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日本の風景とは何であるかもう少し知りたい(執筆 横田俊英)

(副題)
林道の緑のトンネルをつないで石川県から岐阜と長野を経て山梨に抜ける

 白山、乗鞍、上高地、美ヶ原、霧ヶ峰、蓼科山、八ヶ岳、みずがき山、金峰山などの周辺を車で走らせて写真のテーマ探しとロケハンをしておりました。白山スーパー林道を石川県側から越えて白川郷に出ました。そして高山市に宿をとって東京方面に向かったのですが、使った有料道路は白山スーパー林道の3,150円、安房峠の下をくり抜いた有料トンネルの750円だけでした。石川県から山のなかを縫って相模原市まできたのです。
 いい景色を見たい、いい景色を写真に撮りたい、自然に浸りたい、日本の風景とは何であるかもう少し知りたいといった気持ちで車を走らせていたのです。

 白山スーパー林道では野鳥をたくさん見ました。滝が至る所にありました。山肌に沿うように付けられた道路だから小さな沢、大きな沢を渡るので滝もまた多く見るのでしょう。この道路に野鳥が多いのは交通量が少ないからであると思いました。崖道ですから道路工事もまた大変なようです。美ヶ原、霧ヶ峰、蓼科山、八ヶ岳を縫うように走るのがビーナスラインです。ビーナスラインは高原の尾根に付けられているので維持管理は白山スーパー林道よりは遙かに楽なようです。

 小海、松原湖から川上村に出て信州峠を越えてみずがき山と金峰山の麓を通過するころには夕暮れになっておりました。夕暮れの山道は小鳥が活発に動く時間帯です。ウグイスの鳴き声が山道のどこからも聞こえてきますし、名前が判然としない野鳥が藪のなかに逃げていきます。韮崎から牧丘に通じる山岳道路はクリスタルラインといいます。薄暗い山道を鹿が二度横切りました。角はなくてお尻の白が目立ちました。狸も未知を横切りました。両脇から天井を覆い尽くして茂る木立の上空からコマドリにケンカラカラという大きな声がしました。牧丘に出たころにはすっかり日が暮れておりました。時間に余裕があればここから大菩薩峠の脇を通過して笹子峠を越えたかったのです。増富ラジウム鉱泉付近から牧丘に通じる林道は高山帯らしい樹木が多く十分に静かですから、一日をここで散策したり写真を撮って遊ぶにはいいところだと思いました。

 林道をつないで石川県から岐阜県、長野県、山梨県を経て神奈川県にいたる経路は緑のつつまれておりました。

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