旅行家 甲斐鐵太郎の自然博物誌 番外編No.01 室堂から雄山(おやま)(3003メートル)への道のりは歩いて2時間
(7月18日撮影)
(副題)大汝山(3015メートル)山頂直下には休憩所と称する小屋があって知る人だけが泊まれる
エッセーの部屋


 
写真(上)は立山三山の一つ雄山(3003メートル)へとつづく雪渓の登山道。 
写真は雄山山頂付近にある方角表示板 向こうに見える山は針木岳など。眼下には黒部ダムがある。 
 
写真(上)は雄山に登るための中継点、一ノ越を経て雄山に登る登山道。スニーカー(ズック靴)では滑って歩きにくい。 
 
写真(上)は雄山への登り。一歩一歩の登りは真夏の暑さのなかで時間が止まっているようでもある。 
 
写真(上)は室堂平のにぎわい。右手の高い山が雄山(3,003メートル)。 
 
写真(上)は室堂の郵便局前。室堂までは富山と大町からバスなどの交通機関を利用する。人の数は多い。 
 
写真(上)は扇沢駅。立山黒部アルペンルート大町側の扇沢からはとローリーバスにのって室堂に向かう。 
 
 
(本文)

 登山基地となる室堂は銀座のにぎわい。室堂から一ノ越を経て雄山に登る登山道もそのにぎわいが持ち越される。晴れていればこのコースは天国のようである。足腰がしっかりしていて健康状態が良ければ、少しの苦しさはあるものの楽しく登ってその日のうちに降りてきて、富山や大町に戻ることができる。ただしこれは一番のバス電車に乗ってということが前提になる。私は最終のバスに乗り遅れて大弱りしたことがある。

 手軽に3000メートル級の山に登るために、立山黒部アルペンルートを利用する。富山側からと長野側からの交通が、立山(3015メートル)や剱岳(2999メートル)の登山の起点になる室堂(2450メートル)に通じている。室堂では、国の天然記念物の雷鳥(らいちょう)が頻繁に姿を見せる、凄いところである。室堂から立山三山の一つの雄山(おやま)(3003メートル)への道のりは、歩いて2時間。平地の2時間ではないからきつい。休み時間を含めて4時間を割り当てると無理のない登山ができる。写真は室堂から1時間ほど登った一ノ越付近。午後の山には白い雲が沸きはじめている。ズック靴を履いた子どもが平気で登っていた。緑の山、青い空、白い雲、息絶え絶えに格闘している登山者の姿が、この山を象徴している。

 この日、私は午前9時30分扇沢発、黒部ダム経由で室堂に至り、室堂を午後0時20分に歩き出して、一ノ越、雄山を経て大汝山(おおなんじやま)(3015メートル)に午後5時に着いて、ここに宿泊した。大汝山の山頂直下には休憩所と称する小屋があって、知る人だけが泊まれるようになっている。7月18日、この小屋には5人の宿泊者があった。地元富山の人、愛知の人、東京の人、神奈川の人などで、うち2名は写真愛好家。夕と朝には、陽が織りなす陰影と色彩を写し取ることに没頭。仏頂面でいられないので、私も仲間に加わって、山小屋の主人に周囲の山の名前を聞きながら暮れゆく山の景色を撮りまくり、日が落ちたあとに「ああっ、興奮した」と一言。

 次の日は立山三山の富士の折立(おりたて)(2999メートル)を経由し、別山(べつざん)乗越(のっこし)から雷鳥沢に降りて、再び室堂に至った。


 立山(雄山)登山は室堂から2時間ほどで登り、下りも含めると4時間ほどで、行き来できる。ゆっくりした行程だと総行程8時間を見込むとよい。景色を眺め、写真を撮って、休憩を十分にという行程がよい。これが8時間である。6時間ではきついと思う。8時間を雄山への登山に当てて、富山か大町のターミナルへの行き来をする。時間が窮屈になるはずだから室堂平のどこかのホテルか山小屋に泊まるなどの計画になる。人それぞれに都合の良いスケジュールを組むことになる。



 (写真と文章は旅行家 甲斐鐵太郎) (書き殴って読み返しておりません。誤字、表現の不適切さなどについてはご容赦を)

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