計量管理の解釈と必要な変革の実行
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計量管理の解釈と必要な変革の実行
雪の朝 高原の山荘のバルコニーに置かれた餌台にやってくるシジュウカラ。雪の日は野鳥の餌は少ない。
計量管理の解釈と必要な変革の実行
(本文)
人の生活の見え方は、子どもたちの大人になったら何になるへの答えが象徴する。とくに女子児童のそれが。
2023年度 女子児童
順位 ( 前回 ) 職業 票数 順位 ( 前回 ) 職業 票数
1、(1) 医師 59
2、(8) パティシエール 55
3、(6) イラストレーター 48
4、(2) 保育士 45
5、(3) 美容師 40
6、(9) 薬剤師 37
6、(5) 教師 37
8、(7) 看護師 35
9、(3) 獣医 33
10、(10 ) 漫画家 23
2023年度 男子児童
順位 ( 前回 ) 職業 票数 順位 ( 前回 ) 職業 票数
1、(1) サッカー選手・監督など 93
2、 (2) 野球選手・監督など 79
3、(3) 医師 43
4、(10) バスケットボール選手・コーチ 40
5、 (6) ユーチューバー 37
6、(5) 会社員・事務員 36
7、(10) 建築士 31
8、(15) 鉄道の運転士・鉄道関連 29
8、(4) ゲーム制作関連 29
10 、(9) プロゲーマー 21
上は日本FP協会の調査による小学生の「将来なりたい職業」ランキングトップ10。
男女の区別なしに2023年における高校生対象の将来就きたい職業ランキング調査は次のとおり。
1、公務員
2、教師・教員
3、YouTuberなどの動画投稿者
4、看護師
5、ITエンジニア・プログラマー
6、保育士・幼稚園教諭
7、会社員
8、歌手・俳優・声優などの芸能人
9、デザイナー(ファッション・インテリアなど)
10、学者・研究者
家庭生活から見えてくるもの、テレビなどを通じて入ってくる社会通念などによって子どもたちのしたい仕事、なりたい職業への考えが形成される。女子児童の保育士、美容師、薬剤師、教師、看護師、獣医がこれを物語る。高校生の公務員、教師・教員、看護師は現実的な職業候補として対象をとらえている。
家計の支出における固定費はどのようになっているいるか。例えば家計簿の項目である。
住宅費(家賃、住宅ローン、管理費)など。水道光熱費(水道代、電気代、ガス代)。通信料(インターネット接続料、携帯電話代、固定電話代など)。保険料(生命保険、医療保険、学資保険、個人年金など)。車両費(車のローン、駐車場代、車検代、自動車税、自動車保険料など)。保育料、学費 保育園・幼稚園の費用、小学校・中学校・高校・大学の費用など。税金(国民健康保険料、国民年金、所得税、住民税など)。習い事(子どもの塾や習い事の月謝、自分や家族のカルチャースクール等の月謝など)。交通費(通勤や通学のための定期代など)。小遣い(夫、妻、子どもの小遣い)。その他(新聞購読料、ウォーターサーバーレンタル料、ジム代など)。
月ごとなどの支出項目が並べられると眩暈(めまい)がするのが普通の人の生活である。子どもを育てる費用を節約することで家計が回るので日本の将来人口は近い将来第二次世界大戦直後の7千万人に、その先には江戸末期の3千万人に落ちていく。無理しない生き方を多くの人が選択していくとそのようになる。人口推計は当たる確率が高まっている。不確定なのは時期時期における人口の予測である。時期についての予測はこれまでの想定よりは早くなりそうだということ。
児童あるいは高校生の脳に描かれる職業は生活から導かれ、またマスメディアなどを通じて醸成される社会通念によって形成される。社会における産業はどのようになっているか。
日本標準産業分類(令和5年[2023年]7月改定)から例を引くと次のようなことになる。(分類コード 項目名()内の数字はその分類。分類ごとにさらに細かな産業が規定される。)
A、農業、林業(2)
B、漁業(2)
C、鉱業、採石業、砂利採取業(1)
D、建設業(3)
E、製造業(24)
F、電気・ガス・熱供給・水道業(4)
G、情報通信業(5)
H、運輸業、郵便業(8)
I、卸売業、小売業(12)
J、金融業、保険業(6)
K、不動産業、物品賃貸業(3)
L、学術研究、専門・技術サービス業(4)
M、宿泊業、飲食サービス業(3)
N、生活関連サービス業、娯楽業(3)
O、教育、学習支援業(2)
P、医療、福祉(3)
Q、複合サービス事業(2)
R、サービス業(他に分類されないもの)(9)
S、公務(他に分類されるものを除く)(2)
T、分類不能の産業(1)
上の項目がさらに何十、何百にも分類される。児童生徒や高校生が思い描く世界とは別の複雑怪奇な世界が広がる。職業分類とは別にこれらを例えば横に貫通する別の性質をもつ職業要素がある。産業分類の全てに貫通するものの事例として計量と計測の技術とその実点がある。専門の技術職がいる職場、それなしでも職場として必要な計量が実現されているところ、ほかである。
身近なところでは病院における血液検査。その項目は何十にも及び、その数値は健康の状態あるいは病気の所在を示す。医者は患者を診ないで検査結果の数値だけを見る。その数値が示す物語を一通り語り、診療を終えて必要なら投薬し、あるいは手術の予約を取る。鎌田實が言う。偏差値の高い医学部をでた医者は数値の物語をよく語る。しかし病気に立ち向かい健康に向かうための行動の変換について語ることができない者が多い、と。
計量管理や品質工学の理論を説いて実践を促した矢野宏は喧嘩腰にコンサルティングを実施した。品質工学研究会に参加してくる技術者を面罵することが少なくなかった。計量管理も品質管理も品質工学も解釈のための技術であってはならないという考えが体現されたと考える。矢野宏に似た経歴を持つ者が語った。ある成功の事例と同じことを社内で実験させ教えたのであるけれども事業にすることができなかった、と。
全産業を貫通する計測技術の性質と規模は、人間の神経系統に例えてよい。皮膚に虫が触れたことを気付くことなど大変なセンサー機能である。腹痛なども同じである。人の神経系統の機能は計測技術のそれと同じと言ってよく、その規模も脳を除いてということで大体は似ている。
ある者は高い血糖値を抑えるために投薬を続けてきた。半年余りの診察結果は標準値の範囲にあった。医者は投薬は要らないのではないかと何度か口にした。患者は血糖値が下がったのは10㎏体重が減じたことと関係していた。半年もの血糖値の状態を示されたことで自分は平常の血糖値の人間であると言い聞かせた。医者もまたここまで来れば投薬を止める措置を取らざるを得なかった。解かるだけでは駄目で必要な転換をもっと早くすべきであった。数値はずっと物語っていた。
健康が大事だというと健康を害している人には苦痛に聞こえる。人との関係や感情にこじれがないことは幸福の条件になる。何かをこのようにしていこうという心の働きは元気の元になる。収入がないのは辛いから何とか稼ぎたい。東大医学部に入学できる人の精神構造は悪から善まで世間と同じである。身体のつくり、心の健康も同様に。そうしてみると学歴は世間の評価ほどではないと言える。2023年度の女子児童のなりたい職業の第一位の医師。皆がそう思ってもなれるのはわずかであり、語っただけだと大人になって苦笑いする。
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