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計量法の解説
- 計量法の構造と機能(目的)-(12)

Structure and function and purpose of the Measurement Law No12

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(12) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

(計量計測データバンク編集部)

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(12) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(12) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(11) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(12) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(13) 筆者 高原隆

 筆者は計量行政職員であり現職時に作成した文章です。その後に計量法令は変更になっており、変更のある部分には編集部で注意書きをしております。元になっている文章は 計量計測データバンク「計量法の読み方」 ですので、本文に疑問がある場合には 「計量法の読み方」 を開いて確かめてください。この文章は計量法を理解するための古典ともいえる内容になっております。なお 「計量法の読み方」 が編集の都合によってPGFファイルですので、そのhtlm版として、本稿を作成いたしました。新聞紙面と併せてご利用ください。また経済産業省の穂オームページに掲載の次のページ計量制度の概要(METI/経済産業省)などで内容を確認してください。 「計量法の読み方」(https://www.keiryou-keisoku.co.jp/yomikata/ver.4-101022/yomikata-zenfile20170421.pdf)(計量計測データバンク編集部)

(見出し)

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-筆者 高原隆

(本文)

はじめに----------3

1、 計量法の目的----------4
1-1、計量法の目的とは----------4
1-2、計量法の目的と諸規定----------4
1-3、明示されていない目的----------5
2、定義等----------6
2-1、「計量」と「計量単位」----------6
2-2、「取引」及び「証明」----------7
2-3、「計量器」と「特定計量器」----------10
2-4、製造、改造、修理----------14
2-5、計量器の校正、標準物質、標準物質の値付け----------15
3、計量単位----------18
3-1、メートル条約----------18
3-2、SI単位----------20
3-3、法定計量単位----------22
3-4、非法定計量単位に関する規制----------25
4、適正な計量の実施----------37
4-1、正確な計量----------37
4-2、商品の販売に係る計量----------39
4-3、計量器等の使用----------46
5、定期検査----------53
5-1、定期検査制度----------53
5-2、指定定期検査機関----------69
6、正確な特定計量器等の供給----------81
6-1、正確な計量器の供給----------81
6-2、製造----------82
6-3、修理----------87
6-4、販売----------93
6-5、家庭用特定計量器----------96
6-6、譲渡等の制限----------100
6-7、特殊容器----------101
7、検定等----------110
7-1、検定----------110
7-2、型式承認----------136
7-3、指定製造事業者----------149
7-4、基準器検査----------160
7-5、指定検定機関----------177
8、計量証明の事業----------186
8-1、計量証明事業者制度とは----------186

-1-

8-2、計量証明事業者制度----------188
8-3、計量証明検査----------202
8-4、特定計量証明事業者制度----------210
9、適正な計量管理----------227
9-1、計量士----------227
9-2、適正計量管理事業所----------238
10、計量器の校正等----------247
10-1、トレーサビリティ制度(JCSS)----------247
10-2、公的な計量標準の設定と供給----------254
10-3、民間の計量標準の設定と供給(校正事業者登録制度)----------263
10、雑則----------274
11-1、報告----------274
11-2、立入検査----------278
11-3、計量行政審議会----------287
11-4、地方分権改正----------292
11-5、行政手続と不服申立て----------305
11-6、中央省庁再編(中央省庁等改革)に伴う改正----------313
11-7、その他----------317

計量法の解説

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(11) 筆者 高原隆
からの続き。

この限りでない。
② ①の政令で定める特定計量器の販売の事業を行う者(同項に規定する者を除く。)は、検定証印等が付されているものでなければ、当該特定計量器を譲渡し、貸し渡し、又は譲渡し、若しくは貸し渡すために所持してはならない。ただし、輸出のため当該特定計量器を譲渡し、又は貸し渡す場合において、あらかじめ、都道府県知事に届け出たときは、この限りでない。

<法57条>

①は、政令で定める特定計量器の製造、修理又は輸入の事業を行う者に対して、検定証印等のないもの譲渡、貸し渡し、修理を委託した者に引き渡してはならないことを規定している。
②は、販売事業者に対しても、検定証印等のないものの譲渡、貸し渡し、これらのための所持を禁止している。
①のただし書及び②のただし書については、輸出のための譲渡等で、あらかじめ都道府県知事に届け出たときは、「譲渡等の制限」規制は課せられないことを規定している。

􀂋 対象計量器

(譲渡等の制限に係る特定計量器)

法57条1項の政令で定める特定計量器は、次のとおりとする。
1) ガラス製体温計
2) 抵抗体温計
3) アネロイド型血圧計

<施行令15条>

抵抗体温計については、平成5年改正において追加された。(※抵抗体温計が新規に検定対象になったのも平成5年改正である。)
また、抵抗体温計(電子体温計)については、予測式と実測式のものがあり、予測式である場合にはその旨の表記が義務付けられている。

6-7特殊容器

6-7-1特殊容器制度の沿革

この制度は、歴史的には「容量検査」制度から引き継がれたものである。「容量検査」制度とは、酒や醤油等の瓶に容量を示す目盛を入れ、これを都道府県知事が検査し合格した瓶に容量検査証印を押し、その証印の入った瓶に酒等を目盛まで満たして販売するときについて、計量器で計量する義務を免除する制度であった。

現在の「特殊容器」制度になったのは、昭和31年改正において、ガラス製瓶の製造技術の飛躍的な発達などから、従来の容量検査制度を廃止し現在の瓶の型式承認のような制度となった。特殊容器は、大臣指定を受けて社内検査に合格した旨の表示(いわゆる「マル正マーク」)を付すことから、「マル正びん」とも呼ばれていた。

現在の特殊容器制度は、法16条「使用の制限」の適用除外として、法17条で特殊容器(計量器ではない)については「政令で定める商品を省令で定める高さまで満たして、体積を法定計量単位により示して販売する場合は」取引又は証明に使用してもよいとしている。(※これにより、酒やしょうゆ等は、瓶を基準にして直接取引を行うことが認められている。)

一方、制度の現状については、ビール瓶や一升瓶等が特殊容器に指定されているが、平成5年改正時

-101-


の実態調査では、取引又は証明としては上記のような使用ケースがほとんどないとのことであった。
なお、平成5年改正時の審議会答申(平成3年)では、「ユーザーにおける量目管理、消費者の量目識別の容易性、省資源及び地球環境保護の要請に対する一方策として、具体的な本制度の積極的な活用が望まれる。」としている。
6-7-2特殊容器製造事業の指定
法17条1項の指定は、特殊容器の製造の事業を行う者(以下この節において「製造者」という。)又は外国において本邦に輸出される特殊容器の製造の事業を行う者(以下この節において「外国製造者」という。)の申請により、その工場又は事業場ごとに行う。
<法58条>
計量法上「特殊容器」は、「透明又は半透明の容器であって省令で定めるもの」とされている。従って、この条文の意味は、「省令(施行則25条)で定める型式(42種類)に属する特殊容器」を製造するものは、「経済産業大臣の指定」を受けなければならないが、この指定は「製造者又は外国製造者」の申請により、その「工場又は事業場ごと」に行われるということである。(※因みに、外国製造者の指定が始まったのは、昭和58年公布法律57号により、昭和62年に第1号が指定された。)
􀂋 指定の申請
法17条1項の指定を受けようとする製造者は、次の事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
2) 工場又は事業場の名称及び所在地
3) 特殊容器の製造及び検査の方法に関する事項(経済産業省令(施行則28条2項)で定めるものに限る。)
4) その者が製造した特殊容器であることを表示するための記号
<法59条>
指定の権限については、経済産業大臣であるが、法168条の8に基づく施行令41条1項で都道府県知事に委任されている。(※これについては、平成5年改正時において、指定事務の迅速化の観点から、従来の通商産業局長経由で指定する手続きを管轄の都道府県に経由事務を委任(工場審査を含め)するよう改められた。)
(都道府県が処理する事務)
法17条1項 、法59条、法62条1項、法64条、法65条及び法67条に規定する経済産業大臣の権限に属する事務は、都道府県知事が行うこととする。
<施行令41条1項>
(指定の申請)
① 法第17条1項の指定を受けようとする者は、法59条により様式54の申請書をその申請に係る工場又は事業場の所在地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。
② 法59条3号の経済産業省令で定めるものは、次のとおりとする。
1) ガラス原料の調合のための設備の名称、性能及び数
2) 溶融ガラスの形成のための設備の名称、性能及び数

-102-

3) 溶融ガラスの成形機への供給のための設備の名称、性能及び数
4) 溶融ガラスの成形機の名称、性能及び数
5) 成形した容器の冷却のための設備の名称、性能及び数
6) 前各号の設備及び金型その他容器の形状を決めるのに必要な設備管理の方法
7) 特殊容器の検査工程における検査のための設備の名称、性能及び数
8) 法63条1項各号の検査の方法及び当該検査の管理の方法
<施行則28条>
􀂋 指定の基準
① 法67条の規定により指定を取り消され、その取消しの日から一年を経過しない製造者は、法17条1項の指定を受けることができない。
② 経済産業大臣は、法17条1項の指定の申請が次の各号に適合すると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。
1) 特殊容器の製造の方法が経済産業省令(施行則30条)で定める基準に適合するものであること。
2) 特殊容器の検査の方法が経済産業省令(施行則30条)で定める基準に適合するものであること。
<法60条>
①は、欠格事項を規定している。
②は、指定の条件として、「製造の方法」と「検査の方法」の二つを規定している。
(指定の基準)
① 法60条1項1号の経済産業省令で定める基準は、次のとおりとする。
1) ガラス原料の調合に関する事項一定の割合にガラス原料を計量して、目標組成に応じた均質な調合原料にできる調合装置を用いること。
2) 溶融ガラスの形成に関する事項
イ ガラス原料を加熱溶融し、均質な溶融ガラスが形成される温度制御ができるガラス溶融炉を用いること。
ロ 素地面を自動的に計測して、その変動を小さくできる素地面制御装置を用いること。
3) 溶融ガラスの成形機への供給に関する事項
イ 溶融ガラスを成形に適した温度に調整できる温度調整装置を用いること。
ロ 一定の質量の溶融ガラスを成形機と同調して供給できるガラス素地供給装置を用いること。
4) 溶融ガラスの成形に関する事項
イ 適切な冷却装置を有し、中空のガラス容器を成形できる成形機を用いること。
ロ ガラス素地供給装置と連動する成形機を用いること。
ハ 成形する際は、施行則25条に定める型式の形状及び容量に適合する金型を用いること。
5) 成形した容器の冷却に関する事項ガラスの徐冷点からひずみ点までの温度域を適切に徐冷できる装置を用いること。
6) 設備及び金型の管理に関する事項

-103-

イ 前各号の設備をその精度が十分保持できるよう適切に管理すること。
ロ 金型検査を行いその各部の寸法を管理すること。
② 法60条2項2号の経済産業省令で定める基準は、次のとおりとする。
1) 特殊容器の検査工程における検査に必要な設備として以下のものを有していること。
イ 水準器
ロ ハイトゲージであって、それに付された副尺で計ることができる長さが0.1ミリメートル以下で、製造する特殊容器の高さを計ることができるもの
ハ 温度計
ニ 基準ビュレット又は登録事業者が特定標準器による校正等をされた計量器又はこれに連鎖して段階的に計量器の校正をされたものを用いて定期的に校正を行った計量器であって、当該基準器と同じ又はより高い精度のもの(第四号イの検査方法を用いる場合に限る。)
ホ 特級基準分銅若しくは一級基準分銅又は登録事業者が特定標準器による校正等をされた計量器又はこれに連鎖して段階的に計量器の校正をされたものを用いて定期的に校正を行った計量器であって、当該基準器と同じ又はより高い精度のもの及び目量が百ミリグラム以下の質量計(4号ロの検査方法を用いる場合に限る。)
2) 法63条1項1号に適合しているかどうかの検査の方法は、6)の抽出した特殊容器から任意に一個を抽出し、当該特殊容器が施行則25条の当該特殊容器の型式に合致しているかどうかを検査し、当該型式に適合する場合を合格とする検査の方法であること。
3) 法63条1項2号の検査は、温度20度の場合を標準として水を用いて行うこと。
4) 法63条1項2号 に適合しているかどうかの検査の方法は、次に掲げるいずれかの方法により容量を検査し、6)の基準に適合する場合を合格とする検査の方法であること。
イ 検査をする特殊容器を水平台の上に定置し、1)ニを用いて水を検査する特殊容器に移し、液面の最下部が次の表の上欄に掲げる型式の特殊容器のそれぞれについて同表の下欄に掲げる高さに一致したときに、その移した水の量が、その特殊容器の容量から容量公差を減じた量から、その特殊容器の容量に当該容量公差を加えた量までの範囲にあるかどうかの検査
ロ 検査をする特殊容器を水平台の上に定置し、水を検査する特殊容器に移し、液面の最下部が次の表の上欄に掲げる型式の特殊容器のそれぞれについて同表の下欄に掲げる高さに一致したときに、1)ホを用いて水の質量を測定し、その質量を次の換算式に従って換算した値が、その特殊容器の容量から容量公差を減じた量から、その特殊容器の容量に当該容量公差を加えた量までの範囲内にあるかどうかの検査
V20=k×W V20は、温度20度に換算した容量(ミリリットル) Wは、水の質量(グラム) k={1+ρ(1÷d-1÷δ)+β(20-t)}÷d
dは、温度t度のときの水の密度(グラム毎立方センチメートル)
ρは、空気の密度0.0012グラム毎立方センチメートル
tは、測定時の温度(度)
δは、基準分銅の密度8.0グラム毎立方センチメートル

-104-

βは、ガラスの体膨張係数0.000025毎度
~表略~
5) 前号の高さは、特殊容器を水平台の上に定置した場合において、その特殊容器に入れた水の液面の最下部からその水平台に下した垂線の長さとする。
6) 法63条1項3号に適合しているかどうかの基準は、ロットごとに当該ロットから任意に9個を抽出し、経済産業大臣が別に定めるところの基準に適合している場合を合格とするものであること。この場合において、一ロットとは、同一型式ごとに同一日に同一の方法により連続して成形されたものとする。
7) 特殊容器の検査を実施した場合は、速やかに検査記録を作成し、検査を行った日から3年以上保存すること。検査記録に記載すべき事項は、次のとおりとすること。
イ 検査を行った特殊容器の型式及び数
ロ 検査を行った特殊容器のロットの製造年月日及び数
ハ 検査を行った年月日及び場所
ニ 検査を実施した者の氏名
ホ 検査の方法
ヘ 検査の結果
<施行則30条>
容量検査の方法(法60条2項2号)については、平成5年改正において、それまでの「製造管理規程」(検査方法はビュレット法)によるものとされていたが、規定した抽出検査の方法とし、質量から体積を算出する「質量法」が従来の「ビュレット法」に併せて導入された。
􀂋 承継
法17条1項の指定を受けた製造者(以下「指定製造者」という。)が当該指定に係る事業の全部を譲渡し、又は指定製造者について相続、合併若しくは分割(当該指定に係る事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、その事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、その指定製造者の地位を承継する。ただし、当該事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が法60条1項に該当するときは、この限りでない。
<法61条>
これは、指定製造者の事業の譲渡、相続、合併(分割)等の場合の地位の承継を規定している。ただし書は、欠格事項(法60条1項)に該当する場合を除外している。
􀂋 変更の届出等
① 指定製造者は、法59条各号の事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
② ①の場合において、法61条の規定により指定製造者の地位を承継した者は、その事実を証する書面を提出しなければならない。

-105-

<法62条>
この「変更の届出等」の提出先については、法168条の8に基づく施行令41条1項により、都道府県知事となる。
(変更の届出等)
① 指定製造者は、法62条1項の規定により変更の届出をしようとするときは、様式55による届出書をその届出に係る工場又は事業場の所在地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。
② 法61条の規定により指定製造者の地位を承継した者は、法62条2項の事実を証する書面として、次に掲げるものを第一項の届出書に添えて提出しなければならない。
1) 法61条の規定により事業の全部を譲り受けたことによって指定製造者の地位を承継した者であって、個人にあっては、様式56による書面、法人にあっては、当該書面及び登記事項証明書
2) 法61条の規定により指定製造者の地位を承継した相続人であって、二人以上の相続人の全員の同意により選定されたものにあっては、様式57による書面及び戸籍謄本
3) 法61条の規定により指定製造者の地位を承継した相続人であって、前号の相続人以外のものにあっては、様式58による書面及び戸籍謄本
4) 法61条の規定により合併によって指定製造者の地位を承継した法人にあっては、その法人の登記事項証明書
5) 法61条の規定により分割によって指定製造者の地位を承継した法人にあっては、様式58の2による書面及びその法人の登記事項証明書
③ 都道府県知事は、住民基本台帳法30条の8(1項)の規定により①の届出をしようとする者に係る同法30条の5(1項)に規定する本人確認情報を利用することができないときは、当該届出を使用とする者に対し、住民票の写しを提出させることができる。
<施行則31条>
6-7-3表示
① 指定製造者は、その指定に係る工場又は事業場において製造した特殊容器が次の各号に適合するものであるときは、経済産業省令(施行則32条1項)で定めるところにより、これに表示を付することができる。
1) 法17条1項の経済産業省令(施行則25条)で定める型式に属すること。
2) その器差が経済産業省令(施行則33条)で定める容量公差を超えないこと。
② 指定製造者は、前項の表示をするときは、その特殊容器に、経済産業省令で定める方法により、法59条4号の規定により同条の申請書に記載した記号及びその型式について法17条1項の経済産業省令(施行則32条2項)で定める容量を表記しなければならない。
③ 何人も、①(法69条1項において準用する場合を含む。)に規定する場合を除くほか、特殊容器に①の表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。
<法63条>
①は、指定製造者は、その指定された工場等において製造した特殊容器が「省令で定める型式に属すること」と「その器差が省令で定める容量公差を超えない」ときは、当該特殊容器に省令で定める「表示」を付すことができることを規定している。
②は、指定を受けた者は、①の表示をするときは「その者が製造した特殊容器であることを表示する

-106-

ための記号」と「その型式について省令で定められた容量」を表記しなければならないことを規定している。
③は、これらの場合以外を除き、何人も特殊容器に当該表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならないことを規定している。
(表示)
① 指定製造者は、法63条1項の規定により特殊容器に表示を付するときは、次の各号に定めるところにより付するものとする。
1) 表示は、容易に消滅せず、かつ、明りょうに読みとれるものとする。



2) 表示の大きさ及び形状は、7mm以上の短径とし、短径と長径の比が3対4となる大きさで、次のとおりとする。
3) 表示を付する特殊容器の部分は、特殊容器の底面を除いた外側の部分であって、表示が折れ曲がらない部分とする。
② 法63条2項の経済産業省令で定める方法は、次のとおりとする
1) 記号の表記は、容易に消滅せず、かつ、明りょうに読みとれるもので、①2)の表示に隣接した部分又は底面に表記するものとする。
2) 容量の表記は、容易に消滅せず、かつ、明りょうに読みとれるものであり、次に掲げるところにより、①2)の表示の右側に並べて表記するものとする。
イ 容量を表す数字は算用数字とし、その大きさは①2)の表示の短径の4分の3の大きさとする。
ロ 容量を表す数字は、その上端及び下端が①2)の表示の上端及び下端を超えないように表記するものとする。
ハ 容量を表す計量単位の記号は「ml」とし、その大きさは「m」については①2)の表示の短径の8分の3、「l」については8分の5の大きさとする。
ニ 容量を表す数字及び計量単位の記号は、それぞれの下端が同一線上にあるように表記するものとする。
<施行則32条>
表示マークについては、平成5年改正において、現在の表示マークに変更された。表示マークの変更については、この制度の意義を広くPRするためとして、複数の候補の中から従来から親しみのあるマルショウをデザイン化した現在のマークが選ばれた。
6-7-4
計量法の読み方/高原隆
107
適合命令
経済産業大臣は、指定製造者が法60条2項各号に適合しなくなったと認めるときは、その指定製造者に対し、これらの規定に適合するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
<法64条>

-107-

この条文は、指定製造者が指定の要件(法60条2項)に適合しなくなったとき、当該事業者に適合命令を行うことができることを規定している。適合命令を行なうことができる者は、法168条の8に基づく施行令41条1項により、都道府県知事に権限委任されている。
6-7-5廃止の届出
指定製造者は、その指定に係る事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
<法65条>
廃止届の提出先は、法168条の8に基づく施行令41条1項により、都道府県知事となる。
6-7-6指定の失効
指定製造者がその指定に係る事業を廃止したときは、その指定は効力を失う。
<法66条>
6-7-7指定の取消し
経済産業大臣は、指定製造者が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消すことができる。
1) 法62条1項又は法63条2項若しくは3項の規定に違反したとき。
2) 法64条の規定による命令に違反したとき。
3) 不正の手段により法17条1項の指定を受けたとき。
<法67条>
「指定の取消し」の権限は、法168条の8に基づく施行令41条1項により、都道府県知事である。
指定を取り消すことができる場合は、1)届出義務違反又は表示違反、2)適合命令違反、3)不正により指定を受けたときである。
6-7-8表示の除去
特殊容器の輸入(商品を入れ、その商品とともに輸入する場合を含む。以下この条において同じ。)の事業を行う者(以下「特殊容器輸入者」という。)は、法63条1項(法69条1項において準用する場合を含む。)の規定により表示が付されている場合を除くほか、法63条1項の表示又はこれと紛らわしい表示が付されている特殊容器を輸入したときは、これを譲渡し、又は貸し渡す時までにその表示を除去しなければならない。
<法68条>
特殊容器の輸入(商品を入れ、その商品とともに輸入する場合を含む。)の事業を行う者は、法63条1項により表示された以外の場合で、当該表示又はこれと紛らわしい表示が付された特殊容器を輸入したときは、これを譲渡又は貸し渡す時までにその表示を除去しなければならない。
6-7-9外国製造者に係る指定
① 法59条及び法60条の規定は外国製造者に係る法17条1項の指定に、法61条から法67条までの規定は同項の指定を受けた外国製造者(以下「指定外国製造者」という。)に準用する。この場合において、法60条1項中「法67条」とあるのは「法69条1項において準用する法67条又

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は法69条2項」と、法63条3項中「何人も」とあるのは「指定外国製造者は」と、「特殊容器」とあるのは「本邦に輸出される特殊容器」と、法64条中「命ずる」とあるのは「請求する」と、法67条2号中「命令に違反したとき」とあるのは「請求に応じなかったとき」と読み替えるものとする。
② 経済産業大臣は、①において準用する法67条の規定によるもののほか、指定外国製造者が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消すことができる。
1) 経済産業大臣が、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、指定外国製造者に対し報告を求めた場合において、その報告がされず、又は虚偽の報告がされたとき。
2) 経済産業大臣が、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、指定外国製造者の工場、事業場、営業所、事務所又は倉庫において、特殊容器、特殊容器の製造若しくは検査のための設備、帳簿、書類その他の物件について検査させ、又は関係人に質問させようとした場合において、その検査が拒まれ、妨げられ、若しくは忌避され、又はその質問に対して答弁がされず、若しくは虚偽の答弁がされたとき。
3) ③の規定による費用の負担をしないとき。
③ ②2)の規定による検査に要する費用(政令(施行令16条)で定めるものに限る。)は、当該検査を受ける指定外国製造者の負担とする。
<法69条>
外国において本邦に輸出される特殊容器の製造を行う事業者については、国内の指定製造者と同様に条文を一部読み替えて適用されるが、管轄する都道府県がないため、権限主体は経済産業大臣となる。
②は、指定外国製造者の指定を取り消すことができる規定である。
③は、指定外国製造者の指定の取り消しに係わる検査に要する費用について、当該外国製造者の負担とする規定である。
(指定外国製造者の工場等における検査に要する費用の負担)
法69条3項の政令で定める費用は、同条2項2号の検査のため同号の職員がその検査に係る工場、事業場、営業所、事務所又は倉庫の所在地に出張をするのに要する旅費の額に相当するものとする。この場合において、その旅費の額の計算に関し必要な細目は、経済産業省令(手数料則xvii1条~3条)で定める。
<施行令16条>

xvii 「手数料則」:計量法関係手数料規則(平成5年、通商産業省令66号)の略

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7検定等
計量法におけるこの章は、検定制度に関連する諸制度をまとめたものとなっている。検定制度は、正確な計量器を供給するための基本となる制度であり、計量制度の根幹ともいえる。その内容は、技術的な色彩が濃く、具体的な規定の多くは検則をはじめとする政省令に委ねられ、その総量は膨大なものとなっている。一方、計量法条文では、基本的な事項等が制度全体の氷山の一角として規定されているようなものであり、検定技術等の経験のない者が理解するには大きな試練となっている。
􀂋 平成3年審議会答申
検定制度等については、平成5年改正の際に大きく見直されている。当時の計量行政審議会答申(平成3年)では、「現行の最終製品を一品ずつ検定するという制度は、計量器の生産が少なく、またその構造が比較的簡単であって、かつ製造事業者の製造、品質管理能力の水準が極めて低い時代に導入されたものである。しかし、最近の技術進歩に伴う計量器の構造の複雑化、電子化及び製造事業者の製造、品質管理能力の向上の中でこのような制度は規制の実効性という観点から必ずしも適当なものではないと考えられる。」としている。更に、「量産品の機器の対する規制方法としては、分野を問わず、型式承認と製造事業者の製造品質管理能力による規制を組み合わせて実施する方法が内外を問わず一般化しつつある現状であり、例外なく全数検定を実施するという計量法の制度は他にほとんど例のない規制方法となっている。」としている。そして、答申の「規制の新たな方向」の「具体的指針」として、「型式承認制度の見直し」「検定制度の見直し」「有効期間後の計量器の再検定、有効期間」などが示された。
「型式承認制度の見直し」については、「現在、一部の器種に限られている型式承認を、少量生産品を除き、原則として検定に前置することとするべきである。」などの答申を受け、対象を全特定計量器に拡大し、従来無期限であった型式承認について有効期限が定められるなどの改正が行われた。
「検定制度の見直し」については、「要件を満たした特定の事業所で製造された計量器については、技術基準に適合する旨の表示を附することにより検定に代えることができるものとすることが適当である。」などの答申を受け、指定製造事業者制度が新たに創設された。
「有効期間後の計量器の再検定、有効期間」については、「計量器の器種によっては、有効期間の長さ、使用形態、材質等を踏まえて、再検定前に製造事業者又は修理事業者による一定の技術基準に基づく修理を義務付けることを検討するべきである。」などの答申を受け、「一定期間の経過後修理が必要な特定計量器」の規定や検定有効期間の見直し(延長)などが行われた。
7-1検定
検定とは、一般的に「あるものを一定の基準に従って検査し、それが基準に合格しているかどうかを確定又は認定すること」とされている。
適正な計量の実施を確保するためには、使用する計量器が正確であることが不可欠である。計量法では、計量器の製造事業者等の届出制度等を実施し、適正な計量器が社会に供給されることを期待しているが、一つ一つの計量器が全て十分な性能を有することを保障するものではないため、その性能が一定水準以下の計量器の供給を制限する制度が必要になる。
検定は、取引又は証明に使用される特定計量器が省令で定める構造や精度を有しているかを検査することであり、法で定める技術上の基準に適合しているものについてその使用を認めることとして、特定

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計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(目次) 筆者 高原隆

計量法の解説- 計量法の構造と機能(目的)-(12) 筆者 高原隆

計量制度の概要(METI/経済産業省)

計量法における単位規制の概要
 非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の届出について
 非法定計量単位による目盛等を付した計量器の販売の承認について
計量法における計量器の規制の概要
 特定計量器に関する規制の概要
 家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要
計量士(国家試験・資格認定・登録)
適正計量管理事業所制度
計量法における商品量目制度の概要(特定商品(食品など)の量目公差・内容量表記など)
特殊容器(丸正びん)制度
計量証明の事業
計量標準
法定計量における国際整合化の推進(国際法定計量機関)
普及啓発(計量記念日)


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計量計測トレーサビリティのデータベース(サブタイトル 日本の計量計測とトレーサビリティ)
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計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書
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計量計測トレーサビリティのデータベース(計量計測トレーサビリティ辞書)-3-
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