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柔らかな風景 霧ケ峰高原八島湿原の初夏
soft scenery Early summer in Kirigamine Plateau

-八島湿原を見下ろす広場に立った。ここは年に数度訪れるところであり初夏の景色は柔らかであり人の心を和ませる。レンゲツツジ、山ツツジ、サラサドウダンが目についた。どれも赤系の花である。-

柔らかな風景 霧ケ峰高原八島湿原の初夏 甲斐鐵太郎

旅のエッセー集 甲斐鐵太郎

柔らかな風景 霧ケ峰高原八島湿原の初夏 甲斐鐵太郎

柔らかな風景 霧ケ峰高原八島湿原の初夏 甲斐鐵太郎


八島湿原を見下ろす広場に立った。ここは年に数度訪れる場所で、初夏の景色は柔らかく、人の心を和ませる。



ヤマツツジは日本の夏山を代表する花だ。悪餓鬼は山ツツジの花を幾重にも重ねて根元を啜っては酸っぱみがあると言っては真似を強いた。わずかにそれを感じる程度のこと。


サラサドウダンはうまい色合いだと感心させられ、その花の数の多さで人に訴えかける。



サラサドウダンは花が風鈴のような形で紅色の筋が入り更紗模様に似ていことから。フウリンツツジとも呼ばれる。



八島湿原付近のビーナスラインからの車山(標高1,925m)。車山高原の夏はニッコウキスゲが咲き乱れて一面が黄色に。得から見ると緑なのだが。

(タイトル)

柔らかな風景 霧ケ峰高原八島湿原の初夏 甲斐鐵太郎

(本文)

 6月中旬の土曜日、東京からの知り合いと諏訪インターで合流し、諏訪の造り酒屋・宮坂酒造の交差点から霧ヶ峰高原の強清水(こわしみず)に向かった。晴れた日で、夏の日差しを思わせた。霧ヶ峰高原はレンゲツツジが花期を迎えており、強清水では同じ色をしたグライダーが滑空の準備をしていた。話題をグライダーに移し、八ヶ岳の赤岳直下を飛ぶそれに出くわしたことがあるが、グライダーはどのような音を立てて飛んでいたか、と問いかけた。エンジンを積まずに滑空しているのだから、スーッと静かに飛んで行ったのではないかという答えだった。しかし真夏の赤岳上空を通り過ぎたグライダーは、ブーンという大きな風切り音を立てて飛んでいたのである。空気という質量の大きさを物語るものだ、と語ったのであった。

 八島湿原を見下ろす広場に立った。ここは年に数度訪れる場所で、初夏の景色は柔らかく、人の心を和ませる。レンゲツツジ、ヤマツツジ、サラサドウダンが目についた。どれも赤系の花である。ヤマツツジは押し出しこそ控えめだが、日本の夏山を代表する花だ。子どものころ、悪餓鬼は山ツツジの花を幾重にも重ねて根元を啜っては酸っぱみがあると言っては真似を強いた。ほんのわずかにそれを感じる程度のこと。レンゲツツジは、よくもこれほど派手やかな花があるものだと感嘆させられる。サラサドウダンはうまい色合いだと感心させられ、その花の数の多さで人に訴えかける。

 初夏の空気は水分を多く含み、遠くの景色にフォギー(霧のような)フィルターをかけたようになるため、甘く優しく柔らかな景色を呈する。写真がそのような仕上がりになったのは、撮影が午後4時過ぎであったことに加え、フルサイズのデジタルカメラとニコン自慢の望遠ズームレンズによるものかもしれない。

 撮影してから車に放り込んだままにしていたカメラからメディアを抜いてきて、この文章を作成している。2026年7月1日になってからのことだ。撮影の後、東京も霧ヶ峰高原も、梅雨の雲の中に沈んでいたのであった。

2026-07-01-soft scenery-early-summer-in-kirigamine-plateau-


旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey) 旅行家 甲斐鐵太郎
essay and journey(essay of journey) by kai tetutaro

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