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ほころび始めた萩の花を見ると夏が終わったのだと思うのです(9月13日 執筆横田俊英)


萩の花が咲き始めると秋が確実にやってきていることを感じます

(副題)相模湖界隈に萩の花が咲き始めると季節は秋です

(副副題)草むらのような萩の木の小さなピンクの花は秋を代表する花です

(本文)

 散歩道にいくつも紫色の花が落ちているので見上げると萩の花が咲いておりました。藪と変わらない茂みでピンク色の小さな花が群れて咲いているのが萩の花です。相模湖の界隈には萩の花は多くはありませんが、夏が盛り過ぎて朝晩の空気が秋の気配を漂わせるころに花を咲かせます。

 萩(ハギ、はぎ)は見栄えのしない植物です。ただの小高い草むらのように見えるのはマメ科の低木の落葉樹だからです。マメ科植物に特有の根粒菌と共生するためにやせた土地でも育ちます。だから道路端によく見られるのです。

 山女魚釣りに良く出かけていた新潟県湯沢町では川のそばでよく見たのですが、ススキの穂が伸びて秋の気配が漂うようになると決まって萩の花がススキに寄り添うように小さなピンクの花をいっぱいに付けるのです。春3月から始まった湯沢の魚野川の山女魚と岩魚釣りももうすぐ終わりです。

 相模湖の萩の花は魚野川の感傷的な萩の花とは違います。高尾山からの縦走コースの終わりになっている道端でまだ暑い盛りに花を付けているので意地悪とも思えます。

 それでも秋の七草の一つになっている萩の花を見るともうすぐ秋の良い月の中秋の名月がやってくるのだと思うことによって暑さをこらえることができます。

 萩の花と萩の低木を見ていると日本の野生の植物の奥ゆかしさを思わずにはいられません。日本の山の良さは藪山(やぶやま)にあり、ということをヒマラヤなどから戻った人が言います。ともすれば私たちはヨーロッパアルプスの如何にも絵になる景色に憧れます。しかし、足下の景色をじっと見つめるとそれはそれでいいものだとも思えるようになります。

 草むらのようにしか見えない萩の木の小さなピンクの花は日本の秋を代表する花であるといっていいでしょう。



(書き殴って読み返しておりません。誤字、表現の不適切さなどについてはご容赦を)


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