旅行家 甲斐鐵太郎の自然博物誌 No.04 立山最高峰 3,015メートルの大汝山の月と岩と雪
高山では宇宙がみえるような夜空に感動する
(7月18日撮影)
(副題)高山では宇宙がみえるような夜空に感動する
エッセーの部屋


【写真】 写真は標高3,015メートルを超える立山連峰の最高峰 大汝山 頂上とほぼ同じ標高にある山小屋付近の月と岩と雪の風景である。(7月18日撮影) 
 
(本文)

立山三山の縦走路は西側に室堂のにぎわいと山崎カールなどが形成する雪渓がいつでもみえているので、遠くの山、高い山に登ったという気分にはなりにくい。しかしこの周桑路からは日本の有名な山のほとんどがみえてしまう。北アルプスの山をみるのには絶好である。

 夏の夕方に日が沈む前に半月が南西の上空にみえている。この表現によってその日が7月18日前後であることがはっきりする。残雪が頂上まであるので登山者が雪を踏み抜いて雪渓の下に落ち込むと行へ不明になって発見されない。山が高くなると里で考える常識は通用しなくなる。高い山に行くほどに空は黒みを増す。青が濃くなるという言い方もできる。平地と標高3,000メートルとでは星や月の見え方が違う。

 南西の眼下に黒部ダムを西には富山市の街の明かりがみえるこの頂は同じ時刻に雲が赤く焼けるなか遠くに右回りに八ヶ岳、富士山、南アルプス連峰、槍ヶ岳、穂高岳、笠ヶ岳、白山、大日岳、剣岳、白馬岳、鹿島槍ヶ岳の姿がある。月があると星の見え方の邪魔になる。月が沈んだ後には夏の星座の天体ショーとなるもののこの日はそれが午前2時であったから、山小屋の人に見頃でると案内されても疲れた身体は対応することができない。

 登山を終えてから考えるとそれは残念なことであると大いに悔いが残ったので、それから月のでない3週間後に八ヶ岳の山小屋に泊まって夏の星座とゆっくりと対面することになった。東京の夜空でみることができる星の数はたかだかであり、それが高尾山に登るとずっと増える。八ヶ岳の山小屋でみる星の数は半端ではない。長い帯の天の川は銀河の中心部を指す。宇宙がみえるような夜空に感動しているそのときに幾つかの流星が流れた。流星群がみえる時期でもあったから夜空から有り難いプレゼントを贈られた。

 (写真と文章は旅行家 甲斐鐵太郎) (書き殴って読み返しておりません。誤字、表現の不適切さなどについてはご容赦を)

エッセーの部屋
 

<topへ> < ホームへ>

 


         [ ホーム ]