旅行家 甲斐鐵太郎の自然博物誌 11−2 陣馬山でアサギマダラと遊ぶ

(サブタイトル)
ふわふわと台湾までも飛んで行くアサギマダラ
(アサギマダラをみないで夏が過ぎると大きな忘れ物をしたようでならない)

(9月25日に撮影)
(副題)ふわふわと台湾までも飛んで行くアサギマダラ
(アサギマダラをみないで夏が過ぎると大きな忘れ物をしたようでならない)
 
< ホームへ>エッセーの部屋
 
写真(下)は、神奈川県相模原市と東京都八王子市の境にある陣馬山山頂直下で9月25日に撮影したアサギマダラ。
 
 
写真(下)は、神奈川県相模原市と東京都八王子市の境にある陣馬山山頂直下で9月25日に撮影したアサギマダラ。
 
写真(下)は、神奈川県相模原市と東京都八王子市の境にある陣馬山山頂直下で9月25日に撮影したアサギマダラ。
 
写真(下)は、神奈川県相模原市と東京都八王子市の境にある陣馬山山頂直下で9月25日に撮影したアサギマダラ。 
 
 
写真(下)は、陣馬山山頂 標高は857メートル。 
 
 

自然博物誌 11−2 陣馬山でアサギマダラと遊ぶ 文章と写真 甲斐鐵太郎(旅行家)


(タイトル)
自然博物誌 11−2 陣馬山でアサギマダラと遊ぶ 文章と写真 甲斐鐵太郎(旅行家) 9月25日


(サブタイトル)
ふわふわと台湾までも飛んで行くアサギマダラ
(アサギマダラをみないで夏が過ぎると大きな忘れ物をしたようでならない)


(本文)

 写真は神奈川県相模原市と東京都八王子市の境にある陣馬山山頂直下で9月25日に撮影したアサギマダラ。夏の初めには誰もいない山頂の富士見小屋の休憩所でふわふわと舞っていた。それから3カ月ほどしてもういないだろうと思っていたアサギマダラが秋のアザミにしがみついていた。この日このとき陣馬山はどうした気象の現象かこの付近だけ初冬のような寒気に包まれていて、アサギマダラは動きが極度にのろかったのである。そのために写真撮影は再接近して思うままに行うことができた。もっていたムービーの録画機を使うことを忘れたのが悔やまれる。

 アサギマダラと私が遊んできたのは長野県茅野市と諏訪市の境界に頂がある車山(1,925メートル)あたりで、登山道を飛ぶアサギマダラ(浅黄斑、あさぎまだら)が夏休みの私を大いに慰めてくれた。 登山者の上空をふわふわと妙な飛び方をして行き過ぎたかと思うとまたもどってくるアゲハチョウより一回りか二回りほど小さい蝶(ちょう)高原の人気者である。この蝶が浅黄斑である。薄紅色の花のヨツバヒヨドリ(ヒヨドリバナともいうようだ)と共生しているというか相性がよい。

 車山高原の8月22日はヒヨドリバナが主役のような花模様であった。マツムシソウはしっかり咲いていて、アキノキリンソウやヤナギランやハクサンフウロもそれなりに咲いているけれども、花の規模と勢いとしてはヨツバヒヨドリ(ヒヨドリバナ)が圧倒していた。アサギマダラひらひら飛んでヨツバヒヨドリにとまって花の蜜を吸っていた。車山肩の駐車場から車山への行き帰りに20回ほど目撃した。名古屋市からきた女子の小学生がかわいいと思ったのだろうこの蝶を素手で捕まえて両親と妹に自慢していた。その蝶の名前をたずねてみると親子とも知らなかったので教えるとともに予想外の習性も伝えたら驚いていた。この山域にはクジャクチョウが多くいて背中の模様がクジャクと同じであることをあわせて教えた。子どもがデジカメで撮影した後で放してやった。子どもたち捕まえたアサギマダラも「放蝶」した。

 アサギマダラは日本でも生まれる。日本全土から朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ山脈まで広く分布する。アサギマダラを特徴づける性質に遠くへ飛んで行くことがある。日本本土と、大隅諸島、トカラ列島、奄美群島、沖縄諸島、宮古列島、八重山列島、尖閣諸島、大東諸島そして台湾にまでも飛んで行く。夏に日本本土で羽化したアサギマダラは秋にはと島々や台湾に行き、その方面で羽化したものたちが春に北上し、日本本土に飛んでくる。

 信州の夏の高原は赤い花のレンゲツツジにはじまり、黄色い花のニッコウキスゲで盛期となり、アキノキリンソウやヤナギランやハクサンフウロに渡されて秋の気配が強まる。7月中旬から8月中旬に咲くヨツバヒヨドリ(ヒヨドリバナ)にアサギマダラが引き寄せられて車山高原や霧ヶ峰高原などを飛び回る。甲武信岳の登山道で7月初旬にみたこの蝶は一人さみしく登っていた私の心を癒してくれたものである。アサギマダラをみないで夏が過ぎてしまうとその夏に大きな忘れ物をしたようで気持ちが落ち着かない。

 車山の肩の駐車場には2011年夏に公衆トイレが開設された。その先にはコロボックルヒュッテがあって、美味しいコーヒーと美味しい食事と美しい景色のテラスを提供している。このテラスが涼やかで気持ちよい季節にはときにアサギマダラがやってきて、休憩中の旅行者にゆらゆらと舞を演じてもてなすのである。

 夏の蝶、アサギマダラに陣馬山頂付近で出会った私は少し興奮してカメラを振り回していたのであった。

 写真は9月25日撮影。文章と写真 甲斐鐵太郎(旅行家)




(写真と文章は旅行家 甲斐鐵太郎) (書き殴って読み返しておりません。誤字、表現の不適切さなどについてはご容赦を)

エッセーの部屋
 

<topへ> < ホームへ>

 


         [ ホーム ]