付電気計器検査にあっては法74条1項2号、装置検査にあっては法75条2項の技術上の基準)に適合していることを経済産業大臣が指定する者(外国に住所を有するものに限る。)が明らかにする書面を添付することができる。
⑥ 変成器付電気計器検査についての②の申請書には、前項に定めるほか、当該申請に係る電気計器とともに使用しようとする変成器が法74条1項1号に適合していることを経済産業大臣が指定する者(外国に住所を有するものに限る。)が明らかにする書面を添付することができる。
⑦ 検定機関等が行う前二項の書面に係る部分についての検定等の方法は、当該書面の審査とすることができる。
⑧ 施行令7条の装置検査の申請を受理している旨の証票は、様式4により、タクシーメーターの本体の正面又はその隣接した箇所にはり付けるものとする。
<検則3条>
(特定計量器等の提出)
① 検定等を受けようとする者は、検則3条1項から3項までの申請書を提出すると同時に、検定

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等を受ける特定計量器を検定機関等に提出しなければならない。ただし、検則3条1項から3項までにおいて検定等を行う事業所(以下「検定所」という。)以外の場所で特定計量器の検定等を受ける場合にあっては、この限りでない。
② 型式承認表示の付されていない特定計量器又は施行令12条に掲げる特定計量器であって型式承認表示が付されているもの(当該型式承認表示が付されてから検則18条に規定する期間を経過したものにあっては、修理済表示が付されていないもの又は修理済表示が付されてから検則18条に規定する期間を経過したものに限る。)の検定の申請をしようとする者は、当該特定計量器に添えて、検定機関等が指定する個数(3個(最大需要電力計、電力量計及び無効電力量計にあっては、5個)までに限る。)の試験用の特定計量器を提出しなければならない。ただし、検定機関等が特に認める場合にあっては、この限りでない。
③ 検則3条1項から3項までの申請書を提出した者は、検定等を受けるときは、その特定計量器を直ちにこれを行うことができる状態にしておかなければならない。
④ 検定等を受けるために提出された特定計量器は、修理、加工その他の行為によりその現状を変更してはならない。
⑤ 法73条2項の経済産業省令で定める期間は、14年とする。
⑥ 法73条2項の経済産業省令で定める事項は、次のとおりとし、これらの事項を記載した書面は、様式5によるものとする。
1) 変流器、変圧器(コンデンサ型変圧器にあっては、その旨)又は変圧変流器の別
2) 型の記号及び製造番号(器物番号を含む。以下同じ。)
3) 変流器にあっては、定格電流及び最高電圧
4) 変圧器にあっては、定格電圧(三相四線式のものにあっては、相電圧の定格値)
5) 変圧変流器にあっては、2)に掲げる事項
6) 定格周波数、定格負担及び使用負担の範囲
7) 合番号
8) 合番号に表示された日
⑦ ①、②及び③の規定は、変成器付電気計器検査を受ける変成器に準用する。
<検則4条>
􀂋 検定の実施場所
検定の実施場所は、平成5年改正以前(旧計量法87条)においては検定の実施主体に設置する「検定所」と規定されていた。この「検定所」とは、検定を実施する機関の名称としての「検定所」ではなく、「検定を実施する一定の場所」という意味であった。現在は、検定の実施場所について法条文での規定はないが、原則的には「検定所」と考えられている。その理由としては、検定は十分な検定設備等がなければ行いえず、検定実施場所を受検者の恣意に委ねるとすれば、検定設備等の運搬が不可能な場合や著しく非能率となる場合が想定されるためである。しかし、検定器物を検定所に持ち込むことが不可能又は不適当な場合等については、所在場所での検定を行うことも可能であり、その場合の出張旅費等の請求もできることとなっている。
(出張検定等の旅費等)
研究所、日本電気計器検定所又は指定検定機関は、検定所以外の場所で検定等を受ける者に対し、これを行うのに要する職員の旅費及び検査用具を運搬するのに要する経費に相当する金額を支払う

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べき旨を請求することができる。
<検則5条>
7-1-2合格条件
検定を行った特定計量器が次の各号に適合するときは、合格とする。
1) その構造(性能及び材料の性質を含む。以下同じ。)が経済産業省令(検則6条)で定める技術上の基準に適合すること。
2) その器差が経済産業省令(検則16条2項)で定める検定公差を超えないこと。
<法71条1項>
検定の合格条件は、「構造が省令(検則6条)で定める技術上の基準に適合すること」(構造検定)と「器差が省令(検則16条2項)で定める検定公差を超えないこと」(器差検定)の二つであることを、規定している。
器差及び検定公差
(器差及び検定公差)
① 特定計量器の器差は、計量値から真実の値(基準器が表す、又は標準物質に付された物象の状態の量の値(器差のある基準器にあっては、器差の補正を行った後の値)をいう。ただし、積算熱量計にあっては検則648条に規定する方法により算出する値をいう。以下同じ。)を減じた値又は、その真実の値に対する割合をいうものとし、検定公差は、タクシーメーターにあっては器差に、その他の特定計量器にあっては器差の絶対値に適用するものとする。
② 法71条1項2号の経済産業省令で定める検定公差は、検則2章から26章までに定めるところによる。
<検則16条>
「器差」とは、ある計量器を用いて計量した場合における「計量器の指示する量」と「真実の量」との差(器差=計量値-真実の値)とされている。(※「特定計量器の有する誤差」と言うこともある。)
なお、検定の実際は、「真実の値」を用いることは不可能に近いため、「基準器検査に合格した基準器等によって現示される量」を「真実に近似する量」として、器差の適合性を判定することとされている。
「検定公差」とは、当該特定計量器が検定合格となるために許容すべき「器差」の最大値とされている。検定公差をどの程度の値とするかについては、基本的には省令(一部JIS引用)で定めるべきこととされているが、当該特定計量器が一般的に期待される性能上の観点や使用実態等の必要性の観点などが加味されている。
また、「使用公差」については、定期検査等の使用中検査の合格条件として、使用段階にある特定計量器について許容される誤差であり、概ね検定公差の1.5倍から2倍となっている。
􀂋 構造検定(法71条1項1号)
法71条1項1号に適合するかどうかは、経済産業省令(検則17条)で定める方法により定めるものとする。ただし、法84条1項(法89条4項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の表示が付された特定計量器(法50条1項の政令で定める特定計量器であって法84条1項の表示が付されてから特定計量器ごとに経済産業省令(検則18条)で定める期間を経過したものにあっては、法50条1項の表示が付され、かつ、同項の表示が付されてから経済産業省令(検規則

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18条)で定める期間を経過していないものに限る。)は、その検定に際しては、同号の経済産業省令で定める技術上の基準(性能に関するものであってこれに適合するかどうかを個々に定める必要があるものとして経済産業省令(検則93条、181条、254条、486条、505条、587条、610条、679条、705条、723条、832条、864条、976条、1009条)で定めるものを除く。)に適合するものとみなす。
<法71条2項>
柱書は、「構造」に適合するかどうかは省令(検則17条)で定める方法としている。
ただし書は、型式承認(法84条1項(「外国製造事業者に係る型式の承認等」(法89条4項に準用する場合を含む))の表示が付された特定計量器(法50条1項の政令(施行令12条)で定める「一定期間の経過後修理が必要となる特定計量器」にあっては「修理済表示」(法50条1項)の表示が付され「当該表示を付した日から次の年の末日まで」(法71条2項の省令(検則18条)で定める期間)を経過していないものに限る。)は、その検定に際しては、省令で定める「個々に定める性能」の基準以外は「構造に係る技術上の基準」(法71条1項1号)に適合するものとみなすとなる。
(型式承認表示及び修理済表示に係る期間)
型式承認表示が付されてから特定計量器ごとに法71条2項ただし書の経済産業省令で定める期間及び修理済表示が付されてから法71条2項の経済産業省令で定める期間は、当該表示を付した日から次の年の末日までとする。
<検則18条>
個々に定める性能
省令で定める「個々に定める性能」は、「タクシーメーター」(検則93条)、「非自動はかり」(検則181条)、「温度計」(検則254条)、「量器用尺付タンク」(検則486条)、「密度浮ひょう」(検則505条)、「ボンベ型熱量計」(検則587条)、「ユンケルス式流水型熱量計」(検則610条)、「最大需要電力計、電力量計及び無効電力量計」(検則679条、705条、723条)、「騒音計」(検則832条)、「振動レベル計」(検則864条)、「酒精度浮ひょう」(検則976条)、「浮ひょう型比重計」(検則1009条)となっている。
これらの特定計量器で型式承認表示の付されたものは、「個々の定める性能」以外は検定に際して「構造に係る技術上の基準」に適合するものとみなされ、「個々に定める性能」と器差が適合すれば合格となる。(※これら以外の特定計量器で型式承認表示が付されたものは、器差だけ適合すれば合格となる。)
構造検定の方法
(構造検定の方法)
① 法71条2項の経済産業省令で定める方法(以下「構造検定の方法」という。)は、検則2章から26章までに定めるところによるほか、目視その他の必要と認められる適切な方法とする。
② 検定において必要があると認めるときは、特定計量器を分解して、又は当該特定計量器に使用されている部品若しくは材料と同一の形状若しくは材質を有する部品若しくは材料の提出を求めて、検定をすることができる。
<検則17条>
②については、現在では行われることはほとんどないのが実態である。

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􀂋 構造に係る技術上の基準
(構造に係る技術上の基準)
法71条1項1号の経済産業省令で定める技術上の基準(以下「構造に係る技術上の基準」という。)は、検則7条から検則15条までに定めるところによるほか、検則2章から26章までに定めるところによる。
<検則6条>
構造に係る技術上の基準は、「表記等」(検則7条)、「計量単位」(検則8条)、「ヤードポンド法の表示」(検則9条)、「材質」(検則10条)、「検出部と構造上一体となった表示機構」(検則11条)、「分離することができる表示機構」(検則12条)、「複数の表示機構」(検則13条)、「複合特定計量器」(検則14条)、「封印等」(検則15条)までに定めるとこるによるほか、検則2章から26章までの特定計量器ごとに定めるところによる。
表記等(検則7条)
(表記等)
① 特定計量器の表記及び目盛標識(以下「表記等」という。)は、容易に消滅するもの、不鮮明なもの又は誤認のおそれがあるものであってはならない。
② 特定計量器の表記等には、誤記があってはならない。
③ 特定計量器(表記を付することが著しく困難なものとして経済産業大臣が別に定める質量計(告示473号xviii1条)並びに温度計、密度浮ひょう、ガラス電極式水素イオン濃度検出器、酒精度浮ひょう及び浮ひょう型比重計を除く。)には、その見やすい箇所に、次の事項が表記されていなければならない。
1) 当該特定計量器の製造事業者名、当該製造事業者の登録商標(商標法 (昭和34年法律127号)2条5項の登録商標をいう。)又は様式6により経済産業大臣に届け出た記号(以下「製造事業者名等」という。)
2) 当該特定計量器の製造年
3) 製造番号
④ ③2)の事項の表記にあっては、型式承認表示を付した年をもってこれに代えることができる。
⑤ ③2)の事項は、令附則5条1項の経済産業省令(令附則4条5条省令3条)で定める非自動はかり、分銅及びおもりにあっては、表記することを要しない。
⑥ 特定計量器(タクシーメーターを除く。)の表示機構には、その計量値の計量単位又はその記号が表記されていなければならない。
<検則7条>
①は、容易に消滅してはならないこと、不鮮明なもの又は誤認のおそれがあってはならないこと、を規定している。
③の括弧書の「表記を付することが著しく困難なもの」については、告示473号により、「分銅」、「定量おもり及び定量増おもり」、「棒はかりであって、金属製のもの又はひょう量が500g以下のもの」となっている。
③の1)は、様式6により大臣に届出できる「記号」について、他者が既に登録し使用権を有する「登
xviii 「告示473号」:特定計量器検定検査規則の規定に基づき経済産業大臣が定める特定計量器等について(平成6年、通商産業省告示473号)の略

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録商標」に抵触又は類似等のトラブルを生じないように、予め十分調査確認の上で「記号」の届出を行うことが必要になる、という意味である。
③の2)「当該特定計量器の製造年」の表記については、型式承認表示を付した年をもってこれに代えることができ、省令で定める質量計は表記することを要しない。
⑤の「③2)の表記することを要しない」ものは、令附則4条5条省令3条により定められている。
(令附則5条の質量計)
令附則5条1項の経済産業省令で定める非自動はかり、分銅及びおもり(定量おもり及び定量増おもりをいう。以下同じ。)は、次のとおりとする。
1) 施行令2条2号イに掲げる非自動はかり(施行令5条1号及び2号に掲げるものを除く。)であって、次に掲げるもの
イ 検出部が電気式のものであって、次に掲げるもの
(1) 電気抵抗線式はかりであって、懸垂式のもの
(2) 電気抵抗線式はかり((1)に掲げるものを除く。)であって、ひょう量が3t以下のもの
(3) (1)又は(2)に掲げるもの以外のものであって、ひょう量が150kg以下のもの
ロ イに掲げるもの以外のものであって、次に掲げるもの
(1) ばね式指示はかりであって、懸垂式のもの
(2) ばね式指示はかり((1)に掲げるものを除く。)であって、ひょう量が500kg以下のもの
(3) 台手動はかりであって、ひょう量が3t以下のもの
(4) 棒はかりであって、ひょう量が250kg以下のもの
(5) (1)から(4)までに掲げるもの以外のものであって、ひょう量が150kg以下のもの
2) 表す質量が10mg以上の分銅
3) おもり
<令附則4条5条省令3条>
特定計量器に表記される計量単位(検則8条)
(計量単位)
① 特定計量器には、法定計量単位並びに単位則1条に規定する計量単位(以下「法定計量単位等」という。)以外の計量単位による表記等があってはならない。
② 特定計量器に表記されている法定計量単位等の記号は、単位則2条に定めるものを標準とするものでなければならない。
<検則8条>
特定計量器に表記される計量単位については、「法定計量単位」で前述したとおりである。
①は、法定計量単位並びに単位則1条(別表1)に規定する計量単位(14量について34単位(繊度(キログラム毎メートル、デニール、テクス)、比重(重ボーメ、日本酒度)、他)以外の計量単位を、特定計量器に表記してはならないということである。
②は、単位則2条(別表2~7)において法定計量単位等の標準となるべき記号が示されているが、特定計量器に表記される単位記号は標準とするものを使用しなければならないということである。(例:カラット(宝石)「ct」、もんめ(真珠)「mom」、トロイオンス(金貨)「oz」、等)

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ヤードポンド法の表示
(ヤードポンド法の表示)
単位則8条並びに11条1項1号及び2号に掲げる計量器として用いられる特定計量器には、それぞれ単位則別表12及び別表13の中欄又は下欄に掲げる表示が付されていなければならない。
<検則9条>
単位則8条(非法定計量単位の大臣承認)並びに11条1項(ヤードポンド単位表記)の特定計量器には、単位則別表12及び別表13の中欄又は下欄に掲げる表示が付されていなければならない。
(非法定計量単位による目盛等を付した計量器)
単位令7条2号の経済産業省令で定めるものは、次の各号に掲げる計量器であって、別表12の中欄又は下欄に掲げる表示を付したもののうち法定計量単位により計量することが著しく困難なものに用いるものとして、経済産業大臣の承認を受けたものとする。
1) 輸出すべき機械又は装置を製造する者が当該機械又は装置の購入者の指示により行う設計図面の製作又は補修に用いるもの
2) 国、地方公共団体又はこれらに準ずる者が輸出する貨物について当該貨物の仕向地の法令又は確立された国際的基準に従って行う検査に用いるもの
3) 輸出する貨物について当該貨物の購入者又はその指定する者が購入に際してする検査に用いるもの(前号に掲げるものを除く。)
4) 港湾運送事業法 (昭和26年法律161号)3条8号 の検量事業を営む者が輸出する貨物の船積又は輸入する貨物の陸揚げを行うに際してするその貨物の容積又は質量の検査に用いるもの(前二号に掲げるものを除く。)
<単位則8条>
[上欄] [中欄] [下欄]
1) 単位則8条1号の計量器 機械装置設計用 設計
2) 単位則8条2号の計量器 輸出検査用 輸検
3) 単位則8条3号の計量器 立会検査用 立検
4) 単位則8条4号の計量器 検量用 検量
<単位則別表12(8条関係)>
① 単位令12条1号の経済産業省令で定めるものは、次の各号に掲げる計量器とする。
1) 単位令12条1号イに掲げるものにあっては、経済産業大臣の承認を受けたもの(ただし、自衛隊が用いるものにあっては経済産業大臣に届け出たもの)
2) 単位令第12条1号ロに掲げるものにあっては、自衛隊が武器の一部として用いるもの(そのものが法2条4項の特定計量器(以下「特定計量器」という。)である場合にあっては経済産業大臣に届け出たものに限る。)
3) 単位令12条1号ハに掲げるものにあっては、国、地方公共団体、独立行政法人通則法(平成11年法律103号)2条1項に規定する独立行政法人(以下この号において「独立行政法人」という。)又は製造事業者が検査に用いるもの(地方公共団体又は独立行政法人が用いるものにあっては経済産業大臣に届け出たものに、製造事業者が用いるものにあっては経済産業大臣の承認を受けたものに限る。)

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② ①1)及2)に掲げる計量器が特定計量器である場合にあっては、別表第13の中欄又は下欄に掲げる表示を付したものでなければならない。
<単位規則11条>
[上欄] [中欄] [下欄]
1) 単位則11条1項1号の計量器 航空用 航
2) 単位則11条1項2号の計量器 自衛隊用 武器
<単位則別表13(11条関係)>
材質
(材質)
特定計量器の材料の材質は、通常の使用状態において、摩耗、変質、変形又は破損により、その性能及び器差に影響を与えるものであってはならない。
<検則10条>
検出部と構造上一体となった表示機構
(検出部と構造上一体となった表示機構)
非自動はかり、積算体積計、積算熱量計、最大需要電力計、電力量計及び無効電力量計は、検出部と構造上一体となった表示機構を有するものでなければならない。ただし、構造、使用条件、使用状況等からみて経済産業大臣が別に定める特定計量器にあっては、検出部に近接した(必要に応じ、経済産業大臣がその範囲を定めるものにあっては、その範囲にある)表示機構を有する場合は、この限りでない。
<検則11条>
この規定は、いわゆる「顔のない計量器」を排除するために、「非自動はかり、積算体積計、積算熱量計、最大需要電力計、電力量計及び無効電力量計」は、検出部と表示機構が構造上一体となったものでなければならないとしている。
この「検出部と表示機構が構造上一体」の解釈については、検出器と表示機構とが「一体の筐体中に収容されているもの」及び検出部と表示機構とが「機械的に堅固な連結又は固定されている」等のものをいい、現状使用されている大部分の大型電気式はかりのような検出部と表示機構(印字機構を含む)との間を電気コード等で接続したもの等は構造上一体のものとは解釈できないとされている。
ただし書の「大臣が別に定める特定計量器」については、当該規定の例外として検出部に近接して設置される表示機構を「構造上一体のもの」と見なすものとして、告示473号2条により定められている。
(検出部と構造上一体となった表示機構)
検則11条の規定に基づき、構造、使用条件、使用状況等からみて経済産業大臣が別に定める特定計量器は、次の上欄に掲げるものとし、必要に応じ、経済産業大臣が別に定める当該特定計量器の表示機構が検出部と近接しているとみなし得る範囲は、同下欄に掲げるとおりとする。
1) ひょう量が50kg以下の電気式はかり (検出部から10m以内)
2) ひょう量が50kgを超える非自動はかり(検出部が設置されている事業場と同一の事業場内)
3) 外部電源を用いる電磁式水道メーター及び差圧式水道メーター
(検出部が設置されている事業場と同一の事業場内)

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4) 自動車等給油メーター又は液化石油ガスメーター
(検出部が設置されている給油所と同一の給油所内)
5) 大型車載燃料油メーター (検出部が設置されている自動車と同一の自動車内)
6) 推量式燃料油メーター (検出部が設置されている事業場と同一の事業場内)
7) 積算熱量計 (検出部が設置されている事業場と同一の事業場内)
8) 最大需要電力計、電力量計及び無効電力量計
(検出部が設置されている事業場と同一の事業場内)
<告示473号2条>
分離することができる表示機構
(分離することができる表示機構)
① 分離することができる表示機構であって、当該表示機構が表示する計量値についての器差が検定公差に適合するかどうかを検出部とともに個々に定める必要があると認められるものを有する特定計量器にあっては、当該特定計量器の検出部及びその分離することができる表示機構に合番号が付されていなければならない。
② 分離することができる表示機構(前項に規定するものを除く。)であって、専ら当該特定計量器とともに商品の物象の状態の量を示して販売するときに使用するものを有する特定計量器は、当該表示機構に当該特定計量器に係る法76条1項、81条1項又は89条1項の承認(以下「型式の承認」という。)を受けた型式と同一の型式に属するものであることを示す表示(型式承認表示のないものにあっては、これに類する表示)が付されているものでなければならない。
<検則12条>
①は、分離することができる表示機構であって、検出部との間の計量信号がアナログ信号又はパルス列信号等のような信号授受に「一対一の厳密な関係」が必要なものにあっては、それら検出部との表示機構との両者に共通の合番号を付し、分離された状態にあってもその両者の間に一定の結合関係が担保されていることを明確にすることが必要であり、これら合番号に係る表示機構は検定の対象として取り扱われる、という意味である。
②は、特定コード化された計量信号により駆動される分離することができる表示機構にあっては、合番号の代わりに、その計量器の承認された型式に基づく型式承認表示を付し、その表示機構が予め型式を承認されたものに属するものであることを明確にする必要がある、という意味である。そして、検定においては、これら「型式承認表示を付した表示機構」はその対象としないこととされている。
燃料油メーターのPOS検定(検則附則5条関係)
燃料油メーターに接続するPOSについては、平成9年11月以降から型式承認の対象となった。そして、印字装置のあるPOSを接続した燃料油メーターについては、平成14年11月以降の検定時において、認定POSを接続したものでなければ合格しないこととなっている。
認定POSとは、型式燃料油メーターに接続するPOSとして、型式承認時に産総研より接続を認められたもので、産総研より認定POS一覧表が各都道府県に配布されている。
認定POSの検定に際しては、POS認定番号と合番号を確認し、認定POSの場合は器差検定不要となっている。
なお、型式外燃料油メーターについては、平成14年11月以降についても、POSの表示機構及び契

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[次ページに続く]計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(14) 筆者 高原隆

2026-03-28-no7-structure-and-function-and-purpose-of-the-measurement-law-

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(12) 筆者 高原隆

計量制度の概要(METI/経済産業省)

計量法における単位規制の概要
 非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の届出について
 非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の承認について
計量法における計量器の規制の概要
 特定計量器に関する規制の概要
 家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要
計量士(国家試験・資格認定・登録)
適正計量管理事業所制度
計量法における商品量目制度の概要(特定商品(食品など)の量目公差・内容量表記など)
特殊容器(丸正びん)制度
計量証明の事業
計量標準
法定計量における国際整合化の推進(国際法定計量機関)
普及啓発(計量記念日)


2026-03-28-no13-structure-and-function-and-purpose-of-the-measurement-law-

計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
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計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書
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