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計量法における指定製造事業者制度
Overview of the Designated Organization System under the Measurement Law

計量法における指定製造事業者制度

(計量計測データバンク編集部)

計量法における指定製造事業者制度(計量計測データバンク編集部)

計量法における指定製造事業者制度

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(見出し)

計量法における指定製造事業者制度

(本文)

A、はじめに(計量法における指定製造事業者の概要)

1、指定製造事業者とは

 指定製造事業者として経済産業大臣から指定を受けた製造事業者は、その指定に係る工場または事業場において、型式承認を受けた特定計量器と同一の型式に属する計量器を製造したときは、一定の基準(検定の合格条件と同じ技術基準に適合し、検定公差を超えないことなど)にもとづく自社検査をすることによって、検定に合格したものと同等とみなされる。つまり、検定が免除され、その計量器に自社で「基準適合証印」を付すことができる。

 特定計量器の製造の事業を行おうとする者は、電気計器の場合は経済産業局長を経由して(その他の特定計量器にあっては都道府県知事経由して)経済産業大臣に申請書を提出しなければならない。(指定製造事業者の指定等に関する省令 参照)

 指定を受けるためには、品質管理の方法、製造技術基準など一定の遵守すべき事項がきめられている。品質管理の方法は、品質に対する方針、組織、経営者による見直し、品質管理体制、文書管理、材料・部品の購買 、外注管理、工程管理、完成品管理、製品の識別及び工程遡及可能性、検査、検査状態の識別、不適合品の管理、取り扱い・保管・包装および引き渡し、製造・検査設備、是正処置および予防的処置、品質記録、内部品質監査、教育訓練 、統計的手法、その他について詳細に決めている。

 この制度は、1993年の計量法改正によって初めて登場した。その後も運用可能な機種を順次追加し、現在指定を受けている機種は別表のとおりである。

 指定製造事業者制度は、時代に対応する検定制度の構築のために創設されたが、一方では、多くの問題も表面化している。この制度は、指定製造事業者が製造する大量生産品には適しているが、小企業が専門技術を生かして製造するような一品生産には適さない。また、副次的な問題ではあるが、大量生産品の検定手数料負担がなくなった結果、検定を実施していた都道府県の収入が減少した。それぞれのの対応策が課題である。

2、指定製造事業者の指定等に関する省令
 平成五年十一月九日通商産業省令第七十七号 (最終改正:平成一七年三月四日経済産業省令第一四号)

3、質量計(はかり)と計量法の規制の特殊性

 質量計と計量法ということでは、質量計はある定められた特定計量器として指定された器種は、取引と証明に用いる場合には原則として検定に合格ていなければならず、また使用中の当該質量計は二年に一度の定期検査を受けてこれに合格することが求められている。都道府県が直接定期検査を実施することもあり、また都道府県が指定した質量計(はかり)の指定定期検査機関がこれに代わること、また計量士による代行検査、そして適正計量管理事業所による検査(定期検査の免除に当たる)によって、定期検査が実施されている。

定期検査の器差の合格条件は検定時の二分の一である。定期検査に不合格になった場合には引き続いて取引や証明の用途として使用することができない。引き続いて使用する場合には修理後に再検定を受けて、これにる合格することが条件である。特定計量器を修理する場合は都道府県知事への「届出」と「修理後の検査」が義務付けられている。

 計量法においてメーカー(製造事業者)の自主検査をもって検定を免除する「指定製造事業者制度」が設けられているが、修理事業者には同様の指定修理事業者制度はない。計量法改正時に指定製造事業者制度と併せて指定修理事業者制度が取り上げられていたが、指定修理事業者制度は法律に組み込まれなかった。修理と再検定の数ほかの事情によるものと想定される。

 ほとんどの計量器(特定計量器)に検定の有効期間が設定されていて、これが満了すると引き続き使用する場合には再検定を受けることになる。定期検査制度を設けている質量計(はかり)は、その期間が二年であり、再検定まで七年などの期間が設けられているものに対して、その期間が短い。取引と証明における質量計の社会的、経済的事情が考慮されてのことである。

B、計量法における指定製造事業者制度の規定の詳細

1、指定製造事業者制度とは

 指定製造事業者制度とは、優れた品質管理能力を有する製造事業者に対して経済産業大臣が(事業の区分に従い工場又は事業場ごとに)指定を行い、指定を受けた特定計量器(型式承認を受けたものに限る)については、省令で定める技術基準に基づく自主検査を行うことで、検定に代えることができるようにする制度である。

 検定制度においては、特定計量器の構造の複雑化や技術の高度化等に対応し、型式承認制度が導入されている。型式承認を受けた特定計量器は、原則として、その構造が検定に必要な技術上の基準を満たすものと見なされるが、器差については一個一個の全数検定が義務付けられている。

 全数検定は、一定の品質管理能力の高い製造事業者にとっては過剰な負担となり、品質管理能力向上への意欲をそぐおそれがあったことや、行政にとっても検定労力の負担があった。指定製造事業者制度は、指定する製造事業者に検定証印と同じ法的効果を有する一定の表示(基準適合証印)を付すことを認めることで、検定制度の効率的運用を図ることを目的としている。

 この制度は、平成5年新計量法改正によって導入されたものであるが、型式承認における構造基準の見なし検定と同様の方式を拡大したものとも言える。(※平成3年審議会答申では、「検定制度の見直し」について「一定の製造能力・品質管理能力の保有、検査記録の保存義務等の要件を満たした特定の事業者で製造された計量器については、技術基準に適合する旨の表示を附することにより、検定に代えることができるものとすることが適当である。その際、対象となる事業所の要件については、品質保証のための一連の規格であり世界各国で採用されているISO9000シリーズの活用を検討していくことが適当である。」という指摘がされていた。)

2、指定製造事業者制度の特徴(新しい考え方)

(1) 一定の製造能力と品質管理能力が指定要件

 指定製造事業者となるには、「一定の製造能力」と「一定の品質管理能力」を有していることが条件
となる。

 一定の製造能力とは、総合組み立てや最終調整を実施していること、そのための経営資源(設備、人員等)を確保していることであり、具体的には組織として特定計量器を製造するための工程がなければならない。従って、製造工程のない輸入事業者は指定を受けることができない。

 一定の品質管理能力については、ISO9000(9002)の手法を活用している。具体的には、「指定の基準」の「省令で定める品質管理の方法」として、省令(77号)別表(全20項目)が定められ、更に個々の特定計量器について「大臣が別に定める細目」(4項目)が規定されている。

 なお、ISO9000の手法を活用することとしたのは、ISOが一定の品質管理(例えば、責任者の職務の明確化、作業手順等の文書化など)を行っていることを保証する規格であり、検定合格率が一定水準維持される蓋然性が高いためとされている。(※現状は、指定製造事業者のほとんどがISO9001の認証企業となっている。)

(2) 品質管理の国際規格である「ISO9002:1987」(細目は日本工業規格(JIS)を参照)を採用

 指定製造事業者制度における要求事項は、ISO9002:1987を参照して作成されている。(※当規格の最新版(ISO9001:2000)とは版が異なる。)そして、指定製造事業者制度は、国等が行う検定を免除する制度であるため、事業者の指定にあたっては当該特定計量器の正確性が担保される措置がとられている。
具体的には、検定の合格条件を品質管理面で担保するため、「指定の基準」(省令別表、細目)の中に「完成品検査」という項目(ISO9000には無い部分)を特に設け、製品規格面での要求事項に合致するよう対応させている。

 また、細目では、特定計量器毎に「材料・部品等の購買」、「工程管理」、「完成品管理」、「製造設備及び検査設備」について示され、特定計量器ごとに定められた技術的事項を含む要求事項が規定されている。「完成品管理」項目の中では、検則に基づく自主検査の項目と方法が述べられている他、基準適合義務を証明するための試験項目及び方法が規定されている。(※なお、近年では、検則のJIS化が進み、従来検則に規定されていたことがJISへ移行したものもある。)

(3) 指定製造事業者としての一定の義務規定を担保

 指定製造事業者の指定を受けた者には、一定の義務として「基準適合義務」及び「検査義務、検査記録作成、保存義務」等が課せられる。

 なお、指定製造事業者の指定に係る特定計量器については、型式承認を受けていることが前提であるため、型式承認を受けた者としての「製造技術基準適合義務」(法80条)が課せられ、更に型式承認を受けた特定計量器が検定の際に検査される項目(器差、一部性能)について検定を免除する代わりとして、「基準適合義務」(法95条)が課せられることになる。

 「検査義務、検査記録、保存義務」については、不合格品の適切な処置の確認、行政の立入検査における資料となるものであり、検定に代わる自主検査の公正性を担保するためのものでもある。

 また、この他の指定製造事業者の義務としては、基準適合証印の管理や自主検査員の育成なども要求されることとなる。

(4) 指定(検査方法)は、従来の勧告(指導)型から事実を客観的に捉える「審査」型を採用

 指定製造事業者制度では、従来は事業者に対して勧告(指導)の形で改善が行われていたが、本制度では事実を客観的に捉える審査という形で改善措置等が行われる。

 具体的な指定審査(検査)の手順は、①書類審査(知事等)、②現場審査(知事等)、③結果報告(知事等から大臣へ)、④判定委員会(大臣)を経て指定(事業者へ通知)となる。「現場審査」では、「品質システム審査」、「技術検査(細目中心)」、「実地検査(完成品検査等)」に分れ、社内規格に沿って活動しているかどうかなどについて判定基準に照らし合わせて合否が決定される。

 また、指定を受けた後は、都道府県等による立入検査を1年に一回以上(全般検査は3年毎)受けることとなる。

3、指定製造事業者制度の内容

3-1、指定の主体

 法16条1項2号ロの指定は、届出製造事業者又は外国製造事業者の申請により、法40条1項の経済産業省令で定める事業の区分(法91条1項において単に「事業の区分」という。)に従い、その工場又は事業場ごとに行う。<法90条>

 指定製造事業者(法16条1項2号ロ)の指定は、届出製造事業者又は外国製造事業者の申請により、製造の事業の区分(法40条1項、施行規則5条、別表1の2欄)に従い、工場又は事業場ごとに経済産業大臣が行う。(※「工場や事業場ごと」に指定する意味は、同じ事業者の経営であっても、工場や事業場ごとに品質に差が出てくるためとされている。)

3-2、指定の申請

① 法16条1項2号ロの指定を受けようとする届出製造事業者は、次の事項を記載した申請書を、経済産業大臣に提出しなければならない。

1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
2) 事業の区分

3) 工場又は事業場の名称及び所在地

4) 法40条1項の規定による届出の年月日

5) 品質管理の方法に関する事項(経済産業省令(指定製造省令xx3条)で定めるものに限る。)

② ①の規定により申請をした届出製造事業者は、当該工場又は事業場における品質管理の方法について、政令で定める区分に従い、都道府県知事又は日本電気計器検定所が行う検査を受けなければならない。ただし、①の申請書に法93条2項の書面を添えたときは、この限りでない。

③ ②の規定により検査を行った都道府県知事又は日本電気計器検定所は、経済産業省令(指定製造省令3条の2)で定めるところにより、当該検査の結果を経済産業大臣に報告しなければならない。<法91条>

 指定の申請は、電気計器にあっては通商産業局長を経由し、その他の特定計量器にあっては都道府県知事を経由し、経済産業大臣へ提出する。

 ②は、指定製造事業者の指定の申請をした届出製造事業者(外国製造事業者も可)は、当該工場又は事業場における品質管理の方法について、政令(施行令24条)で定める区分に従い、都道府県知事又は日本電気計器検定所が行う「検査」を受けなければならないことを規定している。(※検査を都道府xx 「指定製造省令」:指定製造事業者の指定等に関する省令(平成5年、通商産業省令77号)の略。県又は日電検に行わせるのは、全国各地に立地する多数の指定製造事業者に対して、指定後のフォローアップ等を考慮したものとされている。)

 ②ただし書きは、②の際に申請を行った工場又は事業場における品質管理の方法について、申請した特定計量器の検定を行う指定検定機関が行う「調査」(法93条1項)を受け、当該機関が交付する品質管理の方法が法92条2項の省令で定める基準に適合すると認める旨を示す書面(法93条2項)を添えた場合、この検査を受ける必要はない。

 ③は、②の「検査」の結果について、大臣への報告義務(申請受理から60日以内)を規定している。具体的には、定められた「チェックリスト」による検査結果に基づき「指定検査結果報告書」を作成し、その内容を検討し「指定検査結果総括表」にとりまとめ、知事等の意見を添えて「指定検査結果送付書」により大臣に報告される。(指定製造事業者の指定に係る検査を行う者)法91条2項の検査は、次の各号に掲げる工場又は事業場ごとに、当該各号に掲げる者が行う。

1) 別表4(8号イ及び12号)に掲げる特定計量器の製造を行う工場又は事業場

 日本電気計器検定所(日本電気計器検定所が天災その他の事由によって当該検査業務を実施できないとき、又は検定所法23条2項の規定によっては当該検査業務を実施することができないときは、その工場又は事業場の所在地を管轄する都道府県知事)

2) 別表4(9号から11号まで)に掲げる特定計量器の製造を行う工場又は事業場

 日本電気計器検定所(日本電気計器検定所が天災その他の事由によって当該検査業務を実施できないときは、その工場又は事業場の所在地を管轄する都道府県知事)

3) 前二号に掲げる工場又は事業場以外の工場又は事業場その工場又は事業場の所在地を管轄する都道府県知事<施行令24条>

(指定の申請)

 ① 法16条1項2号ロの指定を受けようとする届出製造事業者は、様式1による申請書を電気計器にあってはその指定を受けようとする工場又は事業場の所在地を管轄する経済産業局長又は中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局長(以下単に「経済産業局長」という。)を経由して、その他の特定計量器にあってはその指定を受けようとする工場又は事業場の所在地を管轄する都道府県知事(以下単に「都道府県知事」という。)を経由して経済産業大臣に提出しなければならない。

 ② ①の申請において様式第1に指定製造省令4条2項の書面を添付しない場合にあっては、様式2による検査申請書を様式1に添付しなければならない。<指定製造省令2条>

 ①は、申請は、電気計器にあっては経済産業局長を経由し、その他の特定計量器は都道府県を経由することを規定している。

 ②は、指定検定機関の調査を受けていない場合は、検査申請書を添付することを規定している。

(品質管理の方法)

 法91条1項5号の経済産業省令で定める品質管理の方法に関する事項は、別表の中欄に掲げるとおりとする。<指定製造省令3条1項>

 指定製造事業者となるには、指定製造省令別表(全20項目)で定める一定の品質管理能力を有していることが要件となる。

(品質管理の方法の検査)

法91条3項の規定により検査を行った都道府県知事又は日本電気計器検定所は、その検査の申請を受理した日から60日以内に経済産業大臣に当該検査の結果を報告しなければならない。<指定製造省令3条の2>

3-3、指定の基準

① 次の各号の一に該当する届出製造事業者は、法16条1項2号ロの指定を受けることができない。

1) この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者

2) 法99条の規定により指定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者

3) 法人であって、その業務を行う役員のうちに前二号の一に該当する者があるもの

② 経済産業大臣は、法16条1項2号ロの指定の申請に係る工場又は事業場における品質管理の方法が経済産業省令(指定製造省令3条2項、別表)で定める基準に適合すると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。<法92条>

 ①は、指定の欠格条項を規定している。

 ②は、指定の基準は、申請に係る工場又は事業場における品質管理の方法が省令(指定製造省令3条2項、別表)で定める「基準」に適合すること、であることを規定している。

② 法92条2項の経済産業省令で定める品質管理の方法の基準は別表の中欄に掲げる事項について同表の下欄に掲げるとおりとし、その細目については経済産業大臣が別に定め、公示する。

③ ②の公示は、特定計量器を製造する事業の区分並びに制定、改正又は廃止の別及びその年月日を官報に掲載するものとする。<指定製造省令3条2項、3項>

 ②は、大臣は品質管理の方法の基準に関して、個々の特定計量器ごとに「細目」を別に定めることとしている。この細目(特定計量器ごとの具体的なあり方)については、「指定製造事業者の指定等に関する省令(通商産業省令第77号)に基づく品質管理の方法の細目」(平成6年制定)として公示されている。(※従って、指定基準の品質管理能力要件は、「指定製造省令別表(全20項目)」プラス「細目(4項目)」となる。)

 ③は、指定製造事業者(外国製造事業者)を指定したとき、大臣は所要事項を官報に掲載することを規定している。

3-4、指定検定機関の調査

① 届出製造事業者は、法16条1項2号ロの指定の申請に係る工場又は事業場における品質管理の方法について、当該特定計量器の検定を行う指定検定機関の行う調査を受けることができる。

② 指定検定機関は、①の調査をした工場又は事業場における品質管理の方法が法92条2項の経済産業省令で定める基準に適合すると認めるときは、その旨を示す書面を交付するものとする。
<法93条>

 ①は、指定の際の知事等による検査に代えて、指定検定機関の行う調査を受けることができることを規定している。

 ②は、調査の結果、指定基準の品質管理能力要件に適合する場合、その旨を示す書面を交付することを規定している。

(指定検定機関の調査)

① 法93条1項の調査を受けようとする者は、様式3による申請書を指定検定機関に提出しなければならない。

② 法93条2項の書面は、様式4により作成するものとする。
<指定製造省令4条>

3-5、変更の届出等

① 法16条1項2号ロの指定を受けた届出製造事業者(以下「指定製造事業者」という。)は、法91条1項5号の事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

② 法61条及び法62条2項の規定は、指定製造事業者に準用する。この場合において、法61条中「法60条1項」とあるのは「法92条1項」と、法62条2項中「前項」とあるのは「法94条1項」と読み替えるものとする。
<法94条>

 ①は、指定製造事業者は指定申請書記載事項の変更があった場合、遅滞なく、その旨を届け出なければならないことを規定している。

 ②は、「承継」(法61条)及び「承継の事実を証する書面の提出」(法62条2項)は指定製造事業者に準用することを規定している。

(変更の届出)

 法94条1項の規定による変更の届出をしようとする指定製造事業者は、様式5による届出書を電気計器にあっては経済産業局長を経由して、その他の特定計量器にあっては都道府県知事を経由して経済産業大臣に提出しなければならない。<指定製造省令5条>

 品質管理の方法について変更(型式承認、工程、社内規格等)しようとするときは、届出書を大臣(知事等を経由)へ提出(知事等へ事前連絡要)しなければならない。

3-6、基準適合義務

 指定製造事業者は、その指定に係る工場又は事業場において、法76条1項の承認に係る型式に属する特定計量器を製造するときは、当該特定計量器が法71条1項1号の経済産業省令で定める技術上の基準であって同条2項の経済産業省令で定めるものに適合し、かつ、その器差が同条1項2号の経済産業省令で定める検定公差を超えないようにしなければならない。ただし、輸出のため当該特定計量器を製造する場合においてあらかじめ都道府県知事に届け出たとき、及び試験的に当該特定計量器を製造する場合は、この限りでない。<法95条1項>

 指定製造事業者は、その指定を受けた工場又は事業場において、型式承認(法76条1項)を受けた型式に属する特定計量器を製造するときは、その構造が検定の技術上の基準(法71条1項1号の省令で定める技術上の基準であって同条2項の省令で定めるもの)に適合し、器差が検定公差(法71条1項2号)を超えないようにする義務が課せられる。

 ただし書は、輸出のため製造する場合においてあらかじめ都道府県知事に届け出たとき、及び試験的に製造する場合、当該義務は課されないことを規定している。

(基準適合義務の免除の届出)

 法95条1項ただし書の届出をしようとする指定製造事業者は、様式6による届出書を都道府県知事に提出しなければならない。<指定製造省令6条>

3-7、検査義務、検査記録、保存義務

 指定製造事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その指定に係る工場又は事業場において製造する法76条1項の承認に係る型式に属する特定計量器(法95条1項ただし書の規定の適用を受けて製造されるものを除く。)について、検査を行い、その検査記録を作成し、これを保存しなければならない。<法95条2項>

 指定製造事業者は、省令(指定製造省令7条)で定めるところにより、その指定を受けた工場又は事業場において製造する特定計量器について、検査を行い、その検査記録を作成し、これを保存しなければならない。

(検査方法等)

 法95条2項の経済産業省令で定める検査並びにその検査記録の作成及び保存は、次に掲げるところにより行うものとする。

1) 製造される特定計量器が法71条1項1号の経済産業省令で定める技術上の基準に適合することを確認できる検査手順書を作成し、それを確実に履行すること。

2) 製造されるすべての特定計量器について器差の検査を行い、法71条1項2号の経済産業省令で定める検定公差を超えないことを確認すること。

3) 製造されるすべての特定計量器について、法71条1項1号の経済産業省令で定める技術上の基準であって同条2項の経済産業省令で定めるものについての検査を行い、当該基準に適合することを確認すること。

4) 製造のロットごとに適切な数の特定計量器を抜き取り、当該特定計量器が法76条1項の承認を受けた型式(以下単に「承認型式」という。)に適合していることを確認すること。

5) 検査手順書に定めるすべての事項を終了し、法95条1項の規定に適合することを確認するまで特定計量器を出荷しないこと。

6) 承認型式ごとに検査記録簿を備えて、検査の結果を記録すること。

7) 6)の検査記録簿は、検査記録簿の最終の記載の日から起算して三年以上(法72条2項の政令で定める特定計量器に係る承認型式にあっては、検査記録簿の記載した特定計量器の法96条1項の表示(以下「基準適合証印」という。)の有効期間満了の日から起算して一年以上)保存すること。
<指定製造省令7条>

3-8、表示(基準適合証印)

① 指定製造事業者は、その指定に係る工場又は事業場において、法76条1項の承認に係る型式に属する特定計量器(法95条1項ただし書の規定の適用を受けて製造されるものを除く。)を製造したときは、経済産業省令で定めるところにより、これに表示を付することができる。

② 法72条2項の政令で定める特定計量器に付する①の表示の有効期間は、法72条2項の政令で定める期間とし、その満了の年月をその表示に表示するものとする。

③ 法19条1項又は法116条1項の政令で定める特定計量器に付する①の表示には、その表示を付した年月を表示するものとする。
<法96条>

 ①は、基準適合証印の表示は省令(指定製造省令8条)に定めるところによることを規定している。

 ②③は、検定と同様に有効期間を表示することを規定している。(※基準適合証印は、検定証印と同じ法的効果を有し、法文上は基準適合証印を含めて「検定証印等」という用語で使用されている。)

(表示)

① 基準適合証印は打ち込み印、押し込み印、すり付印又は焼き印により、次の各号に定めるところにより付するものとする。この場合において基準適合証印には、法16条1項2号ロの指定の際経済産業大臣が指定した番号を基準適合証印に隣接した箇所に表示するものとする。

1) 基準適合証印の形状は次のとおりとする。



2) 1)のDは、0.7mm以上とする。

② 基準適合証印は、法76条1項の承認の際、特定計量器に封印をすべき箇所を独立行政法人産業技術総合研究所(以下「研究所」という。)又は日本電気計器検定所が示した場合にあっては、当該封印をするための金属片その他の物体に付するものとする。

③ 基準適合証印は、②の箇所に加え特定計量器の本体の通常の使用状態において見やすく、かつ、消滅しにくい部分に付さなければならない。ただし、②の箇所が特定計量器の通常の使用状態において見やすく、かつ、消滅しにくい部分である場合は、この限りでない。

④ 前三項の規定にかかわらず、基準適合証印を付す方法、基準適合証印の大きさ及び基準適合証印を付す特定計量器の部分が、適切でないと研究所又は日本電気計器検定所が認める場合にあっては、研究所又は日本電気計器検定所が個々に定めることができる。
<指定製造省令8条>

①は、大臣が管理台帳により管理する指定番号を表示することを規定している。

(年月の表示)

① 基準適合証印とともに付する法96条2項の有効期間の満了の年月の表示及び同条3項の基準適合証印を付した年月の表示の方法は、検則25条及26条の規定を準用する。

② ①の年月は、法96条2項の年月にあっては指定製造省令7条2号の検査を行った日を起算として定め、法96条3項の表示を付した年月にあっては指定製造省令7条2号の検査を行った日の属する年月として定める。
<指定製造省令9条>

①は、年月表示は検定証印の「有効期間満了の表示」(検則25条)及び「検定を行った年月の表示」
(検則26条)を準用する。(※検定証印の場合と同じである。)

②は、「有効期間のある特定計量器の有効期間満了の年月」(法96条2項)は自主検査を行った日から起算し、「定期検査及び計量証明検査対象の特定計量器に附す年月」(法96条3項)は自主検査を行った日の属する月とする。(※これも検定証印の場合と同じである。)

表示の制限

① 何人も、法96条1項(法101条3項において準用する場合を含む。)に規定する場合を除くほか、特定計量器に法96条1項の表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。

② 輸入事業者は、法96条1項(法101条3項において準用する場合を含む。)の規定により表示が付されている場合を除くほか、法96条1項の表示又はこれと紛らわしい表示が付されている特定計量器を輸入したときは、これを譲渡し、又は貸し渡す時までにその表示を除去しなければならない。
<法97条>

 基準適合証印を付す場合(法96条1項)以外は、何人も特定計量器に基準適合証印と紛らわしい表示を付してはならず、輸入事業者についても、基準適合証印又はこれと紛らわしい表示が付された特定計量器を輸入したときは、これを譲渡、貸し渡す時までにその表示を除去しなければならない。

3-9、改善命令

 経済産業大臣は、次の場合には、指定製造事業者に対し、当該特定計量器の検査のための器具、機械又は装置の改善、品質管理の業務の改善その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

1) 当該指定に係る工場又は事業場における品質管理の方法が法92条2項の経済産業省令で定める基準に適合していないと認めるとき。

2) 法95条1項の規定に違反していると認めるとき。
<法98条>

 改善命令は、1)品質管理の方法が省令で定める基準に適合していないとき、2)基準適合義務(法95条1項)に違反しているとき、大臣は当該指定製造事業者に対して、必要な措置をとるべきことを命ずることができるものである。

3-10、指定の取消し

 経済産業大臣は、指定製造事業者が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消すことができる。

1) 法84条3項、法94条1項、法95条2項又は法97条1項の規定に違反したとき。

2) 法92条1項1号又は3号に該当するに至ったとき。

3) 法86条又は法98条の規定による命令に違反したとき。

4) 不正の手段により法16条1項2号ロの指定を受けたとき。
<法99条>

 大臣が指定を取り消すことができる場合は、1)「型式承認表示違反」(法84条3項)、「指定申請書記載事項変更の届出違反」(法94条1項)、「検査義務、検査記録及び保存義務違反」(法95条2項)、「基準適合証印表示違反」(法97条1項)、2)「指定基準の欠格事項に該当した場合」(法92条1項1号及び3号)、3)「型式承認の改善命令違反」(法86条)、「指定製造事業者の改善命令違反」(法98条)、4)不正の手段により指定製造事業者の指定を受けたとき、である。

(指定の取消)

 経済産業大臣は、法99条の規定により指定を取り消したときは、その旨を取消し処分を受けた指定製造事業者に通知するものとする。<指定製造省令10条>

3-11、準用(都道府県経由の指定申請及び変更届、指定の失効)

 法40条2項の規定は法91条1項の申請書の提出及び法94条1項の規定による届出に、法66条の規定は指定製造事業者に準用する。<法100条>

 これは、「電気計器以外の特定計量器について都道府県経由での提出」(法40条2項)規定は「指定申請」(法91条1項)及び「指定申請書記載事項変更の届出」(法94条1項)に準用し、「指定の失効」(法66条)規定は指定製造事業者に準用するという意味である。

4、外国指定製造事業者

4-1、申請書の提出

 法16条1項2号ロの指定を受けようとする外国製造事業者は、法91条1項1号から3号まで及び5号の事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。<法101条1項>

 指定製造事業者の指定は、外国製造事業者も指定を受けることができるが、申請書の提出先は大臣へ直接提出することとなっている。申請書の記載事項については、「氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名」(法91条1号)、「事業の区分」(法91条2号)、「工場又は事業場の名称及び所在地」(法91条3号)、「品質管理の方法に関する事項(経済産業省令で定めるものに限る。)」(法93条5号)である。

(外国製造事業者の申請)

① 法16条1項2号ロの指定を受けようとする外国製造事業者は、様式7による法101条1項の申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。

② 指定製造省令3条2項の経済産業大臣が別に定める細目のある特定計量器を製造する外国製造事業者にあっては、①の申請書に加えて同基準に適合することを証する書面を提出しなければならない。

③ ①の申請書には、その申請に係る工場又は事業場における品質管理の方法が法101条3項において準用する法92条2項の経済産業省令で定める基準に適合していることを経済産業大臣が指定する者(外国に住所を有するものに限る。)が明らかにする書面を添付することができる。

④ 経済産業大臣が行う③の書面に係る部分についての指定の申請に係る検査の方法は、当該書面の審査とすることができる。
<指定製造省令11条>

 ①は、指定申請書は様式7によることを規定している。

 ②は、品質管理の方法について省令で定める基準に適合することを証する書面を提出しなければならないことを規定している。

 ③は、品質管理の方法について適合していることを(国際相互承認された)外国の試験機関等(大臣が指定)が明らかにする書面を、指定申請の再に添付することができることを規定している。

 ④は、③の書面に係わる部分は書面審査とすることができることを規定している。

4-2、基準適合義務

 法16条1項2号ロの指定を受けた外国製造事業者(以下「指定外国製造事業者」という。)は、その指定に係る工場又は事業場において、法89条1項の承認を受けた型式に属する特定計量器で本邦に輸出されるものを製造するときは、当該特定計量器が法71条1項1号の経済産業省令で定める技術上の基準であって同条2項の経済産業省令で定めるものに適合し、かつ、その器差が同条1項2号の経済産業省令で定める検定公差を超えないようにしなければならない<法101条2項>

 指定外国製造事業者は、外国製造事業者に係る型式の承認を受けた当該特定計量器を本邦に輸出する場合、検定の合格条件(構造検定の基準(法71条1項1号、同条2項)に適合し、器差(法71条1項2号)が検定公差を超えない。)に適合するようにしなければならない。(※日本国内へ輸出する場合は、国内指定製造事業者と同様な基準適合義務が課せられる。)

4-3、準用

 法92条の規定は法101条1項の規定による申請に係る法16条1項2号ロの指定に、法61条、法62条、法65条、法66条、法89条5項及び6項、法94条1項、法95条2項、法96条1項、法97条1項、法98条並びに法99条の規定は指定外国製造事業者に準用する。この場合において、法61条中「法60条1項」とあるのは「法101条3項において準用する法92条1項」と、法62条1項中「法59条各号」とあるのは「法91条1項1号から3号まで」と、法89条5項中「4項において準用する法88条」とあるのは「法101条3項において準用する法99条」と、法95条2項中「法76条1項の承認に係る型式に属する特定計量器(1項ただし書の規定の適用を受けて製造されるものを除く。)」とあり、及び法96条1項中「法76条1項の承認に係る型式に属する特定計量器(法95条1項ただし書の規定の適用を受けて製造されるものを除く。)」とあるのは「法89条1項の承認に係る型式に属する特定計量器で本邦に輸出されるもの」と、法97条1項中「何人も」とあるのは「指定外国製造事業者は」と、「特定計量器」とあるのは「特定計量器で本邦に輸出されるもの」と、法98条中「命ずる」とあるのは「請求する」と、法98条2号中「法95条1項」とあるのは「法101条2項」と、法99条1号中「法84条3項」とあるのは「法89条4項において準用する法84条3項」と、法99条3号中「法86条」とあるのは「法89条4項において準用する法86条」と、「命令に違反したとき」とあるのは「請求に応じなかったとき」と読み替えるものとする。<法101条3項>

 前段は、「承継」(61条)、「変更の届出等」(法62条)、「廃止の届出」(法65条)、「指定の失効」(法66条)、「承認外国製造事業者の承認取消し」(法89条5項)、「大臣検査に係る特定計量器の提出に対する補償」(法89条6項)、「指定申請書記載事項変更の届出」(法94条1項)、「検査義務、検査記録、保存義務」(法95条2項)、「基準適合証印表示及び表示の制限」(法96条1項、法97条1項)、「改善命令」(法98条)、「指定の取消し」(法99条)の規定は、「指定の基準」(法92条)に準用することを規定している。

 後段は、外国指定製造事業者に適用する際の読み替えを規定している。

[資料]

 上記の指定製造者制度の解説については正確を期することに努めましたが、説明の不足や過誤があるかもしれませんので、厳密を求められる対処をする場合には、下記に示した経済産業省の法令と突き合わせるなどすること。(計量計測データバンク編集部)

計量制度の概要(METI/経済産業省)

計量法における単位規制の概要
 特定計量器に関する規制の概要
 家庭用特定計量器(体重計・調理用はかり)に関する規制の概要

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